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安住財務大臣・内閣府特命担当大臣事務代理閣議後記者会見の概要

(平成24年9月25日(火)10時20分~10時33分)

【質疑応答】

問)

昨日、大臣は党の幹事長代行に就任されるということが固まりまして、2週間後には財務省としてはIMF・世銀総会などを控え、また特例公債法案や、あるいは補正予算といった諸課題もまだ残っているわけですけれども、この時期に財務大臣が交代することについては、大臣としてどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

答)

総理のご判断だし、政府・与党全体の中でのバランスで人事をやるものだと思っておりますので、G7の開催とかいろいろな噂も出ていますけれども、いろいろなことはまだ事務方で詰めて最終的な日程が確定しているわけではないので、10月1日までの間にきちっと、いろいろな日程的なものはコンクリートして、内容についてもどなたが後任で来られても日本としてしっかり開催して、ホスト国としての役割を十分果せる万全の準備をして引き継ぎたいと思います。事務方を含めて大変な積み上げてきたものがございますので、いろいろ新聞等で批判もあるようですけれども、懸念は当たらないと思います。

問)

今後、党務で先程申し上げた特例公債などに関しては、党としてのお立場でも事態打開を図っていくことになるかと思いますけれども、自民党や公明党との協議、どのようにこれからどういう態度で臨んでいかれるおつもりかお聞かせください。

答)

法律を提出させていただく立場から法律を通さないといけない立場になりますので、まだちょっと昨日の昨日だったものですから、この1週間リハビリして、現場に復帰するモードに頭を切り換えて頑張りたいと思います。特例公債法は、いかなる政権であってもこれは通さなければ日本の政府の存続にかかわる問題ですから、そういう点では与野党共に認識はあると思いますので、しっかりお願いをして、しかるべき国会で成立を図りたいと、期したいと思います。

問)

今朝から台湾の漁船が40隻あまり領海侵犯をしているようですけれども、この問題について所管ではないですけれども、政権の一員として大臣の受け止めと、今後対応をどのように図るべきとお考えかお聞かせください。

答)

総理も仰っているように、冷静沈着に国有化をして我が国固有の領土をしっかり守っていくということと、いろいろな意味で意図的なメディアを使って様々なことは起きてくるかもしれませんが、海上保安庁等を通して冷静に対応すればいいと思います。

問)

昨日、既に党本部で簡単なオンレコの会見をされていますけれども、改めてこの1年間財務大臣として職に当たられていて、消費税増税法の成立等いろいろあったわけですけれども、振り返られてどういう思いか感想を聞かせていただけないでしょうか。

答)

まだ1週間あるから早いのでは。この1週間、今までと変わらず私はいろいろな意味で断固たる措置を含めてやりますから、隙があるとは思わない方がいいです。終わった時に感想は申し上げます。

問)

感想は今度ということで、昨日も今後のことについて厳しい状況であるということは分かっていると。衆院の選挙を指揮することになるわけですから、輿石さんを補佐しながら指揮することになると思うので、そういう意味で今までは消費増税を通す側だったわけですが、今度はそれに対する民意に直面するわけですけれども、その辺どう対応していかれようと思っていらっしゃいますか。

答)

自分のことだけ申し上げれば、この何年間か本当に楽な仕事をさせてもらったためしがないので、ほとんどねじれて絶望的な国会の中で国対委員長も引き受けましたし、大震災のような非常に国難にも直面して、しかし与野党で何とか国難を乗り切ることができたと思います。復興のスキームもそうは言っても3党でしっかり作りました。多少全国防災のあり方について今疑念がありますので、私はあの報道を見ていて多少もっともだなと思うところもありますから、今後これは引継ぎをしっかりさせて厳しい対応をしたいと思いますが、復興を財政的に軌道に乗せたというのもあるし、消費税は本当に政治的課題としては何十年に1回かの大変厳しい、登山で言えば本当にエベレストに登るようなものだったから、ただこれもいろいろな意味でチームワークよく乗り切れたとは思います。ただ、引き受けた時には多分そんなに私に対して高い期待というのはなかったんだろうとは思いますけれども、この何年間かのポストで、私なりにはそこそこやってきたということはあります。その分メディアの皆さんには冷たく当たっていますから、決して評価は高くはないと思いますけれども、与えられた職責を全うすることに尽きます、私は。いつも冗談で言っているんですけれども、コンバットのサンダース軍曹と一緒で、私はアイゼンハワーのように高みに望んで大きなことは言いませんから。与えられた責務をしっかりこなして、一歩一歩進んでいくだけです。

