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渡辺内閣府特命担当大臣初閣議後記者会見の概要

(平成19年9月26日(水) 13時04分~13時20分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

このたび、同じ任務を与えられ再任されました渡辺喜美でございます。どうぞよろしくお願いします。

本日、皇居にて認証式を終え初閣議を行ってまいりました。初めての閣議にしては、大変和やかな雰囲気だった気がいたします。勝手格付の中で、「運と愛嬌」という項目を作りましたけれども、あの時は、運気は福田候補に、愛嬌は麻生候補にと申し上げましたが、福田総理は大変愛嬌のある方だということもわかりました。格付を若干訂正しなければいけないと思っております。私の方からは以上であります。

【質疑応答】

問)

福田総理が総裁選中に、高齢者医療費負担増の凍結の検討ですとか、道路特定財源一般化に慎重というような姿勢を見せていますが、今回福田政権になりましたけれども、小泉政権以来の改革で、修正を求められている点が何かあればお聞かせ下さい。また、大臣自身何か修正が必要だとお考えになっているのかお聞かせ下さい。

答)

これは、硬直的に何年か前に決めたものをそのとおりにやるべきものと、それから柔軟に対応していくものと両方あると思います。当然のことながら、民意を反映し、常にアンテナを高くして民の竈(かまど)を見ていかなければいけないわけですから、与党合意において修正をすべきという点はそういう方向で当然、この内閣においては見直しが行われていくものと思います。私の担当している分野で路線の変更とか修正をしなければいけないというところはないと思っています。

問)

財政再建を緩めずにということは、福田総理も言っていますけれども、ただ一方で、痛みに手当てですとか、やさしさも必要だという意見もありますが、その二つというのは両立すると大臣は思われますでしょうか。

答)

これはどのくらいお金をかけてやるかということであって、財政改革路線が大きな変更を迫られるというような規模にはならずにすむのではないかと思っています。

問)

安倍首相の下で進められた公務員制度改革、独法改革についても、今後新たに福田カラーが出ないで、このまま改革が進んでいくのか、それとも、福田首相の色が出て多少の路線変更を余儀なくされるということはないのでしょうか。

答)

これは、与党合意にもきちんと行革や公務員改革についての項目が含まれておりますので、今までの路線が大きく見直されるということには全くなっていないと思います。

問)

本日、行政減量・効率化有識者会議があって、5省のヒアリングがあるのですけれども、この独法改革について昨日、今日、総理と何か話をしたり、指示を受けたということはありますか。

答)

具体的な指示とか話はしておりませんが、今日からヒアリングを始めるわけです。私の担当している会議が5つほどあろうかと思いますので、そういったスケジュール感、あるいは中身についての報告は近々申し上げたいと思っております。

問)

昨日の夜の会見で、大臣はいままでの路線でさほど変更はないだろうという見通しを言われましたけれども、福田総理の下でも、くどいようですけれども、路線変更というのは有り得ないのでしょうか。

答)

私が再任されたということは、引き続き頑張って下さいという意味でしょうから、大きな路線変更があって、再任されたということでは全くないと思います。今日、認証式の際、皇居で待っているときの茶飲み話でありますけれども、たまたま私の父親が、第一次福田内閣の厚生大臣で初入閣をいたしました。昭和51年頃だったと思います。初入閣でしたので、右も左もわからないような大臣だったのですが、そのころのことを総理がよく覚えておられて、「あなたの父親も激しい人でしたね」とおっしゃいましたが、私は父親ほど激しくないタイプの人間でございますので、私が今までやってきた「愛の構造改革路線」は、引き継がさせていただけるものと思っております。

問)

福田総理ご自身と福田内閣の金融問題に関する考え方、認識というのはどのようなものなのでしょうか。

答)

