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亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成22年4月20日(火)9時39分~9時52分 場所:国会内)

【大臣より発言】

(※郵政改革に関する原口総務大臣との共同会見後、引き続き開催)

それでは、改正貸金業法の施行について申し上げます。

これについては、今日、閣議において方針を報告申し上げ、了解をいただきました。これについて、法律については完全施行いたします。

この法律の施行について、特に、借手の方々のニーズが存在していることは事実でありますから、やはり、そういう方々が困らないようにするにはどういう点を運用上配慮するべきか、というようなことについて、(貸金業制度に関する)プロジェクトチームにおいて検討してまいりました。運用上のそうした問題、今まで(運用面での)グレーゾーンもございまして、これを明確化しながら、借手の方々のそういう立場に立った問題を解決するという形で、この度、最終決定をさせていただきました。

今後の具体的な中身については、大塚副大臣がおりますので、この説明をさせても良いのでありますけれども、これについては、非常に、ある意味で関心の高いことでありましたので、これも我々としては、与党三党と、非常に丁寧な協議をずっと、政策会議を含めて実施もいたしてまいった結果でもあります。

もう一つは、保険業法の(平成)17年の改正に伴って、零細な共済事業が継続できなくなっていくという事態が、全国的に、非常に広い範囲において起きてきております。これを放置しておくわけにはいかないわけでありますので。かつてのオレンジ共済のような、一部の人が私腹を肥やしていく(という)ような、そういう、また不明瞭な運営その他によって、契約者、加入者が不利益を被ったということもあるわけでありますから、そういうことが起きないで、全員がお互いに助け合うという原点に立った、小さな組合であっても事業を継続できるような、その処置をとるための法律を今国会に提出いたします。

その一つのポイントは、といって、任意団体のままで、これは、お金を扱う仕事でもありますから、これについて事業継続という、そういう安易な処置をとるわけにはいきませんので、やはりこれは法人格をとっていただくという…。これは、従来のそれぞれの監督官庁が、それについて、今後、監督もしてもらうということも一つの前提にしながら、事業継続が可能な法案を…。これも最終段階に入っておりますので、(あわせてこの場でも)皆さん方に報告を申し上げます。

以上です。これは、もし質問があれば、これを中心になってやってくれました大塚副大臣、また(田村大臣)政務官から説明をさせます。

【質疑応答】

問)

1点だけ、貸金業は、完全施行は6月18日で決定ということですが、大臣としては、今後どういうことに最も留意して見ていきたいと思っていらっしゃるか、その1点だけちょっとお伺いできれば。

答)

私が言っていることを聞いてくれていないのですか、あなたの社は。うわの空ですか。言ったでしょう。

やはり、ニーズが存在している(という)ことは、この高利で多重債務という形で大変な方々が、ある意味では、今の状況では生活も追い込まれていっているという状況がありますけれども、一方、喫緊の、小口の緊急な融資を受けている(だけの方もいる)という現実もあるわけでして、そういう人たちが、この法律の6月18日の完全施行によって立ち行かなくなるという事態をどうしたら防ぐことができるか。これは難しいですね。

これについて、ニーズを持っている方々のニーズの中身というのが、一つは、やはり事業経営をしている個人経営者について、「やはり総量規制の中でそこまであれするのは理不尽だ」というような点も、(それは)現実に合っていないというような点もありました。そういう意味では、この法律の完全施行のもとで、個人事業者がそういう喫緊の借入れができるような形にできないか、というようなことも一つの大きな工夫であり、またいろいろ、(運用面でハッキリしていなかった)グレーゾーンも整理して…。ある意味では、借手が借りやすくなるという、しかし、それによって家計が破綻しない、事業が破綻しないということも考えながらどうするか。そういう点が大きな視点ですね。

問)

今日、閣議の前に、「中期(的な)財政(運営)に関する閣僚委員会」があったと思うのですけれども、その中でのお話というはどういった内容ですか。

答)

私は、まず、これを策定していくことについては、内閣の発足時に菅(現財務大臣)さんが戦略相(国家戦略担当大臣)をやっていたのですけれども、「中長期の戦略を閣内で総花的に議論していくことも大事ですけれども、やはり戦略相が強いリーダーシップを持って、財務省も従えてそういうことをやる必要がある」ということを、私は、菅さんが戦略相のときも強く言いました。「そういうことを言ったということを皆さん覚えているでしょうね」ということは申し上げました。だから、識見、人格ができていて、共に申し分のない仙谷(現国家戦略担当)大臣がそれをやっていただくということは大事です。

