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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣繰下げ閣議後記者会見の概要

(平成26年12月24日(水)9時55分~10時13分)

【質疑応答】

問)

本日この後の特別国会を経まして新しい内閣が発足する見通しとなりましたが、新しい体制の下での経済財政運営について、大臣御自身の再任の可能性もあるわけですが、改めて優先するべき課題について御意見をお願いしたいと思います。

答)

今日で発足以来729日なのですけれども、とにかくスタートした時には、まずは資産のデフレーションによる不況からの脱却と財政再建を実現するために、まずは白川さんとの、日銀との共同声明をやったのが平成25年1月22日、あれがスタートで皮切りになったと思うのですが、あれ以降、量的・質的緩和をやり、黒田総裁に代られてからもその拡大をやり、消費税の8%を法律どおりやらせていただきますということが今年4月で、そして累次の予算編成を当初予算で2回、暫定で1回、補正で2回やったのですかね。そして税制改正を2回やって、加えて消費税の10%への引き上げの延期等々をやったのが財政面ということになっています。金融面ではNISAをやらせてもらったり、スチュワードシップ・コードもやったのがこれまでだと思うのですが、これらの多くというのは主にこの前の内閣改造をやらせていただいた9月3日のときに大体説明したと思う。先日の12月14日の総選挙で少なくとも自民党として、公明党と合わせて291と35、326議席を与えていただきましたので、アベノミクスというものへの支持をいただいたということになるというように理解をしなければいけないところだと思いますので、従って組閣後の第3次安倍内閣の中においても、このアベノミクスを引き続き取り組んでいくということになります。政府としてこれだけ民間にということを言い、税制面で、規制面でいろいろな形で経済界に支援をしているので、経済界は、それに応え切る覚悟なり決意なりというのを示してやってもらわないと第3の矢は成功しないということだというような感じはしますけれどもね。これは政府が幾ら言っても、民間がその気にならずにじっと内部留保だけ増やしていくというのでは、景気が良くなるということはありませんから。

問)

729日間、アベノミクスを掲げてやってきたわけですけれども、選挙期間中はアベノミクスの修正が必要ではないかという議論もかなりありました。例えば円安が行き過ぎてエネルギー価格が下がっているのですけれども、それを相殺するような方向に働いたりでありますとか、財政にしても供給制約という問題に直面しているのではないかとか、いろいろな問題がありました。アベノミクスを引き続き続けていくことが第3次安倍内閣の課題だというふうにおっしゃいましたけれども、アベノミクスについて大臣御自身として、多少この辺は変えていかなければならないのではないかというような思いというのはございませんでしょうか。

答)

