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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成31年1月29日(火)9時52分~10時10分)

【質疑応答】

 
問)

景気についてなんですが、景気の拡大局面が戦後最長と言われるほどになってきました。一方で景気拡大期なのですが、財政の再建、金融緩和の縮小といったことがあまり進まず、次の景気の後退期に経済対策が打てなくなるのではないかという懸念が専門家の間で出ています。大臣としての見解を伺います。

答)

景気拡大局面が74カ月になりますという話は、昨年末そういうことを言われていましたので、戦後最長となったということなのだと思いますけれども、景気の拡大のときにいろいろというので、いろいろなことをやらせていただいているのですけれども、後退した場合にどうするか、それは金利が上がったらどうするかとか、米中で戦争が起きたらどうなるのかとか、たらればの話に、仮定の質問ですから今の段階で答えるわけはありませんけれども、いずれにしてもそういう事態になれば、そのときに当たってはいろいろな政策を総動員するということになるのだと思います。

問)

景気の下支えという意味では超低金利政策が長く続いています。その中で地方銀行の経営悪化というのが見えてきている状況だと思うのですが、それで無理に儲けようとするということでスルガ銀行など不祥事が続出しております。今の地銀の苦境というのが地銀の自助努力で乗り越えられるものなのか、何らかの政策の修正、政策の対応が必要なものなのか、今のお考えをお聞かせください。

答)

超低金利の環境が続いているという状況というのは、地域銀行に限らず、金融機関に総じて言える話だと思いますけれども、スルガ銀行という固有名詞が出ていたけれども、この話はほかの銀行と一緒にされるというのが理解できないのだけれども、少なくともスルガ銀行の話はコンプライアンス、法令遵守という点に関してのものが極めていい加減だったという話だろう、あの話は。それがすべての銀行にそうなったのではないかと思っているわけですか。

問)

不動産融資などで無理な融資を進めたりする動きは、ほかの銀行でも出ているかなと思うのですが。

答)

少なくともこういったものは、いろいろな銀行がいろいろな仕事をやっていくに当たって、その銀行の経営を考えていろいろな努力をされるのが当然なのであって、しなければおかしいですよね。だからそういった意味ではいろいろな努力をされるに当たって、そのときに法律にどうしているかという点は考えなければいけないし、顧客の利便とか、顧客の利益というものを十分に考えた上でやっていくというのが大事なのであって、金融機関の業務をするに当たって、いわゆる顧客の保護とか法令遵守というのはちゃんとやっていかなければいけないというのは当たり前なのだというのが大前提ですな、まずは。その上で、地域銀行と一くくりにしてしゃべっているけれども、地域によって差がありますからね。したがって人口減少が著しい県とそうじゃない県と、同じ地域銀行と言っても対応が違って当たり前の話なのだから、一くくりにして説明するというのはいかがなものかという感じはしますけれどもね。いずれにしてもこういったような話は、我々としては、その地域によって差がありますし、その地域にある企業によっても差がありますし、いろいろな意味で人口統計等いろいろ考えなければいけないでしょうけれども、そういった意味において、かつて合併の話やら何やらをやらせていただいたことがありますけれども、少なくともその地域に金融機関が競争の結果なくなってしまうという事態はあらかじめ避けておかなければいけませんから、少なくとも法律で言えば、独禁法のときにどうたらという話があったと記憶しますけれども、あのときの話はその当時やって、結果的に両行とも倒産ということになった場合はかえって被害が大きくなるのではないのかということを考えて、あらかじめいろいろな手を打たなければならないという金融庁の立場ですから、そういった意味では、地域によっていろいろ差があるのだとは思いますけれども、そういったことに合わせて、その地域の銀行、またその銀行の体質等に合わせて、できる限りの支援をやって、金融機関というものがなくなるというふうなことになって、その地域に住んでいる人に迷惑がかかるというようなことのないように我々としてはしていかなければいけないところなのだと思っていますけれどもね。

問)

