亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要
(雑誌・フリー等の記者)

(平成21年12月22日(火)11時13分~11時45分 場所:金融庁大臣室)

【大臣より発言】

今日の閣議は、特に皆さんにご報告するようなことはありません。

どうぞ、皆さんのほうから何か。

【質疑応答】

問)

日本証券新聞社の田口拓一と申します。

大臣が、以前、お話しされておりました沖縄県でのカジノの構想について、沖縄県のみならず、今、現在、どのようなお考えを持っておられるのか。また、こういった話を具体的に、ほかの閣僚の方々とお話をされたのか、その辺りも含めてお話しいただけたらと思います。

答)

これは、沖縄が基地の75%を負担しているというか、そういう中で大きな犠牲を払ってこられて、かつ、所得水準が相変わらず最低という状況があるわけです。今までも、ずっと、産業振興ということで政府が力を入れてきたわけですけれども、なかなかそういう状況から脱せられない。そういう中で、やはり産業振興、沖縄は、今、観光に非常に力を入れていますね。石垣島だとか宮古島だとかを含めて、観光振興に非常に力を入れているわけですけれども、カジノも今は、ご承知のように、一大レジャーランドみたいになってしまいましたね。(シルクド)ソレイユみたいな、サーカスみたいなあれをやって、とにかく物凄い、日本などではあまり見られないようなショーが、連日、各ホテルで上演されていて、一つのホテルなどは5,000人から1万人ぐらいの雇用効果を出しているでしょう。それと、大体、年間、ラスベガスなどというのは、2,000万人以上押しかけてしまって、税収面でも大変な税収効果を上げて、市民はほとんど無税に近い状況なのではないですか。

そういう状況を、今度は、アジアでもフィリピンがやるし、シンガポールもやるでしょう。そういう、今や、世界の中で観光の一つの大きな柱になりつつあるわけですから、日本だけが何か古いイメージで、賭場みたいなイメージで扱っているというのは、もう、ちょっと時代錯誤みたいな点がありますよね。だから、パチンコのような、ああいう大衆娯楽みたいなものもありますけれども、そういうものの中で、沖縄について、特に沖縄特区、観光特区みたいな形の中でそういうことをやっていけば、地政学的な面からいっても、あそこに、アジアだけではなくて世界の人たちがどんどん押し寄せてくるということで、私は、爆発的に沖縄の人の所得を引き上げていく、また雇用面でも大変な効果が出るだろうと思います。世界でほとんどやっていることですから、沖縄振興、観光立国という観点で、そういう意味で、前原(国土交通)大臣にも話しています。それで、前原大臣も、「沖縄から声を上げてくれ」というご意向も持っておられますし、沖縄出身の民主党の喜納昌吉(参議院)議員とも話をしていまして、「いやいや、やりましょう」ということを、彼、個人としては言っております。それから、国民新党の自見(幹事長)とかを含めて、今、ぜひ沖縄から強い声を上げていこう、という状況ですので。これについては、皆さん、私が声をかけると、閣内を含めてほとんど賛成ですね。

ちょっとこれは、私の狭い守備範囲ではありませんけれども、やはり沖縄問題というのは、国政上、本当に大きな課題ですので、基地の、ああいう普天間からの移転をして、騒音と安全を抜本的に解決するという努力も引き続いてしなければいけませんけれども、同時に、基地経済というだけでは、あそこの所得も上がっていきませんから、思いきった対策を、今まで、産業振興でずっといろいろやってきたけれども、なかなかうまくいかないのですよね。ということで、ちょっとこれは、私も力を入れてやります。金融庁の仕事ではないけれどもね。

問)

フリーの小川裕夫と申します。

時事通信で拝見したのですが、大臣が、テレビでの新春対談で竹中元金融(担当)大臣とお話をされたそうなのですけれども…。

答)

ああ、あれはまだ放送していないでしょう。

問)

まだ放送はしていないのですけれども、それで、くしくも彼(竹中元金融担当大臣)は郵政担当だったのですが、今度、郵政民営化が凍結ということで、全然、思想は相反するのですが、そういった中で、亀井大臣から見た元金融(担当)大臣竹中さんの人物像といいますか、政策観といいますか、そういうもので何か感想がおありだったら、ちょっとお伺いしたいと思っているのですけれども。

答)

あの人の頭は、金融工学みたいな頭ではないですかね。

問)

もう、その一言だけですか…。

答)

うん(笑)。良い表現ではなかったかな。

問)