基本的には3本の矢というものからいけば、金融の緩和という点に関して言わせてもらえれば、これはかなりの金融緩和が進んだ、日本銀行において。問題は、中小零細企業に対する信用金庫、第二地銀、地方銀行等々の融資などが、昔のように不動産担保をとって資金を融通するというようなものが抜け切れずにいるために、中小零細企業において資金繰りが難しくなっているのではないかという点のところは、さらにきめ細かくやっていかないと、金融育成庁というようなイメージに変えていくように、この2年間それなりに努力はしてきていますけれども。実際の現場にあります信用金庫、信用組合、第二地銀等々が、それに応えてそういった対応で事に臨んでいるかという点に関しては、きちんと詰めていかなければいけない、もう少し細かく見ていかなければいけないということなのだと思いますけれどもね。第1の矢で言えば。第2の財政で言えば、間違いなく財政というのはPBの、基礎的財政収支の赤字を半減させるという目標が2015年度ですから、この2015年度の目標というものをきっちりやっていくという形を示さないと、我々は少なくとも国際金融の世界において日本はいわゆる消費税をきちんと上げます、従って財政出動した結果として、いわゆる財政出動はしたけれども景気はどうにもならないとか、財政再建を全く無視しているとか、そういうような形になっていろいろな批判を招きかねないというような話になるので、そういった点を我々は十分注意しておかなければいけませんので、10%への引き上げを1年半延期している以上は、その点に関しての疑問を持たれることは間違いありませんから。少なくともちゃんとやりますというのを2015年度の予算できちんと示さねばならないというのを置きながら、我々は景気回復というもう一方の、デフレ不況からの脱却のための経済成長というものは、我々は、これはどうしてもやり遂げねばならないという一種、二兎を追っているわけですから、その二兎をきっちりやり上げていくというのが大事なのは第2の矢の一番肝心なところなのだと思いますね。第3の矢は、先程言ったようにこれだけ税制面とか規制とかいろいろな形で、風穴を開けますとか岩盤規制とかいろいろな表現がありましたけれども、そういったものをきちんとやっていくのであれば、それに応えて今度は民間の企業が、政府が企業に対していわゆる成長を促していくということはメッセージとして明確ですし、それに併せていろいろな法律、規制というものを緩和したり、促進したり、またいろいろな形で消費を増やしていくためには、給与を上げるという話までいわゆる財界、経営者側と話をしているほどですから。そういったことをやっていますので、それに応えて経済界がどう動いてくるかというところが今からこの1年間一番大事なところかなと思っていますので、今修正するというのであれば、そういった点で我々ができるところというのはあるのだと思いますけれども、私達から見てかなりの部分がこの2年間に大きくこの3本の矢を基本として動いてきていることは間違いないので、その結果が株価であってみたり、失業者が大幅に減って有効求人倍率が上がって給与が上がって雇用が100万人、150万人増えました、女性の雇用が増えましたという、数字が上がってきていますので、そういったことは、はっきりした答えが出てきているのに応えてアベノミクスの評価が高かったのだと思いますので、これをさらに高めていく、高めるより確実なものにしていかなければいけないのだと思いますけれどもね。ですから経済が成長するということがもう少しはっきり分かると給与も上げやすくなるし、給与が上がり始めると消費も増えるしということになってくるので、経済政策には継続性が必要であると、これは昭和30年の自由民主党が結党した時に、当時の池田勇人先生がよく言っておられた話ですけれども、これは今の時代も、政権の安定が経済政策の継続性につながっていくのが大事なのだといって所得倍増等々言われたのがその頃ですけれども、私はそこのところはすごく大事なところかなという感じがします。

問)

来年度の税制改正についてお尋ねします。明日から自民党の税制調査会の小委員会が連日開かれます。これまで出ている検討項目の中では贈与税の非課税措置、住宅取得ですとか教育や結婚や出産などの贈与税、親や祖父母から子どもや孫に対して資金を提供した時の贈与税がかからないという措置がありますけれども、こうした措置は低所得者には恩恵がないものですから、これが所得格差を広げるような懸念はないでしょうか。あるいはそのバランスをとるための何らかの方策というのは考えられるものでしょうか。

答)

それによって所得格差が促進されるという点よりは、それによって消費がより喚起されて景気が良くなるということの方が大きい。政策というのは全て完璧なものはありませんから。例えば円高の時は、円高が大変だと書いて、最近は円安が大変だと書く。どちらがいいのですか、幾らだったらいいわけと聞くとみんな黙ってしまう。だから難しいのですよ、こういう話は。そういった形で、円安も円高もどちらがいいとも言えず、市場の価格、市場の趨勢に任せるというのが正しいということになっているわけでしょう、今。ですから迂闊な発言はしないことになっているというのはそういう経緯ですから。我々としては今言われたように高齢者が高齢者に遺産を相続しても、その高齢者はまたほとんど使わないというのでは消費にお金が回らない。従ってその高齢者が一世代飛んで、もっと若い世代にというのをやる気があるのだったら、その人達は間違いなく子どもを育てる時期に当たってみたり、いろいろな意味でお金のかかる世代のところに行くということは、同時に消費を喚起しますから。消費がしやすい、消費をしたい、そういう世代にしかるべき資産が移転するというのであれば、それは間違いなく経済成長における消費の分においては大きな要素があるという点が非常に高く評価されてしかるべきところなのだということだと思いますけれどもね。その他の問題についてというのは、低所得者の分についての給付とか、いろいろなものがずっと出ていますので、あれを細かく読んでもらえばよろしいので、あちらの方で対応していくということになるのだと思います。今問題は1,654兆円の個人金融資産、もしくは企業の内部留保が328兆円というこの巨大な動かない資金というのが少なくとも投資とか消費とかという方向に回っていくような景気循環なり、気持ちの問題、そういった問題が非常に大きな要素になっていると思いますので、今の贈与の話については、方向としては景気を良くする、景気回復、景気拡大の方向としては悪い方法ではない、1つの方法だとは思いますね。

(以上)

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