第4回政策会議後大塚内閣府副大臣記者会見の概要

(平成21年10月26日(月)09時06分~09時28分 場所:参議院議員会館第1会議室)

【副大臣より発言】

私の方からご説明しますが、第4回の政策会議で、今日、「中小企業金融円滑化法案(中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案)」と、金融庁としての来年度の税制改正要望案について、ご報告しました。

法案については、今日、議員の皆さんには法案の要綱も配らせていただいて、一応これまでご指摘いただいた問題についても私たちなりのご報告をさせていただいて、今日の会議をもって、これで政策会議としては一区切りをさせていただきたいと思っております。したがって、この後は30日の閣議決定に向けて、金融庁として作業を進めるということであります。

与党の先生方からは、もちろんまだまだ指摘したい点、あるいは若干考え方が違うという点はあろうかと思いますので、そういうことについては委員会審議の中でしっかりご指摘をいただきたいと思っております。

国会の方でどういう運びになるかは国会がお決めになることですから、私たちとしては何とも申し上げようがありませんが、十分にご議論いただいて、原案のまま可決していただくのか、場合によっては修正して可決していただくのか、あるいは運用でカバーできる部分については、委員会のご指摘を踏まえて、運用でカバーをするということを前提に可決をしていただくのか、どういう展開になるかわかりませんが、これをもって、この法案については提出の方向で作業を進めさせていただきたいと思っております。

それから、税制改正要望については、田村政務官の方から説明をさせていただきましたが、税調(税制調査会)も新しい仕組みでスタートしておりますので、金融庁としての要望を税調に提出し、その後の取り扱いについては、今後税調でお決めをいただくことだと思っております。

とりあえず、私の方からは以上です。

【質疑応答】

問)

これをもって提出の方向というお話でしたけれども、それは、今、作成されているものをこのまま、今日の会議の内容は踏まえず、とりあえず出すというお話ですか。

答)

いや、踏まえてです。

問)

では、またこれから修正が入ると…。

答)

大きく修正は入らないと思いますけれども。今日の議論ももちろん反映して、最終的な政府原案にしていくということですから、もちろん今日の会議で出た意見を無視するということではないし、それから、今日の会議でのやりとりは、どちらかというと前回出たご意見に対する追加のやりとりでしたので、それなりにご理解いただけたのではないかなと思っております。

問)

では、基本的にもう政務三役での案は固まったということで…。

答)

はい、ほぼ固まったということです。

問)

固まった段階で公表されるというようなお話だったかと思うのですけれども、それはない…。

答)

これは閣議決定したら、皆さんに。

問)

閣議決定までは出さない。

答)

今のところ、そういう段取りで考えています。閣議決定が30日で、閣議決定後には、当然、皆さんも法律案がご覧いただける状況になると思います。

問)

今日を含めて、これまで出ていた意見の中で反映していく部分はどういったところがありますか。

答)

例えば、今日は、だいぶ議論が収斂(しゅうれん)してきたと思うのですけれども、(政策会議の)最後の方で皆さんがおっしゃったのは、例えば、「新しい信用保証制度を無理に使ってもらうということはおかしいのではないか」と、「むしろ、金融機関と与信先の自主的な対応で、例えば、元本は返済猶予とか、そういうことになるのがあるべき姿ではないか」というご意見が二、三出ました。全くそのとおりでありまして、結局、金融検査マニュアル(の改定)で、去年、経営再建計画が10年のスパンでちゃんと展望できれば不良債権に分類しない、ということで、あれだけの動きが出たわけですから、今回、既に民主党がかねてから言っておりますように、金利をちゃんと返済していれば元本が猶予されても不良債権に分類しない、こういう対応は更にするわけですね。さらに、今日、ご意見が出た中では、「その担保の掛け目がちょっとあまりにも実態とかけ離れていないか」と、「だから、その担保評価のところを工夫するだけでも随分変わってくる」というご意見もあって、実はこういう金融行政上の考え方を変える、それに伴って金融機関のビヘイビア(行動)が変わる、これだけで、随分、融資の現場というのは実態が変わってきますので、そういうことを行うべきではないか、というご意見が最後の方で集約的に出ました。

したがって、今日皆さんのお手元には1枚、今までと違う資料が、多分、お手元に行っていると思うのですけれども、この右側からの金融行政の対応によって、借り手、貸し手の交渉の現場のビヘイビアが変わってくる、考え方が変わってくる、そのことによって、別に新しい制度に依存しなくても融資の実情が変わってくる、これが一番美しい姿だとは思っているのですね。

なぜならば、これはあえて名前を申し上げますけれども、櫻井(充参議院議員)さんが良いことを言っておられましたけれども、政権交代したわけですから、この金融行政についても、今までの政権とは若干考え方が違うわけです。だから、考え方が違うということが行政に反映されれば、当然、経済にもそれが反映されてくる、ということなので、それが最も大きなことであると。しかし、そういう動きをサポートするために、信用保証制度の考え方、これも考え方ですけれども、今までの緊急保証制度の使い方、運用の仕方、判断の仕方も変えるし、弾力化もするし、それから、あえて新しい制度も作って、いざというときは使ってくださいと。しかし、これは使えば使った分だけ、一定の確率で事故は発生するわけですから、その事故率の分だけは公的負担、つまり、国民の皆さんの負担になるわけですから、そうならないような格好で経済が自立的に回っていくのがベストでありますので、いろいろな議論を4回していただいて、この間、個別にも随分いろいろな議員の方からご意見をいただいたりしましたけれども、党として、あるいは政府・与党として、ある一定の結論に収斂(しゅうれん)しつつあるなということは感じております。

