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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成30年12月21日(金)11時39分~11時58分)

【冒頭発言】

平成30年度第2次補正予算及び平成31年度予算の概算について本日の閣議で決定をしておりますので、まず概要を申し上げます。平成30年度第2次補正予算は「防災・減災、国土強靱化」等の追加的な財政需要に適切に対処するため、約3兆円の追加歳出を計上いたしております。次に平成31年度予算につきましては、全世代型の社会保障制度への転換に向けて幼児教育の無償化を始め、社会保障の充実にしっかりと対応してまいります。また、「臨時、特別の措置」として、消費税率の引き上げによる経済への影響を十分に乗り越える対策を講じたということだと思っております。このように平成31年度予算は現下の諸課題に的確に対応する一方、税収は過去最高となる約62兆5,000億円を見込み、公債発行額を前年度に比べて約1兆円減額するということで、これは当初予算比ですけれども、経済再生と財政健全化というものに向けて7年連続減額ができたという意味では両立という予算ができたものだと考えております。
平成31年度財政投融資計画については、成長力強化に向けて低金利を活用した高速道路整備と、関西国際空港の防災機能強化の加速、また、産業投資を呼び水とした民間からのリスクマネー供給強化等を盛り込んでいるところです。
また、平成31年度税制改正の大綱も本日の閣議で決定しております。平成31年度税制改正におきましては、消費税の引き上げによる需要変動を平準化するための住宅・自動車等に対する税制の支援、デフレ脱却と経済再生を確実なものとするため研究開発税制の見直し等を行うこととしております。いずれにしても来年の通常国会への提出に向けて作業を今後進めていくことになろうと思っております。

【質疑応答】

 
問)

まず19年度予算案をどう評価されているかということについて、今年不祥事が相次いで逆風が吹いていたことを踏まえて、例年と比べて力を入れた点、どのような苦労があったかという点を踏まえてお願いいたします。

答)

文書の改ざん等一連の問題で財務省が失った国民の信頼というものを取り戻すためには、これは私自身先頭に立って取り組んでいるところですけれども、国民の将来のためによい予算というものを編成するということも国民の信頼を取り戻す上で大変大事な一助になるものだと考えています。平成31年度はそうした意味において、真摯に編成に取り組んだところではありますけれども、全世代型の社会保障制度への転換に向けた幼児教育の無償化というものの実現とか、消費税の税率引き上げによる経済への影響というものを、駆け込み、反動減等に対するものの平準化といったいわゆる重要課題に的確に対応するといったものになったのだと思っています。また、現下の安全保障というものの環境の変化を踏まえた防衛予算の確保など難しい課題がある中で、全体としてはしっかりとした歳出改革というものの取り組みを継続することができたと思っております。結果として公債発行額を前年度に比べて当初予算比約1兆円の減額というものができておりますので、経済再生と財政健全化の両立というものを図れるということになったというように考えています。

問)

6月時点の森友問題の調査結果を発表された段階で、大臣は文書改ざんの理由について空気というやつのせいかもしれないということをおっしゃっていました。財務省の改革が進んでいるところではありますけれども、その空気というやつがどの程度変わったのかどうか、所感をお願いいたします。

答)

一連の問題行為のようなことが二度と起こらないようにするためには何といってもコンプライアンス、法令遵守というコンプライアンスの確保のための取組を徹底して進めていかなければならないというのが大前提だと思っています。こうした問題行為の発生を許した組織の風土というものを見直して、今の時代にふさわしい仕事のやり方等ができる組織へと改革していかなければならないのだと考えております。こうした組織風土の改革を進めるに当たって、これは簡単に進む話ではないのであって、丁寧に時間をかけて取り組む必要があるのだと考えています。10月19日に発表した進捗報告を踏まえながら秋池参与を中心に引き続きこの取組が進んでいるところですけれども、どれくらい空気が変わったかというのは今の段階でわかるわけではありません。

問)

株式市場、今非常に軟調になって暴落が進んでいるのですけれども、御所見をお願いします。特に消費税への影響、あと内閣支持率や政権運営に影響があり得る、ダブル選挙が難しくなるとか、その辺の御所見をお願いいたします。

答)

