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中塚内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成24年11月27日(火)10時32分~10時47分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

本日は、閣議がございました。

それから、地球温暖化問題に関する閣僚委員会、復興推進会議等がございまして、遅くなりました。

【質疑応答】

問)

先週金曜日に(中塚)大臣の方もぶら下がりで取材に応じていただいたのですが、かんぽ生命の認可の関係についてお伺いします。

(樽床)総務大臣は、「11月中。」と言ったので、今週中に認可されるという方向でしょうが、(中塚)大臣の方は先週末と比べて、まずお考えが何か変わっているかどうかをお聞かせください。

答)

金曜日ではなくて、木曜日だったと思います。(郵政民営化)委員会の方で意見書が取りまとめられたということでございます。樽床大臣がそういうコメントをされたということについては承知はいたしておりますが、それについてのコメントは控えさせていただきます。

いずれにしても、金融庁としての立場は、今まで申し述べてきたとおりでございます。審査はまだ十分に進捗しておらず、要は認可できるような段階にはないということ、これを申し上げてまいりました。

そういった中で、こういう意見が出たということでありますから、関係の大臣とはよく相談をしたいと、私どもの考え方は申し上げたいというふうに思っておりますし、またそのことに加えまして、これは郵政民営化法の手続に関することでありますが、私ども金融庁は、監督当局として保険業法上の認可について判断を単独で行わなければなりません。その責務を持っております。

いずれにしても、この二つの責務を適切かつ十分に果たすべく、引き続きしっかりと審査を進めてまいりたいと考えております。

問)

日本郵政に絡んでですが、西室委員長は木曜日の会見の後で、残る3事業の認可ですね、ゆうちょ(銀行)の住宅ローンとかですけれども、これについても「早急に年内を目途に審査して認可の判断をしたい。」というふうにおっしゃっていますが、残る三つの認可も、金融庁は、当然、監督当局として絡んでくるものですが、西室委員長はそういうふうに早期の認可を目指しているようですが、金融庁としては、残る3事業についてはどのようにお考えでしょうか。

答)

これにつきましても今まで申し述べてきたとおりでありますが、審査はまだ十分に進捗はしていないということでございます。

民営化委員会にも度々私どもとして意見を申し述べたということでございますので、ぜひその意見を踏まえた御判断をいただきたいと思っておりますけれども、いずれにしても、先ほど保険業法と申し上げたところを銀行法と置き換えていただければいいわけであります。私どもとしては、銀行法上の承認ということについては、単独で判断の責務というのを持っておるわけでありまして、この二つの責務をしっかりと果たしたいと思っております。

問)

今と質問はちょっと似ているのですけれども、閣内での考えが一致していない状況についてどうお考えかということと、この前、今後、樽床大臣とお会いになるかもしれないというようなお話がありましたけれども、いつお会いになるですとか、調整のスケジュール感というのを教えていただけますでしょうか。

答)

この新規業務の審査でありますけれども、法律の規定に基づいて関係大臣が所管する事項を分担管理をしながら進めておるところでありまして、そういった意味で閣内不一致ではないと思っております。そういうふうには考えておりません。

さらに申し上げれば、個別の認可に関することでありますので、時期についてもコメントは差し控えさせていただきたいと思っております。

いずれにしても、相談をしながらやっていかなければいけない部分と、私どもが単独で判断をしなければいけない部分とございます。相談をしながらやらなければいけない時には、ちゃんと相談したいと思っております。

問)

下地(郵政民営化担当)大臣は、今日、関係閣僚で話し合って、「一定の方向が出た。」というふうに言っているそうですけれども、これは事実でないということでよろしいわけですか。

答)

今日、それこそ閣議の前後にも関係大臣とお目にはかかっておりますが、依然、話合いについては継続中ということです。

問)

そうすると、認可するという方向性が決まったということはないわけですね。

答)

今、調整中であります。

問)

それから、今おっしゃっている「銀行法もしくは保険業法の問題と、それから民営化法上の認可の問題は別々だ。」という御説明ですけれども、民営化法上の結論についても、今日の話合いでは結論は出ていないということでしょうか。それとも、そっちについては何らか一定の結論が出たということでしょうか。

答)

今、関係(大臣)と相談をしているところです。

問)

そうすると、下地大臣が言っていることは嘘(うそ)だということになりますよね。

答)

いえ、関係(大臣)と相談をしているところです。

問)

政権交代するかどうか分かりませんけれども、選挙の前にこのようなことを、結論を直前に出すというのはあまり好ましくないというふうにも思うのですけれども、そのあたりについて意見はございますか。

答)

私どもとしては、今申し上げたとおり、法律の手続に則って審査を進めていくということに尽きると思っております。

問)

民営化法上の結論を出すということと、業法上の結論を出すということは別々になり得るのでしょうか。普通であれば両方一緒にやるというのが良い形だと思うのですけれども。

答)

良い形かどうかは別にして、これは木曜日にも申し上げましたけれども、それは手続自体は別でありますから、論理的には別になるということはあり得ると思っております。

問)

