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渡辺内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成20年5月27日(火)9時15分~9時23分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

おはようございます。どうぞ。

【質疑応答】

問)

幹事から二つ質問させていただきます。まず一点目は「消費者庁」の件でお聞きしたいと思います。昨日、岸田(消費者行政推進)担当大臣と初めて「消費者庁」構想について意見交換の場を持たれたと思うのですが、担当相からどのような提案があって、大臣としてはどういうご返答をされたのか、また、今後の対応を含めてお聞きしたいと思います。

答)

「消費者庁」構想については、かねて申し上げておりますように、基本的に賛成であります。そもそも「消費者庁」構想を私の方から岸田大臣ご就任の直後にお勧めをしたこともございました。是非、この構想は実現をすべきである、ということは申し上げました。金融庁については、元より、消費者保護、投資家・利用者保護というミッションを帯びた役所でございます。したがって、このミッションを「消費者庁」構想とうまく繋ぐためには、部分部分を切り取って持っていくという発想ではいけないと思います。そこで、「金融庁を丸ごと持っていってはどうですか」という提案を私の方からしました。岸田大臣は、「それは困ります」というお答えでしたので、金融庁と「消費者庁」との良き連携、ベストプラクティスを探っていく、最も良い連携のあり方について探っていくことになりました。細かい連携の仕方については事務方の協議に任せるというのが昨日の話のポイントであります。

問)

次に、今日、政府の方で国会同意人事を一括で提示すると聞いています。ただ、日銀の副総裁人事については今国会での提示を見送ると見られるわけですけれども、副総裁の空席が長期化するという状況について、必要な人事ができないという今の状況について、大臣はどのように見ていらっしゃるのかお聞きしたいと思います。

答)

まだ国会に提示をする前でございますし、日銀副総裁については提示をしないと決めたわけでもなかろうと思います。提示をされてからお話は申し上げたいと思います。

問)

「消費者庁」の件ですが、連携を探っていくということは、所管の法律の移管ということは特に考えていらっしゃらないということでしょうか。

答)

細かい法律がどうなるという話以前に、政治家同士の話でありますから、どういう連携があり得るか、そのベストプラクティスを探っていこうということで合意をいたしました。

問)

今の点でお聞きしたいのですが、「消費者庁」構想、消費者行政の一元化ということが一つ大きな目的としてあると思うのですが、大臣としては、金融行政に限ってはこの一元化は絶対守らなければというか、一元化を維持しなければいけない、部分部分を切り出して二元化、三元化していくような形は避けるべきだという考えと理解してよろしいでしょうか。

答)

投資家保護や利用者保護というのは、消費者保護の理念・哲学と全く一緒なのです。マーケットにおいて消費者主権という言葉がございます。つまり、円で投票してもらうということです。そういう消費者主権がきちんと働いていれば、例えば金利のマーケットというのは、日本のように歪な形にはならないはずなのです。ところが、日本の金利の体系というのは、いつも申し上げますように「ふたこぶラクダ」という大変な歪みを生じてしまっているのです。これは、まさしく消費者の選択が非常に歪められた金利体系になっているわけでありますから、そういたしますと、消費者保護と、より安く良質の金融サービスを提供することを享受できる消費者の立場も考えなければいけないわけです。消費者保護と、より良い金融サービスを享受できるということは、セットで考えていかなければいけないわけでして、より良い連携というのは、まさにそういったことを同時に追求していくということでございます。

問)

組織の移管は基本的にしないということで、岸田大臣も同意したということなのでしょうか。

答)

細かい組織や法律などから入りますと、細かい議論になってしまうのです。政治家同士というのは、まず哲学や理念を語らなければいけないわけですから、まさにそれを昨日話し合って合意をしたということでございます。

問)

国家公務員制度改革基本法案ですが、国会で与野党の修正協議が大詰めを向かえておりますが、今のところどういう見通しと言いますか、感触を受けていらっしゃるかお聞かせください。

答)

まさに今日が山場だと思います。これは与野党で大変精力的に合意に向けて協議をしていただいていますので、いちいち私が口を差し挟むことは控えますが、是が非にでも合意にこぎつけていただきたいと思います。

協議は細かいところに拘りますときりがございません。自民党も民主党も大筋同じ方向を目指しているわけです。今回合意にこぎつけられずに先送りされてしまうということになりますと、一番喜ぶのは誰かといったら、現状維持を心から待ち望んでいる人たちが一番喜ぶだけであります。これは官僚主導を温存するのか、政治主導を取り戻すのかという選択でございますから、細かいことは乗り越えて是非合意にこぎつけていただきたいと思います。

(以上)

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