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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成25年8月27日(火)10時50分~11時03分)

【冒頭発言】

先ほどの閣議において、地方自治法施行60周年記念貨幣のうち、平成26年度前半発行予定の愛媛、山形、三重、3県分の貨幣デザイン等を定める政令が決定しております。この記念貨幣は、地域活性化の観点から平成20年度より、それぞれの都道府県が創意工夫したデザインで発行されているものです。

【質疑応答】

問)

昨日から消費増税をめぐる有識者会合が始まりました。これから土曜日まで、全員で60人の有識者からお話を聞かれるという、ある意味珍しいと言いますか異例な会合だと思うのですけれども、初日を終えられた感想と今後の議論に期待されることをお聞かせください。

答)

今後の議論に、60人ぐらいにわたって、いわゆる学者の方ばかりではなく、大学院の博士課程の研究者の方も昨日おられましたかね、主婦連の方とかいろいろおられましたので、いろいろな方々の意見を幅広く聞くということなのであって、そういう意見というのはマスコミの偏った意見とか、学者の偏った意見とか、経営者の偏った意見とか、皆さん自分のお立場がありますから、いろいろなことを仰られるのは当然ですので、そういった話を伺った上で、最終的に総理が判断される良い機会を作っているのだと思っています。

問)

総理が中東歴訪中の記者との懇談で、法人減税について幅広く議論をしてほしいと発言されたと報道されているのですが、これは消費増税の判断と並行して行われるということなのでしょうか。また、これまで法人減税は経済的効果があまりないとの御説明だったのですけれども、こうしたこれまでの議論の流れに変化が出てきているということなのでしょうか。

答)

法人税の話というのは法人実効税率の話なのだと思いますけれども、この話については、幅広い観点から議論してもらいたいと総理が話されたことを法人税に特化してどこかの新聞が一部書いた、ほかの新聞は書いていませんでした、私があの記事を読んだ記憶ではそうです。したがって、総理が特に法人税率に特化して話をしなさいと言われたということは私共の聞いているところではありません。この種の話というのは、当然のこととして消費税を上げるに伴って、それに対して景気の落込み等々に対応して、いろいろ財政として検討すべきところが幾つもあろうかと思いますが、この中の1つとしてという話と理解していただいた方が良いのではないでしょうか。

問)

9月に入りますと五輪の開催都市の決定や大臣も御出席を予定されているG20がありますけれども、こういった国際的な場で、大臣のいわゆるナチス発言が影響するかという御懸念があるのかという点と、あとG20の場で諸外国の閣僚の方に真意はこうだったのですよということを、大臣自ら御説明するお考えはあるんでしょうか。

答)

ナチス政権を正当化する意図は全くありませんでした。あの後の一連の件ですけれども、ナチス政権を正当化する意図は全くありませんでしたので、誤解を招いたことは甚だ遺憾だと思っています。また誤解を払拭するために、発言もナチスを例に引いたというところが、例示として挙げたことというところが問題だったとするならば、その部分は撤回しますということで話をしていますし、このことについて私共の真意は理解されたと少なくともそう思っていますので、これ以上説明することはありません。

問)

G20の場で、大臣自ら今おっしゃられたようなことを御説明するお考えはあるんでしょうか。

答)

今の話をすることはありません。

問)

東京電力の汚染水の問題の件で大臣の考えをお聞かせください。茂木大臣が、今の汚染水の問題の中で予備費を活用して検討しなければいけないという話をされています。東電には今年度予算で既に80数億円の予算が付いている中で、今必要なのは技術の知見を集める、そういったことが必要なのではないかと考えられていると思うのですけれども、そうではなくお金をさらに予備費を活用して計上することになるのかどうかについて御所見をお願いします。また、来年度予算もさらに東電には廃炉にかかる費用等で上乗せをというような話も出ていますが、それについての御所見もお願いします。

答)

経産省から今正式に来ている話というのは、いわゆる凍土による原子炉建屋の遮蔽等については、これはなかなか技術的な話もありますので、東京電力1社で対応できるというようなことではありませんから、この件につきましては予備費等々を使って早急にこれをやる必要があるのだと私共も理解をしています。したがって、その点につきましては、汚染水が漏れているという話ですから、今、事を急いでいます。そういった意味では、その点についての早急な手当てを予備費を使って早急にやりますということに関しては、私共として理解をしており、その後どういう話が出てくるかということに関しては、まだ我々のところに正式に上がってきているわけではありません。

問)

凍土遮蔽は少し違っていて、今漏れている問題に対して予備費を使うのか、それとも中長期を含めた凍土遮蔽に使うのかというのはどちらなのでしょうか。汚染水には2つの問題があって、今もタンクから漏れているような近々の汚染水の問題、一方で地下に染み込んでいく、それを固めなければいけないという凍土遮蔽、これは中長期の話であるので、その辺り、今大臣が使う予備費というのは近々の汚染水にということでしょうか。

答)

凍土遮蔽の方を主に、中長期的に問題なところですから、こちらの方をきちんとしない限りは、今後とも汚染水が流出しますので、これをきちんと防止する必要がありますというのが今申し上げた点です。それから今流出している汚染水の話は、これは管理の問題なのか、どういう問題なのかというのは私共よく分かりませんので、単に管理の問題でしたらそれは東京電力の管理上の問題なのであって、我々としてどうのこうのという種類の話ではないというように理解しています。それは2つ分けて考えようとしているのでしょうけれども、意味が分からないことはありませんが、私共がやろうとしているのは、基本的には凍土によるいわゆる構造物の遮蔽というところが一番の主たるところです。

問)

漫画のはだしのゲンの閲覧制限の問題について御見解をお伺いしたいのですけれども、御存じのとおり島根県の松江市教育委員会が過激な表現があるということで、いったん小中学校に対して閲覧制限を申し出て、昨日に撤回しました。麻生大臣は、以前に外務大臣をされていた時の国際会議で、はだしのゲンの紹介をされていたかと思うんですけれども、この一連の動きについて改めて御見解をお聞かせいただけますでしょうか。

答)

あなたは読んだことありますか。どれくらい読んで、どう思いましたか。私達の世代とは感想が違うはずですが。

問)

全巻読みました。表現は確かにいろいろあるかと思うのですけれども、小学生の時に読んだのですが、強烈な印象がありました。やはりこういう戦争の側面に対しては、戦争をなくしていかなければいけないなと思いました。

答)

あの本が出た頃に私達はその世代にいましたから、毎週連載されていましたので読んでいましたけれども、それに関して読むのを禁止するとかという話をするのでしたら、もっとほかにも禁止した方が良いものが、成人向け漫画の方がよほどあるのではないですか。自民党で、ポルノコミックというものに関して、成人向けにするということを検討した時は、一部のマスコミは反対でした。成人向けをやるべきではないと言って、一部のマスコミが随分反対していたという記憶が私にはあるのですけれども、結果的に成人向けというもので、きちんと整理することにして、いろいろなことをやった記憶があります。そういうものの方がもっと問題なのではないですかと言いたいところもあるほど、まだまだ問題があるのだと私はそう思っています。いずれにしても、ああいったものは基本的に偏ったような話になるのではなくて、少なくともああいったものが出されるのでしたら、その他のものもすべからく公平に扱わないと偏った話になりかねませんというのが、おそらく島根県の言い分なのだと思います、裏にあるのは。あの島根県の話だけにこだわるわけではなくて、はだしのゲンの時代というのは、今そんなに読まれているのかどうか知りませんけれども、あの時代はそういうものが多かったですし、あれから40年ぐらい経っていますから、随分時代が変わったとは思います。

(以上)

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