今日、日銀の金融政策決定会合の10年前の議事録が公開されまして、ちょうどリーマンショックのときの対応の議事録だったのですけれども、そのときの対応、なかなか難しかったことをうかがわせていました。そのとき大臣、総理大臣として対応に当たっていたと思うのですけれども、そのときを振り返って何か今教訓として思うこととか、対応、どうすればよかったとか、どうお考えでしょうか。

答)

リーマンブラザーズが破綻する前にはアメリカでは、日本で言う住宅公社みたいなものなどいろいろな金融機関が倒産をしたという状態になりつつあったのをFRBなり財務省がそのときは助けたのですよね。ところがリーマンブラザーズのときはしなかった。結果としてリーマン倒産ということになった。他の金融機関、なかんずく世界で、サブプライムローンというローンを買っていた世界の銀行がそれによって倒産ということになって、国としての借金はほとんどなかったアイルランド、アイスランドあたりが、銀行が倒産ということになって、その負債だけで一挙にということになっていったというふうな異常事態があのとき起きましたので、金融収縮の状態に陥るというのを避けなければいけないということで、我々の場合は1997年のアジア通貨危機のときの経験がありましたので、これはきちんとした金というものを持っているところがないと、そのときの韓国、タイ、インドネシアだったか、ちょっと忘れてしまったけれども、宮澤大蔵大臣だったかのときにこれを全部助けることを、日本が一手にということになりましたので、あのときは日本で国際金融機関、いわゆるIMFにお金を融資しますから、その金で、世界で金融収縮が起きるような状況に追い込まれる国に対してIMFが融資するというような形でやったらどうですかと言って、あのときは1,000億ドルだったか、100円ぐらいだったので、約1,000億ドルを出したのだと思いますけれども、そういったような形でやらせてもらいましたけれども、少なくとも世界的に国際金融収縮が起きて、アジアの通貨が吹っ飛ぶという話は全くそのおかげでなくなって、あの金を使って主にうまくいったのは、東ヨーロッパの国が一番借りましたかね、アジアの国は、IMFに金があるとわかったら、あらかじめ借り込んでおくというようなことをしませんでしたから、東ヨーロッパの国なんかでそういった金は随分IMFから借りたというところがある、あのときは結果としては判断としては世界中やりましたので、日本がやったのだからアメリカもやってもらおうと、ほかの国でもそれぞれ、日本が出したのだからほかも出せといって出しましたので、中国も確かあのときは半分ぐらい出せばいいじゃないかといって、中国からも半分ぐらい、500ぐらい出したかね、フィフティービリオンぐらい持っていったと、出したのだと思いますけれども、そこそこの金がIMFに融資された形になりましたので、うまくいったという形だと思いますね、あれは。なかなか難しい判断でしたね、あのときは。

問)

最初の質問に関連してなんですが、今回の景気拡大局面が戦後最長となったと見られるということ、このことへの受け止めと、外部環境とか政策とかいろいろ要因はあったと思うのですけれども、要因をどのようにご覧になっているか、お聞かせください。なぜ今回、戦後最長の景気拡大局面となったのかということです。

答)

