片山財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要
(令和8年4月28日(火曜)9時08分~9時22分)
【冒頭発言】
冒頭は2点発言させていただきますが、今朝の閣議で5月2日から6日の間、私がウズベキスタンへ出張することについてご了解をいただきまして、本出張ではADB、アジア開発銀行の年次総会への参加に加えて、ASEAN+3の財務大臣・中央銀行総裁会議、それから日本と太平洋島嶼国財務大臣会議で共同議長を務めるという予定でございます。この世界経済の不確実性が高まっている中にアジア太平洋地域の経済・金融情勢や二国間、多国間の協力の取組に関する議論をしっかりとリードして、また例の石油やそういった問題、パワー・アジアの問題についても協力関係を強化してまいりたいと思っております。
加えまして、2点目は暗号資産を用いた不動産取引に関する要請でございます。暗号資産を用いた不動産取引に関する要請文を国土交通省をはじめとして関係省庁と連名で発出する件です。現金や暗号資産など様々な決済手段で行われる不動産取引はマネー・ローンダリングに悪用される危険性がある上に、やり方によっては資金決済法違反になるおそれもあります。そのため本日、金融庁、財務省、国交省、警察庁の連名で業界団体を通じ不動産業者や暗号資産交換業者に対して要請文を発出いたしました。具体的には不動産業者や不動産の買い主から暗号資産を受け取り、法定通貨を不動産の売り主に支払う場合には暗号資産交換業の無登録営業に当たる可能性があるということ、暗号資産を用いた不動産取引業について疑わしい取引の届出を含むマネー・ローンダリング対策を徹底すること、外為法に基づいて非居住者が不動産を取得した場合の報告義務等の対応を周知することなど、暗号資産を用いた不動産取引の実態把握や健全性を確保するための対応を内容としております。金融庁・財務省といたしましてはマネロン防止などの観点から関係省庁と連携して引き続き適切に対応してまいります。詳細につきましてはそれぞれの関係省庁の事務方にお尋ねください。
【質疑応答】
- 問)
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日経平均株価が昨日終わり値として初めて6万円の大台を突破しました。AIや半導体関連の銘柄が相場を牽引していて、物価高に直面する国民の生活実態とは遠いんじゃないかというような声もあります。また中東情勢の先行きが不透明で金利上昇のリスクも引き続き指摘されておりますが、足元の景況感であったり今後の経済・財政運営について大臣のご所見をお伺いいたします。
- 答)
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一般論として高市内閣の経済政策、サナエノミクスが内外に認められていなければ株価がコンスタントに上がるということはないでしょうから、その点についてはよろしいことかと思っておりますけれども、株価自体は、特に個別の銘柄もありますから、経済状況とかその企業の活動などで決まるものですから、あくまでもマーケットのことですから、あまりそういう細かいところにはコメントする立場にないと思っております。その上でまさに中東情勢の沈静化への期待というのが、今トランプ大統領が検討をしているという報道が出ているものですからそういったこともあるでしょうし、AIの関連の需要の拡大への期待等もあるでしょうから、それは要因としてそういう見方があるというのは存じております。今回足元では春闘を含め賃上げの動きは続いておりますから環境は改善はしていると思いますが、好調な企業収益があれば設備投資も持ち直していくでしょうから、景気は緩やかに回復という判断は出ておりますが、先行きについては注視の必要があるということにさらになると思います。IMFや世銀の総会でもずっといろいろ言われていたことは、今は見極めるのは難しいという状況ですから、次のG7が5月の半ばに予定されておりまして、その辺りに世界経済の見通しとかも出てくるということで、まさに様子見ということを多くの財務大臣や中銀総裁が言っていたということは私もいつも申し上げています。
- 問)
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消費税の減税について伺います。国民会議では事業者へのヒアリングがこれまでに一巡し、経済や財政への影響について物価は想定よりも下がらないとか年間5兆円程度の財源が必要だといった意見に加えて、必要な準備期間は税率ゼロの場合には1年ほどの準備期間が必要であったりという意見、また外食や農業からは支援を求める声なども上がりました。これから実務者会議では課題の整理に入りますが、こうした課題を大臣はどのように受け止め、消費減税についてどのようにお考えになられているか、改めてお聞かせください。
- 答)
