大塚内閣府副大臣記者会見の概要

(平成21年11月30日(月)12時30分~13時36分 場所:金融庁会見室)

【副大臣より発言】

それでは、本日の参議院の本会議で中小企業金融円滑化法案(中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案)が可決をされましたので、これからPDF政省(府)令(PDF:243K)PDF監督指針(PDF:392K)PDF金融検査マニュアル(PDF:615K)等の具体的な内容を詰めて、一刻も早く法の施行にこぎつけるというフェーズに入りますので、今日は、それらの内容について簡単にご説明をさせていただきます。

まず、お手元に政省(府)令の概要が書いた紙がございます。政令と府令について書いてあるものです。

読んでいただければ分かるようにはしてございますが、一応、大きな項目だけ口頭で述べさせていただきます。

まず政令で規定される事項の概要といたしましては、1番目に、「貸付条件の変更等の対象となる中小企業者の範囲」について規定をいたします。点線の中にありますように、「追加する者」と「除外する者」が規定をされることになります。

それから2番目に、「貸付条件の変更等の対象から除外される者の範囲」が規定をされます。ここについては、既に法文の中にも盛り込まれておりますが、金融機関の関連会社や大企業の子会社等のことでございます。

政令ではこういうことになりますが、府令においては、そこから下のような内容が規定をされることになります。

1番目に、「政令(施行令)で定める金融機関又は大会社の子会社等の判断基準」であります。具体的には、「子会社は、議決権の過半数を保有している場合」、「関連会社は、議決権の100分の20以上を保有している場合」ということになります。

2番目に、「金融機関が緊密な連携を図る者」。これは、法案の中でもご説明をしておりますし、審議の中でも申し上げましたが、大体、多くの事業者の皆さんが、複数の金融機関とおつき合いになっておりますので、それらの金融機関が協調して今回のこの状況に対応してほしい、という枠組みになっておりますので、連携を図るべき者として、個別の金融機関名等を列挙しつつ規定をすることになります。

そして、次のページですけれども、3番目として、「金融機関に求められる体制整備の内容」と。これは、その点線の中にありますように、体制を整備するというのはどういうことかと。これは、条件変更等の申し出が借入者からあった場合どういうふうに対応するかという、まず、「そもそもの方針、各金融機関の方針をきっちり策定しているかどうか」ということ。そして、「それらの状況を適切に把握するための体制」。つまり、営業店で、今、何が起きているのか、いわば法案の趣旨に照らして、営業店で顧客に適切ではない対応をとっていないか、というようなことが、ちゃんと本店なり本部なりに上がっている体制になっているかどうか。それから、「それらに対する借入者との間で生じる苦情等を適切に把握」しているか。つまり、大体、ネガティブな情報というのは経営トップには上がってこないというのが、金融機関に限りませんけれども、大企業の常でありますので、そういうことに対して、ちゃんと情報が上がってくるようにしていただきたいということ。そして、審議の中で、再三、大臣もおっしゃっておられますし、私も申し上げましたが、ここまで、この10年ぐらい、大変厳しい中で存続をしてきている現在の中小企業や零細事業者の皆さんは、不景気に対して耐性、つまり耐える性質、耐性があって、ここまで頑張ってきた企業の皆さんであって、この企業の皆さんを支えて育てていく、復活をさせていくということは、結果として、金融機関の先々のROA(総資産利益率)を高め金融機関自身の経営基盤を強化する、ということでありますので、「中小企業者の事業の改善又は再生の支援を適切に行うための体制」。これは人員も含めてです。そういうことをちゃんと整えているかどうか。そして、「これらの措置の実施にかかる記録をきっちり保存する」。記録を保存しませんと、その次の4番目の情報開示に情報開示に資さないことになりますので、記録の保存をしていただくということであります。

4番目として、「開示、当局への報告の方法・内容」等であります。これは、法案の中にも記載してございますが、「銀行が四半期、その他の金融機関は半期ごとの報告」になりますが、「開示・報告の対象期間経過後、45日以内に開示・報告」をしていただくことになります。そして、どのような開示をしていただくか、ということですが、「貸付条件の変更等の実施状況について、申込み、実行、謝絶、審査中、取下げ、謝絶のうち、他の金融機関等が応諾(判断)をしたにもかかわらず、「うちはできません」という謝絶をした案件について」。そこまでについては件数、金額を基本的に報告していただくということです。そして、「条件変更に向けた基本方針等、体制整備の概要」、そして、「謝絶、取下げに至った案件の概要、理由」と。これだけの報告をしていただくというのは、金融機関の皆さんにとっては大変な負担であるということは十分理解しておりますが、しかし、それだけの負担をあえてしていただいてでも、ここは金融機関と、そして企業側と協力して乗り切っていかなければならない日本経済の局面だという理解でおりますので、金融機関の皆さんにはご協力をいただきたいと思っております。

以上が、政省令、つまり政令と府令の概要であります。

次に、「監督指針(案)の概要」という紙がお手元にあると思います。

監督指針については、法律の条文に対応して幾つか加筆をする、ないしは修正をしていくということになります。

これもご覧いただいたとおりでありますが、まず、「貸付条件の変更等の申込みに対する対応」、法の3条から5条に関しては、1番目として、「債務者から貸付条件の変更等の申込みに関する相談を受けた場合には、真摯に対応しているか。また、債務者から貸付条件の変更等の申込みがあった場合には、債務者の意思に反して申込みを取り下げさせていないか」。この辺りは、重要なポイントになります。「なかったことにしてください」と、「件数にはカウントさせないことにしてください」という形での情報の制御をしないようにということを監督指針に盛り込むわけですから、当然、監督においてはそういう姿勢で見せていただくということになります。