前日比約600円、595円で引けたということは、年初来の安値を下回っているという意味においては、そういったものになったというのは承知していますが、株価というのは様々な要因で引き起こされるのであって、市場において基本的には決まりますから、それについてコメントをするということは基本的にはしません。また、今のアメリカ経済というのは金利を引き上げるというのを、FRBはそういう方向で進んでいるわけなのであって、日本としては、日本の企業収益というものが過去最高水準という状況にありますので、雇用・所得環境というものがいずれも改善をしていっていますので、確実に経済の好循環というものが生まれつつあるのだと、そういう具合に理解をしていますので、いずれにしても政府としては金融資本市場というようなものについては、いわゆる世界経済とか日本経済とか、そういったような動きをしっかりと注視をしておかねばならないところだと思っておりますけれども。

問)

今回、平成最後の予算編成となったわけですが、当初は60兆円あまりだった当初予算も今回101兆円を超えています。大臣は平成の予算を振り返ってどのような感想を今持たれているのでしょうか。

答)

俺がやったのは6年間だからね、その前の24年間の分についてはほかの人に聞いてもらいたい。全体として平成という時代というのは約30年間の間、少なくともバブルもあった、バブル後の不況もあった、しかもそれが昭和20年の敗戦この方初めてデフレーション、正確に言えば資産のデフレによる不況というものを初めて、世界で初めてだけれども、少なくともこの70年間、世界で初めてこれをやったということで、その対応を、デフレ対策というものをやったことがない、デフレがなかったのだから対策もやったことはないので、そういった意味では対応を間違えた、結果としてデフレ不況が長く続いたという事実がこの平成30年を振り返って見れば大体バブルで始まったらそういうことになるのだと、多分歴史家はそう書くのだと思いますけれども。その最後の段階で、この約6年間の間、少なくともこれまでの金融政策は収縮から金融緩和に切り換えるとか、財政も緊縮から機動的に運用するとかという方針に切り換えていった結果、1ドル80円を下回るところから110円台まで円安が進行し、低金利も相まって経済の好循環の下支えとなったと思いますし、財政も収縮・緊縮一本やりから随分変えていったというのも大きな要素だと思いますし、石油の値段が大きく変動したというのもこの間の影響にはいろいろ出たと多分書かれるだろうし、そういった意味ではいろいろなことが、この平成30年間というのは随分いろいろなことが起きたのだということになるのだと思いますが、今のところ最後は少なくとも一連の経済対策が功を奏しつつあって、税収が伸びる、その前提として企業の法人税収が伸びた、いわゆる賃金、所得税も伸びた、消費がプラス傾向に変わった、消費税も伸びたという意味で基幹三税がそろって上がってということは、前回の60兆1,000億に上がったあの時のバブルのときのピークに比べて、あのときは所得税だけが伸びていますから、だけとは言わないけれども、ほとんどそれが一番大きかったのに比べて今回は基幹三税がそろって伸びているというのは、今までと比べて内容としては健全なものになりつつあるのかなという感じはします。

問)

大臣もおっしゃるように今回の予算は消費増税に対して十分な対策を打たれているということなのですけれども、であるからこそ今度はこの効果がはげ落ちるときというのがまた問題になりそうな気もするのですが、この臨時、特別の措置というのがこのままずるずると今後も続いていってしまうようなおそれというのはないのでしょうか。

答)

経済というのは生き物ですからね。いわゆる景気と言うぐらいであって、気分の問題もかなり影響しますから、おたくらが悪い悪いと言うと何となく悪いかなと思うぐらい、まだそれくらいの影響力はあるだろう。それくらい自信を持っておかないかんよね、あるかないか知らないけれども。そういった意味では私共としてはこういった対策というものをやっていった結果、それが平準化されるということができれば極めてよしとしなければいけないところだとは思いますけれども、これがどういった形で出てくるかというのは内部要因だけじゃなくて外部要因もありますから、そういった意味では今これから何が起きるかというのを十分と見極めながら判断をしていかなければいけないところだと思いますね。

問)

今日の予算の閣議決定をもってこれまで延期を繰り返して本当に上がるのかどうか自信の持てない人も多かった消費税、来年の増税が確定したという見方もできると思うのですけれども、そのことについての御所感と、そもそも論で恐縮なのですが、なぜ消費税を上げなければいけないのか、改めて大臣の言葉で説明していただけないでしょうか。

答)

