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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成25年7月30日(火)11時54~12時01分)

【質疑応答】

問)

昨日、日銀の黒田総裁が、消費増税が経済に与える影響について、日本経済の成長を大きく損なうことはないという見解を示されました。その消費増税が景気に与える影響というのは、今後、経済財政諮問会議などでも議論されると思いますが、大臣は消費増税の2段階での引上げが来年以降の景気に与える影響について、どのように御覧になっていますでしょうか。

答)

消費増税の話についての黒田さんの話というのは、黒田さんは日本銀行としての見解を述べられたので、それはそれなんだと思います。財務省としては、基本的には附則第18条第3項に沿って決めていきます。いろいろな数字が出てきて、失業率は4.1%が3.9%となり、0.2ポイント失業率が下がっていますから、その意味ではいい数字が出てきているという1つの例ですけれども、そういったいろいろなものが出たことを勘案して、最終的に秋に決断をする、従来申し上げているとおりです。

問)

先ほど大臣も失業率の数字をおっしゃられましたけれども、今日6月の鉱工業生産の数値も出てきました。改めまして今年の前半に出てきた経済指標を御覧になられて、安倍政権の進めている経済政策がどういう影響をもたらしているのかについて総括していただけますでしょうか。

答)

少なくとも今まで出てきた数字、小さいものを入れたら株が1万5,000円だったのが1万3,900円まで下がったんじゃないか、いや1万1,000円から1万3,000円、1万5,000円まで上がった、いろいろな説がありますから、そういったものを1つ1つ細かいことを全部言っていくつもりは全くありません。しかし、全体としての流れを見れば間違いなく株価というものを例に引くまでもなく、11月13日に8,661円だった株が、それが今は1万3,900円とか1万4,000円前後というところに来ています。それは間違いなく世の中の先物指標として、株というのは1つの大きな基準だと思います。そういったものを見れば、景気のDI、デフュージョン・インデックスにしてもみんな、前6カ月連続でDIが上に向いているというぐらいですから、気分的には良くなってきているということは確かだと思います。

問)

中期財政計画と概算要求基準の策定ですが、現在調整が進んでいるかと思います。この中で焦点になっている消費税の取扱いについて、総理も今回の中期財政計画は、消費税率引上げを決め打ちしたものにはしないとおっしゃっていますが、現在、大臣と総理の話合いの中で、中期財政計画と概算要求基準で消費税率引上げを決め打ちしないというのは、具体的にどのように取り扱われるのか、お考えを教えてください。

答)

中期財政計画を9月5日、6日のサンクトペテルブルクにおいて各国に出す、総理もそう言っておられますし、各国とはそれで合意をしています。それに合わせて出す。現実問題として消費税を上げる1つの大きな目安になるであろう2次QEは9月9日以降に出ますから、そういった意味では消費税を上げる上げないということの決定は、9月5日の段階でまだできていないということになります。その意味では9月5日、6日に出す分に関して言わせてもらえば、それは基礎的財政収支の赤字半減目標というものをずっとこれまで言ってきたわけですから、それに沿った形で、私共としてはいわゆる歳出の収支というものをいろいろ考えたりしながら、今まで法律で5%から8%、8%から10%という形が一応でき上がって法律になっていますから、その意味では私共はそれを基本的な数字として考えていくということだと思います。だからそれが最終的になるかというと、附則第18条第3項がありますから、それは9月9日以降ということになってくるということに、2つに分けて考えないとできないと思います。

問)

サンクトペテルブルクのサミットで信頼に足り得る中期財政計画を出すということですけれども、消費税を前提にしないという中でも信頼に足ると評価されるものが作られるとお考えでしょうか。

答)

法律に書いてあるのですから。法律違反しろと言うわけですか。法律に書いてある、それに基づいて私共でできる最善の話としてはこれです。ただし、日本としては秋に決めると最初から言ってきて、そのことに関しては附則第18条第3項という条項がついていますということを言ってきてあります。現状としてはこれですというのを出して、それがおかしいとマスコミ的には騒ぐんだろうけれども、世界的に別におかしいとも何とも思う人はいないと思いますよ。騒ぐのはマスコミだけとかということになりかねないと思いますがね、今の質問だけに言わせてもらえれば。

(以上)

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