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自見内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成22年9月3日(金)11時53分~12時42分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

本日、閣議後の閣僚懇におきまして、8月27日から9月2日までの日程で中国に出張いたしましたので、その結果を報告をさせていただきました。

今回の出張では、北京及び香港を訪問しまして、他の6人の閣僚とともに8月28日、第3回日中ハイレベル経済対話に出席をいたしまして、8月29日には温家宝総理と中南海で面会をしたほか、北京においても周小川(シュウ・ショウセン)中国人民銀行行長、ご存じのように中国の中央銀行総裁ほか、当然銀行、証券、保険の各分野の監督当局責任者でございますが、これは全部、監督の責任者でございまして、大変中国共産党の高い地位にある方でございますが、及び国家郵政局局長と対面をいたしました。

さらに、香港は皆様方ご存じのように、アジアで2番目の大きな金融マーケットでございまして、世界でも6番目の株式マーケットがあるということはもう皆さんご存じだと思いますけれども、そこ(香港)のナンバーツーでございますが、唐英年(ヘンリー・タン)政務長官、それから陳徳霖(ノーマン・チャン)香港金融管理局総裁。また香港の株式市場にも行ってまいりまして、向こう(香港)の会社でございましたが、会長さんと会って面談をいたしてまいりました。

以上でございます。

【質疑応答】

問)

まず今の訪中の関係なのですけれども、温家宝首相ら中国の要人とお会いになられて、特段何か金融関連で、何か日本に対してとかお話ございましたら、具体的なことがありましたらお願いします。

答)

分かりました。非常に適切なご質問をいただきましたので、少し詳しく説明をさせていただきますと、温家宝総理との面談の際に、私から、日中の互恵協力を金融分野でも更に推進する観点から、中国企業の資金調達に関する我が国の金融機関の更なる支援を円滑にするために、預金貸出比率規制、いわゆる預貸率(規制)が、我が国金融機関に対する柔軟な対応を要望いたしました。

これは少し説明を申し上げますと、預金額の何%を貸し出ししていいかということを日本でも預貸率と申しますけれども、今、中国の国内銀行は実は75%(以下)でございまして、外国の銀行につきましては、今はたしか来年までだと思いますが例外を設けていただいています。日本と中国とは、日本の企業が約2万6,000社ですね、中国に今進出いたしておりますが、皆様方ご存じのように、日本から進出した企業が日本との銀行との取引がそれぞれあるわけでございますし、日本の銀行も中国にいろいろな支店を開設いたしておりますが、やはり日本の銀行ですから、中国において中国の銀行と同じように、なかなか預金が集まらないのですね、ご存じのように。ですから、どうしてもそこは、例えば北京でも各銀行の支店長さんにお話を聞かせていただいても、預貸率が110%だとか90%だとか、中国で集めた預金よりもたくさんの貸出をやっていると。逆に言うと、大変今、中国の経済は活発でございますから、日本から進出した企業も資金需要がそれほど旺盛であるということもございますし、また、日本から行ったばかりですぐ、ご存じのように、中国の銀行からお金を借りるというのは断ち割れもございませんから、やはり当然、日本の国内でなじんだ銀行さんと取引をさせていただくということがごく一般的でございまして、ぜひそのことを、そういった事情があるわけですから、温家宝総理にもそのことを申し上げました。

また、温家宝総理から、中国の日系企業が必要とする資金は必ず保障するとの回答をいただきました。それから、日本から6人の閣僚が行きましたが、中国からも温家宝、王岐山副首相、金融担当の副首相でございまして、この方は1997年から98年にアジアの金融危機があったときに香港も、実は98年に非常にアジアの通貨危機に巻き込まれたわけでございますが、私もたまたま日本香港友好議員連盟の事務局長を、今会長代理をしておりまして、香港と20年来のおつき合いをさせていただいておりますが、香港も大変な通貨危機になりまして、香港の向こう側が広東省でございまして、広東省も非常に香港の経済、金融とリンクしておりますので、広東省も深圳をはじめ金融危機になったのですね。それを実はいろいろと救ったというのが、実は王岐山でございまして、そういうことが認められてというか、そのことが評価されて、今は中国の金融担当の副総理大臣でございますが、そんなことも私は会議の中で王岐山さんに一言申し上げましたけれども、そういったこともありまして、温家宝総理からは、中国の日系企業が必要とする資金は、必ず保障するというような回答をいただきました。