月刊ファクタの宮嶋と申します。

昨日来、自民党から2人の方が離党と。それから昨日は、野中(広務 元衆議院議員)先生が、あえて民主党に出向かれたりしまして、土改(土地改良)事業の関連で、(自民党の)推薦議員というのを取りやめるかというような動きも出ていますが、国民新党のトップとしまして、もう既に参議院選の前哨戦のような動きが出てきていると思うのですが、こうした動き、どう予算と絡めたものになっていくのか伺いたいのですが。

答)

私は、本当のことを言って、自分の古巣がボロボロになっていくということは、あまり気分のよい話ではないので。私は、健全な野党として、また再び政権奪取を目指して立ち上がっていくという姿のほうが、国民のためにも、日本の政治のためにも望ましいと思いますよ。綺麗ごとを言っているのではなくてね。本当のことを言って、政治がワンサイド・ゲームになってしまったら大変な話なのです。だから、そういう面から言うと、今の自民党だとまだそういう姿が見えないので、残念だなと思います。

野中(広務 元衆議院議員)も、何か予算陳情に行くような、とにかく「韓信の股くぐり」か何か知らないけれども、彼は、悲痛でしょう、悲痛な気持ちでしょう。彼は、小沢(民主党幹事長が)大嫌いですからね(笑)。だけど、やはり彼は、土改(全国土地改良事業団体連合会)の会長をしていて、農民の幸せということを考えた場合、あえてそういうことまでやってしまったということだと思うのですけれども。

問)

世界日報の野村と申します。

暫定税率を続けるということになったのですけれども、景気が非常に厳しいということは、かねがね大臣が主張されておられることでありまして、藤井財務大臣に直接お聞きしましたら、アメリカはドル政策について、「強いほうが良い」と言ったり「弱いほうが良い」と言ったりして、「二枚舌だ」というようなことを言っていまして、そういうことから、ドルは信用できるのかなというのは個人的に感じるのですけれども。

そういう中で、緊縮予算を組んでいったら非常に大変だったのですけれども、大臣の骨折りで、何とか(景気に)中立型というような形に執行ベースではなっているのですが、やはり、ここはしばらく積極財政にしながら、中期的にはアジア経済圏を目指していくという方向が必要ではないかと思うのですけれども、一つだけお聞きしたいのは、財務省の財政再建原理主義と申しますか、そういうところは非常に問題であって、やはり国家戦略室に、そういうことを最初から批判してこられた菊池英博(日本金融財政研究所所長)先生のような有能な人材を送り込むべきではないかと、私は個人的に思っているのですけれども、その辺りはいかがでしょうか。

答)

私は、あまり他省の批判を、そんなにするつもりはありませんが…。「つもりはありませんが」と言いながら、ついしてしまうのですけれども、よく私は。

財務省の手のひらに乗って予算編成などしてしまったら、日本が縮むだけの話でしょう。小泉時代に縮んでしまったのですよ。小泉時代というのは、財務省の手のひらに乗って予算を組んでしまったから、GDPも550兆円が480兆円ぐらいになってしまったでしょう。国がデフレスパイラルに入ってしまった。竹中(平蔵氏)が、この間、対談では詭弁(きべん)を弄していたけれども、客観的事実は、現実は否定できないのですよ。竹中(平蔵)さんが幾ら言ってみたところで、現実はそうなってしまった。これは、財務省の「入るを計って出ずるを制す」という、単年度予算主義の狭い殻の中で予算を組むことで政府を主導してきたからですよ。

だから、私が、鳩山総理に申し上げているのは、「まさに国民が期待しているチェンジですよ」と。まさにそういう面で、こうした、本当に100年に一度と言っても良い…。景気、不景気という話ではないのです。猛烈なデフレスパイラルが始まってしまって、こんなことが起きたのは、日本経済で初めてではないですか。それから出していくという、そんなときに、ちまちましたそろばん勘定ばかりやっている財務省に従って予算を組んだら国は滅びますよ。だから、そういうことを、私は総理にも申し上げてきたわけですから、あとは総理がご判断なされることで、もう、しっかりとされると思います。だから、その過程で、総理に私は、「抵抗する財務省官僚は切ったら良い」と言ったのです(笑)。「宮内庁の長官ではなく、これを切れば良いですから」と、私は言っているのですよね。

問)

金融タイムスの大嶋です。

「埋蔵金から15兆円出したい」というお話なのですけれども、関係者の感触はどんな感じですか。

答)

