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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和3年5月11日(火)11時06分~11時21分)

【質疑応答】

問)

森友学園問題をめぐる訴訟対応について2点お伺いしたいと思います。先週6日、原告側に財務省から近畿財務局元職員の方が残した文書ファイルを6月23日に開示すると伝えられました。ご遺族は一歩前進とされた一方、報道陣に対してもっと早く出せたはずであるとお話をされております。3月下旬に裁判所のほうから提出の検討の指示が出ていたわけですけれども、このタイミングでの開示の判断と6月下旬に開示することになった理由について、まずそれぞれお聞かせください。もう1点、18年6月の調査報告書では新たな事実関係が明らかになった場合にはさらに必要な対応を行っていくという記載があるんですけれども、今回の文書の内容が新たな事実関係という条件に当てはまるのかどうか、大臣のご所感をお伺いできますでしょうか。

答)

まず、このいわゆる赤木ファイルというものについて、昨日だったか、衆議院の予算委員会で山井さんから全然予告をされていなかったんですけれども、急に質問が出たんで、私の方からいわゆる赤木ファイルの存在というものを明らかにして、今現在係属中になっております国家賠償請求訴訟というやつですな、あれについて、訴訟に対して提出してほしいといろいろ、いわゆる赤木ファイルについては私の方はこういった話があるというのは1年ぐらい前からこの種の話が出ていましたので、赤木ファイルというもの自体が別に厳然とこういうものがきちんと存在しているというわけじゃありませんから、いろいろ話がされた中での話だという話が出ているという話は知っていましたという旨を申し上げたんで、赤木ファイルという、こういうものがきちんとできているということを知っていたわけではありませんよ。
その上でのまず第1の話として、この文書が判断された、開示することになった理由ということですけれども、この文書については今年2月に訴えておられる原告側の方から文書の提出命令の申立てがなされております。これを受けて3月22日に進行協議期日において、裁判所の方から証拠調べの必要がないとはいえないので任意提出を検討してもらいたいというもので5月に意見書を提出して、5月6日だったかな、提出してもらいたいという旨の要請というものが裁判所からあったと。これを踏まえて私共としては、いわゆる赤木ファイルというものはどれを指して言っておられるのかというのがよくわかりませんし、何だか、テープがあるとか何とかというのを全部照合しなくちゃなりませんから、そういったものでこれが赤木ファイルというものであろうということで省内でよく検討させていただいた上できちんとしたものをつくらなければということで、これであろうということになるものを、赤木ファイルって最初からこうやってできているわけじゃありませんから、そういったものを今月5月6日に意見書を提出したんだというふうに私は理解をしています。その上で、その文書を提出する時期について、これは裁判所の訴訟指揮に対して真摯に対応していかなければいけないという視点から、いろいろマスキング等、これはプライバシーに関わる話もありますので、マスキングの範囲等について検討を進めて次回の口頭弁論が行われる期日が6月23日ということになっておりますので、そこに提出する予定であります。
それから調査報告書の関係との話ですけれども、今回特定された文書の内容に関するものですから、まだ提出を行っていませんので、現段階において訴訟に関わる話を訴訟以外の場で申し上げるということは差し控えたいと思っています。いずれにしても財務省としては検察当局の協力というものを得た上で応接録やら、いわゆる改ざん前の決裁文書など、関係する資料というものがありますので、それを公表すると同時に文書改ざんなどの問題について説明責任を果たすために徹底した調査というのをやらせていただきましたから、平成30年6月に調査報告を取りまとめて、関与した職員に対して厳正な処分を行う等、従来から説明してきているとおりのことをやらせていただいております。したがいまして財務省としてはできる限りの調査というものを尽くした結果をお示ししたものであって、今のこの段階でよく言われているような再調査を行うというようことを考えているわけではありません。

問)

今朝、青森県の青森銀行とみちのく銀行の2行が経営統合について検討しているのは事実という発表がありました。今年に入り、福井県でも地銀の経営統合が進むなど地方銀行の再編の動きが活発になっていますが、こうした地銀の再編の動きについて麻生大臣の受止めをお願いいたします。

答)