問)

円高がまた進んでいまして、日銀の金融緩和があった後は79円台まで円安になっていたんですけれども、また戻ってきまして78円を切って77円台になっていますが、この動きとそれからスタンス、どういうふうに今考えていらっしゃいますか。

答)

ちょっと申し上げると、スパンをどう考えるかによって全然違ってくると思います。短期的な変動はそれは多少あるけれども、中長期的に見た時に日銀がやっている対応というのはしっかり効いてきますから。これは私は非常に時機を得た対応だったと思います。ただ、短期的な面で言えば、投機的な動きが出てくる可能性もあります。一部には私が辞めることで引継ぎの期間は空白が生じるんじゃないかみたいなことを言っている投機筋もあると聞いていますけれども、大いなる誤解だということだけを申し上げておきます。私は最後の1分1秒まで、やる時は徹底的にやりますから。

問)

今朝の報道で先週お話があったミャンマーの会合が東京でありますけれども、その際に世銀やアジア開発銀行も債権放棄をするというようなことが方向性として出ているという報道があったんですが、その辺りについていかがでしょうか。

答)

それは会議をまず作って、パリクラブを含めて、これまでのミャンマーに対して行ってきた様々な措置について、ミャンマーにおける民主化の進み具合というものを勘案して、その中で特にご存じのとおり日本というのは、この債務問題については一番大きな、額も含めて持っているわけで、そういう中で日本がリーダーシップをとってミャンマーの開放路線について、加速をさせていくために何をすべきかということを議論するということなんです。今ご指摘のような国際機関やパリクラブも含めて、これから日本がリーダーシップをとるような形にして、その代わり懸念もあるわけです。そうは言ったって本当にこのまま民主化が順調に進むのかということに対して、どうそれを、いわばウォッチしながらミャンマーという国の可能性と民主化をどう進めてもらうのかを常に図りながら、一方で蛇口を少しずつ開けていくということをするきっかけになる会議と私は位置付けておりますので、非常に重要な会議になるんじゃないかなと思います。

問)

国際的な話ですけれども、この1年間韓国との、去年は日韓スワップですとか中国との間もかなり合意が進んで、大臣ご自身も王岐山副首相と個人的なパイプも作られたりして、かなり密接になった1年間であった反面、ここに来ていろいろな意味で韓国との間のいろいろな交流も止まっていますし、中国との間もかなり止まってきているという形で、少し方向として違う方向になってきていますけれども、今後の日中・日韓の協力のあり方についてどういうふうに考えていらっしゃいますか。

答)

確かに今厳しい局面だと思いますけれども、経済的な交流というのはお互いにとって重要だと思うんです。それを支えているのが、財務当局間の政治リーダー同士の関係を持って、これがセーフティネットになっているという事実はあると思います。私や王岐山副首相の関係は今でも、私は大変そういう意味では信頼関係があると思っております。いずれ、今こういうことで両国にとって厳しい状況でありますけれども、私や王岐山副首相がまた再び出て、出番が出てきて経済がお互い活性化する時期というのは、必ず早晩私は来ると信じております。関係というのは長い関係ですから、ここで培った人脈というのはこれからも私も大事にしていきたいし、それをできれば国のために、様々な立場は違っても、中国の共産党の経済政策の幹部の皆さんとの交流というのは、私としては続けていきたいと思っています。

(以上)

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