特に、温家宝さんからは、2年前のアメリカのリーマン・ショック以来、非常に中国はご存じのように財政出動をしまして立ち上がりまして、今年の経済成長率第1四半期は11.9%、第2四半期は10.3%、通期で8%の経済成長を目指しておりまして、我々も北京、天津にも行きましたけれども、天津では35万人の新たなエコシティーを作るという巨大な国家プロジェクトを見てまいりまして、確かに中国の経済がリーマン・ショックの後、温家宝さんが言っておられましたけれども、今世界の中で、アジアが経済の中心になりつつあると。その中で、中国と日本とを合わせて17%の世界のGDPがございますから、そういった中で、日中戦略的互恵関係に基づいた日中の経済の交流、これはもう交流といえども民間の交流だということをはっきり温家宝さんが言っておられましたが、そういった中でも、皆様方はもうご存じのように、経済交流と言えば企業でございますから、やはり企業活動がきちっとできるためには、もうご存じのように、健全で強力な金融機関がないと企業というのが、経済活動はできないということは、もう皆様方はよくご存じでございますが、そういった意味でも、ぜひ中国の日系企業、今はむしろ世界の中で非常に中国の景気は元気がいいわけでございますから、そういった中で、その中で日本の日系企業も、特に技術の面だとか、こういったことではもう皆様方ご存じのように、例えば公害、地球環境、省エネ技術とか、そういった非常に高い技術を持った企業もたくさん出ているわけでございますから、そういったことも日中ハイレベル協議では出ておりました。それもたしか、合意の中の一つなりましたけれども、そういったことでファイナンスというのはもうご存じのように非常に大事だということは、もう皆様方よくご存じだと思いますが、そういった中で、温家宝総理が中国の日系企業が必要とする資金は必ず保障するという回答をいただけたということを、金融(担当)大臣として大変きちっと、そういったことを日本の中国に進出している金融機関、あるいは企業も大変心配しておられましたので、そういった意味では一定の成果は得たのかなというふうに思っております。

このほか、金融関係当局との意見交換では、当然中国にも、銀行、証券、あるいは保険というのはきちっと監督管理委員会というのがございまして、その主席というのがおられます。この方を座長に非常に中国共産党では立場の高い人でして、大体、中国共産党の中央委員ぐらいのレベルの方ですが、それほど金融ということを非常に用心深く、しかしきちっと改革開放の中で慎重に、しかし、かつ大胆にというのはおかしいのでございますけれども、そういったところはもう皆様方ご存じのように、経済の中の中枢でございますから、そこら辺には非常に優れた人材、周小川さんはじめおられたというふうに私は思っておりますけれども。

そんな中で、我が国のほうでは投資信託の上海取引所への上場、これはETFと申しまして、Exchange-Traded Fundと申しまして、これは日本の投資信託を上海で上場してくれということは、中国の人はこのExchange-Traded Fundを買ってくれれば、中国人のお金で日本の株式を買うわけですから、買うことができれば、より中国の国民も日本の企業の株を持てるわけですから、資本が行ったり来たりするということでございます。なかなかそこまでは今なっておりませんけれども、ぜひそういった、この端緒として、糸口として、ぜひ上海取引所への上場を規制監督官庁の主席に強くお願いをしてきました。

それから、外資出資規制、これは証券会社としてはまだ20%しか実は認められておりませんで、そういったことも、ぜひ外資出資比率規制を緩和していただきたいと(お願いしてきました。)

それから、中国の自賠責(自動車損害賠償責任保険)がございまして、これは実は外資系の保険会社に開放されておりません。そういった意味で、自賠責保険の任意の損害保険は、これは開放してありますけれども、自賠責のほうは、これは外資系保険会社には開放しておりませんので、ひとつぜひこれを開放していただきたいというお願いをしてまいりました。

