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- 平成21年1月~6月
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与謝野財務大臣兼内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)閣議後記者会見の概要
(平成21年5月8日(金)8時43分~8時49分 場所:国会内)
【冒頭発言】
特に閣議はご報告することはございません。
【質疑応答】
- 問)
-
日本時間の今朝早くにアメリカの金融機関に対するストレス・テストの結果が出まして、10行が計7.3兆円の資本不足と指摘されました。FRBのバーナンキ議長は投資家らにかなりの安心を与える内容だと指摘していまして、市場関係者の受け止めも、予想よりもよい内容と前向きに評価する向きが多いようですが、今回のストレス・テストの結果についての大臣の受け止めと、アメリカの金融システム不安が解消の方向に向かうとご覧になっているかどうか、ご見解をお願いします。
- 答)
-
このストレス・テストは多分、アメリカ政府が誠心誠意やられたもので、その結果、資本不足がこの額にとどまったということは、既存の予算措置の中で埋めることも出来るので、日本としては、考えていた状況よりははるかに金融システム全体の状況がいい、というところで、一安心したところでございます。
また、同時に資本注入が全く必要のない銀行も多数あるわけでして、そういう点では、資本不足のところは、既存の予算措置を通じて資本注入が始まれば、さらに金融システムの安定化に貢献するであろうと思っております。
- 問)
-
今のストレス・テストに関して、銀行の株式とか優先株とかの資本の関係で、普通株の比重が高まるのではないかという見方もあります。国内銀行もこうした観点から普通株の増資を迫られるのではないかという見方もありますが、資本のあり方という面でご見解をお聞かせください。
- 答)
-
ティア1の中のコア・ティアを強くしようという議論は前々からある議論で、日本でどうなるかはちょっと予想がつきませんけれども、そういう議論が相変わらず残っているということは事実だと思います。
- 問)
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日本の株式市場について伺いたいんですが、昨日、日経平均が年初来の高値を付けているんですけれども、景気の先行きに多少明るい見方も出てきているようなんですが、現在の株価水準と景気の現状について大臣のご認識を改めて伺いたいんですけれども・・・。
- 答)
-
株価は経済の先行指標ですから、そういう点では9,400円前後のところにまいりましたのは大変喜ばしいことだと思っております。これで銀行も生損保も、資産内容は相当改善されたと思います。さらに株価が安定するということを望んでやまないということでございます。
- 問)
-
ゴールデンウィークに例えばETCの効果もあって高速道路が渋滞したりとか、定額給付金についてもかなり行き渡った自治体も多くて、今回の補正予算の効果について実感している国民もかなり増えつつあると思うんですけれども、その辺の効果についての大臣の受け止めと、昨日の国会論戦なんかではまだバラマキだという民主党の批判もあったわけですけれども、そこら辺について、このゴールデンウィークの効果を踏まえて今後どのように対応されていくかをお聞かせください。
- 答)
-
民主党は、政権及び政権与党を非難しないと生業が成り立たないということですから、いくら非難をしていただいても結構だと思いますが、経済の実態は、高速道路の1,000円の政策は私は国民に大変歓迎されていると思いますし、消費マインドは少し高まってきたということはあるんではないかと思っております。したがいまして、20年度の1次補正、2次補正、21年度の当初予算と執行が進むにつれ、また、現在国会でご審議をいただいている21年度補正予算が実際に使われるようになったときの社会的なインパクトの大きさは、私は相当なものだと思っております。
浸透するのに時間がかかりますけれども、細かいところまで政府・与党とも国民に説明を尽くすように努力をしなければならないと思っております。
(以上)