中川財務大臣兼金融担当大臣記者会見の概要

(平成21年2月17日(火)12時36分~12時50分 場所:財務省会見室)

【冒頭発言】

急遽お集まりいただきましてありがとうございます。ローマでのG7会合の後の記者会見で、大変関係方面にご迷惑をおかけしたことを改めてお詫びを申し上げたいと思います。昨晩と今朝、病院へ行って見てもらいまして、かなり腰やあるいは風邪、疲労がたまっているという診断を受けました。自分の健康管理の不注意から国民の皆様あるいは総理、そして国会はじめ関係方面に多大なご迷惑をおかけしたことを深くお詫びを申し上げます。昨年の秋以降、百年に一度と言われております世界経済、金融の危機、あるいは日本の急速な経済の悪化という状況の中で、私は景気回復のために総理のご指示の下、全力を傾注してきたつもりでございます。もとより未熟でございますけれども、景気を良くするということに対しての気持ちは非常に強いものを持っているわけでございます。そういう中で、現在国会におきまして第2次補正予算あるいはまた関連法案、平成21年度の予算、関連法案の審議の大詰めを迎えておりますけれども、私といたしましては、この仕事に全力を挙げて取り組むと同時に、この予算あるいは予算関連法案が衆議院で通過をいたしましたならば、私自身のけじめとして直ちに辞表を提出したいというふうに考えております。重ねて総理、あるいはまた国民の皆様、関係各位に多大なご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げると同時に、私自身残された日々、職務を全力を尽くして果たしていく決意でございます。一日も早い日本の景気回復の実現向けて努力をしていきたいというふうに考えております。以上でございます。

【質疑応答】

問)

予算が通るまでということだったんですけれども、直ちに辞任するという考えはないんですか。

答)

やはり自分の与えられている仕事の緊急の課題を全うするということも大事だというふうに判断をして、こういう結論に達したわけでございます。

問)

自分の健康管理も出来ないような大臣が本当に予算審議出来るのかと、野党の方からはそれだけで辞めて欲しいという考え方が出されていると思うんですけれども、それについては如何なんですか。

答)

予算審議に全力を尽くして、これは体を張ってこの問題に取り組んでいきたいというふうに考えております。

問)

確認ですけれども、予算が通ってとおっしゃいましたけれども関連法案もありますが、予算と予算関連法案ということでよろしいのかということと、あと今のご意思は官房長官もしくは麻生総理に伝えてあるのか、どのように伝えて、お返事はどのようなものだったのかということについて説明してください。

答)

予算それから関連法案の衆議院の通過に全力を尽くすということでございます。それから総理、それから国対委員長にはこの直前に私の意思をお伝えをして、とにかくそれまで全力を尽くしてやれということでございました。

問)

辞任を決意されたのは昨日から色々問題が出ておりましたけれども、いつ頃大臣としての意思を固められたんでしょうか。

答)

ああいうローマでの記者会見の後、色々な方から色々なお叱りやらご意見をいただいて、最終的には今日になってから総理等々に申し上げて、先程総理からそういうご指示をいただいたわけでございます。

問)

改めて確認ですが、予算と関連法案の衆院通過後に辞表を提出するということについて、総理も了承されたということですか。

答)

こういう考えでいきたいですけれども如何でしょうかと言ったら、とにかく全力を尽くして当面の懸案事項について全力で取り組むようにというご指示がございました。

問)

麻生内閣の支持がかなり低い支持率の中で苦しんでいると思うんですが、ご自身の辞任がそれに与える影響についてはどのように考えていらっしゃいますか。

答)

とにかくさっき言ったように景気回復最優先と、その中のチームの1人でもございますので、とにかくそのことに全力を挙げることが我々に与えられた仕事だというふうに考えております。

問)

全治3年という全治を見届けずに財務省を去る決意をされたわけなんですが、それについては今のご心境というか、どのような気持ちでございますか。

答)

全治3年の最初の三段ロケットだと思っておりますので、まずこの三段ロケットを順調にと言いましょうか、遅滞なくこれを軌道に乗せるということに全力を尽くして、それが出来れば私としての責務は果たしたなというふうに考えています。

問)

確認ですけれども、金融担当大臣もお辞めになるという考えかということと、それから後任の大臣については総理の方に何かこの方がいいというようなことはおっしゃられているんでしょうか。

答)

閣僚辞任ですから、当然金融担当大臣もということになるわけでございます。後任についてはこれは総理がご判断することですから、私から特に何かを申し上げたということはございません。

問)

衆院通過までとおっしゃいましたけれども、参院通過でないというのはどういうことなんですか。

答)

衆議院をまず通過させるということが最大のポイントだというふうに思っております。予算委員会でまた同じことを発言するかもしれませんけれども、予算委員会が始まります。

問)

確認なんですけれども、体調が一番の原因ということですか。それともやはり今回の会見が一番の原因ということでしょうか。

答)

両方でしょうね。やはりお医者さんに診てもらって、色々な薬を併用したということが直接的な原因だというふうな診断をいただきました。

問)

ご自身でもやはり続けるのは大変な、しんどいなというお気持ちが…。

答)

しんどくてもとにかくやるべきことはやるんだという決意で、これから取り組んでいかなければいけないというふうに思っています。

問)

病院を出られる際に、公務には問題ないとの判断が下されたということだったんですけれども、一転こういったことになった経緯にはどのようなことがあったんでしょうか。

答)

多分、病院でゆっくり休みながらこの仕事に全力を傾注するということになろうかと思います。

問)

それは入院されるということですか。

答)

そうですね、今すぐどうこうとか手術するとか何かするということでは全くございませんけれども、病院にいた方が、不摂生じゃないのかなと思って、ゆっくり集中出来るようにということでそういう判断をいたしました。

問)

いつ頃から入院されるとか、ご予定は…。

答)

出来れば早く、今日でも…。

問)

入院しなきゃいけないような人が、何で衆院の予算が通るまで辞任しないんですか。

答)

ですから、別に手術をするとか何か特に今急速にどこかが悪いということじゃありませんけれども、病院にいた方がこれは体力の温存にもなりますし、この仕事に集中出来るから私は自主的に、お医者さんから言われたわけでも何でもないんで、自主的に病院に入るということです。ホテルでもいいのかもしれませんけれども、病院の方がより安心出来るかなと思ってそういう判断をしたわけです。

問)

改めて、何故このタイミングで辞任すべきだとお考えになったのか、丁寧にご説明をお願いしたいんです。先程国民の方に色々迷惑をかけたということですけれども、何に対してどういう迷惑をかけて、それが中川さんが大臣に残ることでどういったことにどのような支障があるということなのか、もう少し具体的にご説明願えないですか。

答)

やはりあの記者会見というのは一応国民の代表である国会議員、そして閣僚として、これは映像を見た人たち、とりわけ子供たちから見て、これは相当疲労がたまり、また色々な印象を国民に与えたのではないかというふうに私自身で判断をして、これに対する責任としてこういう判断をしたわけでありますし、他方、国会で出席するということに全精力を傾注すれば、これはやれると私は思っておりますし、またやらなければいけないというふうに思っておりますので、こういう判断をしたわけであります。

(以上)

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