2番目、「貸付条件の変更等の申込みを謝絶する場合には、これまでの取引関係並びに債務者の知識及び経験等を踏まえ、謝絶に至った理由を具体的かつ丁寧に説明しているか」。

3番目、「中小企業者との協議に当たり、経営再建計画の策定に向けて真摯に議論しているか。また、経営再建計画を策定する意思のある中小企業から要請がある場合には、その策定を支援しているか」。つまり、この辺りは、後でお話しする(金融)検査マニュアルなんかで、不良債権の認定の基準として再建計画を1年間は策定を猶予するというか、そんな余裕がない方々が多いわけです。今までは「作ってください」と。作れないと、「じゃあ、もう取引できませんね」という感じになっていたのですが、「それはないでしょう」ということでありますので。策定を支援して、1年支援しても作れないというのは、それは、事業者側ももちろん頑張ってもらわなければいけないですが、真剣に支援して作れないということは、金融機関側の支援が足りない、あるいは支援する能力がないというふうに言えなくもないわけでありますので。大変、文言の字面以上に厳しい監督指針だと思っております。

4番目、「経営再建計画を策定した場合には、その進捗状況を適切に管理するとともに、必要に応じて中小企業者に対して助言を行っているか」。

5番目、「他の金融機関から借入れを行っている中小企業者から貸付条件の変更等の申込みがあった場合には、守秘義務に留意しつつ、中小企業者の同意を前提に、金融機関間で相互に情報の確認を行うなど、緊密な連携を図るよう努めているか」と。この辺りは、審議の中でもご質問が出ましたが、何かそういう申し出をすると風評が広まって、かえって貸してくれなくなるのではないかとか、実際、そういうことを慮って躊躇(ちゅうちょ)している方がいっぱいいるのです。まさしく、そういう申し出を受けた金融機関は、守秘義務に留意して他の金融機関と一緒に協調をしていただくということの精神が、この監督指針の5項目目に盛り込まれているわけであります。

6番目、「中小企業者から貸付条件の変更等の申込みがあった場合であって、他の金融機関が当該中小企業者に対して貸付条件の変更等に応じたことが確認できたときは、できる限りこれに応じるよう努めているか」と。つまり、この監督指針の6番目と、さっきの府令の内容を合体をすると、つまり、他の金融機関が条件変更に応じたのだけれども自分のところは謝絶をした、という場合には、そういう件数が報告に乗ってくるということになりますので、ちゃんと合理的な説明がつかないとなかなか厳しいことになるということであります。

7番目、条件変更対応保証(仮称)の利用に先立って、中小企業者の事業についての改善又は再生に向けた真摯な検討を行うなど、その制度の趣旨を踏まえた対応がなされているか」。この辺りも、先ほどの4番目の「助言を行っているか」とか、こういうところと抱き合わせると、例えば、法案の内容というのは、国民の多くの皆さんや中小・零細事業者の皆さんは詳しくはご存じないわけですよね。そうすると、例えば、「今回の法案で、何か新しい信用保証制度できたらしいですね。使わせてくれませんか」とご相談に来ますよね。しかし、ここで申し上げている趣旨は、そういうときにも、「いやいや、いきなりそういう新しい保証を使わずとも、緊急保証もあるし、セーフティネット貸付もあるし、しっかりそういうものもご検討いただいたらどうでしょうか」ということを、まさしく、親身に、借入者側の立場に立って助言をしていくという金融機関のビヘイビアを求めているということであります。

8番目、次のページですが、「貸付条件の変更等を行った中小企業者に対して適切に信用供与を行っているか。例えば、貸付条件の変更等の履歴があることのみをもって、新規融資や貸付条件の変更等の申込みを謝絶していないか」。これは、審議の中で、公明党さんからもご指摘があった点でありますが、監督指針にしっかり盛り込ませていただきました。

9番目、「住宅資金借入者から貸付条件等の変更等の申込みがあった場合には、無理のない返済に向けて、債務者の財産及び収入の状況を勘案しつつ、きめ細かく相談に応じているか」。

次に、法の6条関係(金融機関の体制整備)であります。

(10番目、)「法第4条及び第5条の規定に基づく措置の実施に関する方針を策定しているか」。先ほど、政省令のところでも申し上げた基本方針です。そこに盛り込むことは、取組み方針や態勢整備、特に括弧内、経営陣が本当にそういうことにコミットしているかということです。ありがちな話ですが、「あとは融資部長とか審査部長で考えておいてくれ」みたいな話では困ると。これは、政府としてこういう法案を作ったと、そして国会が可決をした、ということの重要性を、免許事業者であり、社会的責任のある金融機関の経営陣として、その点を十分に認識して対応していただきたいという趣旨であります。