関係者と言ったって、財務省は最初からノーに決まっているのですから。ただ、私は、総理にも官房長官にも言っているのは、麻生政権のときに特別会計にも切り込んだでしょう。カラカラにしてしまったでしょう。あれだけ財政規律と言いながら国債を増発してしまったでしょう。なりふり構わぬことを財務省はやってしまったのですよ。これは、目の前の衆議院選挙で自民党を勝たせるためにやってしまったのでしょう。極めて政治的な選択を省としてしてしまったのです。

その財務省が、今度、こんな経済状況の中で、来年、参議院選挙を迎えるわけですが、参議院選挙対策とかではなくて、国民生活をちゃんとする上において協力しない。特別会計から出すことについても、「できるのに協力しないと言えば、反鳩山を宣言したと同じだぞ」と。麻生政権にはあれだけ協力して…、協力と言うか、もう焦土作戦に入ってしまったのですから。普通なら、財政当局としてあそこまではやりませんよ。あえてやったわけです。そういうことをやっておいて、この鳩山政権については逆のことをやるというのなら、そんな財務省は政府の中の省と言えない。私は「そういうものは切りなさい」と言っているのです。だから、「そういうものは遠慮は要りませんよ」と、私はご進言申し上げているのです。そういう上に立って、総理がどういう予算を最終的にお組みになるのか、これは総理の権限ですから、おやりになれば良いだろうと私は思っているだけの話です。

問)

フリーの高橋清隆と申します。

今の財政に関する質問なのですけれども、景気対策を打とうとすると、必ず出てくるのが、「日本は財政危機だ」という声です。これは調べてみると、27年前の鈴木善幸内閣のときから出てきまして、いわゆる国の借金というのは、当時、まだ96兆円しかなかったのです。今となっては、もう笑い話だと思うのですが、そのために緊縮財政を続けてきた結果が、今日のこの864兆円につながっていると。おそらく、27年後も同じようなことを言っているのではないかなという気がするのです。

ですから、そもそも国の借金と言いますけれども、その債権者は国民であって、日本国債の94%は日本人が持っている、非常にまれな国なわけですから、心配すること自体がおかしいと思うのですけれども、大臣の現在の財政状況に対するご認識をお聞かせください。

答)

私は、あなたと全く同じ考え方ですね。これは、フィクションなのですよ。常に、もう財務省の寝言と一緒なのですよ。いつも同じ寝言を言っているのですよ。その寝言に、起きている者がとらわれてしまってやるほどばかげた話はないです。あれは寝言だと思って、「起きろ。起きてしゃんとしたことを言え」と。だから私は、(自民党)政調会長のときなどといったら、大蔵省を出入り禁止までしましたよ。「おまえたちは経理係だ。私が事業部長だ。私が予算を組むのだ。政党主導だ」と。あの日銀総裁になり損ねた武藤(敏郎 元財務次官)君なども、私は出入り禁止にしたのですけれどもね。それをやらない限りは、「政党政治だ」と言いながら財務省政治になってしまうのです。

もう、日本みたいな国は世界中にないですよ。外国から借金しないでやっている国は。アメリカなどというのは、官民合わせたら200兆円ぐらいあるのではないですか。中国からも100兆円以上お金を借りているでしょう。そんな国に威張られて、ドルを刷りまくられてしまって「基軸通貨だ」と言うのは…。ドルをうんと刷るのですから、ドルが安くなるのは当たり前の話なのです。基本的に、アメリカの強みというのは、基軸通貨を持っているということですよ。そういうことをやっても、なおドルの信用というのはなくならないのですよ、基軸通貨ですから。だから、円の場合は、基軸通貨ではないけれども、しかし、あなたがおっしゃるように、世界に借金をしてやっている国ではない。これは本来、右のポケットと左のポケットということなのです。そのことを、今、(会見を)やってきた記者クラブの財研の連中というのは、ずっと財務省に洗脳されてしまっているから。大本営発表が正しいと思っているうちに、日本は戦争に負けてしまったでしょう。日本の場合は、そういう状況なのですよ。

やはり、そういうことで、今、100年に一度という…、もっとかもしれないですよ。こんなデフレスパイラルにぶち込んだような状況というのは。それから脱するということで、ある面では革命的な手を打たなければいけないときに、財務省のそろばん勘定にだけとらわれてやるようなことをやってはならないということを、私は強く言っているのであって、総理が最終的にどう決断されるか。私は、総理はお分かりになっていると思っているけれどもね。

問)

通信文化新報の古田と申します。

郵政民営化見直しの件でお聞きしたいと思います。株式処分凍結法案が12月4日に成立しまして、20日から公聴会が始まりました。亀井大臣に、担当大臣として、政権交代から今年を振り返った、それと来年度に向けた決意のほどをお聞かせいただければと。