いろいろ今地方の地銀、第二地銀等いろいろなところで経営統合等についての話が進んでいるということを知らないわけじゃありませんよ。しかしこれがまだ正式に上がってきているわけではありませんので、今の段階でコメントするというのは差し控えたいと思っています。その上で一般論と言えば、今のみちのくにしても、この間の長崎にしても、いずれも人口減少等、地域における経営環境が厳しくなってきているというのは事実だと思いますので、したがって銀行としては何となく、黙って座っていれば人は金を借りに来るもんだという時代じゃないから、今。銀行は金が余って借りてくれるところがないのに探している段階、こんなことは今までありませんからね、長い金融という歴史の中で。そういったことが今起きていますので、これは日本だけじゃない、世界的に特にそういう傾向があるんですけれども、なっていますので、経営というものが対するものが、こちらから営業をする、金を預金するための営業じゃなくて借りてくれる営業、そういったような意味でいろいろ経営の内容を変えて、銀行経営、金融業をやっていく上での経営基盤というのを高める、強化する、その上で資金、そういった余裕資金、もしくは銀行として地方の企業に貸し出せる余力というものをきちんとして地域に経済協力、貢献していくという姿勢が大切なんじゃないんですかね。今その上でいろいろ皆努力をされておられる最中なんだと思いますけれどもね。そのうちの1つが今の話だと思います。なかなか地域は難しいんだよ、今までは争ってきた銀行なんだから。それが2人で仲良くやろうと。そういったような話と言われても、そんな簡単にはというのは同じ銀行、同じ地域にあるところは、それまで両方とも銀行、金融業界で競争し合っていますからね。ただ合併すれば支店は1つでいいとか、人が減らせるとか、その分だけ別のことがやれるとか、いろいろなこともあるでしょうし、金融業以外にもいろいろ、金融の業界というのはいいところに支店がある、しかし、その土地を持っていてもその上を商業ビルにするというわけにできませんからね、なかなか難しい。そういったものができるようにしようとか、それはいろいろ、銀行、金融業界としていろいろ考えておられるとは思いますけれども、そういった意味で私共としてはそういった金融が合併していろいろなことをやられて、経営基盤が強くなる、それによってその地域にある何とか産業であるとか、そういったところの資金調達等に支援できるだけの余力がないとなかなかそうはいきませんから、そういった意味での健全な銀行経営ができるようにしておかないと難しい。今後さらに人口が減っていくとか、企業がそこから撤収しちゃうとか、そういったときのことを考えておかないかんということだと思いますけれどもね。

問)

先程の森友のことでの確認になってしまうんですけれども、昨日の予算委のご説明で、いわゆる赤木ファイルの存在をかなり前の方からご存じであるというご発言をされましたけれども、かなり前というのは先程のご説明にあったとおり3月22日のことを指して、かなり前の方と。

答)

赤木ファイル自体の話がわんわん噂に出たり、赤木ファイルとかという言葉が出たのは1年ぐらい前なんじゃないの、あれは。だから1年ぐらい前だったと思っているんで、かなり以前と言えば1年ぐらい前ということですかね。

問)

1年前というのは訴訟が提起された時期、訴えが起こされた時期ということを指して1年前ということですか。

答)

赤木ファイルという言葉を私が耳にしたのはいつかという質問だったから、赤木ファイルというのを聞いたのは確か記憶では1年ぐらい前だったんじゃないかな。ただ、赤木ファイルってあるのかよと言ったら、ないと。何を言っているか意味不明だということだけ、何を意味しているのか、こういうものがあるんだというイメージじゃ全くありませんでしたし、聞いても誰も、赤木ファイルですかと言ってみんな誰も知りませんでしたから、そういうもんだったと記憶があります。ただ、その名前を聞いたのは1年ぐらい前じゃないかと思います。

問)

その上で大臣の方に具体的にファイルの存在があるという、具体的な報告が事務方から上がったのはいつ頃だったんでしょうか。

答)

それはこの連休のあれぐらいだったんじゃないの、4月20日頃にあれが上がってきて、正確に出てきたので、連休の前、4月20日ぐらいだったと思いますけれどもね。

問)

その赤木ファイルについて財務省はこれまであるかないかも答える必要がないというふうにしてきたわけですが、一転存在を認めて、あるとしたのはなぜなんでしょうか。それに1年以上かかったのはなぜなんでしょうか。

答)

赤木ファイルというもの自体は、何を称して赤木ファイルと言うのかは我々には全然わかりませんでしたけれども、少なくとも今年2月ぐらいでしたかね、原告側の方から文書提出命令という申立てがされたのが2月ぐらいだったと思いますけれども、そこで我々としては裁判所から証拠調べの必要性がないとはいえないので任意提出を検討して、5月6日に意見書を提出してもらいたいというお話が裁判所から要請がありましたので、私共としてはそれに応えられるように私共としては探索というか、それを全部整理してみないと何をもって赤木ファイルと言っているのかというのでみんなで検討して、これが多分赤木ファイルというものになるであろうということになったので、私共としては意見書を提出させていただいたということです。裁判所からの要請があったということだと思いますけれどもね。

(以上)

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