鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣ぶら下がり記者会見の概要

(令和4年7月12日(火曜)15時19分~15時25分)

【冒頭発言】

本日、午後1時45分から約1時間半でありましたが、イエレン米財務長官との会談を行いました。今回の会談では、今週インドネシア、バリで行われますG20財務大臣・中央銀行総裁会議を前に、世界経済の状況、日米双方の経済運営における課題及びG20における主要議題について率直な意見交換を行ったところでございます。今回の会談を通じまして、世界の二大民主主義経済大国である日米がより一層その絆を強めながら、国際社会が直面する難題の解決に向けて中心的な役割を果たしていくことで合意し、お手元にお配りいたしましたが、共同声明を取りまとめたところでございます。
会談では日米が連携して、世界経済の強靱で持続可能な成長を促進するとともに、ルールに基づく世界経済秩序を強化していくとの決意を改めて共有いたしました。その上で、まず世界及び日米経済については、ロシアの侵略行為によって、さらに悪化した食料・燃料価格の上昇や食料危機等に適切に対応するとともに、価値観を共有する国々と密接に連携し、より強靱で強力なサプライチェーンを構築することを確認いたしました。
また為替の問題についても議論を行い、日米としてロシアの侵略による経済的な影響が為替相場の変動を高めており、これは経済及び金融の安定に対して悪影響を与え得ること、G7及びG20のコミットメントに沿って、引き続き為替市場に関して緊密に協議し、為替の問題について適切に協力することを確認いたしました。
次に、ウクライナへの支援の継続と連携を堅持すること、そしてロシアによるウクライナ侵略を強く非難し、他のG7等と緊密に連携しながら、引き続きロシアに対する制裁を着実に実施していくことを確認いたしました。
それから気候変動、債務問題、インフラ、国際課税、コーポレートガバナンスといったG20で議論される主要課題については、お手元の声明にあるとおり日米で考え方を共有し、G20でも日米で連携して議論を主導することで一致しました。
このように様々な課題に関する意見交換を通じて、イエレン長官と今後とも緊密に連携していくことを確認するとともに、個人的な信頼関係をより一層深めることができたと考えております。この後、私より二、三問の質問にお答えいたしますが、さらに追加のご質問があれば事務方よりお答えさせていただきます。私からは以上でございます。

【質疑応答】

問)

イエレン長官から冒頭発言で、ロシア産石油のプライスキャップについて議論したいという言葉があったかと思うんですが、これについて具体的にどんなお話があったのでしょうか。

答)

プライスキャップにつきましても、共同声明にあるとおりでございまして、我々は最も脆弱で影響を受ける国々のエネルギー市場へのアクセスを維持することを確保するための緩和メカニズムについて検討しつつ、適切な場合にはプライスキャップの実現可能性を含め、エネルギー価格の上昇を抑制する方策を引き続き探求するG7の取組を歓迎するということについて合意をしたというところでございます。

問)

具体的な価格の水準については、どんな議論があったのでしょうか。

答)
出ておりません。

 

問)

イエレン長官の方から目下のインフレ対策でありますとか、あとは労働市場でありますとか、アメリカ経済の現状について何かご説明はございましたでしょうか。

答)

やりとりの詳細については控えますけれども、それぞれの国の経済状況についてお互いに説明した中では、そういうワードは出てまいりました。しかし具体的にそれ一つ一つがどうだという話はありません。

問)

その中で、現在の為替水準について、イエレン長官がどのように見ていらっしゃるかというお話はございましたでしょうか。

答)

為替につきましては、私の方から発言をいたしまして、最近の急速な円安の進行を日本政府として憂慮していること、G7でも確認されているように過度の変動や無秩序な動きは経済や金融の安定に悪影響を与え得ること、そして日本として高い緊張感をもって市場動向を注視していく考えであることなどを申し上げました。こうした議論を踏まえまして、日米としてロシアの侵略による経済的な影響が為替相場の変動を高めておりまして、これは経済及び金融の安定に対して悪影響を与え得ること、G7及びG20のコミットメントに沿って引き続き為替市場に関し緊密に協議し、為替の問題について適切に協力をすることということを確認したところでございます。

問)

その大臣のお言葉について、イエレン長官からはどのようなご返答がありましたか。

答)

よく聞いていただいたということだと思います。

問)

それ以上のコメントはなかったということでしょうか。

答)

まあ、そうですね。私の方から日本の今の状況、立場というものを説明してそれを理解いただいた、聞いていただいたということだと思います。

(以上)

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