だけれども、「3党連立でこの政権が進んでいるということをお忘れなく」と(も言いました)。菅(財務)大臣が、国会で自民党やその他のいろいろな方の意見も議論しているという…。それも大事だと。(ただ、)「その前に忘れていることがありはしませんか」と。やはり、3党において…。連立政権を6月でおしまいにするというのなら別ですけれども、そうではないという、一応、中長期的に3党でやっていこうということであるのであれば、これについては3党できちんと議論することが前提でなければなりません。

仙谷(国家戦略担当)大臣が選ばれた委員で、今日は、その報告みたいな形であったのですけれども、「まず仙谷大臣は3党に、委員の選任を誰にするのかという、誰の知恵を借りるのかというようなことも3党で協議をした上で、あなたがリーダーシップを発揮していくというのが当たり前ではないの」と。かつて、経済財政諮問会議という法律に基づかない会議が、事実上日本の経済財政運営を決めれば、それがそのとおりという形で、党の政調も関係なしに進んでいったという自公時代のそういう状況もあります。

やはり、そうした人選を含めて、学者だけではなくて、やはり国民的な立場において日本をどうしていくのか。これは、財政規律も大事ですけれども…。(これは)当たり前です。大事ですけれども、経済が成長しない限りそれは不可能で、また、セーフティネットも張らなければいけないですけれども、その財源も経済が成長しない限りは、税制だけをいじって財源が出てくはずがないのだと。その辺りは、この全文等から見ると非常に、「反している」とは言わないですけれども、「不明確だ」ということです。

それと、私は、語学力というのが国民の(一般)水準以下な人間だからこういうことを言うのかもしれないですけれども、見たこともない英語だか片仮名がどんどん並んでいると。学者相手に中長期経済計画を作るわけではないですよ。エコノミストや学者相手の、その批判に堪えれば良いというものではありません。国民に対して、国民が安心する、そうしたものを作っていくのだと。国民目線でやらなければ駄目です。「この表現は何だ」と言ったのです。私にも分からない。私の語学力が不足しているかもしれないですけれども。

だけど、私は、それは一つ象徴的なことだと思いますから、あえて言ったのです。そういうものを、簡単に横文字を使ってしまって。横文字を使えば中身が良いということにはなりません。ちょっと苦いことを言いましたけれども、これは閣内不一致ではありません。これは、3党の一つの代表として、今日、今後の中期経済計画の見通しの策定に向けての初めての会合だったから、基本的なことを申し上げたということであります。

問)

確認なのですけれども、消費税とか税制に関してはお話はありましたか。

答)

ないです。私が言ったのは、「税制と言えども、経済を成長させないで税制をいくらいじったって、これは財源が確保できるわけがない」と。これは、言葉では言わなかったですけれども、いつも言っているように、井戸から水をくみ上げる釣瓶をいくら工夫してみたところで、井戸水が枯れてしまったらくみ上げようがないのですね。だから、「税制先にありき」ではないのです。やはり、問題は経済をどう成長させていくか、活性化していくかと。今のように名目GDPがダーッと下がっていくような状況で、消費税率をいくら上げたところで税収にはなりませんよ。私は、その基本の問題を…。今日は、釣瓶の話(自体)はしなかったですけれども、そういう観点からちょっと話はしておきました。「仙谷大臣は頑張れ」、「あなたほどのはいない」と言ったのです。本当にそう思いますよ。

問)

保険業法改正の閣議決定は月内にやるのでしょうか。それと、監督官庁の関係で、今の、「旧主務官庁でやってくれ」というのは、金融庁は(そういう考え方を)示していますが、(他の)省庁側で(は)、「金融庁でやってくれ」というような意見も政策会議等々で出ているようですが…。(そこは、)その考えは変わらず、今の監督官庁にやってもらうということで…。

答)

第一次的にはね。ご承知のように、もの凄い数だものね。金融庁というのは、そんなにオールマイティーではないですからね。第一次的な監督はそこでやってもらうということだと思うのですよね。第一次的にはですよ。全般としては、もちろん、金融業も証券業も金融庁が責任を持っているわけですからね。

問)

閣議決定は5月ですか、4月中…。

答)

今の状況でいくと5月にずれ込むかもしれないですけれども、これも法案の提出の順番がありますから。それを踏まえながら今国会で成立させるということでやっていきますから、またご協力をよろしくお願いいたします。

(以上)

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