与謝野内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策) 記者会見要旨

(平成18年7月14日(金) 10時20分~10時31分 於 金融庁会見室)

1.発言要旨

閣議は、特段変わったことはございません。案件どおりでございました。

以上です。

2.質疑応答

問)

今日は、日銀の金融政策決定会合の2日目だと思います。大臣は、以前から、ゼロ金利解除に向けた環境について、「整いつつある」及び「明らかに整いつつある」という表現で説明されておられましたけれども、改めて今の状況についてお伺いしたい。それから、今日の閣議及びその前後で、そういったゼロ金利解除に向けた発言が、どなたか閣僚からあったかどうかについても確認させてください。

答)

閣議の前後で、そういう話題は一切ございません。

それから、条件が整いつつある中で、私は、やはりアメリカの経済、日米の株価の動向等をぎりぎりまで見極めて、日銀が持っている最高の知見と経験で、自らの責任で御判断いただきたいということを申し上げました。したがいまして、どういう議論がなされるかというのは、刮目して見ております。

問)

日銀の政策決定会合とは離れて、また最近原油高が見られたり、あるいは米国の株式市場がちょっとまた軟調になり始めましたけれども、これについてはいかがでしょうか。

答)

原油価格は、いわば投機的な動きが以前はあって、一時的に高騰したわけですけれども、今はやはり新興国の経済発展等々による実需に裏打ちされた原油高騰だと私は思っております。70ドルを超えたところで高値安定のように見えるわけですけれども、日本は省エネに努めてまいりましたから、直接深刻な打撃はまだ受けておりませんけれども、米国や、今発展をしようとしている国々にも、やはりいずれこの原油高というのは、深刻な影響として出てくると私は思っております。

アメリカの経済状況が、アメリカの株価に反映されているわけですけれども、やはりその他に世界情勢等々も、米国の株価には一定範囲では影響があるのだろうというふうに判断しております。

問)

日銀がゼロ金利政策を行ったことが、日本経済にとってどういう意義や効果があったのかという点と、あるいはこれが解除されるとしたら、このゼロ金利政策の解除というのは日本経済にとってどういう意味を持つのかについてお考えをお伺いしたいのですが。

答)

一言で俗な言い方をすれば、ゼロ金利によって金融機関が大いに助かったということだと思います。

それから、ゼロ金利というのは、世界の中央銀行の政策としては極めて例外的な政策であって、人によってはこれを異常な金融政策と呼ぶ方もおりますけれども、条件が整えば、そういう例外的な金融政策からは離脱をしなければならないと。その時期がいつかは、判断の問題ですけれども、このゼロ金利が例外的な政策であって、離脱をすることが方向としては正しいということについては、私は確信をしております。

問)

重ねてゼロ金利解除に関連してお伺いしたいのですが、経済の先行きの最大のリスクである原油価格がWTIベースで過去最高値を更新し、なおかつ今日の日経平均株価が200円以上大幅に下げて、たしか10時現在で1万4,900円台まで大幅に下がって市場が始まっています。仮に、日銀がゼロ金利を解除することを決めていたとしても、こういう株価や原油価格の動向を見ると、ゼロ金利解除を見送るという慎重な判断もあるべきだとお考えでしょうか。

答)

それは、日銀の政策決定会合に出ておられる方が、今御質問の点を含めてきちんと判断した上で物事を決められる。その議事録はいずれ皆様方の目にも触れるわけで、フェアで客観性のある議論が決定会合でなされて物事が決まっていくことに、私は信頼を置きたいと思っています。

問)

大臣は以前靖国問題について会見で発言されたことがありますけれども、最近発売された月刊誌の中で、大臣が千鳥ヶ淵墓苑の拡張について言及されているところがありましたが、その点について、改めて真意をお伺いしたいのですけれども。

答)

戦没者に、国、国民も最大の敬意と尊敬と、そして弔意を持たなければならないことは、当たり前のことだろう、またそうでなければならないと思っております。やはり戦没者と国との関係は、8月15日に武道館で行われている慰霊祭で完結しているのだろうと思います。これは、天皇陛下を始め皇族の方々に御列席をいただきますし、また三権の長も出席をされますので、この慰霊祭につけ加えるものは国としてはないと思っております。

ただ、武道館というのは、そのために造られた施設ではなく、また幅広く利用されている面もありますので、できれば戦没者慰霊祭のために国が1つ施設を持ってもいいのではないかと、そういう考え方に基づいております。

問)

大臣は、プロ野球の巨人ファンと存じ上げているのですけれども、巨人が極めて調子が悪くて、昨日、渡辺会長と原監督の緊急会談なども行われたのですけれども、大臣として、今の巨人に対してどういうふうに対応していけばいいのか、御所見をお願いしたいのですが。

答)

他のチームですと、名前も知らなかった選手が、投手としても、また打者としてもどんどん出てくる。どうも巨人というのはそういう人が出てこない。やはり野球というゲームは体力だけではだめで、頭も相当使わなければならないスポーツなのではないかなと思っておりまして、この点は、先般、渡辺恒雄さんに申し上げたところでございます。

(以上)

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