昨日、総理と組閣の前に電話で話をする機会がございました。そのときに、行革担当という話でございましたので、私の方から「金融についても仕掛り品がたくさんありますが」ということを申し上げましたら、「担当については官邸に来てから話をします」というお答えでした。官邸に行きましたら、紙を渡されて、「きちんと金融も入っています」というお言葉でございました。金融について話をしたというのはその程度でございます。

問)

小泉内閣、安倍内閣との間で金融に対する総理の認識との違いはありますのでしょうか。

答)

特にないと思いますが、私が総理から指示を受けておりますことは、日本市場の国際競争力を強化することでございますので、この点については、前内閣から引き続き進めていくべきことだと思っております。我が国の金融・資本市場の国際競争力強化、これが私に与えられた指示の一番最初の項目に挙がっているわけでございます。ちなみに、二番目が多重債務の防止・救済のための貸金業制度改革の円滑な実施や、金融商品取引法の適正な運用など国民が安心して利用できる制度の整備、運用、こういう指示でありますから、前内閣と変わっているとか、路線が変更されたということは全くございません。

問)

先ほど、勝手格付の話の中で、愛嬌の部分で福田総理への認識が多少変わったというお話がありましたが、改革への意欲といいますか、勝手格付けにも挙げられました改革度の部分では、総理に対する印象というのはいかがでしょうか。

答)

改革志向は元々ある方だと私は思っておりました。改めて、今回、私が再任をされまして、改革の方向性が失われているとか低下しているとか、そういうことは全くないということを改めて感じたところです。

問)

今週末、日曜日に金融商品取引法が完全施行になりますが、現行の金融機関の対応状況と、現段階でこういうふうに取り組んでほしいということがありましたらお聞かせください。

答)

一部、金融商品取引法の対応で、てんやわんやのところもあるという話は聞いております。また、ちょっとこれでは厳しすぎるのではないかというような話を聞くこともございます。しかし、制度がスタートする時には、こういう話は多分いつでもあると思います。ですから、この新しい制度の主旨をご理解いただいて、リスクとかいったことを利用者の皆さんにきちんと説明するという習慣は当たり前のことでありますから、是非、こういう慣行を出来るだけ早く身に付けてもらって、リスクマネーを市場に呼び込む。その流れを加速するということをやっていただきたいと思っております。

問)

金融・資本市場の国際競争力強化ですが、年内に取りまとめられるまで3ヶ月ということになりましたが、今後の進め方についてお考えがありましたらお聞かせいただきたいのですが。

答)

金融審議会で金融・資本市場競争力強化プランの策定を進めているところであります。一方、新たに私のところで、サブプライムローン問題の勉強会をスタートさせておりますので、そういった観点からもこの市場の競争力強化についての勉強は進めていきたいと思っております。とりあえずは、この金融審議会における指摘を踏まえて、年内に策定すべく検討をしているところでございます。

問)

格付の話ですが、福田さんが愛嬌があるというようにお感じになったのは、具体的なことがあったのでしょうか。

答)

具体的なことはたくさんありました。わりと笑いが絶えません。また、怒られるかもしれませんが、どちらかと言えば、ボケキャラなのではないでしょうか。そういう印象を受けました。官房長官はどちらかと言えばツッコミのほうでしょうから、非常にいいコンビなのではないでしょうか。

問)

閣議が和やかに、今日行われたとのことですが、具体的なエピソードといいますか、どういうやり取りが行われたのかお聞かせください。

答)

閣議の話は、官房長官に聞いてください。

問)

今回の内閣は、福田総理ご本人は「背水の陣内閣」とか新聞でもいろいろな名前がついておりますが、大臣からご覧になって今回の内閣を名づけるとすれば何かありますでしょうか。

答)

背水の陣というのは、まずは手堅くガードを固めることだと思います。その上で、国民の理解を得て、反転攻勢に転ずる機会を窺うということではないでしょうか。とりあえずは、支持率が随分低下をしてしまったわけでありますから、これをくい止めると、とりあえずはクリンチだと思います。その上で、態勢を整えて前向きの姿勢に転ずるということではないでしょうか。

(以上)

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