それから、4番目に私は郵政改革(担当)大臣でもございますから、馬軍勝(マ・グンショウ)国家郵政局長さんとお話をしてきました。中国の郵便局というのは、6万か所郵便局がございまして、約80万人を監督している(組織の)ナンバーワンでございまして、中国は古くから郵便はあったのでございますけれども、25年前から郵便貯金制度を新たに作りまして、なんと6万か所ございますから、農村地帯8億人の農民がおりますが、そこの生活をいかに向上させるか、利便を保つかということが今中国政府ではご存じのように、沿岸部と内陸部の格差是正ということで、調和社会ということで非常に大きな中国の国家的な目標でもございますから、そういった意味で、郵便は昔からありましたけれども、郵貯を作っておりまして、これが約25年目ぐらいになると。1986年から作ったということでございまして、既にこれらの6万件の郵便局でやっておりまして、中国でも5番目の金融機関だということを言っていまして、預金率、預金している量においても、全中国の10分の1だということを言っておりましたので、しかし、これはユニバーサルサービスでございますから、そのユニバーサルサービスを守るために、非常に自分たちは苦労しているけれども、ユニバーサルサービスと当然銀行でもございますから、いかに利潤を上げるかということに大変苦労しているというようなことを局長は言っていました。

それから保険は、これは実は始めて2年目でございまして、簡易の保険をやっております。私の気持ちから言えば、日本では10年前に、「5年後に郵貯、簡保、10年後は全部民営化する」という法律が小泉さんの郵政改革でございましたが、政権交代しまして、100%郵貯、簡保、要するに売却を今凍結いたしておりますが、我々はもう3事業一体ということを強く申し上げて、今度はもう、今は廃案になっておりますけれども、次の国会ではぜひ強く出したいと思っている法律が郵政3事業一体でございまして、やはり郵政3事業というのは13億(人)の中国でも、やはり同じところに収れんしてくるのかなと。特に農村地帯では、中国は大変8億人も農民がおりますから、郵政3事業というのは、まさに150年前のイギリスで始まった制度でございますが、非常にやはり各国家において普遍性があるのかなという、私は率直には実感がいたしました。

ニュージーランドでもご存じのように、郵政民営化いたしますと、郵貯銀行は民間の、隣のオーストラリアの金融機関に買われまして、利益の上がらない田舎のほうの郵便局は全部廃止ということで、国民から大変非難を受けまして、ご存じのように、また新たな法律を作ってキウィ銀行というのを作りましたけれども、そういった意味で、国家というものを考えたときに郵政3事業というのは、やはり非常に普遍性があるものではないかというふうに私は感じたわけでございまして、3事業のサービスを提供することの重要性と、ユニバーサルサービスの提供を保障することが重要であるという理念を共有していることは確認ができまして、国民、利用者のために我が国の郵政改革をぜひ実現をさせていただきたいということを考えた次第でございます。

少し長くなりましたけれども、中国と日本との間は、日本は輸出の一番大きい国はもう中国でございます。中国にとっても、中国の輸入の一番大きい国がアメリカ、EU、日本でございますから、そういった意味で少し長い話になりましたけれども、まさに中国はだんだん存在が増してきています。特にリーマン・ショック以降大きな力を、また経済的に持ってきたわけでございますから、少し長い話になったことをお許しいただきたいと、こう思っております。

問)

次に、9月に入りまして、国際的な銀行の自己資本規制ですね、バーゼル銀行監督委員会が今月中の会合で数値などを含めて最終的な合意を目指すということを表明しておりまして、9月に入りましたので、改めてこの日本の立場、それから大臣、さきに訪米もされてアメリカの出方とかをうかがうということでしたので、こういったところを踏まえて今後の議論の見通しなどもあわせてお伺いできればと思います。

答)

まさに9月でございますから、非常に時宜を得たご質問だと思っております。

7月に開催された中央銀行総裁と銀行監督当局長官による会合では、発表がありましたように、規制水準及び段階的実施については9月、今月でございますが、会合において改めて検討する旨が明らかにされております。