それから、11番目、「貸付条件の変更等の申込みに対する対応状況を適切に把握するための態勢を整備しているか」。

12番目、「貸付条件の変更等に係る苦情相談窓口を本部に設置しているか」。

13番目、「営業店の評価、その他業績評価等の基準が、基本方針と整合的なものとなっているか。基本方針に沿わない対応を慫慂(しょうよう)するような評価基準となっていないか」。この13番目も、大臣が第二記者会見のほうで言っていたのかな、「踏み込み過ぎかもしれない」なんて言っていましたけれども。確かに、基本はこれらの営業店の評価基準等々は各金融機関のもちろん内部のガバナンスに関する話ですが、しかし、そのガバナンスの構造が法案の趣旨に反するような方向に向かっていないかということは検査・監督でしっかりチェックをさせていただくということであります。

それから、14番目は、「(本部及び営業店において、)貸付条件の変更等を行った中小企業者の経営状況に関する期中管理を適切に行うための態勢を整備しているか」ということであります。

次に、(金融)検査マニュアルであります。

これは、今まで申し上げた政省令や監督指針の内容が(金融)検査マニュアル的に反映をされているということでありますので、右側の詳しい概要は申し上げませんが、左側の大きな構造をご覧いただくと、今までは、(金融)検査マニュアルというのは「リスク管理編」しかなかったわけです。灰色のこの括弧が3つありますけれども、真ん中の「金融円滑化編」というのは全くなかったわけでありますので。金融機関にとって、もちろん健全な経営をしていただかなくてはいけないのでリスク管理は重要でありますが、しかし、そもそも、何度も申し上げますが、金融機関にとって優良な顧客が育たなければ、結局、財務の内容も健全にならなければ金融機関としても発展をしていかない、ということを考えると、本来、取り組むべきは金融の円滑化であり、その中で、与信先を育てるという役割を担っているわけでありますので、そういう機能を本当に果たせているのか、ということを、まず第一義的に検査をしていくということでありますので、本来申し上げるべきことを、今後は検査で申し上げていくということであります。

詳しい内容は、ホームページからダウンロードできますので、ご覧いただければと思います。

あと、幾つか資料を添付してありますが、それはご覧いただければと思います。

以上、今日から、大変ショートノーティスではありますが、パブリックコメントに付して、可及的速やかに法の施行をしたいということでありますので、改めて、記者の皆さんに説明をさせていただきました。

私からは以上です。

【質疑応答】

問)

まず、法律の施行日ですけれども、大体のめどは。これは、年内というのは外せないのだと思いますけれども、大体、再来週なのか、どのぐらいなのかということを教えてください。

答)

再来週ということはあり得ないです。「可及的速やかに」と申し上げているので、もっと早いと思います。

問)

もっと早いということですね。

答)

かなり早いです。

問)

ということは、週内をイメージしてよろしいという感じですね。

答)

週内も「可及的速やか」のうちに入っていますので、今後、パブリックコメントが集まってきて、大幅な、何かチューニングを要するようなことがなければ、早ければ週内ということもあり得るということです。

問)

実効性の部分なのですが、かなり金融機関に伺うと(信用)保証が40%ということで、「やはり慎重になるよね」という話、本音が聞こえてくるのですけれども、これだけいろいろな、(金融)検査マニュアル、監督指針を作った中で、実効性についての考え方、評価。これで十分でしょうか。

答)

多分、もし、今、ご質問いただいたような内容が本当に金融機関の方から来ているとすれば、やはり、まだその方もこの法案の内容を詳しくご存じではないわけです。条件変更対応保証(仮称)というのは、何度も申し上げますが、最初から「それを使ってくれ」という話ではないので。今週中にも発表される経済対策のほうとも連動しますけれども、緊急保証とかセーフティネット保証、まだ枠も余っているし、これから「そこの部分で条件変更にしっかり応じていきますよ」ということをやるわけですから、実効性はかなり期待していると。金融機関の皆さんが、本来のバンカーとしての、あるいはバンキング機能をしっかり発揮していただけることを大いに期待している、ということであります。

問)

中小の経営者の方からしますと、複数の金融機関とお付き合いしていますよね。まずどこへどう行ったらいいのか、ということがよく分からないのですけれども、まずメインバンクに行くということになるのでしょうか。

答)

それは、その企業の方のお考えですけれども、常識的には、もし、メインという立場の金融機関があるならば、そこにお申し出にいかれるか、あるいは、既に公的金融を使っておられるならば、公的金融のほうに条件変更のご相談にいくと。そのどちらかだと思いますけれども。

問)

改めて、この法律、成立するまでいろいろな曲折がありましたが、この成立の日を迎えた感想をお伺いしたいのですが。

答)

年末に間に合って、とりあえずはホッとしているというのが正直な印象です。先週、ちょうどドバイショックもありましたし、経済情勢が本当に厳しい中で、日本経済を支えている中小企業や零細事業者の皆さん、あるいは勤労者の皆さんに少しでもお役に立つ法案であってほしいと思っていますので、間に合って良かったと思っています。

問)

いわゆる不良債権の基準緩和の関係なのですけれど、この(金融)検査マニュアルのところで、「条件変更を行っても、「貸出条件緩和(債権)」に該当しない要件を従来に比べて拡充」というところで、先ほど「経営改善計画の作成を最長1年間猶予する」というお話がありましたけれど、これ以外にどのように拡充されているのでしょうか。

答)

それ以外には、例えば、金利をちゃんと払っている貸出については、元本の返済の猶予があったりしても、そう簡単に不良債権にしないようにということは、これは(金融)検査マニュアルに盛り込みますので。これは、民主党のマニフェストでも言っていたことです。それは、せっかくですから、細かいことを言いましょうか。

