麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成29年4月18日(火)9時07分~9時17分)

【質疑応答】

問)

本日午後に控える日米経済対話についてお伺いいたします。アメリカの体制を考慮しまして、今回はまだ枠組みの突っ込んだ議論までは難しいのではないかという見方もありますけれども、日本側から話を持ちかける形で今回の対話は実現されたと思います。今後の日米の経済関係を見据える上で午後の会合、副総理としてどのような位置付けとして考えていらっしゃるか、御所見をお願いいたします。

答)

今日アメリカのペンス副大統領と最初の日米経済対話を開催させていただくことになるのですが、これまでの日米のこの種の話というのは、1960年代の最初のニクソン・佐藤栄作会談による繊維交渉、これが最初だったと思います。私の記憶ではそうなのですけれども、その後、鉄鋼だ、自動車だ、関税だ、非関税だといろいろやってきましたが、全てアメリカ側からの発言で、日米間における経済摩擦というのをもとにして話が始まったのだと記憶しています。今回は日本の方が摩擦ではなくて日米が協力して、日米間できっちりした経済の話をしていこうといって日本がプロポーズを出してやるというところが今までと違います。摩擦ではなくて協力、そういった前提で話をさせてもらいますので、これによって日米間できっちりしたものができて、そしてそれが他のアジアの国とか太平洋諸国、そういった国々もこういった枠組みというのが適当なのではないかというような1つのモデルケースができるのが一番いいのではないかなという感じです。

問)

経済対話に関してなんですけれども、限られた時間の中での第1回会合になると思いますが、現段階で大臣としてはどういう分野に最も時間を割いて意見交換をしていきたいとお考えでしょうか。

答)

少なくとも今、向こう側の方でデピュティ、アンダーセクレタリーまで決まっている役所って幾つありますか。

問)

すみません、正確に把握していません。

答)

名前も挙がっていないところもあるぐらいですが、例えば財務省で副長官、デピュティまでは名前だけは出たけれども、これがいつアメリカの議会で承認になるかというのは誰も知らないのです。知っていたら教えてもらいたいのですけれども。そうするとこの種の話を大臣と向こうの大臣とで話をして、財務官だ、局長だ、誰も知らない、誰もいないという中でどれだけ話が詰まりますか。常識で考えても、最初からそんな人が決まる前に細かい話ができるはずがないのであって、こちらは全部できて、アジェンダから何から全部書いて渡しても、返事も今までだったらすぐ来そうなものが全然来ない、時間が結構長くかかるというのは、それは人がいないのです。しようがないです、それは。それがルールなのですから、今まだそういう状況です。そうするとできる話というのは極めて限られていて、大枠の話ということになります。大枠で言えば、この間の日米首脳会談できめられた3つの項目の中で我々としてはアメリカと日本との間できちんとしたものを作り上げて、それが海外にもこういったものが当てはめられるようなモデルみたいなものを作り上げたいというところをどれだけやっていけるかという話なんかが主な話になってくる。その他細目にわたって言われても、こちらはスタッフがいても向こうはいないという前提ですから、それは幾ら何でもなかなか話は進まないから、第2回目、向こうが、スタッフが5月に承認になるのか、6月に承認になるのか知りませんけれども、その段階以降になってくるだろうと予想しますけれども。

問)

日米経済対話の関連でお伺いします。先日、ロス商務長官がフィナンシャルタイムズとのインタビューの中で今回の訪日について日本側がTPPに代わるような二国間の貿易交渉を検討する考えがあるのかを確かめたいというような趣旨の発言があったかと思いますが、直接、経済対話に商務長官が参加されるわけではありませんが、こうしたアメリカ側の考えが経済対話、今後の対話に与える影響も可能性があると思うのですが、このあたりどういうふうに対応していくお考えでしょうか。

答)

経済対話という話ですけれども、ウィルバー・ロス商務長官はいろいろ、幸福銀行を買ったり、いろいろな経験がおありの方ですし、この種の話に詳しい方だと思いますから、そういった話を世耕経産大臣とされるのはあるのだと思いますけれども、私らとの間でFTAの話をするという話にはまだなりません。大枠を決めるという話をやれと言われているのが私とペンス副大統領の立場ですから、そういった話、個別の話に入るということはないと思います。

問)

今回は突っ込んだ話ということはないのかもしれませんが、アメリカ側は二国間の貿易交渉に強く関心を持っているという話もあります。こうした中で日米経済対話でどのような議論をしていきたいとお考えでしょうか。

答)

当然いろいろな日米間の交渉の話の中で例えば、為替の話となれば、それは財務省でやってくださいという話になるでしょうし、いろいろな形でいろいろな問題が、例えばインフラの話をするというのであれば国土交通省との間にインフラの話をする。個別の話が出てくるというのは、中で割り振っていかなければいけないことになりますので、何でもかんでも副大統領と副総理だけでやれる話ではありませんから、そういったものは振っていくことになるのだと思います。その中の1つに貿易が入ってくるでしょうし、そういった交渉が入ってくるのだと思いますから、少し区分して、分けないといけないと思いますけれども。何でもかんでも副大統領、副総理でできる話ではありませんから、幅が広過ぎますから。

 (以上)

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