答)

これは、齋藤次郎(日本郵政社長)という大変能力のある豪腕が社長に座ったわけですから、今、我々とピタッと呼吸を合わせて、どういう事業を展開していくのか、そのための組織をどうするかということを、今日、中間報告を聞くことにしていますけれども、大体、1月下旬ぐらいまでには、通常国会に提出する大まかな事業、また組織形態、これは大体決める予定にしていますので、今、みんな一生懸命やっていますよ。

問)

月刊誌サイゾーの吉住と申します。

こういう形で二つ記者会見をされ始めて3カ月ぐらい経とうとしているわけですけれども、二つの記者会見の雰囲気の違いとか、質問の質の違い、あるいはどちらが楽しいとか、ご感想があればお聞きしたいのですけれども。

答)

どちらかというと、こういう形でやるから、私はこちらのほうが丁寧にやっているかもしれないですね(笑)。

問)

質問の質などに関しては、何か違いとか…。

答)

皆さん方のほうが、自由闊達な意見を言われたり質問をされるから。日刊紙の連中は怒るかもしれないけれども、飼いならされてしまっているのですよ。

問)

省庁とかにですか。

答)

はい。今、各紙の論説委員と、今日は東京新聞とやるけれども、昨日は産経とやって、この間は毎日新聞とやったけれども。もう私は腹が立って、打って出ているのですよ。「論説委員と意見交換したい」と言って。この間も毎日とやって、昨日もやったのですけれども、この間、論説委員に「あなたたちは精神分裂に陥っているのではないか」と私は言ったのです。「財政規律をきちんとやりなさい」と(書く)一方で、「この景気をどうにかしなさい」と、結局、両方を書いている論説ですから。「では、どうしたらそれが両立するのか、処方箋を教えてくれ」と言ったのです。それから何と言ったか、全然答えられないのですね。だから、例えば「財政出動も、良い財政出動なら良い」とおっしゃるから、「では、お伺いしたい。良い財政出動とはどういう財政出動か教えてくれ」と言ったら、言えない。抽象論だったら子供でも言えるだろうけれどもね。誰だって、悪い財政出動をしようと思って予算を組む馬鹿はいないのですよね。だから、問題は中身なのです。中身抜きで、「財政規律をちゃんと守りなさい。この景気をちゃんとしなさい」と言って、両立させるにはどうしたら良いかという処方箋を言わないで、私は昨日、「では、財政出動は少なくてもいいから、1の財政出動で10の効果が出るものを言ってみてくれ」と言ったのです。そうしたら、財政出動は少なくて済みますよね。それが、財政規律を両立してしまうのですよ。そうではないので、「これだけの、40兆円のデフレギャップがあるときに、このデフレギャップを埋めていけるような政府支出というのが、財政規律とどう両立するのか教えてくれ」と言っても言えない。論説委員が言えないのですよ。私は意地悪ですから、そのとき「教えてくれ」と言ったのです。「今日は、こっちの意見を言うつもりはありません。国民新党は、これは、いつも外へ向けてちゃんと言っているのですから、『こうすべきだ』と。あなた方の耳にも入っているはずです。今日は、こちらはそちらのあれを教わりたいのだ」と、私は言っているのです。「教わりたいのだ」と言って、論説委員の方々との会合を、今、ずっと重ねているのですよ。

だけれども、民主党だって、自民党だって、こんなことはやらないでしょう。今のような、メディアが勝手なことを言うことで国民が間違った判断をしていくという(状況を)放っておけない。大東亜戦争に突入したときと同じですよ。

問)

今、大臣は、「良い財政出動」と言いましたけれども、例えば、すごく乗数効果がある政策というのは一体どういうものなのか、ということを、もう1回、教えてもらいたいのですけれども。

答)

それは、乗数効果のある政府支出と言ったって、これはマジックでもない限りは、例えば、1兆円の財政支出が直ちに10兆円の内需に化けることはないのです。そういう意味では、手品みたいなことはできないのです。ただ、1兆円の財政支出がバンバンと内需を生んでいくという、2兆円を生み、3兆円を生むということはあり得ると思いますよ。だから、そういう意味では、そういう効果のある支出ということが大事だと私は思います。しかも、大事なことは、そのことが国民生活にとって大事なものでなければ無駄なことで、乗数効果があって内需がボンボン出てくる、これは博打みたいな話ですから、そこらをどうするかと。だから、うち(国民新党)が言っている地方。総理にも言っている。北海道、沖縄にしても、九州、東北にしても、内需が落ち込んでいるのは、それぞれ地域によって違うのです。何の内需が落ち込んでいるかという、それに対応して自然に出てこないのであれば、政府支出で刺激を与えてやる。あるいは、政府支出で内需を出していくということ、そういう予算を組まねば駄目だと言っているのです。だから、地方重視、これが総理も「全くそうだ」と言うので、今度の予算は、そういう意味で、中身について、地方重視の予算になることは間違いありません。これは、もう嫌というほど国民新党が主張してきて、総理も耳にたこができるほど聞かれたと思うけれども、総理自身もそう思っておられるわけですから、10倍に化けることはないけれども、しかし、そういう効果の多いものを出していくと。