1点目は、今、ご質問にあった経営改善計画との関係ですね。不良債権に認定しないと。

それから、2点目として、経営改善計画等の策定に当たって…。

要するに、いろいろなものの合わせ技なのです。今、申し上げたように、そういう話も盛り込んでいますし、それからもう一つ、結果として、不良債権の認定基準にかかわってくることも盛り込んでいまして、それはどういうことかというと、要は、「担保の掛け目とか追担(追加担保)に関してあまり非常識な対応するな」ということをはっきり盛り込んでいるわけです。これは、(金融)検査マニュアルとか監督指針のほうに盛り込んでいるのですが、それはどういうことかというと、今までは、例えば、不動産担保を出していても、それを公示地価の8掛けで、しかもその8掛けから、これは例えばの話ですが、8掛けから更にそれを半値で担保価値として見るというようなことをやって、何か地価が下がったというような情報があるので、これを評価すると、急に「担保が足りなくなったので追担入れてくれ」とか。追担入れられない人は、またどこかからお金を借りてこなければいけないわけです。

そういうことの繰り返しが、結果として企業の財務状況を悪くして、既存の貸出も不良債権に分類されるという悪循環に陥っているわけです。だから、悪循環に陥るような仕組みを是正する。中小企業者の皆さんのこれまでの実感、苦情をしっかり取り込んだ形で、要所要所にそれを散りばめていますので。だから、結果として、不良債権に分類されるような事態を回避する仕掛けが幾つか入っていますので。そういうふうにご理解ください。

だから、経営改善計画の猶予の話とか、「まずは金利をしっかり払ってください」という話とか、それから雪ダルマ式に借入れが増えていったり、あるいは担保を調達するために何か更に無理なことをしたり、そういうことにならないような仕掛けが入れてあるので、それらがシナジー効果を発揮して、結果として不良債権というのはそんなに増えない。こういう仕掛けになっていますので、一回ダウンロードしてよく読んでみてください。

問)

今のところなのですけれども、そうした場合、どうしても外部から見た場合、不良債権がどれだけあるのかというのは、これまでと比べて見えにくくなるのではないか、もしかしたら知らないうちに銀行の経営はとても悪化しているのではないか、というようなことが懸念されると思うのですけれども、そういったところは…。

答)

それは、その質問自身が、やはり記者クラブの皆さんにも、これまでの金融行政の考え方がしっかり浸透しているから。

どういうことかというと、「不良債権に分類しなくていいものまで分類していたのではないか」という思いが、若干、私たちにはあるわけです。だから、不良債権は不良債権として、今後もしっかり分類をしていただくので、我々は、その実態を把握できます。しかし、分類の基準というものについて、より企業者の皆さんの実感に近いものに調整をした、ということですから、引き続き、金融機関の不良債権の実態は正確に把握できるものだというふうに思っています。

問)

先ほどのご説明の中で、監督指針の8.ですか、審議の中で、公明党からの指摘があって…。

答)

「指摘があったから」というだけではないです。

問)

そういう経緯もあり、この「貸付条件の変更等の履歴があることのみをもって謝絶しない」とかも加わったというご説明がありましたけれども、そのほかに、国会審議の経過も踏まえて、加わったり修正されたりした部分というのは、今日の発表の中にありますか。

答)

それは多々あるので、一個一個、なかなか「ここが」「ここが」というふうにご説明しにくい点もありますが、例えば、3条、5条のほうからずっと見ていくと、例えば、審議だけではなくて政策会議の場で出た話として、1番もそうですけれども、「債務者の意思に反して申込みを取り下げさせたら件数に上がってこないじゃないか」という指摘もあったわけです。そういうものは、当然、それは政策会議のご指摘はごもっともだなと思っているわけですから、入れているわけであります。

それから、謝絶をすることも当然あるわけですけれども、「謝絶をしちゃいけない」と我々は申し上げていませんので。あくまで、やはり先々の見込みのある企業の皆さんを中心にということなのですが、それでも謝絶をしなければいけないような場合に、「「理由はこうだ」というふうに単に通告して終わりにするようなことはしないでくれ」という与党議員の先生からの、この話は政策会議外でアドバイスをいただいたのですけれども、これは、だから2番目にある「丁寧に説明しているか」と。何をもって「丁寧」というのかはなかなか難しいですけれども、しかし、これは監督指針ですから。金融機関の皆さんもみんなこれを読みますから、こういうことも反映しているといえば反映しているし。

それから、そもそも経営再建計画の策定を支援してもらわないと中小企業の方々、中小といっても本当に10人とか20人ぐらいでやっていて、「「そんな文書を作っている余裕なんかないよ」という人たちのために支援してあげるのが筋ではないか」という意見もあったので、「策定を支援するか」とか、「助言を行うのか」とか、結構あちこち散りばめられているのです。

だから、私たちとしては、参議院で自民党の皆さんが質問してくださらなかったので残念だったのですけれども、審議の中で、野党の皆さんからご指摘いただいたこととか、もちろん与党から指摘いただいたこと、あるいは政策会議で言われたこと、大変参考になったなと思っていますし、要所要所に散りばめられている、そういうふうにお考えください。

問)

先ほど、副大臣は、金融検査マニュアルの説明のところで、「従来の、今までのやり方で、不良債権に分類しなくても良いものまで分類していたのではないか」というふうなご指摘をされているのですが、新しい検査マニュアル改定に関連しまして、少々テクニカルな話になりますけれども、金融機関の引当てとか、そういったものはどういうふうに変わっていくのかなという、ちょっとその辺のお考えを聞きたいのですけれども。

