麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和3年3月12日(金)11時18分~11時29分)

【質疑応答】

問)

米国のバイデン政権が提案する総額1.9兆ドルの追加経済対策法案が米下院で可決され、大統領の署名を経て成立しました。コロナ対応で各国が大規模な財政出動で足並みをそろえている中、今回の米国の追加経済対策法案の成立と盛り込まれた各種政策が執行されることで、世界経済や日本経済にどういった影響を与えるかについて、大臣のお考えをお聞かせください。

答)

これは修正されているんですよ、内容が。例えば最初に出たときには最低賃金は、15ドルだったな、7.25ドルを15ドルに上げるという話は削除になっているね。一番肝心なところだよ、これは。失業給付の上乗せ額が週400ドルから300ドルになったり、いろいろな形になっていますので、この1.9兆ドルの話の内容をもうちょっとよく吟味してみないとまずわからない。成立して署名されたのが11日だということは知っていますけれども、内容がかなり修正されていますので、どういった影響が出てくるかということに関しては私達も関心はあり、早期の回復につながってくることを期待しますけれども、どれくらい早く実際実行されるのかというところがちょっと今見えてきませんので、今のところどういう具合に影響が出るだろうかというのは、ちょっとそれは今のところは分かりません。ただ、かなりの部分、内容はかなり違ったものになって修正されていますよということを知っておかないといけないでしょうね。

問)

先ほど法人企業景気予測調査が公表されました。1月から今月の大企業の景況感が3期ぶりのマイナスとなりましたが、一方で4-6月期はプラスに転じるという見通しです。結果について大臣の受止めをお聞かせください。

答)

1-3月期の場合は非常事態宣言等出ていますから、そういったものについて全産業、全ての企業が景況判断というものをどうしても、製造業は上昇が超ということになっていますけれども、非製造業という、飲食店を含めて非製造業の場合は下降が超えていますので、オーバーしていますので、そういった意味ではそちらの全体の部分としては押し下げたという形になっていますので、3期ぶりに下降ということになったんだという具合には理解しています。4-6月期については3月21日に非常事態も一応解除されると思われますから、そういった意味では令和2年度通期の売上げとか経常利益とか、あとは設備投資、そういったようなものの見込みについてはいずれも前年度比で減少ということになりますけれども、減少幅がかなり縮小してきているのも確かですから、そういった意味ではかなり上方修正になっていますので、役所的に言えば新型コロナの影響によって依然として厳しい状況にあるけれども持ち直しの動きが続いている、大体そういうことになるんだと思います。今言ったような問題で4月からどういったことになっていくか、極めて、まだ何とも言えませんけれども、とにかく個人消費がこれだけ落ちていますから、その結果、預貯金の比率がえらい増えて、現預金の比率がえらい上がってみたりなんかしていますけれども、そういったような問題を見ていても4月以降どんなものが出てくるかというのは消費の部分やら何やらが上がってくるでしょうし、企業も全部でせーのというふうな感じの春闘みたいな形が昔と違って随分変わってきた。企業の内容等、いろいろものが差が出てくる形になる、当然対応も給与を上げるところも出てくれば、なかなかそういったような状況になれずにやれない業界、会社プラス今度は業界があるからね、業界で上げられない業界、上げられる業界、それは差がつくんですよ、こういうときは。だからそういった意味ではみんな一律というわけにいかなくなりますから、そういったもので差がついてくる、そんなものが全体としてどんな具合の形で落ち着いてくるかというところに、もうちょっと時間がかかる、出てくるまでには時間がかかるだろうとは思いますね。

問)

官房長官が先程発表された内容で、菅首相が4月前半に訪米してバイデン大統領と初の対面による首脳会談を行うというふうなことが発表されました。副総理として今回の首脳会談に期待するテーマですとか成果がありましたらお聞かせください。あわせてイエレン財務長官との対面での会談というのは今後予定されていくんでしょうか、対面で面会する予定というのは今後あるんでしょうか。

答)

こっちがワシントンまで行ってイエレンと会うかという話ですか、後の質問は。ああ、ありません。昔から知っていますしね、この人、FRBの議長を長いことされましたので、もう7~8年、いろいろな会議でしょっちゅうお目にかかりましたし、今度財務長官になられて2~3回電話していますし、特に1対1で会うという予定をワシントンでやるということを決めていることはありません。それから総理が会われる、いいんじゃないですかね、4月に会われるということで話が、総理からも伺っていましたから、いいことじゃないですかというお話を申し上げたところなので、面会は日本が最初になるのかね、そういった意味ではいろいろな意味で話をされる、いいことじゃないですかね。会われたことはないんじゃないですか、あの人、副大統領をしていた、オバマの副大統領をしておられましたので、私は何回かその頃に会ったことがあるんですけれども、総理は初めて会われるので、やっぱり会われたらいいことだと思いますよ。

問)

財務大臣にご就任されてから明日13日でちょうど3,000日ということになります。在任期間は戦後最長を更新中ですけれども、この間2度の消費税増税ですとか、あるいは公文書改ざん問題、また新型コロナへの対応など、様々な課題に取り組まれてこられたかと思います。大変大ざっぱな質問で恐縮なんですけれども、この間の在任期間を振り返ってのご所感を伺えますでしょうか。

答)

こんな長くなるつもりはなかったね。それが大ざっぱな所感です。何日になるって。

問)

3,000日です。

答)

3,000日。新しい、現行憲法になって一番長いというのは知っていたけれども、昔はもっと、松方正義とか、よく出てくる高橋是清さんなんていうのはもっと長いんじゃない。その記録を目指してなんていうつもりはありません。それだけです。大ざっぱな感想というのはそんなもんです。

(以上)

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