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本会議の方は私メンバーですが、その後の実務者会議は呼ばれない限り出ていないんですけれども、ちゃんと事務方からも報告を受けておりまして、つい先般の実務者会議における経済学者さんへのヒアリングが今のところ最新ですか、低所得者は食費支出に対する食料品支出の割合が高いので給付付き税額控除実現までの2年間、食料品の消費税率をゼロとすることは低所得者対策としては合理的であるというご意見があったと。他方、高所得者にも恩恵があることから支援が分散し、どうなのかと。低所得者層に集中して支援が可能な給付付き税額控除の方がいいんじゃないかというようなお話もあったと。早期導入を目指すという話ですね。様々なご意見が寄せられたと聞いております。またシステム問題についても、仮に税率を1%とした場合のシステム改修期間が制度の詳細確定後5~6か月という話もあり、ただ一定のシステムにおいては税率の引下げ時期をまたいだ返品には手作業で対応しなければならないものがあるという報告もあったとか、いろいろ聞いておりますが、最初に言われていたのと細かく掘り下げてみると大分違うので、おおむね期間は大分短くなったということは言えるのかなと思いますが、そのほか農業者の関係の方、JAの代表、それからいわゆる飲食店の代表につきましては、全部ではないですけれども、かなりの方が私のところにも来られて同じような要望書、陳情書を置いていかれましたので、いずれにしても消費税を下げるのであれば、そこについて痛みがあったり、実務的に大変になるところに対しての手当て、寄り添いが必要ということは認識として当然あると思います。今後につきましては小野寺さんが議長ですから、うちの税調会長ですね、そこで課題を乗り越えてどうやって食料品の消費税ゼロを実現していくかについて、これらのヒアリングを踏まえて検討をしたいということで、次回、これ今日ですが、整理して課題の洗い出しを行うというふうに伺っているので、またそれを受けてどういう方向が出るかを期待しながら我々も、やらなくてはならないことが多いわけですから、考えてまいりたいと思っております。
- 問)
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冒頭のADB総会の関係で伺えればと思います。アジア各国は原油などの中東への依存度が高いとも言われています。こうした国々で協力することの意義と日本として果たしていきたい役割について伺わせてください。
- 答)
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既にパワー・アジアの発表のところで申し上げておりますが、こういう状況ですからサプライチェーンがつながっており、もともと親睦の高いASEANですとかアジアの周辺国はアジア開銀の有力メンバーでございまして、フィリピンとは共同議長をやっていたり、タイにおいては次期IMF総会の誘致国ということで既にお話もしていますし、そういったところも含めてこれから石油や天然ガスについて調達先を多様化していくときに輸出入金融が、まだ通貨が弱いから弱いということになったら、それは日本において国際協力銀行なり、あるいは貿易保険なり、支援できるところがたくさんあるので、その枠組みをつくったというのが今回のパワー・アジアの最大の眼目であります。既にご関心をお持ちのところもあるやに聞いておりますので、それを徹底的に総務で来られる方とお話をして、さらにもっとどういうことをすれば使いやすいかとか、そういう問題も掘り下げていかなきゃいけないと思います。またアジア通貨危機のときにチェンマイ・イニシアティブをつくって非常に評価されたんですが、まだ実際に使う段になると使いにくいところもあるということとか、保険の分野とか投資の分野とかいろいろと進化してきておりますので、こういうところもしっかり話し合わなければいけないと。今からいかなる経済的な混乱というか、問題があってもアジアの連携を深めて、しっかりと乗り越えられるようにして、その中では日本もリーダーとして政策の中心をリードしなければいけないと。このためには非常にいい機会だと思いますし、総理が1日からベトナムの方、あとはオーストラリアに行かれますよね。そことの連携も非常にあると思います。それからオーストラリアにつきましては島嶼国ですね、いわゆるソロモン諸島とかパラオとかたくさんございますが、ここにコルレス先の銀行がなくなってしまうという問題をずっと日豪、ニュージーランド、それからアメリカ、それから世界銀行でやっておりますので、この問題についても何らかの進展をさせたいと。その地域の方に自由主義諸国の通貨網というか、銀行網できちっと対応をしてあげたいというふうに思っております。
- 問)
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為替への対応について改めてお伺いいたします。本日、日銀で政策決定会合がございます。中東情勢も流動的な状況は変わっていない中で、日本がゴールデンウィークの期間に入ってしまい、東京市場が閉まってしまうという中で、急速な円安が進むのではないかという懸念もあるんですが、そこへの政府・財務省としての対応について、どのような体制と姿勢を持って臨まれるのか、改めてお考えをお聞かせください。
- 答)
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日本銀行におかれましては今日の政策決定会合後、植田総裁が会見をされると思いますので、その場でご判断をなさっていただきたいと思いますが、いずれにしても原油の先物市場がまだ大変ボラティリティが高いので、それが為替市場にも投機的な動きとして高まっているという声が非常に強いので、かねてから断固たる措置にずっと言及をしておりますので、先日もベッセント米財務長官との会談において確認いたしましたように、2025年9月発出の日米財務大臣共同声明に従って一層緊密に連携し、行動するときは行動すると、そういうことになると思います。
- 問)
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ゴールデンウィーク中であったりとか、大臣が海外出張へ行かれるわけですから海外出張中にあっても、その対応というのは変わらないという認識でよろしいでしょうか。
- 答)
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ずっと24時間対応です。
(以上)