答)

これはご承知のとおり、例えば、メガ(バンク)なんかは内部格付手法を使って破綻確率とか出しているわけですよね。だから、彼らのそういう定性的なデータと、それから、この分類上何が不良債権になっていくかというようなことの双方を睨みながら、じゃあこのカテゴリーに属する融資についてはどのぐらい引当てを積まなければいけないか、ということが決まっていくわけですので、今回の、この金融検査マニュアルの改定で、引当てそのものが実際にどのぐらいになっていくかというのは、すぐには予測できないですけれども。しかし、今まで不良債権に分類されているものの中でも、分類されなければ、「実はちゃんと他の金融機関も含めて融資が続いて中小企業としてやっていけたのに」という人たちが結構いたわけです。そういう人たちが、そういう本来あるべき状況に戻っていけば、当然、引当てはその分は減っていきますよね。

しかし、こういう経済状況の中で、今回、かなり緊急的な対症療法として出しているという面もありますので、そちらの面が強く出て、経済状況が改善しなければ、当然、引当ては増えていくことになりますし、結果としてどうなるかというのはちょっとしばらく様子を見ないと分からないです。

問)

細かいところなのですけれども、金融機関が情報を開示するところで、45日以内云々とあったのですけれども、その場合、一番最初に金融機関から条件変更の実施状況が開示されて、公表されるのは5月半ばぐらいになるという理解でよろしいのでしょうか。

答)

これは、基準の日から45日後。対象期間経過後ですから、一番早いと年度内。最初は3月31日です。

問)

3月31日が、経過後の基準日になるのですか。そこから45日後以内という。

答)

ということです。

問)

だから、一番遅くても5月中旬まで、決算時期ぐらいまでには出てくるということですね。

答)

そうです。

問)

他行とやっている場合、ほかの金融機関とかとやっている場合、「なるべく協調してやってください」というご説明があったと思うのですけれども、その場合、例えば、それが政府系かもしれないし、ライバル行かもしれないのですけれども、例えば、最初にやったところの判断が適正なら良いかもしれないが、例えば、物凄い緩る緩るの判断をしたとして、それに追随する他行も協調ということでそれに合わせなければいけないということになってしまうと。例えば、それぞれの金融機関の与信判断は、銀行で一番大切だと思うのですけれども、そこを奪ってしまう、その協調の度合いなのですけれども、奪ってしまうことにならないかなという懸念があるのですけれども。

答)

だから、これは別に謝絶してもらっても良いのです。そこがまさしく今後の金融機関の能力や善し悪しが問われてくるわけですが、最初に、本当に緩る緩るな判断をしたということであれば、協調を求められた他の金融機関は、「いやその判断は間違っています」と言って、ちゃんと自分たちで立証すれば良いわけです。「私たちは、財務状況を見る限り、とても最初にご判断されたA行さんと同じ判断はできません、かくかくしかじかの理由で申しわけないけれどできません」と、それは堂々と言ってもらえば良いわけです。

だから、これは長い間委員会でも議論されていることですけれども、本当に、金融機関というのは一体何なのだろうか、ということが、これから改めて、日本が高度成長期も終わって、失われた20年が終わって、日本の経済をこれからもう一回ジャパンライジングにしていかなければいけないときに、金融機関の皆さんに自問自答していただく局面に入るわけです。

どういうことかというと、委員会の中でも時々指摘されていたけれども、ある都銀が出したら、中小、地域金融機関は、「じゃあ」と言って「相乗りをする」と言ってみたり。そうすると、「一体、中小、地域金融機関は独自の判断をしていないのでしょうか」みたいな議論も、随分、委員会で行われていましたね。それから、逆に、政府系金融機関が出すと決めたら、あるいは商工中金さんが出すと決めたら「うちも乗る」みたいな。本来、そういうものではないのですよ。各行がそれぞれ与信能力を持っているからこそ金融業として免許がおりているわけですから。

非常に杓子定規なことを言うようですけれども、もう一回原点に帰ってそれぞれの金融機関にご努力をいただきたい、というのが、この法のバックグラウンドにある私たちの思いなのです。だから、別に、本当に緩る緩るな判断を他行がしたというのだったら、堂々と「自分たちは違う」と言って謝絶をしてもらえば良いし、そのことでちゃんと説明がつくのだったら、別に検査で理不尽にいじめられるということもないし、そういうことなのです。ぜひご理解ください。

問)

経営改善計画の、いわゆる実抜計画と言われるやつですけれども、それの策定を最長1年間猶予するという話なのですが、そうすると、例えば、条件変更したタイミングでは、金融機関側は、例えば、本当に返済可能なのかというのが具体的なものがないまま条件変更に応じて、しかも不良債権にしないという扱いになるのだと思うのですけれども、ただそれは1年間待ちますと…。

答)

