鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和4年10月11日(火曜)10時42分~10時49分)

【質疑応答】

問)

今日の外国為替市場でも円相場が145円台後半で推移するなど円安基調で推移しています。足元の円相場の動向についてお考えをお聞かせください。また関連して、明日12日からG20財務大臣・中央銀行総裁会議に参加されますが、9月に実施した為替介入について各国にどのような説明をされるか、お考えをお聞かせください。

答)

為替の相場の水準等については私の不用意な発言が影響を与えてはいけませんのでコメントは控えさせていただいております。しかし今の為替の動向については強い緊張感を持って注視をしているということであります。万が一今後過度な変動というものがあるということがありましたら適切な対応をとるということ、その考えには変わりはないということであります。
それからG20についてでありますが、日本の為替介入について日本の立場を発言する予定をしております。しかしまだ会議が始まっておりませんので、具体的なことについては今この場では申し上げないと思っております。今回のG20の主要な議題は、やはりロシアによるウクライナ侵略の長期化に伴う食糧・エネルギー不安、世界的なインフレ率上昇に伴う金融環境の引き締めによります世界経済への影響などをはじめとする世界経済の諸課題について議論がされると、そういう認識をしております。私としてもしっかり議論に参画をしてまいりたいと思っております。なお、G20での私の発言や成果につきましては従来どおり現地で記者会見を開いてご説明をいたしたいと思っています。

問)

足元の140円台後半に行った今の為替の動きについては、これは一方的な動きといいますか、投機的な動きというふうに捉えられているんでしょうか。それともファンダメンタルズを反映した動きというふうに捉えられているんでしょうか。

答)

先程申し上げたとおりで水準についてはコメントは控えます。今緊張感を持って注視をしている状況でありますので、そういう中でその動きなどがどう評価して判断されるかということだと思います。

問)

昨日発表されたノーベル経済学賞でバーナンキ氏が受賞したことについて2点伺いたいです。バーナンキ氏のFRBの在任期間は2006年から2014年でリーマンショックの対応にも当たっていました。まず今回の受賞の意義についてお伺いしたいです。2点目なんですけれども、関連して日本では先月、急速な円安に対応するために円買い介入しましたけれども、バーナンキ氏がFRB議長に在任中当時の2010年は急速な円高を食い止めるための介入を行っていました。日米の財政金融当局は常に連携されているかと思うんですけれども、今回の受賞に際して連携の在り方について改めて意義を教えてください。

答)

2点目についてお答えを申し上げますと、今回の日本の為替介入についてもアメリカ、ドルですから当事国のアメリカをはじめ、関係各国にこうした日本が為替介入するということについての理解を得るという努力、これは急に今したわけではなくて、私が就任した後も昨年来からG20、G7の会合等で日本の円ドル相場が急激に動いているということを説明したり、かつてのG7等での申合せ事項を再確認したりとか、そういう理解を得る努力をしてまいりました。これはずっとそういう努力を継続していて、今回の介入に当たってもアメリカの財政当局から一定の理解を得ることができたと思います。協調介入というのは当たり前に考えれば一緒に、今回の場合であればドルを売るということになるんだと思いますが、広い意味で見れば、そういう理解を得る中で進めるということ、これもある意味協調された動きの中という範疇には入るのではないかと、そんなふうにも認識をいたしております。
最初の質問につきましては、ちょっと私、受賞者のいろいろな功績等について十分承知をしておりませんので、コメントは残念ながら控えさせていただきたいと思います。

問)

G20のことなんですけれども、最近日本だけではなくてポンドであったりウォンであったり、いわゆるドルに対して各国通貨の下落というのが結構進んでいて、ドル独歩高への各国の影響というところで議論になるのではないかという見方もありますけれども、今まで種々円安という形で伺ってきましたけれども、いわゆるドル独歩高に対する議論というのが今回どのようになるのか、あるいはその点について鈴木大臣から何か提起したいというようなものがあればお伺いしたいんですけれども。

答)

ドルに対して下落をしているのは円だけでなく主要な通貨も同じような状況にあります。まさにおっしゃったとおりドルの独歩高ということであると思います。したがいましてこうした金融の引き締めの影響というものが世界経済にいろいろなことを及ぼす、現に及ぼしている、また及ぼす可能性があるということでありますので、そういう文脈での議論が行われるのではないかと考えています。

(以上)

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