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中川財務大臣兼金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成21年1月5日(月)10時25分~10時36分 場所:財務省会見室)

【冒頭発言】

まず閣議では、冒頭総理からとにかく不況脱出、景気回復ということを最優先ということでまず第2次補正予算あるいはその関連法案を全力を挙げて成立させ実施をするという強いご決意がございました。私からは本日からの国会におきます平成20年度の一般会計補正予算等について、既に概算のご説明はしておりますけれども正式に提出することを閣議で決定いたしました。

あと閣僚懇の中で、まず年末年始の住居対策について、これは毎年やっていることではありますけれども、今年は特にこういう厳しい年であるだけに全力を挙げてやっておりますという厚生労働大臣からの報告がございました。何しろハローワークに行くにも交通費すらないというような話もあって非常に厳しい方々がいっぱいいらっしゃる。厚生労働省中心に政府としても引き続きこの生活・住居・雇用対策に全力を挙げていくと、総理からのご指示がありました。更には緊急保証につきましては年末に向けて3.9兆円の保証を実施いたしましたと。引き続きまだ枠もございますし、また補正でこの枠も、あるいはセーフティネット貸付も拡大されますので、引き続きこれを活用していただくように、関係者の皆さんには30日まで、あるいは休日も含めて大変なご努力をしていただいておりますけれども、引き続きまた中小企業の資金繰りのためにご尽力をいただきたいという指示がございました。私からは以上です。

【質疑応答】

問)

今日午後、通常国会が開会します。第2次補正予算の審議が始まるわけですけれども、改めてにはなりますが国会審議を通じて政府として何を一番国民に訴えたいか、その点についてお考えをお願いいたします。

答)

訴えたいというよりも第1次補正予算あるいは年末対策を次々と打ってまいりましたけれども、先程申し上げたように雇用あるいはまた生活そのものが大変厳しい状況にある方々が大勢いらっしゃる、経済の状況も世界の状況と同じようにその影響を受けて急速に悪化しているということで、引き続き第2次補正予算を一日も早く成立をさせていただいて、さっき申し上げた金融措置あるいは定額給付金の出来るだけ早い給付等々、経済あるいはまた雇用、生活といった厳しい状況に対応出来るようにしていくことが我々の今与えられている百年に一度と言われているこの経済情勢の中での責務であるというふうに私は決意を持って国会審議に臨んでいきたいと思っています。

問)

その一方で野党側、特に民主党はその定額給付金の分離を求めるなど攻勢を強めております。早期成立を図るために野党側にどう協力を呼びかけていくか、その辺についての考え方をお願いいたします。

答)

国会論戦を通じてこの予算案、法律案等をご審議いただくわけでありますけれども、やはり私は野党の皆さん方もこの状況を一刻も早く正常な形に戻したいという気持ちは共有していると思いますので、丁寧に説明をしてご理解をいただいて、そして一日も早い成立を期していきたいと思います。野党の方々もその趣旨で是非国会審議に臨んでいただきたいと。ある意味では一日でも早く必要な措置を引き続き取っていかなければならない状況だということを是非ご理解をいただきたいというふうに思います。

問)

今日東証の大発会で株価が9,000円に回復しまして幸先のいいスタートを切ったと思うんですが、これについての感想と、去年は最大の下落率を記録しましたけれども、今年はどういった年になってほしいというふうにお考えですか。

答)

去年は私の記憶では、厳しい年初だったけれども後半には持ち直すんじゃないんですかなんていうことをおっしゃっている方もいらっしゃいましたけれども、今年は非常に厳しいというふうにおっしゃっている専門家あるいは関係者の方もいらっしゃいます。そういう中で各国ともそれぞれ、そしてまた協調して色々な対策をとっているわけですけれども、日本におきましても官民挙げてこの危機とも言われる状況を乗り切っていかなければならないという意味で、世界的に年末年始少し持ち直しておりますので、日本のスタートである本日、為替が安定しそして株価が上昇しているということは、みんなでこの難局を乗り切っていこうという、民間側といいましょうか経済界側の強い決意のあらわれであり、我々も同じような決意でやるべきことを全力を挙げてやっていかなければならないと。今のところは何かマーケットにしっかりやれよというふうに背中を押されているような感じすら、今のマーケットからはそんなような感じを受けています。

問)

昨日、渡辺喜美元行政改革担当大臣が定額給付金の撤回ですとか早期の衆院解散・総選挙を求める発言をされまして、それが実施されなければ離党も辞さずという意思表明をされましたけれども、今後の展開次第では3分の2による再議決ですとか衆院勢力にも随分響いてくる話だと思うんですけれども、ご所見を伺えますでしょうか。

答)

渡辺さんの言動に関しては私からコメントをするに値しませんのでいたしません。さっき申し上げたように野党の皆さんもこういう共通認識を持って国会に臨んでいただいているというふうに私は期待しております。そういう中で与党の中で党で正式に決定されたものについて色々言うというのはちょっと私には理解が出来ないと思っております。それと、こういう国会情勢ですから憲法のルールに則って粛々とやっていくというのはこれはある意味では当然のことです。粛々とというのは決して強引ということを意味して申し上げているつもりはございません。先程申し上げたように審議を尽くしてという意味ですけれども、そういう中でねじれの中での予算や法案を審議し処理するルールというのが決められているわけですから、それに則ってやっていくのが我々のいわゆる議会の人間としてのあるべき姿ではないかと思っています。

(以上)

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