それはちょっと違いますね。結局、これも今の話と関係があるのですけれども、各営業店は、与信先の企業のことはよく分かっているからこそ金融機関なのです。そうすると、「条件変更したい」と言ってきてくれたときに、今までは「経営改善計画作ってください」、「1週間後に紙を持ってきてください」と言われても、中小企業のおやっさんはそんなものを作っている余裕がないわけです。そのときに、融資担当の方は、ちゃんとその企業の財務状況も営業の内容も分かっていて、かつ今回はビジネスマッチングとかそういうことも、例えば、各業態の横のつながりでやるようにとか、メガだったらメガ全体の中でやっていただくように協力も要請しているわけですから。1年先は自分たちも営業活動にも協力するし、しかし、今の財務状況を見ていると、多分、何とかなると思うから、「じゃあ、経営改善計画は、この年末に出せと言ってもご無理でしょうから、来年の夏ぐらいに向けて一緒につくりましょう」と言って判断をその時点でしていただくわけです。

だから、これは、ちょっと脱線しますけれども、金融機関の皆さんというのは、かつてはかなり給料が高くて、今は、大分下がっちゃって。特に、信金、信組の皆さんなんて、決して給料は高くないのだけれども、私は、給料は高くて良いと思うのです。それはなぜかと言ったら、そういうふうに企業の皆さんが困って相談にきたときにアドバイスをして、ある意味、経営者の代わりができるような知見を持っているからこそバンカーなのです。だから、そういう本来のバンカーをぜひ目指していただきたいし、そういう機能が再生しなければ、我が国の経済ないしは中小企業は、そう簡単にこれから復活するということはできないかもしれない。だからこそ、金融機関の皆さんに、「しっかりそこを見てね」ということなのです。だから、この気持ちをぜひ、まずご理解ください。

問)

確か、2010年までの時限立法だと思うのですけれども、金融検査のほうは、通例、大体、2、3年おきだったと思うのですが、その辺のずれがありますよね。(法律の)施行期間中に(検査に)入らない金融機関なんかも出てくるかと思うのですけれども、その辺は何か集中検査とか、そういうもので対応するのでしょうか。

答)

集中検査はやるのですよね。

事務方)

これから検討します。

答)

スケジュールとか対応については考えますけれども。ただ、これはまだ申し上げていないことなのですが、施行のタイミングに合わせて、大臣から検査官に大臣指針みたいなものを、多分、書面で出します。同時に、大臣名か私の名前か、どちらか分かりませんけれども、あるいは長官名かもしれませんが、各金融機関、業界団体、それから企業側の団体に対してレターも出します。

その中で、特に金融機関の皆さんには、融資の現場で、「(金融)検査マニュアルに書いてあるから融資できません」みたいな話とか、よく今までそういうことが現場で言われているという話があったではないですか。「そんなことは言っちゃ駄目ですよ」と。そもそも、まさしく自分たちで目利きする能力があるからバンカーをやっているわけですから、「そういうことは言わないでください」ということは、そのレターの中ではっきり申し上げます。それから、企業側に対しても、もしそういうことを会員企業が融資の現場で言われたら、「金融庁にちゃんと情報が入るようにご協力ください」ということもお願いをします。

だから、もし、今日、申し上げている体制整備とか金融機関ごとの基本方針が十分に整っていない金融機関で、現場でそういうことが起きるような情報が上がってくれば、そういうところは集中的に検査しますから。だから、きちんとやっていただければ、金融庁は今までよりも金融機関の皆さんにとってセーフガードのような役割になりますが、きちんとやっていただかなければ、それはそれで監督官庁として厳しく対応させていただくという、当然のことをするので、全体として検査の日程とか件数がどうなるか、ということは、今、事務方がフォローしてくださったように、詳細はこれから検討します。

問)

とりあえず集中検査は考えているという形なのですか。

答)

これから考えます。するかどうかも含めて。

問)

これは一時的な改定なのですか。それとも、やはり法律が終わった段階でも、このマニュアルがそのまま生きていくという可能性はあるのですか。

答)

内容的に法律と連動している部分は当然なくなるものもあります。ただ、今回は、当然、我々はマニフェスト至上主義ではないけれども、しかし、マニフェストはできる限り守っていく、実現していくという立場ですから、例の金融アセスメント法案のこともマニフェストに書いてありますよね。多少、そういうものを先取りしている、そういう精神を込めている部分もあるわけですから。仮に、経済状況が良くなって、この法案そのものはどこかで終わるという局面が来た場合に、この中のエッセンスとして恒久的に取り入れるべきものは次のステップとして、例えば、アセスメント法案という形に変わっていったりするかもしれませんので。そういう動きと連動して、(金融)検査マニュアル等々の内容もチューニングされるというふうにご理解ください。

問)

法案ができる過程のことを改めて確認しておきたいのですけれども、こういう検査・監督の中身が固まる前とか、法案そのものが固まる前から、亀井さんが「モラトリアムを政府として実施する」とか…。

答)

こだわりますね(笑)。

問)

そこはやはり初めてできた法案で、こういう法案ができる過程で亀井さんがああいうことを繰り返し発言したことは、私は不要な混乱を招いたと思っているのです。そこは、大塚さんも途中の経緯を見て、今日、法案が成立したわけですけれども、今回、この法案ができるに至る過程の中で何か問題点とか、亀井さんに行き過ぎた発言があったとはお思いになりませんか。

答)

特段、思いませんけれども。しかし、政治家というのは、あるいは大臣というのは、行政官と全く一緒であっては困るわけでありまして、何が今国民の皆さんにとって、あるいは政治にとって重要な課題であるかということをきちんと情報発信していく、という役割も担っているわけでありますので、結果として、特段問題があったとは思っていません。

問)