バブルがはじけたのが1990年頃ということになるかね。3万8,900円から7,000円台まで株が落っこちていったという時代をやっているのですけれども、あれが、平成が始まった年にあるのですけれども、あの頃に冷戦が終わったことも忘れているよね。冷戦が終わったということが何を意味するかというのは、我々はあまり理解していなかったと思うね。新聞記者はもちろん、政治家も外務省もほとんど理解していなかったのだと、多分そう言われるだろうと思うのだな。しかし、あの頃から少なくとも世界は、冷戦が終わったということによって戦争に変わって経済戦争、貿易戦争、いろいろなことに変わっていったのだろう、今振り返ってみれば。それをちゃんと考えて対応してきたかといえば、したかね、日本は。アメリカに言われて慌てて何かと、たんびたんびそうやって30年間対応してきたのではないの。俺には多分そういう具合に見えるのだけれども、それがその当時気がついていたかといえば、こっちもそんなに気がついていたわけじゃないので、少なくとも対米関係が結構難しくなってきたのはあの頃からなんじゃないの。一緒に来たから。そしてご存じのように日本の場合は、少なくとも先の戦争が終わって60数年間の中で初めて不況をデフレでやるということになったので、もう1つかかったのだな。デフレ不況、それから冷戦が終わった後にアメリカ一極と言われるような状況なんていう話になって、アメリカ一強なんていう話になっていったけれども、結果として世界は平和にならずに、逆にあちこちで地域紛争がやたらあれから起きるようになったのだな。今振り返ってみたら、中近東であんな起きていなかったわけだから、一斉に起きるようになり始めて、アフガニスタンしかり、あちこちで起きるようになりましたというような、平成というのは30年間を振り返ってみればそういう時代だったのだと思うのだけれども、やっぱり変わった理由の1つはアメリカが経済戦争の相手を中国であって日本ではないという方向に切り換えたオバマの最後の2年間ぐらいからじゃないか。そうしたら、やっぱり後半ぐらいから、これは中国の方が大変なのだというのがやっとわかった、こっちは言い続けても日本の方に矢が向いていましたから。しかし結果として貿易赤字というものを見てみたら、アメリカの全貿易赤字の49%、50%ぐらいが中国一国ですと。日本の場合は、そういった時代というのがいつあったかといえばずっと1960年代ぐらいのときに、日米の繊維交渉が始まったあれぐらいから、自動車交渉が始まった頃、あの頃の話はともかくとして、そういったこと以外のときは日本の場合は、アメリカの対外貿易赤字の50%は日本一国ということになっていたのですけれども、それから日本は日々努力をした結果、今日ではアメリカで車をつくって、つくった車をアメリカから、アメリカのトヨタとして海外に輸出しているというふうな事態まで努力をした結果、日本の対米貿易黒字は今9%とか8%とか、とにかくそんな話。中国が49%、50%ぐらいになっているから、そういったことで1対5。ドイツ、メキシコ、同じような8、9、そんなものじゃないかな、最近は。そういった意味では主力が変わっていったということからアメリカの態度は変わっていったのが1つ。あまり人が言いそうもない話だから。そういった面も全くみんな忘れているけれども、大きかったと思いますよ。
そして、あとは日本の国内的にいえば、いわゆるデフレ対策というものをやらずして、デフレ対策じゃなくてインフレ不況対策と同じような不況対策をやった1990年代、間違いないと思うね、そういったのが結果としてうまくいかなかった。デフレと思ってもデフレ不況というのがなかったから、当然対策をやった人もいない、だから俺達は経験には学べなかったので、そういった意味ではデフレ不況というものを認定してからはそれに対応して政策をというのは1930年代の犬養内閣時代の高橋是清、これぐらいさかのぼらないと経験がありませんから、歴史に学ぶ以外にないと。頭を切り換えましょうやと言って、この5~6年それをやらせてもらった。両方重なって、うまいところ、今のところ回っているということになってきたのが74カ月続いているという背景なのだと思いますけれども、景気なんていうのは循環するものですから、いいときもあれば悪いときもありますから、そういった意味ではこういったものが今度はどれくらい続くかという話になってきますけれども、比較するのは、どこと比較するかの話ですからね。ですから、我々としては政権に返り咲いた7年前の12月ぐらいの話からじゃないと話がなかなか前に進まないのですけれども、いずれにしてもそういったような状況が今ありますけれども、アメリカと中国の話とか、中国の景気後退とか消費の落ち込みとかを見ていると、どう考えても結構な課題になってきていることははっきりしていますし、金回りも結構厳しくなってきているね、見ていれば。あの数字がどれくらい信用できるかわからないよ、わからないけれども、発表している数字であれだけだったら、もっと悪いのかなと思ったりもするから、そういった意味ではもうちょっとよく状況を見て、これに対応できるような準備をこっちはしておかなければいけないなと。いろいろなことを考えなければいけないところでしょうね。

(以上)

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