衆議院財務金融委員会における鈴木財務大臣兼金融担当大臣の所信表明

(令和4年10月26日)

(はじめに)

 財務大臣兼金融担当大臣の鈴木俊一でございます。

 本委員会の開催に当たり、一言御挨拶を申し上げます。

(日本経済の現状と財政政策等の基本的な考え方)

 日本経済につきましては、コロナ禍を乗り越え、社会経済活動の正常化が進みつつある中、緩やかに持ち直しております。しかし、足下では、エネルギー・食料価格の高騰、世界の景気後退懸念が、日本経済の大きなリスク要因となっています。

 このような状況の下、総理より、世界経済の減速リスクを十分視野に入れつつ、足下の物価高騰など経済情勢の変化に切れ目なく対応し、「新しい資本主義」を前に進めるため、新たな総合経済対策を策定するよう指示がありました。これを受けまして、現在、各省庁とともに、取りまとめの作業を進めているところです。

 今後とも、足下の物価高騰への対応と、日本経済の再生に、全力で取り組んでまいります。

 また、令和五年度予算につきましては、「経済財政運営と改革の基本方針二〇二二」や「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」等を踏まえ、我が国が直面する内外の重要課題への取組を本格化させてまいります。

 同時に、このような重要課題に対応していく基盤として、健全な財政が不可欠です。経済・財政一体改革を着実に推進し、歳出の中身を精査するとともに、必要な財源も確保するなど、各省庁と議論して質の高い予算を作り上げてまいります。財政は国の信頼の礎であり、我が国の財政が依然として厳しい状況にある中で、引き続き責任ある経済財政運営を進めることが重要であると考えています。

 さらに、経済社会の構造変化に対応するとともに、経済成長を阻害しない安定的な税収基盤を確保するため、引き続き税体系全般の見直しを検討してまいります。

(今後の金融行政の在り方)

 続いて、現下の金融行政について申し述べます。

 新型コロナウイルス感染症や物価高騰等による厳しい環境が続く中、金融機関による事業者に対する資金繰り支援の徹底や、経営改善・事業転換・事業再生支援等の積極的な対応を図ります。また、地域金融機関等が、地域経済の回復・成長に一層貢献できるよう、持続可能なビジネスモデルの構築に向けた取組を促します。併せて、海外における金利上昇を含めた金融経済情勢の動向や、マネー・ローンダリング対策等の強化に関する国際的要請、サイバー犯罪の動向を踏まえ、金融システムの信頼の確保に努めてまいります。

 次に、国民の安定的な資産形成に向けて、NISAの抜本的拡充について、検討を進めてまいります。顧客本位の業務運営の取組の実効性を高めていくために必要な対応を行うとともに、国全体として中立的立場から金融経済教育等を推進するための体制を検討してまいります。

 また、気候変動への対応が重要となる中、国内外の資金が、カーボンニュートラルの実現に向けて取り組む日本企業に活用されるよう、金融面での取組を進めてまいります。加えて、企業開示におきましては、人的資本を含む非財務情報の開示の充実を図るとともに、四半期開示の見直しを行ってまいります。さらに、利用者利便の高い新たな金融サービスの創出に向けて、利用者保護に配慮しつつ、金融デジタライゼーションを推進してまいります。

(むすび)

 今後とも、皆様のお力添えを得て、政策運営に最善を尽くしてまいる所存であります。

 酒井委員長をはじめ、委員各位におかれましては、御理解と御協力をお願い申し上げます。

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