麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成30年3月27日(火)9時45分~9時57分)

【質疑応答】

 
問)

本日たった今ですけれども、佐川前国税庁長官の証人喚問が始まりましたけれども、今回の文書改ざんについては佐川さんが深く関与していたということがこれまでの国会でも説明されていますけれども、佐川さんを国税庁長官に据えたという人事については大臣は今でもふさわしかったとお思いでしょうか。

答)

今、御指摘のあった発言は、3月12日でしたか、記者会見においての発言だと思いますが、私があのとき申し上げましたのは、少なくとも書き換えは当時の理財局の一部の職員によって行われておるということは我々の調査で判明しているのですが、書き換えは当時の理財局の一部の職員で行われた、当時理財局というところの最終責任者は理財局長ということになりますので、局長を務めていたのが佐川前長官ということだと思っております。その上で佐川前長官は国会に提出された当時の決裁文書の最終責任者ということにもなりますので、結果として国会審議を混乱させ、また決裁された行政文書についての批判を集める等、国有財産行政というものに対して信頼を損なったと言わざるを得ないということで、佐川前長官を理財局長に任命したのは私でもありますので、去る3月9日の懲戒処分を行ったということで退職させたものです。他方、私としては佐川前長官の行政官としての能力を全て否定されるものでもないと、そう考えております。実際に国税庁長官として国税分野における行政経験等を生かして職務を適切に行ってきたと思いますし、これまでの経歴を見ましても主税局の三課長、二課長、総務課長、主税局の審議官、大阪国税局長等の経歴がありますので、そういった意味でもその分野においてもきちんと仕事をしてきていると思いますので、私としては国税庁長官として今申し上げたように否定されるものでもないと思っておりますし、きちんと仕事をしてもらったと思っています。

問)

一方で確定申告の途中で辞めてしまうということにもなってしまいましたけれども、その点の現場への影響とか、その辺はどうお思いでしょうか。

答)

3月9日でしたか、本人から退職の申し出がありましたので、3月15日まで確定申告等やっている最中でもありますので、いかがかとは思いましたけれども、少なくとも現場をやっております国税庁長官というものがその段階で退職をするということになりますといかがなものかというのがありますと同時に、その段階で辞めたいという人を継続させていることによって起きるいろいろなことも考えなければいけないと思いますので、私共としてはその当時、特に大きな混乱があったというようにも思いませんし、ここでどこかの報道機関、あなたのところでしたか、えらい混乱しているじゃないかと言っていた記者がいました。470カ所のうち、何カ所混乱したのでしたっけ。

問)

12カ所です。

答)

そういった意味で特に大きな混乱があったというわけでもないと思っていますので、私共としてはあの段階で退職させるのがしかるべき処置だと思っています。

問)

昨日の参院の予算委員会で矢野官房長から文書の改ざんを麻生大臣が知ったのは、3月11日まで知らなかったというふうな話もありましたけれども、これは財務省内の内部統制とか情報伝達、そういうものが機能していなかったのではないかという印象も受けたのですけれども、その点のお考えはいかがでしょうか。

答)

重ねて言っておきますけれども、決裁された行政文書というものを国会に提出した後、書き換えるなんていうのは甚だふざけた話で、由々しき事態だということに関しましては私共はたびたび遺憾であるということを申し上げ、お詫びも申し上げてきたところです。私の方からは3月、朝日新聞だったでしょうか、報道がありましたので、それを受けて私の方から調査を指示して、その後、事務方において職員の聞き取りをやり、文書の確認をやり、またそれを確認した上で捜査当局へ元の資料の、押収されている文書等がありますので、それらの調査、突合等を全力で取り組んでもらっていましたので、私共に最終的に来ましたのは3月10日か11日だったと記憶しますけれども、そういった段階に来たということです。その中に関して途中どうだこうだという話がありますけれども、きちんとした最終報告というものが出ないで、あれどうなっている、これどうなっているということを上から言っても、事はみんな一生懸命やっているわけなので、そういった意味で大臣の答弁のためにまた人数を割くというのはいかがなものかと。そういうものの立場に立てばそういうことになるのだと、私はそう思っていますので、そういった意味では調査というものをきちんとしてもらうというのが一番だと思っていますので、3月11日に報告を受けたと思っていますので、その中で特にその方に関して連絡が不行き届きだとか何とかということを思ったことはありません。

