鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣ぶら下がり記者会見の概要
(令和6年8月5日(月曜)16時35分~16時41分)
【質疑応答】
- 問)
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日経平均株価が、史上最大の下げ幅となりました。また、円相場では円高が急速に進んでいます。これについて受け止めと今後の対応についてお伺いしたいのと、政府が貯蓄から投資に動きを進めるなかで新NISA含め、新たに投資を始めた方には、戸惑いや動揺も広がっています。これについての大臣のお考えをお願いいたします。
- 答)
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先週末から週明けのこの株価下落については、当然ですけれども、強い関心を寄せておりまして、したがって、様々な報道、記事にもよく目を通しております。その中でいろいろな評価、見方があるわけでありますが、例えば、今回の下落の要因などにもいろいろ記事がございますけど、一般的に言って、株価は、内外の経済状況でありますとか企業の動向等を投資家が判断をして市場において決定されるものでありますので、その背景等を一概に申し上げることはなかなかできないことであると、そう思っております。
したがって、そのコメントは控えますけれども、いずれにしても、政府として冷静に判断していくこと、これが重要だと考えておりますので、引き続き、高い緊張感を持って、内外の経済・金融市場の動向について、注視をしてまいりたいと思っています。
そのうえで、このような株価急落がありますけれども、日本経済に与える影響等についても、いろいろなご意見とか評価があるわけですけれども、今年の春闘における33年ぶりの高水準の賃上げ率、100兆円超の史上最高水準の設備投資、日本経済には前向きな動きが見られております。今後の雇用・所得環境が改善する下で、緩やかに回復していく、そういう風に考えております。
なお、金融庁では、モニタリング部門において、国内外の金融市場動向について、情報収集・分析し、金融庁幹部等も含め、日次での情報共有を行っています。
今回の株価急落に対しても、金融庁長官以下の会議を機動的に開くなど、市場動向等の把握・分析を実施して、金融庁内外との連携・報告体制を整えているところです。
いずれにしても、政府として、内外の経済・金融市場の動向等について、日本銀行とも連携しながら、緊張感を持って注視するとともに、今後の経済財政健全化運営、これにも万全を期してまいりたいと思っております。
それから、新NISAで新たに投資を始めた方に対する動揺があるのではないかとのご指摘でありますけれども、新NISAをきっかけに投資を始めた方々に動揺が生じているとの報道も目にしています。新NISAにつきましては、相場の下落等の市場変動が進む中にあっても、長期・積立・分散投資の重要性を考慮して、冷静に判断をしていただきたいとそう思っております。
金融庁としては、引き続き、市場の動向を緊張感を持って注視をしているわけでありますが、先ほど申し上げました長期・積立・分散投資の重要性について、しっかりと広報・周知を行うとともに国民の皆さんの金融リテラシーの向上に向けて、関係方面と連携をして、更に取り組んでまいりたいと思います。
- 問)
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円高への対応についてはいかがでしょうか。
- 答)
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円高への対応については、円相場につきましては、いつも申し上げているところではございますが、円の水準というものは、ファンダメンタルズを反映して決められるものであって、安定的に推移することが望ましいとそういうふうに考えております。私どもとして、今後ともそうした為替相場につきましても動きを注視していきたいと考えております。
- 問)
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原則論として、急速な円安ではなく円高にも政府が対応していく必要があるとお考えでしょうか。
- 答)
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政先ほど申し上げたとおりファンダメンタルズを反映することが重要でありますから、そのことも踏まえて、今の状況がどうファンダメンタルズをきちんと反映しているか、水準が急激な動きかどうかということについては、まさに市場に影響を与えることになるわけですから、申しませんけども、基本はファンダメンタルズをどう反映しているかということが重要な点であって、その点を踏まえて、市場をしっかりと見ていくということです。
(以上)