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鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和5年9月12日(火曜)10時58分~11時10分)
 

【質疑応答】

問)

ビッグモーターの保険金不正請求について伺います。8日、損保ジャパンの白川社長が会見して辞任することを表明しました。契約者保護を軽視する姿勢などが背景にあると思いますが、これについて大臣の受け止めと今後現場での立入調査や処分を含めた政府としての対応方針を教えてください。

答)

先日、9月8日でありますけれども、損害保険ジャパンの白川社長から辞任の表明があったことは承知をいたしているところでありますが、このことにつきましては、個別の金融機関の人事でありますので、これについてのコメントは控えたいと思います。
いずれにいたしましても、金融庁としては、こうした表明もなされたわけではありますけれども、損害保険ジャパンに対して立入検査をすると。その立入検査を通じて、1社だけが顧客紹介を再開していた経緯でありますとか、簡易な損害調査を導入した経緯、それも含めて経営管理態勢や内部管理態勢上の課題にも踏み込んだ上で、問題の根本原因を特定したいと思っておりまして、深度ある実態把握を進めていくという、この方針は変わりはありません。
なお、実際に検査官が本社などに立ち入りを開始する日につきましては、損害保険ジャパン、ビッグモーター社ともに先方との調整をしているところでありますけれども、9月19日火曜日の予定であると事務方より報告を受けております。
また、処分を含めた今後の対応方針ということでありますが、これまでも、仮に保険契約者保護の観点から問題があると認められた場合には、法令に基づいて厳正に対処するということを申し上げてきたところでありますが、この方針には変更がありません。立入検査により判明した内容に応じまして、厳正に対処してまいりたい、そのように考えております。

問)

確認なんですけれども、19日の火曜日の立入検査というのは損保ジャパン本社の1社なのか、それともビッグモーターも含めて2つを予定しているのか。

答)

2つの会社とも。

問)

2つの会社とも19日火曜日に。

答)

ということで今、先方と調整しているということです。

問)

日銀の植田総裁が、読売新聞へのインタビューで、年内にも政策修正の判断材料が出そろうと示唆したことを受けまして、長期金利が上昇するということが起こりました。財政などに影響を与える可能性がありますが、まず大臣の受け止めをお願いいたします。

答)

植田日銀総裁の9日付読売新聞のインタビューのことでありますけれども、総裁の個々の発言についてはコメントは控えます。金融政策の具体的な手法については、日本銀行にゆだねられるべきだと考えているからであります。
日銀には、引き続き、政府と密接に連携を図り、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、物価安定目標の持続的・安定的な実現に向けて、適切に金融政策運営を行うこと、これを期待しているところでございます。私の受け止めとしてはそういうことでございます。

問)

モロッコ中部で8日に大きな地震が発生しまして2,800人超が亡くなっていると聞いております。来月にはマラケシュでIMFと世銀の年次総会が開催されることになっておりますけれども、こちら何か影響は考えられそうでしょうか。

答)

今般、モロッコで発生した地震によりまして、ご指摘のように多くの方が犠牲になられたということでありまして、犠牲になられた方々、またご家族に心から哀悼の意を表したいと、そのように思います。また、負傷された方々も多いということで、救出も遅れがちであるということも聞いておりまして、心からお見舞いを申し上げます。早く救出活動が活発化することを期待しております。
来月に予定をされている世界銀行・IMF年次総会のモロッコにおける開催につきましては、主催者である世銀・IMFが状況把握や支援のためにモロッコ当局と連絡をとっている中、現時点では特段の見通しがまだ示されていないため、私から今後どうなるかということについて、まだ発言できないということについてはご了解をいただきたいと、このように思います。
今後、世銀やIMFからの方針が示されると思いますので、その方針を踏まえまして、財務省としても、どういうような対応をしていくのかということを考えてみたいと思います。

問)

先程お話になった9月19日予定の立ち入りなんですけれども、これはビッグモーターの方は支店といいますか、営業所の方に入るということの予定はないんでしょうか。

答)

具体的にどこに入るのかについて事務方から聞いておりません。

問)

損保ジャパンの件ですけれども、社長がお辞めになりましたが、経営責任、これは親会社のホールディングスの櫻田会長とかについても対象に調べて責任を解明するということでよろしいでしょうか。

答)

これは損害保険ジャパンに対する調査を今やっているわけでございますが、その調査結果によるということだと思います。
先日、SOMPOホールディングスの櫻田会長、記者会見の中で社外調査委員会の結果を待って自分の責任を判断したいと、このように述べられたということは承知をしておりますが、先程申し上げましたとおり、本事案につきましては、今調査中であるわけでありまして、これから立入検査も行うということでありますので、現時点でのコメントは、その調査結果を待たなければできないということでコメントは控えたいと、このように思います。
金融庁としては、今後、損害保険ジャパンに対する立入検査におきまして、SOMPOホールディングスによる経営管理の実態を含めて、今回の事案について、その背景も含め、深みのある実態調査を進めていきたいと考えております。

問)

昨日、国税庁と財務省の方でインボイス制度に関して登録申請件数が約388万件に達したと発表がありました。まずこの数字に対しての受け止めと月内にも予定されています閣僚級会議の日程調整の進行状況、また追加支援策の検討状況について教えてください。

答)

まず後段の方から、閣僚会合の日程につきまして、またその内容についてはまだ確たることは決まっていないということであります。
それから、登録申請が順調に、我々とすれば順調に進んで伸びてきているということでございまして、今後とも、10月1日からの円滑な導入、それからそれ以降の円滑な定着、そういうことに向けて努力をしていきたいと思っています。

問)

保険のねつ造があった名古屋のネクステージという会社の社長が昨日の夜に辞任を発表しました。保険を扱う中古車業界、構造的な不正が多いなという印象も受けるんですが、大臣、何か印象がありましたら。

答)

ネクステージ社の代表取締役社長が昨日辞任をされたという事実は承知をしているところでありますが、個社の人事に関することでありますのでコメントは控えたいと思います。
ただ、一般に、損害保険代理店でありますネクステージ社の事案のように、保険契約のねつ造など不適切な保険募集が認められた場合には、まずは損害保険会社と損害保険代理店との間で速やかに事実関係の確認を行うとともに、顧客への不利益が生じていないかなどを確認し、適切な対応が行われること、これが必要であると考えております。
金融庁としては、この件についても、そうした一連の対応について保険契約者保護の観点から丁寧に確認をしてまいります。その上で、仮に問題が認められた場合には、法令に基づいて厳正に対処するということで臨みたいと思っています。

(以上)

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