私は先々週でございますか、バーナンキFRB(連邦準備制度理事会)議長ともお話ししましたし、先週というか今週は周小川、中国の中央銀行の総裁とも話をさせていただきましたけれども、率直に言えば、こういった話も当然、非常に世界的なG20で決める話でございまして、非常に世界の金融機関の安定性と、それから同時に自己資本の定義、あるいは定義と申しますか、自己資本の定義、それから質と量、こういったことがまた同時に、皆様方ご存じのように十数年前、日本は大変金融ショックといいますか、金融危機に襲われまして、当時、私も与党の国会議員で閣僚をやめたすぐ後で、閣僚のときにも北海道拓殖銀行が倒産したということが起きましたので、本当にあのとき貸し渋り、貸しはがしになりまして、非常に皆さん方もご記憶のある方が多いと思いますが、本当にばたばた企業も倒産いたしまして、そういった意味で、要するに、自己資本の比率が高ければ高いほどいいというものでもございません。やはりそこら辺は、経済を活性化するということも同時に視野に入れておかなければならないということを、私自身は痛いほど勉強したわけでございまして、そういったことを踏まえて、やはりこの自己資本の定義等については、我が国の実情にも配慮をした措置が盛り込まれ、これまでの我が国の、かなり主張が取り入れられたというので、私は評価をいたしております。

そういった意味で、そこら辺がまさにバランスでございまして、金融というのは安心だとか、あるいは非常に大丈夫だということと同時に、それがまた極端に行き過ぎますと、今度は今さっき言いましたように、貸し渋り、貸しはがしが起きて、本当に健全な企業の発展、あるいは健全な経済の発展の、逆に言うと阻害要因にもなるわけですから、そういった意味で金融業というのは大変重要でございますが、そこら辺の調和、バランスというのが非常に私は大事だということを、今度はバーナンキさん、あるいは周小川さんとも話を通じて再確認させていただいたわけでございますし、アメリカでも金融規制当局の方、中国でも金融規制当局の方とも話をしまして、そういった感を一層させていただいたわけでございまして、いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、新規制が簡単に言えば、中長期的に我が国の金融システムを健全性の向上に資するものとなる一方、我が国の実情、それぞれの我が国の実情や経営改革に対する影響を配慮するということは、我が国のみならずG20はそれぞれの国の実情があるわけですから、そういうことにきちっと配慮する必要が重要だというふうに思っておりました。こういった観点から、引き続き積極的に日本の立場、かなり世界的に受け入れられてきたというふうに私は認識いたしておりますけれども、しっかり主張してまいりたいというふうに思っております。

問)

次に、ちょっと話題は変わるのですけれども、民主党の代表選なのですが、菅さん、小沢さんの一騎打ちという形になりましてし、この件について、国民新党選出の閣僚として、大臣のご所見をお伺いしたいのですが。

答)

分かりました。

私は国民新党の副代表でもございますから、今、金融・郵政改革(担当)大臣もさせていただいておりますが、基本的なことは、亀井(国民新党)代表から、国民新党としての記者会見のときにお話があったと思いますが、我が党は、今民主党さんで代表選挙の進行中でございますが、この理念のある、きちっとした、今さっき中国でも郵政3事業に一体化していくことに、収れんしていると申し上げましたし、ユニバーサルサービスと国民の利便ということも非常に大事だという話を申し上げましたように、しかし同時に、これが親方日の丸でということでも、また今の時代ならないわけでございますから、そういった意味で公共性と公共性を重んじ、なおかつ、その中で企業としての効率性、あるいは利潤、そういったことのバランスの上に立って、私は前回法律を国会に提出させていただいた郵政改革法案だと確信をいたしておりますし、そのことはご存じのように、民主党、当時の社民党、国民新党でも合意をしたわけでございまして、またもうご存じのように、その法律を出すということは、今の小沢さんが党首のときも、きちっと当時、綿貫(元国民新党代表)さんとも合意をした話でございますし、また、菅(民主党)代表とも、きちっと亀井我が党(国民新党)の代表とも合意をした話でございますから、我々は連立を組ませていただいているわけでございますから、国民新党と民主党との、この信頼関係、これは全く私は信頼関係については揺るぎのないものだというふうに確信をいたしております。

