English新しいウィンドウで開きます

鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和5年7月28日(金曜)11時15分~11時29分)
 

【質疑応答】

問)

1点目はビッグモーターの不正問題についてです。この問題をめぐっては、損害保険ジャパンが、出向させていた社員からビッグモーターが不正を行っている可能性があるという情報を得ていながら、取引を再開させていたことが明らかになっています。
金融庁として損害保険ジャパンのこうした行為を把握しているでしょうか。また、この点について会社側に調査するお考えはありますでしょうか。
2点目が金融政策についてです。現在、日銀の金融政策決定会合の2日目の会合が開かれております。FRBが金利を引き上げたことで、日米の金利差がより意識される状況となっていますが、今日の会合で日銀に対してどういった対応を期待していますでしょうか。
以上2点となります。よろしくお願いします。

答)

まずビッグモーター社に関することでありますが、現在、事実関係の確認を進めているところでありまして、本日関東財務局におきまして、保険代理店であるビッグモーター社にヒアリングを行う予定であります。
また、損保ジャパンを含む、ビッグモーター社に保険販売を委託している損害保険会社に対しましても、事実関係の確認を進めているところでありまして、本日のビッグモーター社からのヒアリングの結果も踏まえまして、ご指摘の点、出向者の問題でありますとか、そうしたことについて、引き続き必要な確認を進めていきたいと思っております。
事実確認の結果、保険契約者保護に欠ける問題が認められた場合には、法令に基づいて、厳正に対応してまいりたいと考えております。
それから日銀の金融政策決定会合に関することでございますが、7月25、26日に開催されました米国FOMCにおいて、政策金利を0.25%引き上げることが決定されたということは承知をいたしております。
各国の金融政策による影響について、一概に申し上げることは困難でありますが、引き続き注視をしてまいりたいと思います。
その上で、昨日から開催されております日銀の金融政策決定会合につきましては、政府としての立場から何か申し上げること、これは差し控えます。
日銀におかれましては、政府と緊密に連携を図りつつ、物価安定目標の持続的・安定的な実現に向けて適切に金融政策運営を行うこと、これを期待をしているところです。

問)

ビッグモーターのヒアリングについては、本日ということは今日午後にという理解でよろしいでしょうか。

答)

今日行います。詳細、事務方にお尋ねいただきたいと思います。

問)

ヒアリングをするということなんですけれども、今日、国交省が立ち入りの検査をビッグモーターの関連のところでされていると思うんですけれども、金融庁としての立ち入りの検査みたいなところは検討されているんでしょうか。教えていただければと思います。

答)

どういうような法令上の対応をするか、それは段階があると思います。今からそれを予断を持って申し上げることはできない、まずは手順を踏んで、事実関係を確認した上で、さらにその先どうするかということになるんだと思います。

問)

事実関係のところ、確認中というところはあるかと思うんですけれども、一部で損保ジャパンに虚偽の報告をされていたという報道があるんですけれども、これに対して確認できているかどうかというところを教えていただければと思います。

答)

そのような報道があるということ、これは承知をいたしております。今、先程申し上げましたとおり事実確認を進めている最中ですので、報告内容について今時点で、現在進行中のことについてコメントをすることは控えなければならないと思います。しっかりと、しかし事実確認はして、その上で対応したいと思いますが、事実確認を進める中で保険契約者保護に欠ける問題が認められた場合、これは先程の繰り返しになりますが、法令に基づきまして厳正に対応をしていきたいと考えています。

問)

前回の閣議後会見で出向の事実を確認しているということでした。ビッグモーターの件なんですけれども、保険会社からの出向です。出向の給料はどこが負担しているんでしょうか。出向する目的は何でしょうか。

答)

大手損害保険会社からビッグモーター社への社員の出向の事実、これについては私共も把握をしておりますが、現在、ビッグモーター社をめぐる一連の状況について、事実確認を進めている最中であります。
事実関係の確認の一環として、出向の具体的な内容を含めて、ビッグモーター社と大手損害保険会社の関係については、一連の不正行為と関係するような不適切な事項があったのか、なかったのかといった観点から確認を行っている最中です。慎重にしっかりと確認を行いたいと思っておりますが、今、確認作業中でございますので、今の時点でコメントすることは控えさせていただきたいと思います。
いずれにいたしましても、金融庁として、事実確認の結果、保険契約者保護に欠ける問題が認められた場合には、法令に基づいて、厳正に対応していきたいと考えています。

問)

