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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和元年6月21日(金)18時17分~18時33分)

【質疑応答】

 
問)

先ほど麻生副総理に対する問責決議案と不信任案が否決されましたが、異例となる衆参両院で決議案の提出を受けたことについての受け止めをお願いします。また、国民の間には、引き続き老後の年金生活に対する不安の声が聞かれますが、どのように理解を求めていくお考えでしょうか。

答)

そうですね、一日に衆・参で同時というのは、ちょっと私は余り過去に例を知らないのですけれども、いずれにしても否決された形になりましたので、信任をいただいたということになりますので、引き続き仕事は淡々とやらせていただきたいと思っています。年金の話をされていましたけれども、これは私共も財務省だけの話ではありませんけれども、厚労省の中を含めまして、基本的に年金というものがきちんとした制度であるということに関しては改正させていただいた以後、色々な人たちが安心した形で出来上がっていると思っていますけれども、更に色々な意味で、その他社会保障やら何やらやっていかなければいけないとか、色々またありますので、丁寧にやっていかなければいけないと思います。

問)

財制審がおととい建議を提出しましたが、原案の中に盛り込まれていた今後の年金の給付水準が低下することが見込まれるといった文言が削除されていたことが分かりました。財務省が金融庁の審議会の報告書を踏まえて、政権に配慮して文言を削除したのではないかという見方も出ていますが、事実関係はいかがでしょうか。

答)

その話は、今のワーキング・グループみたいなものですけれども、あそこの話は、少なくとも自由闊達な意見が出せるようにということで、外には出ないようなことになっているはずですよね。

問)

財制審です。

答)

その審議の内容は外に出ないようになっているでしょう。それをあなたの会社が抜いたということだよね。

問)

そういうことです。

答)

そういうことですね。どうやって抜いたのだか知らないけど、少なくともあれはそういうことになっていて、みんなに自由にしゃべれるようにしてあるはずですから、そういったところの話を、途中の話をどうなっていますかこうなっていますかと言われても、ちょっと私のところでそれが分かるわけではありません。それから2つ目の話は、それについて我々としては、少なくともきちんとした対応というのを今後やっていかなければいけないわけなので、財制審の答申を榊原さんから受け取って、我々としては、この線に沿って丁寧にやっていかなければいけないと思っていますので、そういったことが出てきた中で、金融庁の報告書に関する影響があったかというのは、ちょっと考えられませんけれども。

問)

今回、問責や不信任が出た背景には、麻生大臣がその報告書を受け取らないといった姿勢についても疑問視する声があったと思うのですが、一連の対応について大臣としては適切だったと改めてお考えでしょうか。

答)

たびたびこれも同じ人から同じ質問をいただいていますよね。あなた、この間も同じ質問していましたよね。あの時の答えと同じなのですけど。それでいいですか。

問)

適切ということですよね。

答)

また違ったら、違ったのではないですかと言いたくなるよ。この間、同じような質問をあなたがしていたし、会社もまだ変わっていないのだろうから、同じ会社から同じ人から同じ質問をもらえば、私の答えはこの前と同じです、というふうにしか申し上げようがありませんけどね。

問)

別件なのですけど、今日の骨太の方針に絡んで、方針の中では、そのリスクが顕在化する場合には、機動的なマクロ経済政策を躊躇なく実行するというメッセージも入っていますけれども、例えば来週の米中協議によって、それがうまくいかずに中国への追加関税第4弾が発動されるようなケースというのは、これはリスクの顕在化と言えるのでしょうか。

答)

さあ、これはなかなか難しいところですよ。いわゆる米中の話がどれぐらいのことになっているのかというのは、ちょっと今までとは今回の話は少し違うなというのは、みんなそう思っているわけでしょう。米中の話というのは、これは今までの話とは少し違うなという意識で見ないと、今の米中の話は間違えちゃうのだと思うのですね。ですから、そういった意味では、どういう話になっているかというのは、ちょっと我々としてはよく見えないところですけれども、根本的な話をしていますから、そういった意味では、ディールするという従来のトランプ大統領のこれまでの感じのディールという話ではなくて、もっと本質的な話で正面からぶつかっている形になっていますから、ディールで話がつきますかねという感じはしますから、ちょっと今のところはそれ以上のことはよくわかりません。

