麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和3年7月20日(火)11:30~11:44)

【質疑応答】

問)

財務省の決裁文書改ざんについてです。元近畿財務局の職員の赤木俊夫さんの遺族が国などを訴えている裁判で国が開示した乙11号証、いわゆる赤木ファイルの原本を国が裁判所に提出して裁判官が確認するんだという報道がありました。一方で先月24日の衆議院財務金融委員会の理事懇談会で委員から財務省に対して原本を提示してコピーと照合させてほしいという要求がありましたけれども、財務省は応じておりません。原本を出せるのであればこのとき出してよかったのではないかなと思うんですが、国会の要求に応じなかった理由は何でしょうか。

答)

財務省としては原本をそのままコピーをした上で個人のプライバシーや情報のセキュリティーのところを極めて限定してマスキングをして全てを提出しております。その上で原告から訴訟において原本の提出を求められましたので、裁判所の訴訟指揮のもとで国の対応をこれまでずっと検討してきたところであり、一方の当事者である国として、我々としては訴訟外の言動によって訴訟に対する司法審査に影響を与えるようなことはすべきではないので、国会を含めまして、これは訴訟の場ではありませんから、国会を含めて訴訟外での対応は差し控えていたものです。その上で今、訴訟指揮に対して真摯に対応する観点から私共は裁判所に原本は提出してありますから、裁判所にお預けしていると思っていますので、この場でと言われても、裁判所にお預けしてあるのが原本ですから、対応は極めて限られることになります。

問)

次の衆院選に関して2点お伺いしたいんですが、まず選挙の時期については、おととい18日に大臣も言及されていると思うんですけれども、改めていつが望ましいというふうにお考えでしょうか。もう1点が11月に投開票という声も出ている。

答)

よく質問がありますが、たびたびこれまでも答えているとおり、ここは財研の記者会見です。財務大臣の会見で、政治家としての質問だったら別のときにしてもらう、それがここのルールなので、選挙に関する話などは財務省の記者会見の場でお答えすることはありません。

問)

外為市場で2カ月ぶりにドル円が円高水準になったり、ユーロ円、豪ドル円、ポンド円なども、主要通貨が軒並み円高水準になっています。アメリカの株安、ドイツやベルギーなどの豪雨、イギリスのコロナの拡大など海外要因が多いと思いますが、日本では翻って言うと日経平均は6カ月ぶりの安値になりました。やや市場が荒れ模様になっていますけれども、国内外の経済状況について大臣のご所見を伺えればと思います。

答)

少なくとも為替、金利や株などという話を財務大臣が新聞の記者の質問に答えて答弁することはありません。

問)

先日ここの会見で「ゴルゴ13」が世界記録になったという話題が出ておりましたけれども、そのとき大臣がすかさず「こち亀」を抜いたのかとおっしゃいましたが、「こち亀」が5年ぶりに新刊を出して201号に並ぶということが昨日発表されました。これについてお聞きします。

答)

秋本さんがもう1回、秋本さんは「こち亀」を描いている、葛飾区に住んでいる方ですが、少なくとも201号を描くという話は聞かなかったし、まだ見ていないので何ともコメントのしようがないし、あまり財務省記者会見の場で聞くような話ではないですね。

問)

以前、麻生大臣は次が気になる漫画ということで「風の大地」を挙げております。ビッグコミックオリジナル、まだ連載中ですけれども、今でもお読みなんですか。

答)

「風の大地」というのは宇都宮の話です、もともとの出身者が。それが世界を回ってやっている話。今でも読んでいますかということですが、はい、読んでいます。今、セント・アンドリュースで、最後の嵐の中で大変な騒ぎでゴルフしています。

問)

ずっとお読みなのですね。「風の大地」は最後にポエムがあるのが特徴で、もちろんご存じだと思いますけれども、このポエムも大臣は読んでいらっしゃるのですか。

答)

あんまり読みません。漫画のところだけしか読みません。

問)

ビッグコミックオリジナルには毎号オリジナリズムというコラム欄があるんですよ。

答)

読んだことはありません。

問)

