鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和3年12月7日(火曜)10時35分~10時42分)

【質疑応答】

問)

与党の税制調査会で住宅ローン減税の見直しの議論が大詰めになっております。制度設計は党で議論をされておりますが、財務大臣としての考えをお伺いします。1%の控除率を引き下げると、いわゆる逆ざや問題の解消につながる一方で住宅市場を冷やすという副作用もあります。そこで党では税優遇の対象者を増やす様々な緩和策も併せて議論されています。景気を支える経済対策も並行して進めている以上、今回の改正というのはトータルで見れば住宅市場に対する税優遇の効果が拡大する方向になるべきだという意見がありますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。

答)

ご承知のとおり来年度の税制改正につきましては今与党で議論をして、いよいよ最終段階になっておりますので、そうした与党での議論を踏まえて適切に対応したいと思っております。その上で住宅ローン減税の見直しにつきましては、減税の借入限度額等は消費税率引上げに伴う反動対策として特例的に設けられたものであり、もう既に消費税引上げから2年が経過しているということをどう考えるのか、それからまた控除率につきましても会計検査院の指摘や昨年度の与党大綱の記述を踏まえて見直しが求められているものと承知をいたしております。見直しに際しましては、こうした経緯を踏まえた検討が必要になると思いますが、あわせて住宅市場に与える影響についても勘案されることになろうと認識をいたしているところでございます。いずれにいたしましても、与党の税制改正についての議論もいよいよ大詰めを迎えているわけでありますので、その結果を踏まえまして適切に対応していきたいと思っています。

問)

最近の、税調ではないんですけれども、自民党内での動きについて1点伺いたいんですが、財政政策検討本部、新しく設置されたものですけれども、その顔ぶれを見たり、発言内容を今のところ見たり、先週役員会がありましたけれども、党内では積極的な財政出動を求める声が高まりを見せているように見受けられます。その中においては財政出動の規模はプライマリーバランスじゃない新しい指標を設けるべきではないかという意見も出ているやに承知しています。大臣はこうした自民党内の動きについてどのようにご覧になっているのかという点と、あと25年の政府目標、プライマリーバランスの黒字化目標は堅持するという、こういう姿勢については変えないという、これは改めて伺うことができたらと思います。

答)

党におけます議論については詳細を把握していないところもございますが、党の組織での話ということで、その中では活発な議論が行われているんだと思っております。先般、財政審の建議がございまして、その中におきましても財政健全化の重要性をしっかりと堅持すべきであるということが書かれていたところでございまして、財務省といたしましても「骨太の方針2021」に書いてありますとおりに、2025年度のPBの黒字化を目指す、今年度中にコロナの財政出動が財政にどういう影響を与えたのかということを検証して、この方針を再確認する、そう書かれておりますので、その方針で財政再建の旗を下ろさずにしっかりやっていかなければならないと思っております。したがいまして今の段階で何か別の指標を考えるとか考えないとか、そういうことはなく、従来の方針に沿って進めていきたいと思っております。

問)

毎度申し訳ありません、自動車安全特会の件です。令和3年の繰り戻し額で会見で2種類の数字を大臣挙げられましたが、このことについてはどんなふうに精査されておりますでしょうか。もう1つ、数字が違っていたということは既に概要の中で訂正されて書かれているんですけれども、こうしたことを財務省の職員の方がなぜ会見のときに間違いがあれば指摘されなかったのか、私は大臣の言い間違いをあげつらっているのではなくて、返済の話をしているときに返済額が違っているのに、それを指摘しないでいられるということが自動車ユーザーの気持ちを逆なでするのではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

答)

まず私も前回、自分の発言について精査していなかったものですから、精査をいたしましたら1カ所、47億円と申すべきところを67億円と発言をしたことがわかりました。前回の記者会見においても、これは47億円が正しいということを申し上げたところでございますが、そうした違いがあったということがわかりましたので、改めて訂正をさせていただきたいと思います。間違った発言をした方が悪いので、私がしないようにしっかりしなくちゃいけないんですが、それに対する対応についてはやはりその場ですぐ訂正するということが重要なことだと思います。これは何か事柄を軽んじているからそうなったというんじゃなくて、1つのミステイクだったと思っておりますので、今後自分自身の発言も含め、そうしたことがないようにしっかりと対応、気をつけて対応したいと思います。

(以上)

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