しかし、どちらが代表になるかということにつきましては、これはもう連立を組んでいる民主党さんの話でございますから、そのことにつきましては、私は当然口を差し挟む立場にはございませんし、それは民主党さんがお決めになることでございますから、我が党としては、しっかり民主党さんとの友誼がございますから、信頼がありますから、それをもって、しっかりあれやこれやという立場ではないというふうに思っております。

問)

自見大臣は、日銀のほうが追加の金融緩和策を打ち出しましたけれども、依然として、やはり円高が続いているという状況の中で、金融大臣としてどのようなご所見をお持ちかというのを、ちょっと一言ちょうだいできればと思いますが。

答)

まさに円高・株安が進行しているが、いかにと、こういう話でございまして、大変今大きな関心を呼んでいる最近の金融・資本市場についての動きを見ると、円高が進行するとともに、株式市場に大きな変動が見られている状況は、よく承知をいたしておりまして、出張中も、いつもこのことがしっかり、どういう数字かということはしっかり見ておりました。

金融庁といたしましては、引き続き為替、株式市場等の動向を注視するとともに、金融仲介機能が十分に発揮されているか等の観点から、企業金融の実情把握等に努めてまいりたいというふうに思っております。基本的にはそういうことですね。

それから、経済対策、これも非常に大事なことでございますから、「基本方針」が先月30日に発表されましたが、金融庁としては、現下の円高等の厳しい経済情勢を踏まえて、8月30日に発表されました「経済対策の基本方針」において、雇用の確保を図るための具体的な施策としての中小企業金融支援、中小企業の金融支援が盛り込まれているというふうに承知いたしておりますし、金融庁といたしましても、引き続き為替株式市場の動向を注視するとともに、我々は金融仲介機能でございますから、十分に発揮されているかどうかとの観点から、経済金融情勢において適時適切に対応していきたいというふうに思っております。

問)

東洋経済の井下と申します。

バーゼルの話なのですけれども、日本の主張がかなり取り入れられたという部分も今おっしゃったのですけれども、まだ決めている途中の部分の細部ではありまして、大臣として規制の動向で、具体的にまだ懸念を持っているところとか、その規制の行方の中身について、何か注目している点とかあれば教えていただけますか。

答)

今交渉の途中でございますから、全体的にはかなり、私は日本の主張が、例えばご存じのように、繰延税金資産、これは最初は今度の交渉が始まったときは入れていませんでしたが、繰延税金資産が他の金融機関への出資、金融機関への普通出資が10%以上の場合でございますが、合算してTire1に15%まで参入ということは、これは多分決まったことだと思いますけれども。それから、無形固定資産に計上された資産、ソフトウェア等についても会計基準の差異に基づく取扱いの不平等是正と、こういったところは発表があったと思いますけれども、きちっと取り入れていただけたわけでございます。

そういった意味で、率直に言えば、アメリカとかヨーロッパは、まだ2年前に金融ショックが来ましたので、我々は率直な話をすると、日本でも住専の問題が6,850(億円)だった。あのときのことを振り返ってまいりますと、まだあのころ、あと1年、2年というのは、非常にやはり世論も当然ですが、「金融機関のこの失敗を税金で補うのか」という大変激しい議論が日本でもあったわけでございますけれども、確かにそういうときは、民主主義社会では、それは健全な反応だと思います。

