麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和3年4月13日(火)9時38分~9時44分)

【質疑応答】

問)

プライマリーバランス、いわゆる基礎的財政収支についてお伺いします。政府は2025年度にプライマリーバランスの黒字化という目標を今掲げております。一方で日本のプライマリーバランスというのは、1992年から一度も黒字化ができていないというふうになっております。税収の落ち込みであるとか社会保障費の増大などいろいろな理由があると思うんですが、麻生大臣はこの約30年間に我が国が一度もプライマリーバランス黒字化が達成できなかった理由、どのあたりにあると思われていますか。

答)

なかなかいいね、この質問は。基本的には大きな流れは2つだと思いますね。一番大きいのはやっぱり経済成長という意味で経済が伸びなかった、デフレ進行等によって税収が伸び悩んだ、これが1つ。さらにもっと大きな問題というのが給付と負担というか、高齢化が進んだことによって社会保障費が急激に増大していった、それにあわせて生まれる人の方は全然その分だけ、いわゆる負担する側の人の人口は伸びていませんから、そういった意味においては給付と負担というののバランスが大きく狂っていった、そこについてもう1個、リーマンなんていうのが出たし、コロナというのも給付というか、税収に対して歳出が著しく伸びたという2つの大きな事件もありましたし、その間で言えば東日本大震災も予定外に出たとはいえ、そういったようなものが出ましたので、受益と負担の乖離というのが大きな理由として考えられると思います。そういった社会保障関係費が今国家予算の30%以上ということになっていますから、社会保障関係というのは厚生労働省関係の支出の比率が非常に大きくなっていますから、そういったようなものというのとバランスが合っていないということでしょうから歳出・歳入の両面、両方バランスさせていかなければいけないということで、今回高齢者で年収がそこそこある方は、その負担に関して1割であるところを2割支払ってもらいたいというお願いをさせていただいたり、高齢者の人口が急激に増えていくのに合わせて、その高齢化の伸び以内に社会保障関係費の実質的な伸びを収めるとか、消費税をその分に充てさせていただくとか、いろいろなことをやらせていただいているということですかね。

問)

東京電力福島第一原発で増え続けているトリチウムなどの放射性物質を含む処理水についてなんですけれども、今日の関係閣僚会議では国の基準を下回る濃度まで薄めた上で海へ放出する方針が決定されました。麻生大臣の受止め、今後風評被害などに当たって必要な財政措置であったり支援策、現段階であればお伺いさせてください。

答)

今日の会議で正式に、アドバンスド・リキッド・プロセッシング・システム、ALPSの話が正式に海洋放出するということが決定されたんだという具合に理解しておりますけれども、私共はこれは成し遂げねばならん非常に大きなものだったので、もう少し早めにこれをやっておかれてもいいんじゃないのかなという意識がすごくありましたけれども、いろいろ被災地の方々の話とか風評被害というような話があって、いろいろな懸念に対応した結果、今日まで延びたと思っていますけれども、内容は中国やら韓国やらが海に放出しているのと同じもの以下ですから、それで私共科学的根拠に基づいて何で早めにやらないのか、よく私共としては、もうちょっと早くやったらと僕は思っていましたけれども、いずれにしてもこういうことをやられることになったので、別にあの水を飲んでも何ということはないそうですから、そういった意味でこういったものでどんどんまたタンクを増やしていくという経費は減るようなことになるとは思いますけれどもね。

(以上)

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