麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和元年5月31日(金)9時44分~9時52分)

【質疑応答】

 
問)

アメリカ財務省は28日に公表した報告書で通貨を安く誘導する為替操作を行っていないかをチェックする監視リストに日本や中国など9カ国を指定しました。TAG交渉が進む中でアメリカ側は為替条項に関する要求も取り下げていませんが、来週末のG20福岡財務相・中央銀行総裁会議の機会にこの問題を話し合う予定があるかお聞かせください。

答)

福岡でスティーブン・ムニューシンとこの話をする予定があるかという質問ですか。ありません。

問)

森友学園に関する国有地売却について大阪地裁は昨日、近畿財務局が売却価格を当初開示しなかったことは違法だとして国に賠償を命じる判決を言い渡しました。この判決についての受け止めをお願いします。

答)

あれは結構早く開示したと思うのですけれども、そういった形で敗訴になったという話は聞きましたけれども、この点については国の主張が認められなかったというのはよく精査してみないとわからないので、これは法務省やら何やらとよくこれから、少々時間はいただいて精査した上で今後の対応について検討するということになります。

問)

スイスのIMDというところが今週世界競争力ランキングというのを発表しまして、日本が30位と去年から5つ順位を下げて過去最低になったということで、企業の生産性の低さや経済成長の鈍化などが理由ということなのですけれども、実際に日本の国際競争力というのは落ちているのかというご認識があるかも含めて大臣の受け止めをお願いいたします。

答)

これはいろいろなものがありますからね、こっちのランキングを、ボツワナより下に下げる格付け会社もあれば、そうでもないという会社もあるのと同じように、例えば昨年10月の世界経済フォーラムで発表した国際競争力の報告書では日本は前年から4つ順位を上げて5位になっていますから、いろいろなものがありますので、たまたまそれがそうだったからといって、だからといって日本が極端に低いというようなことを考えたことはありません。

問)

デジタル課税の見直しの関係でお伺いしたいのですけれども、今週OECDで議論がされている、また来週のG20でも重要なテーマになると思いますが、国際課税の見直しの必要についての大臣のお考えと、これが見直された場合に日本企業の活動とか税収に対する影響をどのようにお考えでしょうか。

答)

国際課税の話は今から6年前にさかのぼるのだと思いますけれども、バッキンガムシャーというイギリスかな、そこでのG7の財務大臣・中央銀行総裁会議で日本からこの話は持ち出して、このような租税逃れというのが横行するのを助長するようなことをやっている間は話にならないと。中央銀行総裁は関係ないのだから、各国の財務大臣が組んでこの種のことをきちんとやらないと1カ国だけではどうにもならんのじゃないかという問題提起をして、ドイツのショイブレ当時の財務大臣がそれに呼応して以来、それからこの話が始まってかれこれ6年、最初は数カ国しかなかったものが3年前には40何カ国で日本で会議をやり、ついに100何十カ国まで今来たというところまで来ていますので、少なくともこういったような問題が日本が言い始めてだんだん広まってきて、かつそれにデジタルというものが加わって、いろいろな意味でBase Erosion and Profit Shifting、略してBEPSというような言葉が定着して、この種の話が今、少なくとも大きな流れとして完璧なものが、歴史的なものやら何やらで出ますので、そんな簡単にはまとまるはずはありませんが、大枠まとめてだんだん中を詰めていくというやり方をすることにならざるを得ませんけれども、福岡・大阪まででそこそこのものができ上がればよしという感じですけれども、何となく、大分動いてきたかなという感じがしますけれども、まだまだのところなのだと思いますので、詳しくは財務官に聞かれた方がいいと思いますね。

問)

トランプ大統領がメキシコからの不法移民が止まらない限りはメキシコから輸入品全品に課税や関税をかけるという発言をされていますけれども、これについて大臣の受け止めをお願いします。

答)

他国の大統領が他国の移民の話についてどう言ったからという話で俺達に感想を振られてもコメントすることはありません。

問)

日本人名のローマ字表記についてお伺いします。先日、河野外務大臣や柴山文部科学大臣が姓・名の順で名前表記をするのが好ましいとおっしゃいましたが、一昨日の会見で菅官房長官は名・姓の順で名前を使っているとおっしゃっていました。その点について政府内で順番は統一すべきか、それとも個人判断に委ねるのか、お考えをお願いします。

答)

長いことやっているのだろう、名・姓とやっているのは。何年からやっているの。

問)

明治維新というふうに読んだのですが。

答)

明治維新で決まったのだな。

問)

以後というふうに決まりました。正式に文書で姓・名にしようとなったのが平成12年の国語審査会での発表だと思います。

答)

それから18年たって、それでどうなっているのだね。

問)

まだ官邸のホームページやいろいろな場で名・姓の順番になっていて、国語審査会が言ったとおりに進んでいないと。そうした背景があって東京オリンピックだったり、今度のラグビーのワールドカップ、国際大会が控えている中、日本語順の姓・名にしようという話です。

答)

それに対してあなたは賛成だからもっとやれと言いたいの。何が言いたいの。あなたの質問の意味がわからないのだ。

問)

そうではなくて、政府内で対応にばらつきがあるので統一すべきか、それとも個人判断に委ねるべきなのか、お考えをお願いします。

答)

あまりわかりません。あまり考えたこともない。

問)

関連して、大臣は海外出張の際、自己紹介されると思うのですけれども、どちらをお使いになっていますでしょうか。

答)

名・姓。海外でしゃべるときは大体英語でしゃべっているから名・姓だね。

(以上)

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