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鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和6年2月20日(火曜)9時31分~9時40分)

【質疑応答】

問)

先週16日の能登半島地震復旧・復興支援本部において、岸田首相から3度目となる令和5年度予算の予備費使用について言及がありました。金額ですとか支出先の施策等について財務省内での検討状況をご教示願います。

答)

今お話がございましたとおりに、先日16日でありますけれども、第2回復旧・復興支援本部が開催されました。その場におきまして、総理から、先月の予備費の使用決定以降における被災地での復旧・復興の進捗を踏まえ、予備費の追加使用について必要な検討を行うよう、関係大臣に対して指示がありました。
この予備費の追加使用によりまして、先月閣議決定した被災者の生活と生業支援のためのパッケージを着実に実行して、被災地の復旧・復興を加速していくため、必要となる追加的な財政需要に対し、機動的に対応することが重要と考えております。
今の状況をお話しいたしますと、現在、総理の指示も受けまして、関係省庁と検討を進めている作業の途中であります。現時点では、金額の規模や支出先を含めまして、具体的な内容につきましては、今まさに精査中でありますので、今の時点で具体的なことは申し上げることができないことはご理解いただきたいと思います。

問)

新NISAの影響についてお伺いいたします。新NISAが始まって個人投資家の投資が非常に活況になっているんですが、その投資先として外国株や外国債券が選ばれるようになっております。このことについて日本の資本が流出することによって、これが円安を招いているとの指摘もありますが、そのことについて大臣どう捉えていらっしゃいますか。

答)

NISAが始まりました。それで投資が海外の債券等に向いて、いわゆるキャピタルフライトが起きるのではないかと、それが今の為替相場に影響しているんじゃないかという、そういうご指摘があるということは私も聞いております。
しかし為替相場といいますものは、これは国内外の経済・財政状況、あるいは国際収支、金融政策の動向、そして投資家の予測やセンチメント、こういった様々な要因によって決定されるものでありますので、変動の概要を一概に申し上げることはできないことであると、そのように考えております。円安のことについてはいろいろお話があるわけでありますけれども、政府としては、為替市場の動向を高い緊張感を持って注視していきたいと考えております。

問)

影響がどのくらい大きいかということについて、もしくはさほどではないのか、そういうことについてもコメントは厳しいということでしょうか。

答)

そういうことですね。様々な経路で影響が与えられるわけですので、何か1つのことを取り出して、例えば分析をして、さっき申し上げた中で、そのうちの国際収支がどれぐらい今の為替相場に貢献しているとか、市場参加者のセンチメントがどうなっているとか、それをバラバラに分けて申し上げるということは、これは困難であると思います。

問)

昨日、防衛力の抜本的強化についての有識者会議の初会合がありまして、こちらで43兆円、物価高騰や円安の影響を鑑みますと43兆円というのは積み増しが必要ではないか、検討が必要ではないかという声が上がったと聞いております。これについて大臣の受け止めをお願いいたします。

答)

昨日、防衛省で有識者会議が開かれて、防衛力の抜本的強化に係る予算規模について発言があったということは承知をしております。しかし、これはあくまで有識者としての立場からのご意見であると認識をいたしております。
防衛力整備計画では防衛力の抜本的強化が達成でき、防衛省・自衛隊としてしっかりと役割を果たせる水準として43兆円程度というのが検討の上決定をされておりまして、これまでも防衛省から説明をされているとおり、政府として、この水準を超えること、これは考えていないところであります。

問)

今月末にブラジルで行われるG20について大臣の参加はどうするのか、今現在で分かっていることがあれば教えてください。国会、かなりタイトになっていて、予算の衆院通過ともかなり密接に関係していると思うんですけれども、そのあたりも含めてよろしくお願いします。

答)

昨年G7の議長国を務めまして、今年G7についてはイタリアにバトンタッチするということ、G20についても昨年日本としても大きく貢献したという自負を持っているところでありまして、G20の国際会議の重要性、これは強く認識をしているところでございます。
しかし一方において、来年度予算、能登半島の地震の対応もありますから年度内に確実にこれを成立させるということ、これまた極めて重要な政治課題であるわけでございます。年度内に成立させるための日程を考えてみますと、今回の文科大臣に対する不信任案の提出など、大分日程が後ろにずれて厳しい状況になりまして、私が参加するということについては、なかなか容易でない状況になりつつあると、そのように考えております。

問)

日経平均株価が最高値に迫る状況となっております。今の株価、市場の動向を大臣はどのようにご覧になっていますでしょうか。

答)

株価の上昇の要因等において、いろいろな見方があるということ、これは承知をいたしております。
ただ、株価の日々の動向につきましては、経済状況、企業活動、様々な要因によりまして市場において決まるものでありますので、財務大臣としてコメントすることは控えたいと思っております。
いずれ市場の動向というものにつきましてはしっかりと見守っていきたいと思っております。

問)

先程2月末のG20への参加が容易でない状況になりつつあるというふうに大臣おっしゃいましたけれども、今回の参加を見送るというふうに理解してよろしいのか、まだギリギリまで検討を続けるということで理解しておいてよろしいんでしょうか。

答)

今時点ではまだ決定していないということなんですが、しかし来年度予算を年度内に成立させなくてはいけないというのは、ある意味至上命題だと思います。今の経済状況も能登半島のことも含めまして。参加するということは容易ならざる状況にあると、このように思っています。

(以上)

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