しかしながら、しばらくたって考えますと、同時にやはり金融機関というのは、やはり経済の血液として、今さっき申し上げましたように健全な企業経営、あるいは健全な経済活動には、やはり健全で強力な金融機関が必要だということでもございますし、日本が多分、非常に世界では金融破綻がもう本当に十数年前、私自身も北海道の拓殖銀行が破綻したとき閣僚でしたし、その後の金融国会もずっと、与党の一員として乗り切ってきました。そういうことを皆さん、かなりそのころはふれるのですね。しっかり高い基準を作れとか、そうなりがちなのですよ、はっきり言えば。しかし、しばらくたって考えてみると、それから金融健全化法なんか作りまして、公的資金を10兆円入れる、だんだん冷静になって考えてくると金融機関が持っている、今さっき言いましたように、やはり非常に経済の動脈として、これはもう絶対に血液は必要ですから、そこら辺で日本は大変十数年前に金融ショック、民主主義国家において金融ショックを経験して、大変苦しかったけれども、貴重な学習をさせていただいたというふうに思っておりますので、そういった意味でも、私は今さっき申し上げましたように、金融機関の安定性、これはもうこの前の2年前も大変、アメリカなんかはご存じのような状態になったわけでございますし、今アメリカでも、この前帰国した後話したと思いますが、金融規制改革法案が80年ぶりに、あの金融に関して自由であった規制緩和をしたアメリカですら、ボルカー条項なんというのは入っておりまして、非常にハイリスク・ハイリターンの取引なんていうのは、もう自己勘定であってはならないと。お客さんから頼まれてやるのはいいけれども、そういうのも入ってきた時代ですから、そういった意味で、ちょうどバランスのとれた判断というのが、私は今、日本国はできるだろうというふうに私は思っておりますし、そういった意味で、やはり日本(の主張)がちょうどいいバランスをもって取り入れられたということは、ありがたいことだと思うと同時に、そこら辺の世界全体でのバランスの中でも、やはりこの問題に関しては、日本(の主張)がきちっと、ある程度の意見も実際入れていただいておりますし、入れていただける機会があるというふうに私は政治家として思っております。

問)

昨日、警視庁が組織犯罪処罰法の事件で、ナイジェリア人の男などを逮捕する事件がありました。これは組織的なマネーローンダリングの疑いも取りざたされているようですが、背景の一つとして日本の金融機関のチェック体制の甘さみたいなものもあるという指摘もあるやに聞いています。大臣、ご所見がありましたら。

答)

米国の銀行より不正に送金された資金に関するそのような報道があることは承知をいたしておりますが、現在もご存じのように、警察当局において捜査中の案件でございますから、コメントは差し控えたいと思っております。

問)

東洋経済の浪川です。

2点(あって)、第1点目が先ほど大臣のお話に、日本の過去の金融危機のは、確かにそうだったと思うのですね。結局、公的資金に行ったというお話、まさにそのとおりなのですけれども……

答)

健全化のためにね。今、当然彼らのお金は、もうご存じのように、今返してもいただいておりますけれどもね。

問)

アメリカは公的資金を使わないと、銀行改革法等の中で言っておりますよね。アメリカの経済の実態からして、それって、何か最後は公的資金要るのではないかというふうに見る人が多いのですけれども、この間アメリカにいらっしゃって、そこら辺はどうだったのでしょうか。

答)

アメリカはああいう自由な国でもございますし、非常に民主主義、私はアメリカという国は、非常に変化が激しくて、そして非常に多様な国だと思います。多様な価値観がある国だと思いますよ。ですから、規制改革をして、本当にこの20年、30年、特に金融に関しては、ウォール街を中心に金融工学の発達もございましたし、世界の金余りというのがある、それも非常にアメリカに集中してきたということもございまして、新しい分野を開くといいますか、それはアメリカ人らしいフロンティア精神、よく言えばフロンティア精神、しかし、それがご存じのように、一つの企業だけではリスクテイクできなくなっていく、ご存じのようにリーマン・ブラザーズという投資銀行が崩壊、破綻したわけですね。それがご存じのように、もう非常に世界の金融ショック、世界の経済の中心がやはり何といってもアメリカでしたから、もうだから、そのために、しかしご存じのように、結局は納税者にそのツケを持ってくるのかと。私は去年の9月に行ったとき、何か8割、9割ぐらいの政府高官に聞くと、9割の方は、要するに金融ウォール街の強欲な金融資本家に反対だというのはここでも実際聞いてきましたよ。それで、今アメリカはアメリカで、ボルカールールなんか入った金融規制改革を、ただ250ぐらい、あれは実は省令、政令はまだできていないのですよ。2,000ページの膨大な法律が、上院と下院で、大統領が署名してでき上がりましたけれども、まだ細部は実は250ぐらい、日本で言うと細則、省令、政令はまだでき上がっていないのですね。