それに関することで、法案ができていく過程で、今回、政務三役が主導で法案作り、監督・検査もされていると思うのですが、業界側といろいろヒアリングをしても、その具体的な中身はなかなか公表できないのでしょうけれども、法律ができていく過程で、そういう議事録とか、誰がどういう権力なり考えを行使したか、というのが、例えば、後から検証できるように何かしているのか。考えにくいですけれども、どこか特定の業界から意を受けた政務官なり副大臣なり大臣の強い発言があったというのが、後から検証できるようになっているのか、その辺り、透明性の過程の検証とか、法案ができるプロセスというもの、これは自民党時代より透明性はどの程度が上がったと言えるのですか。

答)

かなり上がっているのではないですか。議事録という形で全部残せれば良いけれども、それはまずワークロード的に不可能です。

それから、可能な限りはもちろん公開していきますけれども、今回は、別に、そう透明性が欠けていたとは思っていないですし、それから、民主党政権も10年先、20年先か分かりませんけれども、今はそういうご懸念になるような業界団体とのつながりは一切ありませんから。今回のプロセスについては、特段問題があったとは思っていません。

問)

今日の法案そのものということではないのでちょっと恐縮なのですが、今回の法案の趣旨というのは、副大臣がおっしゃっているような、本来の銀行としての努力とか、そういったことは、「銀行が健全である」という前提に立てばそのとおりだと思うのですけれども、今回、9月の中間決算が出揃いまして、第二地銀等を見ていますと、相当、トップラインの収益力が落ちております。資金益はどんどん減っていまして、特に、政策金利の低下もありますけれども、日銀の金融システムレポートでは、「公的保証が長く続いていることがスプレッドを悪化させているのではないか」というような指摘もありますし、実際、第二地銀の財務担当者などで公的資金の入った銀行の金利攻勢といいますか、「そういったものがきつくて」というような話も聞きます。

すみません。長くなったのですが、私なんかから見ると、そういった一部弱体化している金融機関があるのではないかと見えるのですが、今の金融機能強化法は、健全行への公的資金の注入を前提にしていますので、配当制限等も特にないと聞いています。そういう弱い金融機関があるかどうか、ということについての現状の副大臣のご認識と、そういったようなことに対して、金融庁としてはどういうふうなお考えでいらっしゃるのかというのをお聞きしたいのですが。

答)

もちろん、金融機関の経営状況は各行によってまちまちであるとは思っています。したがって、個別にしっかり見ていますので、金融機能強化法の枠組みで対応できないという場合には、それは「適切に対処する」としか申し上げられませんが、今回の法案が、そういう経営状況の厳しいところに何か無理強いをするようなものではない、ということだけはしっかり各行に説明していこうと思っています。

ただ、やはりこれはそもそも論に戻るのですけれども、確かにスプレッドも低いし、日本の金融機関のROAは欧米に比べれば低いです。だけど、企業セクターのROAと金融セクターのROAというのは正の相関関係があるのです。日本の金融機関のROAが低くて、今、あなたがおっしゃるような状況の金融機関があるというのは、取引先のROAが低いからなのです。取引先のROAが低いから、ますます良いとこだけとつき合おうとやっていたら、縮小均衡で、かつ、良いとこだけが自分たちの与信先の周りにいるかといったらそうではない中で、この20年間ジリ貧状況が続いているわけですから。

だから、もう一回原点に帰って、与信先を育てるということをやると与信先のROAも上がり、自分たちのROAも上がるという、そういうパスをぜひ追求していただきたい、というのが趣旨ですので、個々に厳しい先があればきちんと行政として対応していきたいと思っています。

問)

今回の件で、金融機関が乗りにくい理由として、自己資本比率の問題があるのではないかと思うのですけれども、「分類しなくてもいいよ」ということで自己資本比率を自己査定で計算した場合、従来よりも自己資本比率が高くなることもあり得ると思うのですが、そのときに検査が入って、「この査定は甘いよ」というようなことで、過去においては担保の価値の評価も含めて引き下げられて、特に信金、信組なんかは破綻させられたという経験があって、金融庁の検査を信用できないと。このまま金融庁の言うとおりに査定したら、また過去のようになるのではないか、という不信感もあると。自己資本比率を計算する場合の検査の数値的な内容。管理債権のほうの、検査をする場合の細かい数字的なものについて、金融機関側にとって担保があるのか。こんなふうに査定をしても後から検査を受けたときに大丈夫なのかという担保はあるのですか。

答)

この法案の中で、何かそういう担保規定があるわけでは当然ないですけれども、政権が変わって、金融行政のあり方についても、今、我々は、軌道修正しているわけです。だから、そこは、今、ご指摘のような点についても、整合的になるようにこれから調整していくということです。特に中小、地域金融機関の皆さんにはそれを信頼していただきたいし、見届けていただきたいと。何しろ、皆さんもご承知のとおり、やはりメガと中小、地域金融機関の大きな違いは、中小、地域金融機関はどこか他所に移動することができないのですよね。そこで営業していくしかないわけですから。そういうことについては、旧政権下の金融行政当局よりは、新政権下の金融行政当局は的確に認識していますので、中小金融機関の皆さんのご懸念には及ばないというふうに思っていますので、しっかりやらせていただきます。

問)

今までの機能強化法も同じなのですが、金融機関同士の競争条件という意味では、かなり公正取引委員会と議論があったと聞いておりまして、お話できる範囲で、公取とどういうふうな議論があったのか教えてください。

