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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣ぶら下がり記者会見の概要

(平成26年8月7日(木)17時42分~17時51分於:福島財務事務所大会議室)

【冒頭発言】

本日、国の予算が震災の復興に実際にどのように活用されているのかが、我々にとって、財務省にとって一番の関心事でありますので、相馬市の「相馬市防災備蓄倉庫」、通称、「相馬兵糧蔵」、「相馬市民会館」、「子どもアートメゾン」というところを視察させていだたきました。

いろいろな方々の努力と国の支援が相まって、私、昨年1月に来て、その前は震災直後の3月と3回目なのですけれど、復興が着実に進展していることを実感したところです。地域によっていろいろ差がありますので、相馬の場合、やはり市長の性格が非常時向きの性格かな、災害の後も市長にこういう時にあなたが市長で良かった、あなたはこういう時には向いていると励ました記憶があります。

3年経ちましたけれども、改めてそういった感じは、確実に何をすべきかということをきちっとして、着実にやっているという感じがしたので、大変、私どもとしては良かったと思っております。

金融担当大臣もやっていますので、今日、福島の金融機関と意見交換をさせていただきました。福島県の経済、金融等々、いろいろ利用者の内容等々について話を伺ったところなのですが、金融機関として、ここは信用金庫、それから銀行等々いろいろありますけれども、是非、適切な対応というものを行っていただきたいと思っています。いろいろ取り組みをしておられる話も聞かせていただきましたので、私どもとしては、震災の復興というものは、まだまだ、先のあるところなので、道半ばというところだと思いますので、引き続き、こういった方面でも、きちんと金融面からも大事なところだと思いますので、支援を続けていただきたいという話をさせていただきました。

【質疑応答】

問)

3回目の福島県の訪問ということなのですが、福島県を訪れて、改めて被災地の復興の状況、感想とですね、金融機関との意見交換での福島経済の受けとめなどありましたらお願いします。

答)

冒頭にも言いましたように、相馬市の市長というのは、災害が起こった時、「籠城」と言ったあの言葉だけは、非常に印象的でした。さすが、野馬追をやるところだけあって、使う単語もなかなか説得力ある単語だなと思った記憶があるのですけれども、そのまんまこの人はそうやって、あの時に言った話、去年聞いた話、東京に来られました時に会った話と、今日見たところとは、ほとんど違っていませんから、立てた案を確実に実行していっているというところが、我々予算を出す側にしてみれば、こういう市長がいると、きちっとお金が使われているのだなという安心感があったというのが、正直なところです。

銀行の方は、浜通り、中通り、会津、いろいろ事情が違うので、銀行も本店のあるところ、また、お金を貸し出しておられる先等々によって、ずいぶんと内容が違うとは思いました。建設業等々が人手とかという話も、3県皆似たような話なのですけれども、人手が足りなくなってくるという話と、資材が上がっているという話、等々ありました。傍ら、商店街等々人口減によってなかなか、という話等、業種によって違いますので、貸し出す銀行側もそれによって感じが違います。南の方のいわきの話と、北の相馬の話とはだいぶ違うのもはっきりしています。何れにしても、銀行もそういったものに対して、去年はもうちょっと先行きに関して、あんまり自信がないなあという感じを、あの時は仙台だったかな、行ったときに聞いてそう思ったのですが、今回は、ここは仙台、岩手と違って、原発の問題を抱えておりますので、そこらのところが、他の2県とは違うのははっきりしているのですけれども、それでも先行きを何とか自分たちできちんとやろうという意欲が感じられたのは、私どもとしては大変ありがたいなあと思いました。銀行も逃げ出すような感じで腰が引けていると話にならないと思っていましたけれども、そんな感じはしなかったのはよかったなと思いました。

問)

金融機関とのやりとりの中で、冒頭の挨拶で人口減少に言及されましたけど、この点でどういうやり取りがあったのか教えてください。

答)

人口減少というのは、合計特殊出生率が今のように少し上がってきたとはいえ、1.3いくつっていうこのままの状態でいくと、30年経つと1,800ある自治体が900ぐらいに減りますよ、という、あれは確か岩手県の知事だった増田さんが出したものだったと思いますけれども、そういったことで人がいなくなると、お金を貸す相手がいなくなる訳だから、銀行としては貸し出す相手がいなくなれば成り立ちませんから。そういった意味ではいろんなことを考えなければいけないということですが、今日このことに関して特にうちとしてはこうしようと思っているというお話があったわけではありません。ただ、ここは立ち退かなければない地域で支店を持っておられる方々はそれぞれその支店を休業しておられるはずですから、その閉じている分は、どこか他のところで仕事をやっておられるはずなので、県を跨いで宮城県に行ったり、南の方の方は茨城に出て行っておられたり、いろいろしておられるのだと思いますけれども、その点について具体的にどうしようという話が出たわけではありません。

問)

今の質問に一部重複するのですけれども、自民党の日本再生ビジョンの中で、地銀の再編を促すリージョナルバンク構想が提唱されているのですけれども、今日のやりとりで例えば大臣側からそういう提言なり提案なりはあったのでしょうか。

答)

ありません。強制的にこちらからするようなものではありません。以上です。

(以上)

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