麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成30年1月26日(金)9時45分~9時52分)

【質疑応答】

 
問)

先日の諮問会議でプライマリーバランスの黒字化の達成時期が従来の時間から2年後退するとの試算が示されましたが、このことへの大臣の受け止めと、新たに決める達成の目標時期にどう反映させるのが望ましいか、お考えをお願いします。

答)

この間公表されました内閣府が出しております試算において、プライマリーバランス黒字化の時期が自然体で2025年が27年、2年遅くなったというのは事実なのですが、これは歳出改革努力が盛り込まれてはいません。したがって、この夏までにはプライマリーバランスの黒字化達成に向けての具体的な計画を示したいと思っております。この策定に当たっては、財政健全化と経済再生の両立というのを我々は追っていますので、歳出・歳入両面からの改革に毎年取り組んでいけるよう、これまでやってきたように改革の方針とか具体的な中身、工程をしっかり定めるというようなことが重要なのだと考えています。

問)

アメリカのムニューシン財務長官とトランプ大統領が相次いで為替について発言しまして、これを受けて相場も動きました。大臣は市場への影響も考慮して為替に関する発言は控えられることが多いかと思うのですけれども、こうした発言がアメリカの要人から出てきたことに関してどう受け止めているかということと、トランプ大統領がTPPについて復帰するような可能性を示唆しましたけれども、これについての受け止めもお願いします。

答)

報道を承知していないわけではありませんけれども、この種の他国の関係者、要人がいろいろ発言することについて逐一コメントすることはありません。その上で言えば、貿易とか国際競争力のために為替のレートを目標とはしないでおくというのがこれまでのG7とかG20での合意でもありますので、それに適切に対応すべきだと思っております。TPP11にこの3月に署名することになります。アメリカの場合はTPPからの離脱をトランプ大統領になられてすぐこの話の発言をされておられて、それから約1年近くがたつのですけれども、太平洋地域においてレベルの高い自由貿易圏ができるということに関しては極めて有効、いいことなのだと思っていますので、アメリカがそういったものを考慮するというようなことになるのは別に驚くことはないのであって、もともとは一緒にやっていたわけなので、そういった意味では改めてそういった意識になられたというのは歓迎すべきことなのだと思います。

問)

森友学園の件で近畿財務局内での調整の記録が出てきましたけれども、これは交渉の記録に当たらないのかどうかということと、その記録の中には実務的には事前に価格の調整をした方がいいのではないかと考えるというふうな文言がありまして、それはいわゆる事前の価格交渉を行ったという証拠にならないのかという、この2点についてお願いします。

答)

今の文書については、まず開示請求に対して森友学園との交渉に関する法律相談の記録を開示したものの1つだと私共は承知をしております。この文書は平成28年3月に新たなごみが発見される前の平成27年12月に作成された法律相談であって、ごみが発見されて以降のやりとりは関係ないものであると承知をいたしておりますが、詳細については事務方から聞いてもらった方がいいと思います。

問)

自賠責保険の件なのですけれども、繰り戻し、被害者の方、大分喜んでおられますが、来年度に向けて再来年度に向けて受け止めというか、方針をお願いいたします。

答)

これは長いことやってきた話です。この話は自動車の特別会計というものの部分で、特別会計の分を借り上げてきているという話なのですが、そういったものはきちんとした対応をしなければならないのは当然なので、そういった意味で我々としては、23億円だったでしょうか、ああいったものを繰り戻したのだと思っております。15年ぶりだから平成15年以来なのだと思いますけれども、これは継続性に関することでもありますので、御家族の不安というようなことを考えると、こういったものを継続していくということは極めて重要なことだと思っています。

(以上)

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