答)

公取との話は、今日お配りした資料の中にはないかもしれない…。これは大事な点なので。貸付条件の変更を行った場合等について、独占禁止法違反行為とならないように留意することとして、留意点を明記します。金融機関、これは公庫及び信用保証協会等を含むわけですが、金融機関の間で情報の確認を行うに際しては、個別の申込み案件ごとに行うこと、あるいは情報の確認を行うに際しては、個別の申込み案件にかかわる事項に限り取り扱うこと。それから、次が大事なのですけれども、貸付の条件の変更等を実行するか否かの最終的な判断は、各金融機関の責任において行うこと、ということを明記するのです。

だから、協調するよう最大限の努力はしていただきたいのだけれども、努力義務なのです。「他所が条件変更したからうちも右へ倣え(ならえ)です」というのは、今まで「メガが貸したからうちも貸します」と言っていたのと全く逆向きの同じことをやるわけですから。そういうことはあってはならないことだと思っていますので、だから、今、申し上げたようなことを監督指針に明記をし、そういう姿勢で監督をしていくことで独禁法との関係は調整がついているということであります。

問)

今の判断のところなのですけれども、複数行の判断が異なった場合ということなのですが、例えば、A行は、公的資金の注入を受けるのだという前提で積極的に対応すると。B行は、公的資金の注入は受けたくないので、やや慎重な判断になりましたと。こういった場合に、検査をした結果、それは「公的資金の注入も考え積極的に対応してくれ」ということになるのでしょうか。

答)

検査は事後的な話ですから。だから、仮定の話としては何とも申し上げにくいけど、頭の体操として申し上げると、金融機能強化法を使って公的資金を受け入れて、「それで一生懸命顧客のために頑張りたい」という先は、もちろん、そういう判断でやってもらえば良いし、「うちは強化法を使わないと自己資本が厳しい中で、ここはやめておく」というような話になったときに、でも、その判断というのは、判断の基準が与信先の業況に向いていなくて、自分たちの財務状況に向いているわけでしょう。「それはおかしい」ということを私は申し上げているわけです。あくまで、与信先が本当に事業体としてどうであるか、ということを見るのがバンカーであって、今までの銀行経営というのは、自分たちの財務状況がどうなるか、ということを判断基準にやり過ぎていたわけです。

だから、今のようなケースにおいては、もちろん個々の経営のご判断というのを十分踏まえて検査をするわけですから、一概に、こういうケースにおいてはこういう指摘をする、というふうにルールが決まっているけわけではないので、金融庁としても、もちろんしっかりお話を聞いて、個々の実情に応じた的確な判断を検査で示していくということに尽きますので、そういうことだと思います。

問)

今の機能強化法に関連してなのですけれども、金融機関の中には、相変わらず注入することに対して警戒感を持っているところも多々あると思うのです。副大臣はしきりに、救済ではないかもしれませんけれども、「経営が厳しくなった金融機関には利用してもらうこともいいんじゃないか」ということを提案されていらっしゃいますけれども、それは積極的に利用が進むのでしょうか。

答)

それは分からないです。それは個別の判断ですから。

問)

その辺りの制度的な見直しとか、そういうのはご検討されないのですか。

答)

制度的な見直しというか、改正(金融機能)強化法自体は、よく読んでもらえれば十分使い勝手の良い内容になっていますから。見直しということは必要ないけれども、本当に「掛け値なしでちゃんと使っていただいて良いですよ」ということなので、そういうことです。

問)

機能強化法絡みではないですけれども、会見の機会が少ないものでちょっと聞いておきたいのですが、例のデフレの問題とか為替の問題に関して、副大臣も「日銀がほかにもできることがあるのではないか」とか、いろいろ発言されていると思うのですが、ドバイのショックを受けて、為替に対して警戒感みたいなものが広がっていて、昨日も、政府のほうでも、官邸のほうで会議が開かれています。今日、日銀の白川総裁が、名古屋での会見で、「デフレに対して最大限努力をする」というような踏み込んだ発言もされているのです。

大塚副大臣として、今、考えているこのデフレ対策に必要なことであるとか、政府の中でも、金融緩和に期待する意見というものが、亀井さんも当然ですが、出ているので、その辺りについてご意見を伺えませんか。

答)

所管ではないので、あまり個人的意見を述べることにならないように簡単にコメントだけさせていただきますけれども。

当然、今日、白川さんが「デフレに対しては最大限の努力をする」と。それは、何かニュースのテロップでも見ました。詳細なご発言は聞いておりませんけれども、まさしく政府と日銀でしっかり話し合って、それぞれができることは最大限行うということだと思いますので、日銀としては、アイデアをいろいろお考えいただければ良いと思いますが、政策目標については同じ方向を向いて、まさしく協調していくということが求められているわけですから、そういうふうに努めていきたいと思います。

昨日、官邸で経済対策のああいう会議をやり、経済財政担当大臣の菅副総理としても、「日銀と情報交換を密にする」というような姿勢をお示しになっておられるし、良い方向に行っているのではないでしょうか。何とかこの局面を乗り切らないといけないと思います。

アジアと比べると、日本だけ、株は下がったけど為替は円高になって債券は値上がりする、というのは、これは多分、実質金利が影響しているのですよね。だから、実質金利にも着目をした、やはりマクロ経済政策運営や経済政策をしっかり考えていかなければいけない、そういうふうには思っております。

(以上)

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