では一般論としてお尋ねしたいんですけれども、保険会社から代理店への出向者に対して給料を代理店が負担していた場合、出向者は保険代理店の利益のために仕事をすることが期待されると思います。このような出向者は今回のビッグモーター社のような代理店の不正行為を見過ごすなど、保険会社の利益と相反する行動を行い、そうした不正行為によって保険契約者の利益が損なわれるおそれはないでしょうか。

答)

一般論としてお答えするとすれば、仮に保険会社の社員が代理店に出向して、代理店の方でその給与を負担していた場合でありましても、それが直ちに保険契約者の利益を損なう結果につながるとは言えないと、そのように考えております。
ただし、今回の事案については、保険代理店でありますビッグモーター社と、その委託元であります大手損害保険会社との関係について、出向者が果たしていた役割を含めまして、一連の不正行為と関係するような不適切な事項がなかったかどうかについては、これは十分な確認を行っていきたいと、そのように考えております。
先程来の繰り返しになりますが、今、事実確認の最中でありますが、事実確認の結果、保険契約者保護に欠ける問題、それが認められた場合には、法令に基づき、厳正に対応してまいりたいと考えております。

問)

開示がいただけるようになりましたら、よろしくお願いいたします。

問)

ビッグモーターのヒアリングの件なんですけれども、ヒアリングの相手というのは社長とか経営幹部ということでいいんでしょうか。

答)

今日のヒアリングについては役員の方がおいでになって対応するというふうに聞いておりますが、詳細については事務方にお聞きいただきたいと思います。

問)

関東財務局にその役員の方が来て、そこでヒアリングをするということで。

答)

はい。

問)

話題変わるんですけれども、いわゆるサラリーマン増税について先日の総理の発言に関してお伺いします。大臣も政府税調の答申が出た後、サラリーマンの増税を前提としたものではないというふうなご発言を会見でされていましたけれども、その後も疑念が残っている状態で、ネット上だとサラリーマン増税じゃないかというような声が広がっている状況はまだ続いていると思うんですけれども、改めて大臣のご認識と今後の検討の必要性とか、そのあたりのお考えを聞かせていただけますでしょうか。

答)

先日、総理と、宮沢洋一自民党税制調査会長が会談をして、社会を支えておられるサラリーマンの皆さんを狙い撃ちにした増税を行うことは考えていない、ということを確認したというふうに私としても理解をしております。
このことについては、先般の記者会見でも申し述べさせていただきましたけれども、私としても同様な考えでおります。
個別の税制について、与党税制調査会において議論されるものと承知しておりますが、政府としては、総理が述べられた基本的な考え方の下、引き続き与党と緊密に連携していきたいと、そのように思っております。

問)

東京のCPI、消費者物価指数なんですけれども、前年同月比で3.0%上昇ですが、前月からは伸び率が縮小しています。この数値について受け止めと金融政策に与える影響、どのようにお考えか伺えますか。

答)

ご指摘がございましたが、今日発表されました東京都区部の7月の消費者物価指数、これは総合で前年同月比プラス3.2%、生鮮食品を除く場合で前年同月比プラス3.0%となったところであります。
前年同月比の内訳を見ますと、食料の高い伸びが続いている一方で、原油等の資源価格の落ち着きを背景に、電気・ガス代が下落していることによりまして、生鮮食品を除く総合で上昇率が低下しております。
これの受け止めというようなことでございますが、政府といたしましては、電気・都市ガス料金の負担緩和策など、これまで累次にわたる物価高騰対策を講じてきたところでありますが、引き続き、対策の着実な執行を進めるとともに、物価の動向や国民生活・事業者への影響、これを注視をして、経済財政運営に万全を期してまいります。
また、物価高の克服に向けましては、一過性なものではない、構造的な賃上げの実現が何よりも重要であると考えています。
今年の春闘では、30年ぶりの高い賃上げ水準となっており、この賃上げの流れの維持・拡大を図るため、人への投資を強化し、労働市場改革を進めることによりまして、物価高に打ち勝つ持続的な構造的な賃上げを実現してまいりたい、そのように考えております。

問)

お願いなんですけれども、ビッグモーターの件、今事務方にご説明いただきたいということだったんですけれども、もしあれでしたらこの後、一斉に各社問い合わせするとあれなので、この後もし可能でしたら事務方の方、残って説明いただけないでしょうか。

答)

それは幹事社とこちらの広報とで調整させてください。

(以上)

サイトマップ

ページの先頭に戻る