鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和6年4月12日(金曜)8時44分~8時51分)

【質疑応答】

問)

1点目ですが、来週ワシントンでG20財務相・中央銀行総裁会議が開催予定です。大臣ご出席の場合は、ブラジル議長国下で初めて議論に参加されることになると思いますが、どのような議題に注目されていますか。
2点目、足元の円安についてお伺いします。大臣は昨日の参議院の委員会で、円安が物価高に与える影響を懸念しているとおっしゃいました。一時1ドル=153円台まで進んだ円安が経済物価高に与える影響をどう見ていらっしゃいますか。また、円安の動きに対して政府としてどう対応されますか。

答)

まずG20の会合についてですが、来週ワシントンDCで開催されますIMF・世界銀行の春会合には、私も出席する方向で最終調整をしております。
今般のG20につきましては、現時点で議長国ブラジルから具体的なアジェンダは公表されておりませんけれども、国際開発金融機関改革、それから気候変動資金をはじめとする世界経済の諸課題について議論されるものと認識をしております。
いずれの議題も重要でありますので、日本として積極的に議論に参加をいたしまして、国際協調の強化に努めてまいりたいと考えています。
それから円安の動きでありますが、昨日、参議院の財金委で申し上げたとおり、円安にはプラスマイナス双方の影響があるわけでありますけれども、やはり輸入価格の上昇を通じて国内物価を上昇させるという意味において、企業や消費者にとって負担増になるといったマイナスの影響も生じるところと考えております。
そうした認識から、政府としては、物価上昇に最も切実に苦しんでいる低所得者の方々や子育て世帯の方々への給付金の支給と、累次の補正予算や予備費活用を通じました円安のマイナス面の影響を緩和するための取組を行ってきたところでございます。
今後とも為替が日本経済や国民生活に与える影響、これを的確に分析をして、マイナス面を最小化できますように、適切に対応してまいりたいと考えております。
また、為替の今の動きに対する政府の対応ということでありますが、足元の為替相場の動きにつきましては、具体的なことはお話しかねますけれども、毎回申し上げているとおり、為替相場は、ファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要であって、過度な変動は望ましくないわけでございます。
財務官とも常に電話や対面で連絡を取り合っておりまして、表面的な数字のみならず、その背景となる動きについても高い緊張感を持って、今、見ているところであります。財務官とは共通の認識を共有しております。これまでも申し上げているとおり、行き過ぎた動きに対しましては、あらゆる手段を排除することなしに適切に対応をとっていきたいと考えております。

問)

来週のG20ですけれども、前回2月の時は、財務官が会議で為替レートに関するコミットメントは引き続き重要と発言されていますけれども、来週の会議でもそういった為替介入に関する考え方を国際社会に理解を求めていくのでしょうか。

答)

具体的な課題といいますか、会合の議題の中身につきましてはまだ確たることは決まっていないわけであります。

問)

昨日も今日も為替の動きについて、背景についても分析されているということですが、背景をどう解釈されているか説明していただけますか。今日、一部野党の先生から質問があるかもしれませんが、実質金利がマイナスにあることも円安に影響があるんじゃないかという指摘もあります。その辺についてご見解をお願いします。

答)

背景につきましては分析をしておりますけれども、これも様々な市場参加者に影響を与えることになりますので、コメントは控えます。

問)

昨日から財務官と頻繁に連絡を取り合っているというお話をされていらっしゃるんですけれども、それは介入に向けた準備というふうに捉えてよろしいんでしょうか。

答)

それについては申し上げません。

問)

先程の質問ともかぶるんですけれども、来週のG20で新興国からの資本流出にもつながりかねない為替、ドル高への懸念について議題となる可能性について大臣のご見解をお願いします。

答)

可能性はあると思います。以前にもそうした、いわゆるキャピタルフライトについての議論にもなったことがございます。

問)

IMF総会でウクライナの財政支援についても議論がなされるかと思いますが、これについてどのようなお考えをお持ちかということと、米国が主張されているロシアの凍結資産の転用、これについては日本側としてどのようなスタンスで臨まれるかという点をお願いします。

答)

G20はいろいろ難しい点がありますが、G7では引き続きロシアに対する制裁、ウクライナ支援、これは当然話に出ると思っております。
それからロシアの凍結資産については、そういう話がありますけれども、これはまだ各国統一されたものはない、やはり国際法がありますから、国際法に抵触しない形で行うのであれば、国際法をしっかり見て、それに抵触しない形でやらなければならないのではないかと、それが日本の立場でございます。

(以上)

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