これは当然、アメリカという巨大な民主主義国家の一つの姿だろうと思っていますし、率直に言えば、アメリカの全米銀行協会の会長さんなんかにお会いしましたら、商業銀行、このときは投資業務なんかも当然、アメリカのほうでは、たくさんの普通商業銀行がございますから、我々はその投資、ハイリスク・ハイリターンのお金なんかはそんなことは、あまりやっていないので、経営だけ厳しくさせて、我々は大変迷惑しているなんというようなことを、たしかアメリカ銀行協会の会長も言っておられましたよ。それもまたアメリカの声なのですね。

そんなことを含めて、私はやはりアメリカという国は、行ったり来たり、こっちに振れたり、あっちに振れたりしますけれども、そういった意味で、今度はアメリカの金融規制法案ができたということは、一つのアメリカという国を考えたとき、しかし、一つのアメリカというのは何といっても金融のセンターですし、やはりそこはきちっとしていただくということは大事だと思っています。

問)

あと、もう1点なのですけれども、たしか6月に「新成長戦略」を発表になられて、今回何か景気対策の中で、それを集中的にやる会議を設けるみたいなお話が出ていたと思うのですけれども、6月に出されてから今まで新成長戦略というのは、どうなっていたのかがよく分からないのですけれども、一回大臣にお聞きしたら、金融のところは金融庁でしっかりやりますというお話だったのですけれども、金融庁のみならず他省庁も含めて、一体数か月どうなっていたのか分からないのですけれども、それを教えていただけないでしょうか、改めて。

答)

ご存じのように、「新成長戦略」で金融そのものも大きくすると、総合取引所の案なんかも具体的に出しておりまして、今は当然ですが、鋭意やっておりますけれども、東洋経済さんもご存じのように、なかなかこれは率直に言えば、各省庁にまたがったことでもございますし、しかし、それはもう政治主導でやるということでございますから、きちっとやりますから、総合取引所、ちょっと時間をいただきたいと思っております。鋭意、水面下でやっております。

それから、今さっきのご質問でちょっと口足らずだったと思いますが、日本のマネーローンダリングについては、弱いのではないかというようなご質問も入っていたと思いますけれども、報道によれば、本件は米国の銀行において不正な資金送金がされたものと承知していますが、いずれにいたしましても、マネーローンダリング対策については、当局としても監督指針や検査マニュアルに着眼点等を記載することを通じて、金融機関に対して体制整備をお願いしてきておりまして、各金融機関においても必要な体制整備に努めているものと認識をいたしております。

問)

保険銀行日報、片岡です。

先日、金融庁として平成23年度税制改正要望が出たのですが、それについて、大臣が特に強調したい点がありましたらお願いします。

答)

金融庁の税制改正要望の考えはいかにと、こういうご質問だと思いますが、平成23年度税制改正要望は、「新成長戦略」、元気な日本復活のシナリオも踏まえて、新金融立国の実現を目指すなど経済の持続的な成長への貢献、それからアジアのメーンマーケット、メーンプレーヤーとしての地位の確立、そんなこともございまして、今度は実は香港にも、香港は今さっきアジア2番目のマーケットでございまして、そういった意味も含めて、私はぜひ日本香港友好議員連盟の事務局長、今、会長代理でもございますけれども、そんなことも含めて、ぜひ香港のマーケットの実情、あるいは香港の規制当局者と話をしたいということも、実はアジアのメーンマーケット、メーンプレーヤーとしての地位の確立という伏線といいますか、私のそういったことにおいて、実は香港にも行かせていただいたわけでございますが、それから3番目に国民の豊かさを享受できるような国民金融資産の運用拡大の観点から、必要な税制上の措置の要望をいたしました。

問)

保険毎日新聞の園田です。

やはり中国の件なのですけれども、中国は、今結構民営化される金融機関がどんどん増えてきていると思うのですけれども、もしそういう話が出なかったら全然答えていただかなくて大丈夫なのですが、そのことがまず中国の国内、あるいは日本企業、日本の金融機関に与える影響というようなお話というのが出たかどうかというのをお伺いできればと思いました。

答)

分かりました。

具体的には、中国の保険監督管理委員会の李克穆副主席との会談では、ほかはみんな主席でしたけれども、保険だけが副主席でございましたが、当方から今さっき言いましたように、自賠責保険の外資系保険会社への開放等についてお話をいたしました。

