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衆議院財務金融委員会における中塚金融担当大臣の発言要旨

(平成24年11月2日)

(はじめに)

このたび金融担当大臣を拝命いたしました中塚一宏でございます。よろしくお願いいたします。

本日は、現下の金融行政について、一言申し上げます。

(我が国金融システムを巡る状況について)

まず、我が国金融システムを巡る状況について申し上げます。

我が国の金融システムは、総体として健全であり、安定しております。

このところ、欧州問題等を背景に、世界的な景気の減速が懸念されておりますが、こうした内外の経済・市場の動向や、それが我が国の金融システムに与える影響については、引き続き、高い関心を持って注視してまいります。

また、グローバルな金融システムを強化する観点から、引き続き、国際的な議論に積極的に参画し、各国と協調した取組みを進めてまいります。

(金融の円滑化について)

次に、金融の円滑化について申し上げます。

中小企業金融円滑化法が来年三月末に期限を迎えますが、金融機関が、貸付条件の変更等や円滑な資金供給に努めるべきということは、円滑化法の期限到来後においても何ら変わるものではありません。

金融庁としては、円滑化法の期限到来後も、引き続き、日常の検査・監督を通じて金融機関に対し、貸付条件の変更等や円滑な資金供給に努めるよう促してまいります。

こうした円滑化法の期限到来後の検査・監督の方針については、去る十一月一日、「金融担当大臣談話」を公表し、明確にお示ししたところです。

今後、あらゆる機会を通じて、中小企業の方々をはじめとした借り手の方々にも、このような金融庁の方針が広く周知されるように努めてまいります。

また、本年度を初年度として、中小企業の事業再生支援に軸足を移し、真の意味での経営改善が図られるよう、現在、関係省庁や関係機関と連携し、本年四月に策定した「政策パッケージ」に掲げた施策の推進等に取り組んでいるところです。

さらに、東日本大震災の被災地域において、被災者が抱えるいわゆる「二重ローン」に対する支援措置等については、引き続き、全力で取り組んでまいります。

(金融・資本市場の信頼性を確保するための取組みについて)

続いて、金融・資本市場の信頼性を確保するための取組みについて申し上げます。

AIJ投資顧問の事案で明らかになった投資一任業者等の年金運用受託機関等の問題については、先般、金融庁としての再発防止策を公表したところであり、引き続き、その再発防止に努めてまいります。

また、公募増資に関連したインサイダー取引に関する問題についても、再発防止に向けた検討・取組みを進めてまいります。

(経済活性化に向けた取組)

最後に、我が国経済の活性化に向けた、金融面での取組みについて申し上げます。

本年七月に閣議決定された「日本再生戦略」では、金融分野について、必要な資金が新たな成長産業・市場に提供されるよう、金融・資本市場の機能強化や金融産業の成長力・競争力強化等を図ることとされております。

アジアの金融センターとしての地位を確立するべく、総合的な取引所を実現するなど、関係省庁と連携しながら、取り組んでまいります。

また、先月、デフレからの早期脱却と経済活性化に向けて、総理から、経済対策を策定するようご指示があったところです。

金融庁としては、我が国の経済成長に向けて金融がその期待される役割を十分に果たすよう、こうした施策の実現に全力で取り組んでまいります。

(結び)

以上、金融担当大臣として、一言御挨拶を申し上げました。皆様のお力添えを得て、金融行政の運営に全力を傾注する所存です。五十嵐委員長をはじめ、委員各位におかれましては、御理解と御協力をお願い申し上げます。

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