私は、「額が大事だ」と言っているのは、政府支出はそれだけ実需になってしまうのです。乗数効果がなくても、1兆円出せば、やはり1兆円の内需にはなるのです。それは、たんす貯金をされれば別ですよ。そうでない限りは、やはり実需になっていくのです。だから、そういう意味で、こういう状況においては、「規模も大事だ」ということを言っているのです。「規模はどうでも良い」と言ったって、小さい規模でそれが大きく化けるというマジックみたいな財政支出でない限りは、やはり規模も大事なのです。

問)

アメリカ通商代表が、郵政の資金運用に当たって、アメリカの保険会社とかが不利にならないようにしたいと協議を申し入れると言っていますが、それを認めてしまうと、日本の財務省や民主党にも、まだ市場原理主義が大好きな人たちがいて、小泉・竹中の時代に逆行する恐れもありますよね。大臣はどう思われますか。

答)

まだ、そんな協議をしたいとか、事前要望したいという申し入れはありません。

問)

では、協議が来たらどうしますか。

答)

いや、アメリカには、「心配しなさんな」と。同盟国ですから、亀井静香は同盟関係を大事にします。アメリカだけではなくて、世界も大事にしながらやっていかなければいけないですから。だけれども、今、別にアメリカと協議するような状況ではありません。まず、我々自身が何をやるかということを、今、検討している最中ですから。

問)

フリーの岩上です。

普天間問題に関連してお伺いしたいのですけれども、先日、「3党で協議するということだけは決まった」と発表されました。ただ、その間もポロポロと、記者の粘り強い質問によって、閣僚が、もう少し具体的な内容を話し始めています。例えば、先日、岡田(外務)大臣は、「方向性は、実はもう決まっているのだ」と。「方向性は決まっているのだけれども、あとはそれを出すタイミングを協議するというような状態なのだ」というようなこともおっしゃっておりました。普天間問題に関しては、実際に、もうある程度、方向性が決まっているのでしょうか。

答)

決まっていません。

問)

決まっていませんか。

答)

これは、方向性は決まっていますよ。だって、騒音と安全をちゃんとする、これが方向性です。だから、普天間を移転するというのは、あくまで、そのための一つの手段なのです。問題は、騒音と安全性ですね。それにはどうしたら良いか、という意味の方向性は決まっているということですね。

問)

マガジンX(エックス)の島田と申します。

昨日の報道で、小沢(民主党幹事長)さんが、「皆さんの支持があれば首相になることも拒まない」みたいなことをおっしゃっていましたけれども、大臣は、そのようなおつもりはありますでしょうか。

答)

それは、小沢(民主党幹事長)さんの気持ちは小沢(民主党幹事長)さんに聞いてくださいよ。

問)

亀井大臣も、もし皆さんから「首相になってほしい」と言われれば拒まれない…。

答)

私みたいなこんな面で、総理になるわけがないではないですか、こんな頭で。もっと優秀な人が、ちゃんとした人がなれば良いでしょう。私は、一生懸命支えると。

問)

支える側だと…。

答)

はい。「側」と言うか、一生懸命支えると。それだけ支える力があるかどうか分からないけれども。こんな、100年に一度の日本ですよ。遊びみたいなことをやるわけにはいかないのです。ブレーンストーミングみたいなことを言って、架空の議論ばかりするわけにはいかないのです。現実に、この事態をきちんとしていける政策を実行していかなければいけませんよね。私は、狭い自分の守備範囲では一生懸命やっているのですけれども、全体の経済をどうしていくかという問題、もっと大きな問題は、人間の心をどうするかという問題です。

問)

それを、大臣がトップ、首相として主導していくというつもりは、今のところは…。

答)

いや、私はそんな柄ではありません。「どん亀」でございます。亀は、いつも背中に誰かを乗せて龍宮城に連れて行く役割ですから(笑)。

(以上)

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