問)

佐川さんが辞められた理由で確認なのですけれども、大臣、記者会見の中で改ざんの責任をとって辞めたのだという表現を、改ざんの責任をとって辞められたという。

答)

混乱の責任をとってと言ったと記憶しますけれども。

問)

例えば3月12日の記者会見で佐川さん、答弁に合わせて文書を書き換えるのは変じゃないかと記者が質問して、変だから処罰されて辞めたのだというふうに答えられていると思うのですけれども、国会の方では改ざんと辞められたことは関係ないというふうに答弁されていますけれども、どちらが正しいんでしょうか。

答)

今の文章を正確に読み直していないので、あなたの言っていることが本当かどうかわからないから、よく調べた上で答弁しますけれども、少なくとも私共としては佐川前長官は国会等を混乱させたというのを自分としては非常に責任を感じるということを言っていたというのが私の記憶です。

問)

改ざんの責任をとって辞められたというのは違うということでよろしいのですか。

答)

改ざんされていたか、されていないか、その段階でまだ決まっていないと思いますけれども、3月9日では。

問)

ブツが出たのは確かに10日だと思うのですけれども、聞き取りをやったのは別に9日でわかっていてもおかしくはないと思うのですが。

答)

それはわかりません、私の段階では。

問)

先程佐川さんの証人喚問が始まりました。今回の改ざんへの関与について委員長から問われたところ、佐川さんは捜査中だから答弁を控えたいというふうに答えました。検察から捜査を受けているため答弁は控えたいというふうに答えました。捜査対象者というのが答弁を控えるというのは権利であって義務ではないと思うのです。このような状況の中で佐川さんが答弁を控えるということについて大臣はどのように思われますか。

答)

少なくとも佐川前長官がどのようなことを言われるのか私にはわかりませんけれども、全容解明につながっていくということを期待しています。

問)

証人喚問のまた別の質問の中で、決裁文書や答弁の作成については佐川さんは理財局の中だけで完結していると。つまり官邸等からの指示等はなかったというふうに先程言い切りました。改めて確認なのですけれども、今回の件に関して首相官邸等の関与ということはあったかなかったか、大臣の認識をお聞かせください。

答)

ないでしょう。

問)

今回の佐川さんの証人喚問に当たって、大臣は事前に佐川さんと接触されたりなんていうことはありますか。

答)

ない。

問)

大臣、今も理財局の一部の職員が改ざんを行ったというお話をされたと思いますが、改ざんに当たる中で安倍昭恵さんがこの件、小学校設立に関わっていた、携わっていたということについて何らかの影響があったというふうにお考えになりますか。

答)

安倍昭恵さんが理財局と接触してどうこうしたというあなたの話について、もうちょっときちんと説明してください。

問)

理財局の職員が書き換えをするに当たって、安倍昭恵さんが関わっていたということが何らかの影響を与えたというふうにお考えになりますか。

答)

考えません。

問)

もう1つ、総理が国会答弁で自分が関わっていれば辞任するとおっしゃいましたが、こうした答弁が書き換えに何らかの影響を与えたというふうにはお考えになりますか。

答)

全然考えません。

問)

大臣、今日会見に少し遅れていらっしゃいましたけれども、9時半から始まりまして、会見の様子はテレビ等で御覧にはなられていますか。

答)

今から見ます。

問)

今日はこの後ずっと衆院・参院とテレビで御覧になると。

答)

見るかと聞いているのですか。見ます。

(以上)

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