ちょっと話題が変わりますけれども、欧州が、アメリカに続いてバーゼルIIIの導入時期をちょっと遅らせるというような方向感が出ているようですけれども、これについて日本のスタンスと所感を教えていただければと思うのですけれども。

答)

私どものスタンスは、前回、アメリカがそのような発信をしたという時にお答えをしたとおりであります。私どもも関わって決めた国際的な約束、取り決めでありますから、それについてはちゃんと実行ができるように、これからも努力をしていきたいと思っております。

問)

努力ですか。必ずやるのではなくて。今まで予定どおりやるということでよろしいのですか。

答)

その方向で進めています。

問)

今のことではないので恐縮ですけれども、来月になるとバタバタしてこんな質問をする機会もないといけないので、質問したいのですけれども、今年の締め括りの一つ、3月に日本振興銀行が譲渡されて破綻処理というのが終わったのですけれども、預金者責任も問われる形の破綻処理を行われた。あの銀行の取締役会のメンバーの一人に、自民党の平(将明)議員がおられた。単なる取締役というよりも、取締役会の議長という重責も務めておられた方がおられたわけですけれども、その破綻処理の過程で、平議員は、産経新聞だと思うのですけれども、産経新聞のインタビューに対して、「役員報酬を返還してもいいんだ。」という答えをしているのですけれども、その後、金融庁等にその報酬が返還されたという報告とか、そういうものというのは来ていますでしょうか。

答)

旧日本振興銀行ですけれども、整理回収機構が、(同行の)旧経営陣に民事責任を追及する訴訟を提起しているというふうに聞いております。その意味で、本件は係争中でございますので、訴訟の場で事実関係が明らかにされていくものと思っておりますが、旧経営陣の取締役報酬の返上の有無ということについては、ちょっとコメントを差し控えさせていただきたいと思っています。いずれにしても、旧経営陣の責任については、整理回収機構において、厳しく追及をされていくと考えております。しっかりとその推移を見守っていきたいと思っています。

問)

取締役のメンバーだった方は、それぞれお一人お一人重い十字架を背負って、自分の中でいろんな処理をなさった人がいる。一人は自殺をなさっているわけですね。そういうような重い処理がそれぞれ行われた中で、国会議員である方が取締役会の議長をやっていて、破綻して取締役としてその状況が全然分からなかったからというようなことで今に至っているのですけれども、そういうようなガバナンスというか、議員というお立場にありながら、そういうポジションを得て何も知らなかったと言えるようなことというのは、一つは銀行経営のガバナンス、あるいは国会議員という資格をお持ちの方の立場としてどうなのかなということについて、どうお感じになられますか。

答)

やはり取締役であったということであれば、それは善管注意義務というのは当然あるわけであろうと思います。破綻に至った経緯はいろいろございますが、それについては、やっぱりしっかりと経営者としての責任は果たしていただくべきであろうと思いますし、国会議員として役員ということですが、その資格で役員になられたわけではないと思うのですけれども、より厳しく身を律しなければいけない立場であると、私自身はそう思っています。

問)

先ほどのバーゼルの件ですけれども、そもそもバーゼルIIIを何でやろうかといった経緯を考えると、欧米がこれをやらないということは、ちょっと日本としては納得できない部分もあるのですけれども、この点について、欧米について、引き続きどういった形で早期実施を求めるとか、あるいは本当に予定どおりやるべきだとか、日本の当局として何かお考えを伝える予定はないのでしょうか。

答)

国際金融規制改革でありますが、ここ数年来、数々の大手の金融機関の破綻というものがあり、それが金融システムあるいは実体経済にいろんな影響を与えてきたという経緯に鑑みて、金融規制制度改革の議論がされてきたわけでありますが、一方で、その規制というものが実体経済に与える影響というのも考えなければいかんということについても、いろいろな議論の場においてはなされてきたと承知をいたしております。

アメリカについては、そのバーゼルIIIの問題についてのコメントが出た際に、他方で、やはり早期に実現できるようだったか、バーゼルIIIの実施期限に関する合意を重視し、合意の速やかな履行に向けて引き続き取り組むということも表明していると聞いておりますので、こちらにぜひ期待をしていきたいと思っております。

問)

何度もお聞きするのですが、「11月中の認可に向けて調整するように。」というふうに、樽床大臣が先週の木曜日に(事務方に)指示したということですけれども、そういうことにはならないということでよろしいのか。要するに、向こうは11月という期限を切っているわけですが、先ほど大臣は、「調整」とおっしゃいましたけれども、11月中に認可をするという調整はしていないと。ただし、他の調整はしているということでいいのですか。それとも、11月中に認可する方向で調整しているということでよろしいのですか。どちらでしょうか。

答)

そのことによらず、全て調整中です。

問)

この時期に全特(全国郵便局長会)の支援を受けている国民新党が、こういう実績作りをしようという意図が見え見えだと思うのですけれども、そのあたりについてはどうお考えですか。

答)

私どもとしては、行政の責任をしっかり果たしていきたいと思っております。

どうもありがとうございました。

(以上)

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