鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和6年9月10日(火曜)11時11分~11時18分)

【冒頭発言】

私から2点、冒頭に発言をさせていただきます。
本日、令和6年能登半島地震への対応のため、第6弾となります予備費として、総額1,088億円の使用を閣議決定いたしました。
政府としては、今回の予備費も活用して、被災地の復旧・復興をより加速化させるため、引き続き政府一丸となって被災者の生活と生業の再建支援に全力を尽くしてまいります。
2点目でありますが、昨日、アジア開発銀行(ADB)の浅川雅嗣総裁が、来年2月23日付で辞任するとの意向を表明されました。日本は浅川総裁の後任候補として、内閣官房参与、財務省顧問であります神田眞人氏を指名いたします。
神田氏は財務省で幅広いポストを歴任し、財務官として、G7・G20における議論を主導して、国際協調のもとで政策対応の推進に貢献するとともに、OECDコーポレートガバナンス委員会の議長として、G20/OECDコーポレートガバナンス原則の改訂を成功に導くなど、国際的な合意形成や国際機関の運営の経験が豊富です。また、アジア太平洋諸国の事情にも精通しておりまして、各国の当局者や様々な国際機関の幹部とも密接な関係を築いていることから、ADB総裁には最も適任な人物であると考えております。
今後、各加盟国に対しまして、神田氏への支持を働きかけていきたいと思っております。

【質疑応答】

問)

自民党総裁選の告示を前に、候補予定者からは経済や税財政の在り方に関する発言が相次いでおります。総裁選では税制や財政の分野でどのような議論を期待されているのか、大臣の見解をお伺いします。

答)

各候補の発言につきましては、選挙で自分の思いを述べられているわけでありますので、その当否のようなことを申し上げる立場にはないのでコメントは控えますが、いずれにしても、自民党総裁に選ばれれば当面は間違いなく内閣総理大臣になるわけでございますので、発言については個人的にも大変注視をしておりますし、ご指摘の経済や税財政について、これは日本の将来にとって大きな課題でありますので、大いに議論がなされることを期待いたします。
政府の立場として申し上げますと、骨太2024などに基づいて、我が国が直面する重要課題に着実に取り組むとともに、財政健全化の旗を下ろさずに、経済成長と財政健全化の両立をしっかりと進めていくこととしておりまして、そうした方針が次の政権にも引き継がれていくものと考えております。
また、各論について申し上げますと、防衛力の抜本的強化や子ども・子育て政策の抜本的強化の経費の増加に充てる安定財源につきましても議論がなされていると承知をしております。これらの課題に対しては国会、政府の間で議論が積み重ねられてきたところでありまして、これまでの法律の規定や閣議決定の内容に沿って、引き続き適切に対応していくことが重要であると、そのように考えます。

問)

ADBに関連してお尋ねします。過去、ADB総裁は日本の擁立した候補がそのまま就任されるケースがあり、複数候補による選挙戦という形はなかったかと思うのですが、大臣はADB総裁を決めるに当たり、複数候補による選挙戦が行われた方がいいとお考えでしょうか。

答)

これはADBの規約に基づいて行われるわけでございます。ADBの設立協定というものがあり、そこでは新総裁は各国総務の投票によって選ばれるというルールだそうでありますが、今後の具体的な手続、スケジュールについては、現在ADBの中で調整中であると、そのように聞いております。
複数で選挙といいますか、選ばれるのがいいか悪いかは別として、神田さんについては先程冒頭で発言をしたとおり、極めて今までの経験、実績も豊富でありまして、日本としてはADB総裁に最もふさわしい人であると、そのように思っておりまして、ぜひ神田さんがADB総裁に就任できますように各国にも働きかけていきたいと、そのように考えています。

(以上)

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