麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成30年7月13日(金)9時11分~9時20分)

【冒頭発言】

平成30年7月豪雨の被災地域に対する緊急支援のための予備費の使用について閣議で決定しております。これで被災者の生活環境とか生命とか、そういったものに不可欠な水、食料、クーラー、また仮設のトイレといった物資を緊急調達するということで、最近の言葉でプッシュ型、いわゆる現地からの要望がなくてもこちらからという意味でプッシュ型と言うのだけれども、あまり品のいい英語じゃないけれども、押し付け型とちょっととられかねないような話になりますけれども、そういったものを規模として約20億円、被災者の方々への支援というのを引き続き今迅速に進めているところです。

【質疑応答】

 
問)

アメリカが中国への制裁関税について2,000億ドル分に10%との追加案を公表しました。中国も対抗する構えということで対立が激化しかねない状況ですが、日本や世界の経済への影響についてどのようにお考えでしょうか。

答)

GDPの世界1番と2番の国の間で貿易摩擦というのがあることは間違いありませんから、差は極めて大きくて、アメリカの貿易赤字の半分が中国ですからね、そういった意味では中国で同じそれでも日本、ドイツ、メキシコ等がどれぐらいだ、赤字の9%ぐらいかな、10%、9%ぐらいだと思いますので、それからいくと1カ国で50%というのは、でかい話ですから、これを何とか解消するためにいろいろな、アメリカとしてこれまでいろいろやってきたのですけれども、結果としては効果が出ていませんから、そういった意味でこういった形になったのだとは理解できますけれども、どういった形が出てくるか、今まだ発表されて実際に動き始めるのにまたあと何カ月かかかりますから、それまでの間どういったことができるか、いずれにしてもあまり他国に影響が出てくるということのないように、要は貿易摩擦の、二国間の貿易インバランス、貿易差、ギャップの詰めをどうしていくかという話だと思いますので、二国間で今後とも引き続き継続して審議をしてもらう以外の手がありません。それを日本としては見守っておかなければしようがないということだと思いますよ。

問)

G20についてなんですけれども、大雨の影響で首相は外遊中止ということでしたが、来週のG20、麻生大臣は行かれる予定でしょうか。

答)

今G20で少なくともいろいろな話が、貿易摩擦の話に始まっていろいろ審議される内容が言ってきていますし、加えてトルコだ、いろいろな新興国の中の経済の話が、いろいろ問題がもう1個また出てきていますので、このところ、いろいろ要請があったりしていますので、日本としても何かきちんと対応、それなりのものをやらなければいけないなと思っていますので、国会とかいろいろありますので対応させていただければと、予定どおり行かなければいけないなと思ってはいるのですけれども、災害のことにつきましては各省皆対応しておられますし、迅速な対応は結構これまでの対応に比べていろいろ早いなという感じが正直なところですから、そういった意味では行かなければいけないなと思って、今の段階で予定を変更する予定はありません。

問)

JR北海道の経営支援問題についてお伺いしたいと思います。赤字路線の存廃問題を抱える中で国がJRを支援する根拠となっている国鉄清算事業団債務等処理法が2020年度末で期限を迎えますけれども、北海道などがこの延長を求める考えです。今からの2年の短期支援ということだと実現したとしても今のJRの経営状態だと安全投資とか車両更新が滞る可能性が指摘されております。地域路線の支援、あり方について大臣はどのようにお考えでしょうか。

答)

昔だったら、昔だったらという表現はあなたが生まれる前ほどの話ではなくて、JRが今のように7分割される前の段階でやると少なくともJR北海道をJR東日本が、JR四国をJR西日本がということをやると会社としてはそこそこ黒字で赤字を補填してというような形ができる、経済の数値からいくとそうなのですよ。それは株主ノーだよと。JR東日本の株主がそれを飲むかといえば、それはなかなか難しいのです、今は民間の会社ですから。ということになっているのが今の難しさ、経営の難しさだと思いますから、そういったものに対してどういったやり方をするか、ちょっと今の段階でどうのこうのというわけではありませんけれども、北海道で少なくとも新幹線があそこに通るような方向で今進んでいますけれども、それでどんな形になってくるのか、いろいろ見なくてはわからないと思いますけれども、少なくともJR東日本の売上高が圧倒的にでかいのです、JR東日本が。新しい仕事なんかしたくないですよ。今めちゃくちゃ儲かっているところだと思いますから、そういった意味で、余力で北海道の支援を、とかという話は、全体としてはそう思いますけれども、JR東日本の株主は、なかなかそうはいかんだろうね。東日本は負担を背負うことになるから、北海道の。北海道は丸々赤ですから、その赤の分を東日本が埋めるというのは東日本の株主としては、そんなのは合併することはないということになる可能性は大きいのではないかなとは思います。

問)

大臣も愛用されているイタリアの帽子のボルサリーノについてなんですけれども、経営破綻しましたが、今、外部のファンドが入って経営再建中でして、女性ものの帽子も力を入れて再出発するそうなのですが、御所感をいただけますでしょうか。

答)

社会部ですか。

問)

経済部です。

答)

ボルサリーノって、どれくらい知っていますか。 設立、明治維新の前です、1850何年にできた会社、北イタリアのアレキサンドリアでできた会社です。ジュゼッペ・ボルサリーノという人が最初につくった会社なのですけれども、全部手づくりでやっているという会社で、そういうのが、それなりの付加価値に金を払ってくれる人がだんだん減ってきた、機械でいいやという話になってきているのだとは思いますけれども、あと、イギリスに行けばロックとかベイツとか、いろいろ帽子の会社があるのですけれども、イタリアは残念ながら去年12月でしたかね、最初に破綻したのは。それでそれが買った後、再建がうまくいかなかったということなのでしょうけれども、あの名前というのはそれなりの値打ちがある名前だと思いますから、そういった意味ではああいう手の込んだ職人芸による帽子、そういったようなものが再建された後、ああいうつくり方で維持してくれることを期待するね。

(以上)

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