問)

この政策会議、1回目のときから出席させていただいているのですけれども、その会議に入る前の取材のときに、大塚副大臣にぶら下がりで質問させていただいたことがあって、この(通称)「貸し渋り・貸し剥がし法案」の決定プロセスというのが新しい政策決定のプロセスで、そのイニシャルケースになると、できるだけ報道陣に広くそのプロセスを開示して見てもらって、そしてそれを国民に、透明化を図って伝えてもらいたいというようなお話だったと思うのです。

できるだけこの会議に来ていたのですが、見せる部分といいますか、ご説明いただける部分と、それから見せられないとして、我々が退出しなければいけない部分があったと思うのですね。特に、与党議員がどんな質問をし、副大臣がどんな回答をされ、どんなふうに討議が進むのか、というところが非常に関心のあるところだったのですけれども、今回、そこは開示していただけなかったと。そうすると、政策会議がそもそもどういう位置づけのどういう会議なのかが、ちょっと正直判然としなかった部分があり、ちょっと悪い言い方をすると、事前承認機関でなくなったということもあって、与党の議員の「ガス抜きの場」なのではないかと批判する向きもやはりあります。

実際の実権というのは、政務三役がギュッと握ってしまって、それが良いのか悪いのか、今ちょっと判断に苦しむような感じもあります。この政策決定システムが変わることによって、どれだけ何が民主化されたのかとか、それからあと、なぜ討議の部分が開示されなかったのか、この辺りをもう少しご説明いただけないかなと思います。

答)

その「ガス抜きだ」という指摘があるというのは、我々も重々承知しています。ただ、我々の意図としては、決してそんなつもりはないということは、まず最初に申し上げます。したがって、議員の皆さんからいただいた意見というのは、検討の過程で真摯に反映をしておりますし、それから、政策会議だけが、与党の議員の皆さんからの意見をちょうだいするパイプでもないと思っております。さっき冒頭で申し上げたかもしれませんが、(政策会議の)最後の方でも、個別に、いろんな方々からご意見はいただいておりまして、適切かつ根拠のある合理的なご意見であれば、それはやはり同僚議員として参考にさせていただくということは大いにありますので、そういう意味では、そういうルートも含めて、決して「ガス抜き」ではないと。

その上で、マスコミの皆さんにどこまでフルオープンにさせていただくかというのは、さらに検討課題だとは思います。主に、マスコミの皆さんにオープンにしないケースというのは、一つは、まず場所の制約があるとき。後ろがぎっしりで、どうしてもご退出願いたいという場合はあります。それから、やはり人間の心情として、議論をする際にカメラが回っていると、妙にバイアスがかかったご意見になるケースがやはりあるのです。それはしかし、議員の側が自分で自制してしゃべれば良いことではないかという気もいたしますけれども、やはり限られた時間で、冷静かつクリエイティブな議論をさせていただくためには、少し、この内部的な会議ということで、そういう時間を確保させていただくことも必要ではないかと思っております。

もちろん、公共政策の形成プロセスなので、民間企業とは違いますけれども、しかし、どんな組織でも、すべての会議を完全フルオープンというわけにはまいりませんので、その辺はご理解をいただきたいと思います。ただ、今後、時と場合によっては議論の過程もフルオープンということもあろうかと思います。例えば、議員総会なんかでも、案件によってはむしろ見ていただいた方が良いという場合もありますので、その辺の判断基準というのは、今後、徐々に練られていくのではないかなと思っておりますので、そのようにご理解いただければと思います。

問)

証券税制の軽減措置は、今、行われているものに関しては、もう延長はしないという認識でよろしいでしょうか。その上で、少額の上場株式等の非課税制度も創設するということでいいでしょうか。その際の、「上場株式等」の範囲なのですけれども、現状の軽減措置については、上場株式等だけではなくて、投資信託等の金融商品も入っていると思うのですけれども、この非課税制度の創設に関しての「上場株式等」の範囲について教えてください。

もう一点、生命保険、扶養控除の件なのですけれども、この現行制度の国の控除額の上限が10万円から12万円ということで拡大されていますけれども、特にこの本制度については、新規契約から対象とするということなので、基本的に、なぜほかの金融商品があるにもかかわらず生命保険だけ、あえてまた控除を拡大するのかという点について、その理由を教えていただければと思います。

田村政務官)

