渡辺内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成19年10月16日(火) 8時40分~8時49分 場所:院内)

【大臣より発言】

おはようございます。本日の閣議について、私の方からの報告はございません。

【質疑応答】

問)

ゆうちょ銀行でまたトラブルが生じたようですが、大臣はこの問題についてどう思われますか。

答)

度重なる不具合ですね。前回は一週間ほど前の週末に復旧をしたと聞いております。今回の報告は、詳しいものはまだ聞いておりませんが、年金の支払いはあらかじめ決まっているわけです。桁が足りなかったという話で、詳しく聞いてみないとなんともわかりませんが、第一印象としては極めてお粗末だと思います。もっとしっかりやってほしいと思います。

問)

野村(ホールディングス)のサブプライムローン関連の損失がさらに膨らみましたが、このことについてどう思われますか。

答)

それぞれ、適時開示をやっていただくことが大事だと思います。どういう損失が出たのか、それをきちんとディスクローズすることによってお客様に信頼をされることが大事だと思います。

問)

サブプライムローンの問題に関連して、アメリカの大手銀行が共同で基金を設立するという発表をしましたけれども、基金の規模が(1998年の)LTCM(危機)の時よりも大きいと思うのですが、大臣はどう思われますか。

答)

LTCMの時は36億ドルぐらいだったでしょうか。あの時は確か、奉加帳をまわしていて、日本的だと思いました。今回は、奉加帳方式になるのかよくわかりませんが、報道によると(米国)財務省の発案だということですから、こういうときには市場メカニズムが働いていないということなのでしょう。そういうことで政府が出てくるということなのでしょう。公的資金という話もありましたが、それはモラル・ハザードを惹起するのではないかという批判に応えて、民間資金だけでやろう、ということだと思います。

いずれにしても、この問題は油断大敵だと思っています。いつも申し上げているように、我々としては、このサブプライムローン問題の本質と、その規模がどのくらいになるのか、これからどのように推移していくのか、よくウォッチをしてまいりたいと思います。また、私のところでやっております「金融市場戦略チーム」は引き続き議論をいただいておりますので、来月中には、第一次レポートを出します。

問)

貸金業のATM手数料の件で、金融庁が案を見直すという声も出てきていますが、現時点でATM手数料についてどのような考えをお持ちか、大臣のご所見をお聞かせください。

答)

前回も申し上げたように、実費相当分として考えていたわけです。自民党のほうから、それについて異論が出て、その論拠はごもっとものところがございますので、自民党の意見をよく聞いて、最終的なつめを行っているところであります。

問)

変更も視野に入りうるということでしょうか。

答)

そういうことです。

問)

野村ホールディングスの損失の規模ですが、これは想定内でしょうか。想定を上回るようでしょうか。

答)

規模についてコメントはいたしませんが、とにかく、皆、不安に思っているわけですね。どれくらい損が出たのか、出ていないのか。そういったものを適時開示できちんとお示しをするということは、非常に大事なことだと思います。

問)

東和銀行ですが、週末、会見の後に業務改善命令が正式に出ましたけれども、代表取締役の関与もあったということで、この事案についてどういうふうに問題としてとらえていらっしゃるでしょうか。それから、この件はもう少し早く発覚といいますか、金融庁として検査で発見することができなかったのかということについて、どのようにお考えでしょうか、

答)

これは厳正に対処します。金融庁として、手当てが遅れたということはなかろうと思います。

問)

天下りであれば問題だということを前回の会見でおっしゃっておりましたが、その点について、天下りのOBが関与していた個別融資であれば、その点は正式に発表した後にもポイントとしては変わりませんでしょうか。

答)

要するに、各省が人事の一環として行っているのを天下りといいます。適材適所で知見活用型の再就職であるならば、これは天下りとは言わないわけです。そういう各省、この場合ですと、当時の大蔵省が人事の一環としてはめ込んだのだとすれば、それはまさに天下りであり、その天下り頭取が情実融資をやって問題を起こしたのであれば、それは、大いに反省してもらわないと困りますねということを申し上げたまでです。

問)

もう一度、野村ですが、他の証券会社にも損失の懸念がありますでしょうか。あるいは、他の金融機関の損失について大臣の今のお考えをお聞かせください。

答)

これは、それぞれの金融機関において適時開示をしていただくことが大事です。黙って隠していることが一番問題なのであって、やはり、きちんとどれくらい損失があったのか、なかったのか、それを出していただくことが大事だと思います。

(以上)

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