麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要
(平成29年6月16日(金)10時03分~10時06分)
【質疑応答】
- 記者)
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AIIBなのですけれども、今日韓国で総会が開かれるということでお聞きしたいのですけれども、参加国も増えて、G7ではアメリカと日本以外は参加していますし、アジアでもインフラ需要というのが高まっていますので、参加するメリットも少しはあるように思うのですけれども、大臣のお考えはいかがでしょうか。
- 大臣)
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今日から韓国でAIIBの総会が開かれるというのは知っていますし、アジアにおいてはインフラストラクチャーに対する膨大な需要があるということもはっきりしているので、それに対して金が必要というのもはっきりしているのですが、このことに関しては、そういった役割を果たされる機関としてAIIBが頑張るということでやられればいいのだと思います。日本の話になりますけれども、私が言っていることは、これまでと同じことです。このAIIBという組織ですが、例えばADBは、日本が確か50年前スタートさせましたけれども、本部はどこにありますか。
- 記者)
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フィリピンです。
- 大臣)
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AIIBはどこにありますか。
- 記者)
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北京です。
- 大臣)
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世界中の理事たちはそこにいますか。
- 記者)
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それぞれの国にいて、メールでやりとりしています。
- 大臣)
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ということは、ガバナンスはできないということでしょう、基本的には。ガバナンスだけちゃんとはっきりしてくださいということ。それから金を貸すということは、金を返してもらうということだから、返してもらうにはちゃんと当てがないと。みんなで計算をして、世界銀行にしてもアジア開発銀行にしてもみんなお金を貸すときにはその国の返済能力、返済計画等を考えてお金を貸すと。もし返ってこなかった場合どうするかというのをちゃんと計算してみんなやっているので、あなたの能力からいってこれぐらいではないですかというときに、いきなり別の金が入ってくる。借りている方は、楽だからいいかもしれないけれども、返すときになったら、そっちは返せませんと言ったら、こっちが貸してある国が全部返してくれる予定で返ってきて、あとの残ったお金でAIIBの方をやってねといけばいいですが、全部で均等割と言ったら、こっちはどうするのでしょうか。割を食うのは誰ですか。後から貸し込んできた方のおかげで、最初からまともに貸していた方が割を食ったら意味がないじゃないかということにならないようなことをしてもらいたいと。融資能力、審査能力が、AIIBはあるのですかというところが全然、まだ立証ができていないから、アメリカも日本も自分達の債権は保全しなければいけないということだと思いますけれども。
(以上)