先方との信頼関係を守るため、会談における当方の要望の事項に対する中国からの反応については、具体的に紹介することは差し控えたいと思いますが、大変私の感触としては、前向きに、私は将来の日中の金融強化に向けて建設的な論議ができたと思っております。

中国もご存じのように、保険分野、今から伸びる分野といいますか、だんだん社会が多様化してきておりまして、そういった意味でも、中国の保険というのは伸びてくる分野。ご存じのように、社会が今経済発展で、非常に改革開放していますから、非常にやはり自分で守るといいますか、あそこはまだ日本よりもずっと、地域とのきずなとか、あるいは個人、あるいは家族のきずなというのか、非常にまだ強い部分がございますけれども、だんだん改革開放で、都市にたくさんの人が入ってきますし、そういった意味でも、まさにこの保険というのが今から大きくなるだろうというふうな私の予想でございますけれども、そういったことは非常に大事になってくるだろうということをよく中国の監督当局の人も認識をしておられるなということを感じましたね。

問)

(中国の)郵貯の中で保険が始まって2年ということだったのですけれども、それは収益がかなり伸びているというような話は出ましたでしょうか。

答)

まだ始まったばかりで、ただし、まさに日本で言う簡易保険といいますか、非常にやはり簡便な保険というのをできるだけ国民に普及をさせたいということで、始まってまだ2年でございますけれども、しかし、今は多分そんなに実体はあまり詳しくはお聞きしませんでしたけれども、まだ始まって2年ですので、非常にやはりそういう必要性があるから、郵政3事業として、貯金のほうは25年ぐらいたっていますけれども、やはり2年前から新たに保険を始めたということは、そういうニーズが過疎地、農村地帯においても高まってきたということを察知して、きちっと2年前から保険というのを始めたのだと、私はそういうふうに認識していますね。

問)

金融タイムスの大嶋ですけれども、中国は、ややバブルになっているのではないかという説もあるのですけれども、大臣の実感と中国側の認識というのはどんな感じですか。

答)

土地がバブルだという話ね。実はあんまり内容は申し上げられませんが、いろいろなレベルの人に、私も率直にその話を聞いてみました。そうしたら、いろいろございますけれども、ひとつ日本との非常な違いというのは、私も勉強させていただいたのですけれども、1年間に農村から都市に来る人でも1,000万人とか、急速な都市化が進んでおりまして、ある人によると、2億人ぐらい、農村地帯から、今からまた都市に移ってこられると言うのですよ。そうしますと、住宅需要がもの凄いのですね。日本のような国で、私はどんどん少子化社会になりますと、住宅需要というのはありますけれども、それほど旺盛な住宅需要はないので、ある人に言ったら、確かに中国は今抑えぎみでございまして、不動産投資に関しましても、ご存じのように、自分の住んでいる家以外の不動産を買う場合にいろいろな規制をしたというようなことは、もう皆様ご存じだと思いますが、しかし、そうはいっても、私もそのことを率直にぶつけてみましたけれども、非常に実需があり、ある人によると、1,000万人、毎年毎年農村地帯から都市に来るので、新しい住宅を建てなければいけないのだというようなことも言っていましたし、中国も非常にそこは抑えていますけれども、確かにそういう経済的、基本的なファクターが中国にはあって、逆にうらやましいなと言ったらおかしいのですけれども、どんどんそういう実需が増えてくるということもあるということを、根底に入れておかなければいけないというふうに思いました。

1,000万人ということは1,000万人分のご存じのように住宅が要るわけですね。ですから、そういった意味で、やはり膨大な、日本国は1億3,000万人で、少子高齢化でどんどん人が減っていますけれども、向こうは13億(人)でどんどん(人が来ている)、(それでも)まだ昔より沿岸部と農村地帯の間に胡錦涛(国家主席)が非常に投資いたしておりまして、昔のように沿岸地帯に都市の労働者として働きたいという人はだんだん減ってきたという話も聞きましたけれども、それでも少ない年でも1,000万人来るわけですから、やはり1,000万人に住宅供給をしなければいけないわけですから、そういう意味では非常に旺盛な経済活動の国だなということを実感いたしましたね。

(以上)

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