最初の質問に関しては、私共はマスコミの希望的観測、あなたの個人的希望かどうか知らないけれども、消費税は上がらない方がいいなという希望的観測とかというのもよく言われますけれども、そういった感じではなくて、我々はやらねばならんと思っていましたので、これまで2回延期をされていますので、そういった意味では今回の3回目の決断と言われるかもしれませんけれども、私共としてはきちんとやらねばならぬと思っています。その背景は、どうしてもやらねばならぬという背景は、それは何といっても今我々は全世代型の社会保障制度というものに切り換えようとしていっていますが、少なくとも勤労者6人で1人の高齢者を抱えるという時代の、昭和30年代半ば頃にできたあの国民皆保険制度等ができたあの人口構成と今は全く違って、働く人が約3分の1に減ってきて、高齢者の方が増えて、比率が1対3、1対2.幾つということになってくれば、少なくとも所得税を払っている人の納める税金だけで高齢者の医療・介護保険等ができる人口構成にはない、これははっきりしています。したがって人口構成を今のままある程度いくという前提で高齢化がさらに進んでいくという前提に立ったときには、少なくとも今の社会保障制度を維持するというのであれば、それはそれなりの対応をせねばならん。だから、社会保障をアメリカみたいに低福祉・低負担にするのか、北欧並みに高福祉・高負担にするのかというところが選択ということになるのだと思いますが、いずれも高福祉・低負担はあり得ないということははっきりしていますので、そういった意味では我々としては今の方向でいけば大体その間ぐらいの中福祉・中負担とかというぐらいのところになるのだという感じはしますけれども、いずれにしてもそういう方向で我々は進んでいかなければならないという状況になるのであれば、今のような消費税の増税というものは直接税から間接税とか、高齢者の方々からフロー、収入よりストックで入ってきている部分に関してのある程度の税を負担していただくということをお願いしない限りはこの社会保障制度の全体像が成り立たないのだと、そういう具合に理解しています。

問)

一部報道があったゆうちょ銀行の預け入れの限度額の引き上げの件で1点御所感をお伺いしたいのですけれども、限度額の上限を倍増させて普通貯金と定期の1,300万円の枠を設けるという報道が出ているのですけれども、改めて金融担当大臣のお立場から、一部で地方の金融機関からは民業圧迫であるという声もあるわけですが、限度額の考え方について御所感がございましたらお伺いできますでしょうか。

答)

1,300万円という今の普通預金と定期預金の限度額、それを倍にしてくれというと、簡単に言えばそのお金が、預金が一挙に倍に増えたとするか、今の郵便局で持っている預金が。そうするとその金はどこかに運用しないとできないのだよね。どこに運用するの。

問)

ゆうちょ銀行が運用先を見つける。

答)

融資するわけだろう。審査能力は、というようなことを1つ1つ詰めなければいけないわけだね。そうすると、それがないまま、仮に倍、一挙に増えたとするよ、極端な例の方がわかりやすいと思うから。そうするとその金は多分日銀の当座預金に預ける以外、ほかに手がないよね。金利は幾らだね。

問)

0.34。

答)

それも怪しげな答えだけれども、今マイナス金利で、限度を超えればマイナスの金利になるわね。そのマイナス、赤字の分は誰が払うの。まさか財務省に持ってくるのではないだろうね。その分は誰が払うの。その答えを出してくれと。そうじゃないとこの話は簡単にはいきませんよと。したがってゆうちょ銀行の運用の中身というのを真剣に考えてもらわないととてもできませんよということですわな。また、今言われたように、これは民営化されているという前提だからね、そうすると今、株は幾ら。政府が持っている株は何%だね。日本郵政が約9割弱持っているのだよね。それで民営化された銀行と言えるかと。ほかの地銀やらにしてみれば、ちょっと待てと。話が違いやせんかという話になってくるのではないの。したがって、まずは3分の1減らしてもらいます、残り、80何%を66%までに減らしてもらおうというようなことを検討してもらわなければいけないということをやってもらわないと、ただただ巨大な官営銀行が貯金の限度額を増やして民業をさらに圧迫するということになりかねないというのが金融庁を預かる我々としての立場ですよ。そういったところを考えていかなければいけないところなので、後半の部分というのは、集めるという特定郵便局長の話と、入ってきた貯金をどうやって運用するかという話はきちんと整理した上でないと、今の話は簡単な話にはいかないということだと思いますよ。赤字になった分だけ税金で埋めてくれというのは本末転倒も甚だしいから、そういうことだと思いますけれどもね。

(以上)

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