問)

そうすると、やはり第4弾が発動される可能性も低くはないと思うのですけれども、その影響というのは懸念されるところですか。

答)

これは、今、いろいろな形でネットワークがあちこち重なってきていますから、これが長引くということになったら、中国からいろいろな企業が、ほとぼり冷めたら、しばらくしたらまた、と思っている人たちが、これは長くなるなと思ったら、多分、会社の経営者だったら工場を閉めるよね、多分。そして、ほかのところに工場を移していく。人件費も昔に比べれば随分上がりましたからね、中国は。そういった意味では、企業は色々な形で近くのバングラディッシュとか、何でしょうねミャンマー、色々なところはありますから、そういった人件費の安いところに、今は随分ベトナムに出ておられるようですけれども、そういったところに移っていくということになると、中国が世界の工場という立場から、色々もう企業が出ていくということになると、ちょっと話は更に難しくなってくる、長期・中期にわたる話ですけれども、今すぐどうこうではありません。そういった影響まで影響してくるかどうか、これはちょっと経済の話で、ちょっと先行きはよく見えませんけど、そういったことも考えていないと、経営者というのはそういうものだと思いますけどね。

問)

今回の報告書に絡んでなんですけれども、未来投資戦略でうたっていた政府として私的年金をこれから拡充していこう、充実させていこうであるとか、今回の報告書に盛り込まれていた本来の柱であった資産寿命を、高齢化に向けて伸ばしていこうと、伸ばす努力を働きかけていこうと。それは方針としては今後も変わらないお考えでよろしいのでしょうか。

答)

基本的にはこれはずっと前から言われている話なので、少なくとも前にも話しましたけれども、俺が生まれた年は日本人の平均寿命は47だとか、もうあなたなんか終わっちゃっているのですよね、多分ね。昔は47歳だったのだから、平均寿命がね。それが今、倍どころの騒ぎじゃなくなっちゃっているということになっているわけだろう、たかだか70数年間で。だから大変ですよね。それに合わせて昔の55歳以上が、新聞では55歳が老人の定義だったろう。大正4年生まれの人が55になった時に伸ばしたろう、あれ。だけど、新聞が55になったらみんな55に伸ばした。それが60になり、今65になりということになっているのだと思うのですけれども、まあ、時代とともに健康寿命が延びてきた、平均寿命が延びた、決して悪いことじゃありませんよ。いいことだと思いますけどね、僕は。そういった意味で、寿命が長くなってこられたということですから、それに合わせて生活設計やら何やら色々変わってくる。それに合わせて、色々な自分の経済、みんなの送る生活設計も、それに合わせて色々変えるというので、今そうですね、預貯金というのも昔だけども、金利が5%、6%だった時代がありますから、定期で。それが今0.幾つですから、よく言うけど1万円預金で稼ごうと思ったら、金利が普通預金だったら幾ら必要ですか。

問)

1億円以上です。

答)

12億円だろ、ね。10億円プラス21%だと分離課税がかかるからね。だから12億円ないと、年1万円の金利が稼げないというぐらい、金利が0.001%ですから、普通預金の話よ、定期じゃないからね。そういう極端なことになっているから、その分はやっぱり12億円もちょっと預金のある人ってほとんどいませんから、そうするとそういった分は、いわゆるNISAとか色々言っているようなものに資産の運用の仕方を考えていかないと。日本の場合は個人金融資産1,700兆とか1,600兆とか言うけれども、そのうちの900何十兆円は現預金ですから、それはもう全然生まないわけですよ、新しいお金を。アメリカなんか、株やら債券やらに回っていますので、それで向こうのほうが同じあれでも実入りが多くなる。現預金じゃないからというのが実態ですから、そういったものを参考にしながら、色々生活設計というのを考えなきゃいかんというのは確かでしょうね。そのために、銀行とか信用金庫とかそういった人たちは、地域の人たちの付き合いもあるから色々な話を進めるような話になるだろう。逆に、ちょっと待てと、高齢者をだますようなやつがいっぱい出てくるとか、認知症だ何だかんだと、そういったものとは別な問題として考えないかんから、金融の信用金庫を信用出来るかどうかというのは、色々と考えないかんし、自分ももしかしたら、そろそろアルツハイマーになっているかなと自分で思ったり、周りの人が思ったり、だまされたりという話になるわけでしょうが。全然経済的な話じゃなくて社会部的な話として、そういったものを含めて色々なことを考えないかんというようなので、金融のほうも警察のほうも色々みんなでその点を考えて、お互いにやっていかないと、痛ましい話が出てくる可能性があるということだと思いますから、個々人やっぱりきちんとやっていかないかんというものの手助けを、我々も考えておかないかんということだと思いますけどね。

