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与謝野内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策) 記者会見要旨

(平成18年8月15日(火) 11時10分~11時21分 於 金融庁会見室)

1.発言要旨

閣議に先立って給与関係の閣僚会議が開かれましたが、この結論は持ち越されております。

閣議は案件どおりでしたが、閣僚懇では総理から靖国神社参拝について御発言がございました。これは、記者の皆様方に総理が直接お話しされたものと全く同一の内容でしたので、そのように御理解をしていただきたいと思っております。

以上です。

2.質疑応答

問)

小泉総理が今日終戦の日に靖国神社に参拝したことにつきまして、大臣に伺いたいと思います。

答)

これは、かねてからの総理の御主張でございます。総理の御自分のお考え、信念に基づいて行動をされたわけですから、小泉内閣の一員として、そういう信念を持っておられるということをあらかじめ知った上で入閣しているわけですから、それについて特に考えを述べるというのは避けなければならないと思っております。

問)

先日も伺いましたけれども、大臣御自身が今日靖国神社に参拝するお考えはあるのか、また今日参拝しない場合、別の日に改めて参拝するお考えがあるのかについてお願いします。

答)

今日行くつもりは、前々からありません。靖国神社を訪れる機会というのは、年に度々ございます。私の地元の神社として、親しみを持っていつも訪れているので、例年のごとく今後も行動していくつもりです。

問)

先日伺った時に、「参拝」というよりも「訪れる」と大臣は表現なさいましたけれども、今もそのお考えに変わりはないでしょうか。

答)

変わりはありません。

問)

金融庁関連で、貸金業規制法の上限金利の見直しの件ですが、今日一部報道に、少額の短期貸付について例外を設けることで金融庁が検討に入ったという記事があるのですが、改めて大臣のお考えを聞かせていただけないでしょうか。

答)

自民党の中でも、少額の短期貸付を例外的に扱ったらどうかという意見があるわけですけれども、少額とは何か、短期とは何かという問題もあります。

それからもう一つは、複数の業者にまたがって借りてしまえば、やはり多重債務の発生にもつながるという問題もあります。この複数の業者にまたがって借りるということを一体技術的に抑止できるのかどうかという問題があります。膨大なシステムが必要になる可能性があります。

さらに、その例外的な扱いを恒久的な措置とするのか、あるいは激変緩和的な要素を考えて暫定的な経過措置として例外を認めるのかという問題では、意見がいろいろ分かれているところでございます。これについては、月末までにいろいろな考え方をまとめて党の方にお渡しし、党の方でも議論をしていただくという経過を辿る予定でございます。まだ金融庁として結論を出したわけではありません。

問)

今朝の一部報道では、消費者金融の大手などが顧客に生命保険に加入させていて、きちんと顧客に対して説明義務を果たしていないのではないかと、それについて金融庁も事実関係の把握に乗り出したという報道がありましたけれども、その事実関係の確認と金融庁自身の御対応があれば教えていただきたいと思います。

答)

融資関係に生命保険が付くということはしばしばあって、例えば皆様方が長期、30年の住宅ローンを組む場合には、生命保険契約を結んでほしいということを銀行から言われます。ただし、この場合は生命保険料が銀行側の負担になっている場合が多いと思います。そのような生命保険契約は、受取人が貸手の銀行側になっているという生命保険契約で、決して不自然ではありませんし、また借手の家族にとっては、そのような生命保険に入ってもらっていた方が長期的な安心感は得られるというメリットはあります。

ただし、契約をしたこと自体を相手方に告げないとか、契約したことは告げても内容をよく告げていないとか、あるいは保険料についてどちらが持つかということもはっきりさせないといったいろいろな問題が実はあって、そういう意味では、やはり生命保険に入るということ自体はあり得る話ですけれども、その内容や顧客への告知について徹底することが、極めて大事なことだろうと私は思っております。

問)

今日は終戦記念日ですが、大臣は改めて日本の戦争責任についてどのようにお考えでしょうか。

答)

今朝の読売新聞を拝見しますと、非常に多角的な観点から、なぜ戦争に突入したのかということをよく分析をしてありますし、またその戦争責任というのは誰か一人というわけではなくて、複合的な構図の中で戦争が行われたということだと思っております。

ただし、私が2つ感じていますことは、世界情勢についての分析力が全く欠けていたということと、言論統制下とはいえ、政治家は一体何をしていたのだろうかということです。その中で、いわゆる東京裁判というのは、異例な裁判であったということは間違いありませんけれども、国際的に日本が戦争責任というけじめを示すための大事な場であったと思っておりますし、また同時に、その当時のことを考えますと、やはり日本としてのけじめをつけたのだろうというよう思っております。

ただ、残念なのは、何となくずるずると戦争に突入していったという印象が非常に強くて、やはり国自体が流されてしまったということは、日本人としては非常に残念に思っているところでございます。

問)

小泉首相は、かつてはA級戦犯について戦争犯罪人であったとおっしゃっているのですが、これについては大臣の御認識はいかがでしょうか。

答)

これは、サンフランシスコ条約で東京裁判を全面的に国として受け入れているわけですから、法的には戦争犯罪人だという解釈を政府が採ることは、条約からみて当たり前のことだと思っております。

(以上)

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