実は5月5日号に「太郎さんへの手紙」というコラムが掲載されておりまして、この太郎さんというのは麻生太郎さん、つまり麻生財務大臣のことなんです。お読みではないというから簡単に紹介しますと、麻生さん、筑豊のご出身で、筑豊出身者は川筋者と言って自分たち、気は短いけども心は厚い、人情に厚いんだというのを誇りにしているというふうに聞いております。これは大臣そのような、ご自分の人間性としてもそういうものだというふうにお考えですか。

答)

川筋者の気質については今あなたがおっしゃったところ、私がどうかと言われるのは、それは人が判断する話で、私が決める話じゃないと思います。

問)

川筋者は人情に厚いので、とにかく人の情を大事にすると。例えば麻生さんが経営する会社の社員が仕事で亡くなったら必ず冥福を祈りにお墓参りに行くだろうというふうにコラムにあるんですけれども、これはいかがでしょうか。

答)

少なくともうちは炭鉱をやっていましたので、炭鉱の中で事故に伴う死亡者が出るという時代が長くありましたので、私の家の中にはそういった方をおまつりする祠というか、神社が建ててあったり、いろいろしています。

問)

そのような心をお持ちの麻生財務大臣が今財務省のトップをお務めになっている、財務省近畿財務局の職員がまさに仕事に関連してお亡くなりになっているわけですけれども、このお墓参りに行くというお考えはないんでしょうか。

答)

哀悼の意を持つのは当然であって、当時、最初から私共としては、お墓参りの話を申し上げたと思います。そのときはお断りになられましたから。しかし、ご本人はお断りになっていないと。私共は何人も聞かせて、お断りになった上での話ですから、言った言わないという話しか今残っていないことになっています。しかし現状としては、今は訴訟をされておられますから、私は被告、向こうは原告の立場ということを考えますと今後お墓参りに行くことは、この裁判の決着がつくまでは慎重な検討が必要だろうということになる、それも何回となく同じことをお答えしていると思います。

問)

裁判を起こしているのは妻の赤木雅子さんです。お墓は赤木俊夫さんなので、赤木俊夫さんは裁判を起こしていないし、お墓ももちろん裁判を起こしません。裁判の当事者でない俊夫さんのお墓参りをすることがなぜ裁判に影響があることになるんでしょうか。

答)

原告と被告の立場になりますと裁判に全てのことが関係するということになりかねませんから慎重な対応をすると申し上げております。

問)

今申し上げましたように赤木雅子さんが相手だったらそのお話が通じると思いますが、赤木俊夫さんの場合は裁判を起こしておりませんから今のお話の対象にならないと思いますが、いかがでしょうか。

答)

少なくともこの種の質問に関しましては我々としては原告と被告という立場になれば、亡くなった方であろうと亡くなった方の身内であろうと裁判の中においては訴えられた本人、訴えられているところの中に書かれている、いわゆる亡くなった方等々は我々としては対応は一体と考えて対応するのが当然だと思っています。

問)

でも、お墓参りをするだけだったら何の関係もないんじゃないですか。

答)

それはあなたの見解です。

問)

大臣に話しかけるわけでもありませんし。

答)

あなたの見解としては。

問)

私の見解でもありますけれども、福岡8区の川筋者が多い選挙区の皆さんはどう思われるでしょうか。

答)

私の意見がご理解いただけるかどうか、それはわかりません。皆さん方が判断される。私共の見解は裁判で原告と被告という立場になる以上はそうです。

問)

最後に、これがビッグコミックオリジナルの5月5日号です。こどもの日の日付ですけれども、この表紙にこう書いてあります。「こんな大人になるなよとこどもの日」、北見けんいちさん、「釣りバカ日誌」の作画をされている方ですよね、これも大人気漫画ですけれども、この「こんな大人になるなよとこどもの日」、ご覧になってどういうふうにお感じになりますか。

答)

読んでいないからわかりません。

問)

読んでいないじゃなくて、意味です。こんな大人って、どんな大人でしょうかね、ここで想定されているのは。

答)

 あなたみたいな大人じゃないのかもしれませんというのはわかりますけどね、私じゃないよと言いたいという気持ちはわかった。

問)

私じゃないよというふうにおっしゃりたいんですか。

答)

あなたがね。

問)

僕がじゃないですよ。大臣に聞いているんです。

答)

私はこんな大人になりたくないということの意味はいろいろな意味にとれますから、それがどういう意味にとられるか、それはわかりません。お答えのしようがありません。

(以上)

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