渡辺内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成20年2月19日(火)9時01分~9時12分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

おはようございます。

先月末の大量保有報告書の虚偽の事案、これはテラメント株式会社の虚偽事案でございますが、これを受けて、2月1日から金融庁の「EDINET運用改善検討チーム」において、再発防止策・危機管理策の検討を行っておりました。

この問題への対応は、スピード感が大事と前々から申し上げたとおりであります。2週間強の間に4回の会議を実施し、論点整理を取りまとめました。

具体的には、第一に、虚偽の恐れのある大量保有報告書等についての、システムによるチェック機能の強化。第二に、抽出された報告書に関しての迅速な調査体制、関係機関との連携体制の構築、当局による注意喚起。第三に、訂正報告書の提出命令を行った開示書類を、例外的に公衆縦覧から外すことができるようにすること。これらについて、論点を取りまとめたところであります。詳しくは事務方から説明をいたします。

今後、この論点整理を踏まえ、金融庁において事務的な検討を行い、可能な措置から速やかに実施してまいりたいと考えております。

私の方からは以上です。

【質疑応答】

問)

今の大量保有報告書の運用改善のことですが、今国会に予定されている金融商品取引法の改正案に盛り込まれるような部分というのはあるのでしょうか。

答)

法改正が必要であれば行いますが、必要でなければやりません。

問)

例外的に公衆縦覧から外すということもあるということですが、これは、今回テラメント株式会社は訂正命令を受けているわけですけれども、テラメント株式会社のような事案が再度起こった場合は、EDINETの掲載からは外されるという理解でよろしいでしょうか。

答)

例外的に公衆縦覧から外すことができるようにするというのが、先ほど申し上げた論点の一つであります。

問)

足利銀行についてお聞きします。早ければ去年の内にもと言われていた受皿選定が遅れていますが、この足利銀行の受皿選定について、なぜ遅れているのか、現状についてどう見ていらっしゃいますでしょうか。

答)

これは、最終段階にきているわけです。長銀とか日債銀の時も一つに絞込みが終わった後で何ヶ月もかかっているのです。実際、契約書を作るわけでありますから、当然これは交渉になるわけであります。したがって、金融庁としても相当ノウハウは蓄積をしてきておりまして、国民負担が発生しないようにできればこれは大変結構なことでございますから、そういった観点から若干遅れているということであります。

問)

受皿選定が遅れている理由が、サブプライムによる受皿候補による損失であるとか、サブプライムの影響が若干あるという見方もあるのですが、この点についてはいかがでしょうか。

答)

それは全くなかろうと思います。

問)

であれば、具体的にはどのような理由でしょうか。

答)

先ほど申し上げたように、最後の第三段階での観点というのは、国民負担の最小化ということであります。したがって、この観点においては、金融庁として、受皿との最終段階での契約の方法など、いろいろなノウハウを蓄積してきておりますので、そういったことを第三段階の、国民負担を極小化するという観点から着実に行っている結果、遅れているということであります。

問)

大臣としていつごろまでにという見通しというのはどのように感じていますでしょうか。

答)

ダラダラと長引くのはよいことではありませんが、拙速にやることもよくないことだと思います。

問)

先ほどのお話ですと、前回は1グループに絞り込んでも時間がかかったということでした。今の足利銀行の(受皿)選定においても、最終にほぼ絞り込んだ後の手続きに時間がかかっているという理解でよいのでしょうか。

答)

何社になどということは一切申し上げておりません。長銀のときの事例をお話しいたしましたが、今回、何社に絞り込んでいるかということは全く明らかにしておりません。いずれにしても、国民負担の極小化という観点から着実にその検討を進めている結果、遅れているということであります。

問)

金融庁とは離れるのですが、今日、イージス艦で漁船が転覆をしているのですが、閣僚の一人としてどのような受止めがあるか、お話をお聞かせいただけますでしょうか。

答)

午前4時ちょっと過ぎでしょうか、真っ暗だったのだと思いますが、素人的に考えますと、レーダーに映らなかったのかな、ということです。映らない場合もあるそうですが、万が一これが自爆テロの船だったらどうするのだろうと一瞬思いました。であるが故に見張りを付けているということだと思いますが、その見張りが真っ暗闇の中で見えなかったということなのかもしれません。いずれにしましても、我々素人には驚く事件だったなという思いであります。

問)

公務員制度改革ですが、今日から自民党の中での議論が始まります。改めて党にどのような議論を期待したいか教えていただけますでしょうか。

答)

今日の国家戦略本部でどのような議論が行われるか知りませんが、起草委員の中心メンバーであった堺屋座長代理がご出席されると聞いております。国家戦略本部は、小泉内閣のときにスタートして以来、国家戦略、骨太のテーマについて議論をしてきたチームだと思います。したがって、今回の公務員改革も政官一体改革という観点は避けて通れないわけでありますから、そのような観点も含めて非常に大きな観点からご議論をいただけるものと期待をしております。

我々の思いというのは、真の議院内閣制を支える公務員制度を作っていこうということであります。公務員が気概と誇りを持って本来業務に徹することができるためには、政官一体改革という観点が必要でありますから、国家戦略本部の議論には期待をしたいと思っております。

問)

関連で、明日の夕方に閣僚による意見交換会が開かれる予定だと思うのですが、大臣としてはどのような意見を表明されるお考えでしょうか。

答)

私の立場は、懇談会の思いを尊重して欲しいという立場から、もし発言の機会があればお話をさせていただきたいと思っています。

(以上)

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