渡辺内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要
(平成20年4月15日(火)9時26分~9時32分 場所:金融庁会見室)
【大臣より発言】
おはようございます。どうぞ。
【質疑応答】
- 問)
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先のG7(七か国財務大臣・中央銀行総裁会議)で示された金融安定化策ですが、公的資金の注入などの議論が出ず即効性に乏しいという声もありますが、その点について大臣のご見解をお聞かせください。
- 答)
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日本も公的資金投入に至るまでには相当の議論をいたしました。私の記憶ですと、公的資本の注入スキームができあがったのが最初の金融危機から6年後でした。当然、公的資金投入に伴う責任論が出てまいります。日本の場合には、大蔵省の財金分離という仕方での行政責任も問われたわけであります。したがって、この決断は政治的には極めて困難が伴うということであろうかと思います。それぞれ各国の当局において判断されることでありますが、政治的困難を乗り越えてこういう究極の決断ができるかどうか、それがどれくらいの期間をかけてできるかということは、大変大事なポイントであろうか思っております。
- 問)
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TCI(ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド)とJパワー(電源開発)の件ですが、改めて中止若しくは変更の勧告が出るというような憶測も出ていますけれども、この点についてご所見をいただけますでしょうか。
- 答)
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これはいつも申し上げますように、私のところでは関与することがないわけであります。経済産業省、財務省において明確な説明を果たしていただくことが大事です。日本の市場が閉鎖的であるというイメージを持たれないように、マーケットに腑に落ちる説明をする責任があろうかと思います。
- 問)
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秋田県で飛び込み勧誘を禁止する条例が県議会で検討されているという動きがあるのですが、金融商品取引法でも金融先物取引に限ってはそのような飛び込み勧誘を禁じましたけれども、このような動きが地方自治体に広がっていくことについてはどういった感想と言いますか、ご意見をお持ちですか。
- 答)
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秋田県の議論については定かには承知いたしておりません。いわゆる不招請勧誘について金商法の議論の時にいろいろなご意見をいただいております。金商法ではご案内のような規制をかけたところでございます。秋田県においてどのような議論が行われているのかよく研究をしてみたいと思っています。
- 問)
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この間まで財務省にいらした高橋洋一さんが金融庁の顧問になったという一部報道がありますが、この事実関係と、今後どのような役割を期待されているか、金融庁に招いた理由についてお聞かせください。
- 答)
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新聞報道については記事を読んでおりませんので承知しておりませんが、高橋洋一さんに4月1日付けで金融庁顧問になっていただいております。金融市場戦略チームのメンバーにも入ってもらったということでございます。かねてから私は彼の企画立案能力を高く評価しております。安倍内閣の時代には官邸の参事官でしょうか、いわば官邸スタッフ、国家戦略スタッフのような仕事をやっておられたと思います。彼は、元来アクチュアリーなのです。保険数理学に大変詳しい方であります。金融行政も証券や銀行などいろいろ経験がありまして、私としてはそのような知見を活用した大臣スタッフのようなものをかねてから置きたいと考えてきたところであります。今回、非常勤でございますから、国家公務員制度改革基本法案で考えている大臣スタッフとはちょっと違いますけれども、高橋洋一さんの知見は大いに活用したいと考えております。
- 問)
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明日の(金融市場)戦略チームから来られるのでしょうか。
- 答)
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本人に聞いてみなければ分かりません。
- 問)
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正式なメンバーになったということではないのでしょうか。
- 答)
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正式なメンバーです。他のメンバーと同様、金融庁顧問ということであります。
(以上)