衆議院財務金融委員会における山本金融担当大臣の発言要旨

(平成18年10月24日)

このたび金融担当大臣に就任致しました山本でございます。よろしくお願い申し上げます。本日は、現下の金融行政について一言申し述べさせて頂きます。

(金融仲介機能の充実と利用者の安全・安心の確保について)

我が国の金融システムを巡る局面は、前政権の大きな課題であった不良債権問題の正常化を達成し、今後は、金融機関が自らの責任と判断で適切にリスクを取って金融仲介を行い、資源の適正配分機能を果たしていくことが重要となっております。また、幅広い金融サービスの利用者の安全・安心を確保することも、活力ある金融システムを実現するうえで不可欠であります。

今後は、金融仲介機能の更なる充実を図る観点から、個人保証に過度に依存しない融資を促すとともに、地域密着型金融の機能強化等、金融機関の自主的・持続的な取組みを促す枠組みを推進してまいります。

他方、利用者の安全・安心の確保の観点から、多重債務問題の解決を目指し、関係省庁と連携を図りつつ、貸金業者の参入要件の厳格化、過剰貸付け抑制のための厳格な総量規制の導入、出資法上限金利の利息制限法の水準への引下げ等を内容とする制度改正に取り組んでまいります。

以上のような各種の施策は、安倍内閣が大きな課題として掲げている再チャレンジ可能な社会を構築するうえでも鍵になってくると考えております。

(金融・資本市場の構造改革と活性化について)

続いて、金融・資本市場の構造改革と活性化についてご説明致します。我が国経済にとって、自由な競争と利用者による幅広い選択を可能とする、活力ある金融・資本市場を形成することが重要な課題であります。また、情報開示の充実や、証券会社の市場仲介機能の適切な発揮等を通じて、投資家から信頼される、公正・透明な市場を確保することも求められます。

こうした問題意識の下、「貯蓄から投資へ」の流れを加速し、我が国の市場が内外の円滑な資金供給を通じた経済発展に貢献するよう、金融商品取引法制の適切かつ円滑な施行など、制度インフラの整備を図ります。また、市場監視機能・体制の強化に引き続き取り組むとともに、世界最高水準の取引所システムの構築等を通じた取引所の国際競争力の強化にも、関係者と連携しつつ努めてまいります。

(結び)

本国会には、先ほど申し上げた多重債務問題の解決を目指し、貸金業の適正な運営を確保するとともに、資金需要者等の利益の保護等を図るため、「貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案」の提出を予定しております。当委員会の伊藤委員長及び委員の皆様におかれましては、よろしくお願い申し上げます。

(以上)

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