最初のご質問に関しまして、軽減措置を延長しないのかどうか、ということでありますけれども、民主党が野党の時代の税制調査会におきましては、配当に関しては、やはり二重課税の回避という観点も含みまして10%というものを維持していくと。そして、譲渡益に関しては、本則20%に戻すというのは、当時、この数年間の民主党税制調査会における結論であったというふうに承知しておりますけれども、そこは3年後、当時の税制調査会の今までの主張をそのまま通すのかどうかというのは、また今後議論していくことになりますので、まだ決定をしているというわけではございません。

答)

ちょっと補足をさせていただきますと、軽減税率については、我々のマニフェストを読んでいただくと、「経済情勢をよく見て、当面は継続する」というふうに書いておりますので、その判断は変わっていません。今回、これは新たに要望するものとして掲げているわけで、軽減税率の状況については基本的に変わりがないと思っています。そのほかの譲渡益については、今回は要望だということでご理解ください。

田村政務官)

その前に上場株式等の内訳は、上場株式及び公募株式投信、ETF、J-REITでございます。

あと、生命保険に関しましては、なぜ生命保険だけかといいますと、生命保険は今回、医療保険とかに関しても加えて新しい枠組みを、ということを要望しているわけでありますけれども、やはりそこは年金医療も含めて、そういう社会保障上の重要性というものがほかのものより高いと、そういった意味合いが加わっているというふうに我々は考えた上での拡大の要望です。

答)

税制改正の基本的な考え方、いろいろな業界からの、業界としてのニーズとそのニーズが、公共政策上のニーズと、あるいはその合理性と合致をしているかということを検証していって、合致したものから順番に優先順位をつけていくわけですので、今回のこれは、生保業界として、やはり彼らの経営上こういうことを要望したいというのは、彼らの要望としては分かると。しかし、実は、「生命保険会社に医療保険は儲けさせ過ぎているのではないか」というご意見もあったので、そういうことも我々も踏まえつつも、しかし公的医療保険だけではカバーできない部分について、被保険者が自分の判断で保険を掛けるということは、日本の医療環境を民に多少補完してもらうという公共政策上のニーズもあるということで、民側、あるいは政策当局側の双方の考え方が合致をしたので要望をするという立てつけになっております。ただ、結構厳しい意見が出ました。要するに、民間の医療保険については給付率が非常に低いので、そんな余力があるのだったら、つまり、「民間企業にそれだけ利益を落とす余力があるのだったら、それを公的医療保険に回したらいいのではないか」というご意見もあって、それはよく分かります。ただ、今回の要望の考え方としては、さっき申し上げたとおりです。

問)

副大臣がさっきお示ししましたPDF1枚紙(「総合的パッケージを踏まえた対応(イメージ図)」)(PDF:56K)なのですが、たしか前回、経産省の方からのご説明では、プロパー融資というのが前提だというようなお話だったと思うのですが、この資料だと、制度の運用はそうとも限らないということになるのですか。

答)

いやいや、そうではなくて、ではちょっと簡単にご説明しますね。

まず上のほうから、シャドーがかかっている矢印で、箱と矢印で下りてくるのは、まず、この様々な(金融)検査マニュアルの変更とか行政のスタンスが変わることによって、民・民同士で借り手、貸し手で話し合いをしていただいて、条件変更、返済猶予に応じてもらうというのが、一番美しい姿だと我々は思っているわけですね。しかし、民間同士では話し合いがつかない場合に、例えば、与信先が信用保証とか政府系金融機関、つまり公的金融を既に使っている場合、それは左下の白い箱から出てくるわけですね。今回、信用保証協会は、もう現にやり始めているのですけれども、期間延長に応じるとか相当弾力的にやるという、政府系金融機関も住宅金融支援機構も含めて条件変更に応じていますので、仮に公的金融を使っている先が、その公的金融から条件変更に応じてもらった場合には、上の側の民のほうもプロパー融資も含めて、それに協調して応じなければならないという、この努力義務がかかっているわけですね。そうすると、ここでもうかなりカバーされるわけです。

どういうことかというと、今回、条件変更に応じてほしい先、特に中小・零細は、既にある一定の割合で、もう公的金融を使っているわけですね。その公的金融自身が、今回、条件変更に今まで以上に積極的に応じると。応じたら、そこにプロパー融資をしている民は、一緒に協調せざるを得なくなるというわけですから、実はこの上から左下のところだけで相当な部分がカバーされると。それに加えて、「新たな信用保証制度も作るので、それもよければ使ってください」という、こういう立てつけになっているということなのです。

問)

それに関してなのですけれども、「総合パッケージ」ではなくて、今回の貸し渋りというか返済猶予のところでは基本的にプロパー融資先ということになってくると思うのですけれども、日本の保証制度の普及度からして、プロパー融資をやっている金融機関というのは、業態というよりは、非常に限定的、言ってみれば特定の金融機関になってくるのではないかというような観点からの議論は、議員の先生の間からはなかったですか。

答)

特定の金融機関というと例えば。

問)

申しわけないですけれども名前は言いません。かなり絞られてくるような気が僕はしているのですけれども、そういう議論というのは…。

答)

ないです。

それでは、恐縮ですが、議員総会の時間になりますので。また、法案については閣議決定されたら皆さんに法文が届くようにしますので、よろしくお願いします。

(以上)

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