問)

金融庁の今回のワーキング・グループの報告書を受け取らなかったことについて、野党からは前代未聞の暴挙だという声が上がっており、与党からも実は自民党の伊吹元衆議院議長が、意に沿わないことがあっても、ありがたく参考のためにいただいておきますと言って受け取っておけばよかったという指摘をされております。こうした声についてどのようにお考えになりますか。

答)

そういうご意見もありますよ。色々意見もあって当たり前の話なのであって、色々な話がありましたけれども、少なくとも金融審議会のところの答申になったわけではありませんからね。あれは作業部会ですからね。

問)

ワーキング・グループですね。

答)

ワーキング・グループって片仮名が好きだけど作業部会ですよね。

問)

はい。

答)

作業部会というもので正式に決まったやつを上に上げて、それで審議会で初めてそこで決議して、総会の決議が通って初めて私共に上がってくる。その上がる前の話ですからね。今の話、あなたのしている話は。いいですか。印鑑を押したやつ、正式に決まったものを受け取らなかったようなことを言っているけど、違いますからね。

問)

でも、決まる前に受け取らないと言わなくてもよかったのではないかという。

答)

それは私共の話とはまた全然別の発想で、私共は少なくとも今出てきている話が何か色々ありますけれども、今こういった話が上に上がってまた審議会にかけてやって時間がかかりますからね。そのほかに更にこういった話がある、時間がどんどん経過していく。そうすると話が人にどんどん泳ぎますから、皆さん方がどんどん広めるから。そうすると不必要に不安を更にあおることになるのだったら、その前にこの種の話は間違った話が広まっちゃいましたから、少なくともこれは1回きちんと手仕舞いをしておかないと。いいところを書いてあるのは幾つもあるのですよ。だけど、その中でいかにも5万円毎月不足するかのごとく話が書かれて、2,000万円の預貯金がないと生きていけないみたいな話に聞こえかねないような話になっていましたから。それはちょっと違うでしょうがというので、どこかでというのであれば、早めにきちんとした対応をしておくというのが我々の判断。伊吹先生の話は伊吹先生の話。

問)

今回のようなことが常態化しますと。

答)

常態化ってどういう意味ですか。

問)

例えば、今回のことが前例として成り立ってしまいますと、その諮問した先で意に沿わない報告書が上がってきた場合には受け取らないというような前例になってしまいかねないと思うのですけど。

答)

それはよくマスコミというか、あなたがよく使っている話でよく聞きますけれども、私共は少なくとも今回の話はえらい勢いで不安をあおって、いかにも年金制度の根本から違っているような話をつくられていたでしょう。 だけど、それは違いますから。だからそういった話は根本的なところが違いますから、私共はそれは違うでしょうという点を申し上げているのであって、その他のところがみんな悪いなんて言っていることはありませんから。しかし、そこだけ部分的にやっていったって、いや、元のあれはまだ残っているじゃないかって話にずっとなるでしょうが。あなたたちがそうやって書くから。だけどそうやって書くと、話がどんどん広がっていきますから、それは違いますというのであって、これがほかのところへどんどん影響するなんていうのは全くないと思います。

問)

今日公明党の山口代表が総理とお会いになって、同日選はないという話だったということになっていますが、先生の受け止めをお願い出来ますか。

答)

山口代表が安倍さんに会った内容のぶら下がりの答えを聞いて、俺に答えてくれと。今聞くのは、もっと別な話があるんじゃないの。今は、リブラがどうするとかさ。
でも山口さんが会われたという話についてどう思うかって、それは出てきた時の話がみんなその通りだったといったことはあまりないから、政治家が出てきたからといって、どんな話だって、それはみんな都合のいい話しかされませんから。

(以上)

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