麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成30年12月11日(火)10時38分~10時48分)

【質疑応答】

 
問)

昨日発表されました今年7-9月期のGDPの実質成長率がマイナス2.5%と大きく下方修正されましたけれども、来年は消費税の増税も控えますが景気の現状と先行きについて見解をお伺いします。

答)

これはこの前出した法人企業統計から見ても推計されていたでしょう。そのとおりの数字が出たという話で、あのときに話をしたと思いますけれども、この7月-9月は台風もあったり、いろいろなものがあって、少なくともサービス、消費が落ちましたし、それから関空の騒ぎで輸出が落ちたりしたので、特殊要因がいろいろ重なったというのが大きな事由だと思っていますので、その状況がこっち側の方にも出てきたということだと思っていますから、特に景気が悪くなってきているという感じがしているわけではありません。

問)

昨日の夜、USTRの公聴会がありましたが、言われていた数量規制と為替条項の要求ですね、御所見と日本の景気に影響するのではないかという、その辺はどうですか。

答)

為替に関してはムニューシン財務長官と話をすることになっていますので、この問題に関しては少なくともこの2年間、正確には1年9カ月の間、出たことはないと思います。安倍総理とトランプ大統領との間でこの種の話は専門家にさせる、麻生とスティーブン・ムニューシンの間でさせるという話であのとき決まって、その席にいましたけれども、その席で決まって以来この問題を少なくとも大統領がしゃべったという記憶はないのですけれどもね。もう1個は何。

問)

数量規制の要求ですね。

答)

数量規制という話は、ちょっとこれは俺の所管じゃないので、茂木大臣に聞いてもらった方がいいのだと思いますけれどもね。

問)

一部の報道で麻生大臣が代表を務める自民党福岡県第8選挙区支部が談合に関わって処分された企業から毎年献金を受けていたということが出ていますけれども、事実関係と今後の対応を教えてください。

答)

この間その話を聞きましたので事実関係をよく調べて、違法ならさっさとやらなければいけないでしょうし、そうじゃないならどういう状況になっているかよく調べた上で対応するようにとは言いましたけれども。

問)

財政投融資についてお伺いします。先日、高速道路の拡幅や関西空港の電源装置の地上化などで計1兆1,500億円の財政投融資を追加要求することが発表されましたが、過去3年間、リニアや圏央道など低金利の環境を生かして財投を活用する例が相次いでいます。改めて財政投融資のあり方について御所見をお伺いいたします。

答)

やっぱり今少なくとも日本の場合は、銀行は金が余っている、企業は内部留保をためるだけためている、金がないのは政府という状況の中にあって、少なくともいろいろな会社が何となく長い間の資産のデフレーションによる不況というものに対応するために何となく縮こまっていた。縮こまるのは当たり前で、金を使わなかったら金の値打ちが上がるのだからね、デフレというのは。インフレと違うのだから。そういった意味ではずっとそうなっていた状況が続いていたので、企業マインドとしてはそういう状況が長く続いている。加えて貸しはがしやら貸し渋りを食らった当時の担当者が今ちょうど常務さんだ、専務さんだになっている頃だから、あの人から絶対借りるかと思っていますよ。わかるよね、それは。何となくあいつの面を見るくらいだったら借りない方がいいと。そういう心理なのですよ。俺も経営者だったからよくわかる、その話は。だからそういったものになっているのですが、現実問題として今日本としてはインフラ整備というものは、東京で言えば首都高1号線なんていうのは極端な例かもしれないが、いろいろな意味で昭和39年にできてこの方ずっとあれを使っているのだけれども、いろいろな意味で補修はしなければいけない、メンテナンスはしなければいけないというような話で。そういうのをちゃんとしていかないと、ある日途端にバーンと事故が出てくることになりかねないから、ちゃんとやっていかなければいけないという意味で。
財政投融資というのは低利、長期、固定、この3つが財政投融資の特徴ですから、そういった意味では20年なり、30年なりというような長期低利でやるということになると、少なくともその金は、1%で借りる予定だったやつが0.1%で借りられるということになったとするよ、仮に。そうすると1兆円が1%だったら100億、それが0.1%ということは10億だから、90億浮く。それはでかいよ。だからそういったものを計算して、すいませんけれども、これ、我々やりますから、リニアモーター早めにやってくださいというので、向こうもちゃんと商売ですから、向こうも計算して、これなら採算が合うと思って乗ってきた。だからそれは経済の浮揚に役に立ちますし、インフラの整備に役に立つ。関空だって同じようなものでしょうけれども、いろいろな意味で低利、長期、固定というものをうまく使って、少なくとも今我々としては我々の持っている条件というのは低利が圧倒的な条件のよさだから、こんな低い金利のことはありませんから、そういったものを大いに利用して景気浮揚、またインフラの整備をやっていくという意味においては、この決定、方向は正しいと思っていますけれどもね。

問)

一昨日の大家先生の政経フォーラムでの大臣の発言が野党で批判の的になっていまして。

答)

どの発言。

問)

7日の参院本会議での大家先生の一連の混乱の中でのものに関して、あれで暴力と言われたらとてもじゃないけどかなわない、はめられたのではないのかというふうに。

答)

もっと正確に。山手線に乗ったことはないのかと。山手線のラッシュアワーに乗ったら、あれだったら毎日暴力ざたになりゃせんのかなと言った。「山手線に乗ったこともないくせに」とか言われて、俺、山手に乗って通っていたからね。そういった話やら何やら含めてあれが出たのだと思いますけれども。少なくともこの話は大家先生の方ではちゃんと、立法府の方としては決着がついた話でしょう、この話は。それで私の方がそれに関して一言言ったというのは、行政府の立法府に対する介入だというように、そう作りたいのだろう、マスコミは。

問)

昨日、立憲民主の枝野さんがまさにそんなふうにおっしゃっていまして、行政府による立法府の。

答)

それはマスコミがたきつけたという話だったよ。そういう話を聞いたから、なるほど、マスコミというのはそうやってやるのかと思ったのだけれども。とにかく立法府の話について我々がごちゃごちゃ言うようなつもりで言ったのではない。その点がもしそういう具合にとるのだったら、その点に関しては撤回します。

問)

撤回されるというのは、そういうふうに受け取られたことに対して。

答)

撤回します。

問)

あれは暴力だったというふうには大臣は。

答)

俺は思わない。あなた、あれで暴力に見えた。

問)

何かもみ合っているなという感じ、もみ合っている感じがしました。

答)

それよりもう1人の野党の人が大家先生の顔をこうやっていた方がよほど問題なのではないの。あっちはどうして報道しないのだろう。違うかね。あちらの方がよほどおかしいのではないですかと言ってきた人が何人もいたよ。そっちは取り合わない。

(以上)

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