III . 監督上の評価項目と諸手続

III -1 経営管理

信用格付業者が金融・資本市場における機能を適切に発揮していくためには、信用格付業者自らが法令等遵守態勢の整備等に努め、投資者保護等を意識した内部管理態勢を強化していくことが重要である。このため、日常の監督事務においては、信用格付業者の業務執行に対する経営陣の監督が有効に機能しているか、経営陣に対する監視統制が有効に機能しているかといった観点から、望ましいと考えられる信用格付業者の経営管理のあり方について検証していく必要がある。

このような経営管理の検証に当たっては、総合指針「 III -1 経営管理(共通編)」及び総合指針「 IV -1-1 金融商品取引業者の役員」に準じ、信用格付業者の業務の特性・規模・複雑性等に応じて、代表取締役、取締役・取締役会、監査役・監査役会、内部監査部門等の各機能が適切に発揮されているかどうかを検証することとする。

III -2 業務の適切性

III -2-1 業務管理体制の整備

信用格付業者は、金商法第66条の33第1項において、信用格付業を公正かつ的確に遂行するための業務管理体制を整備することが求められている。信用格付業者は、金商業等府令第306条第1項各号において整備することが求められている業務管理体制の各項目につき、自社の業務の特性・規模・複雑性等に応じた適切な水準・深度となるよう体制を整備する必要がある。

なお、グループとして業務を行う信用格付業者については、金商業等府令第306条第5項において、一定の条件の下で、グループで共同して業務管理体制を整備することが認められているが、この場合にも、個々の信用格付業者が行う業務の特性・規模・複雑性等を踏まえて、適切な体制整備を行う必要がある。

信用格付業者が業務管理体制を整備するに当たっては、全社的な業務管理体制が確立されるよう、取締役会等が適切に機能を発揮する必要がある。また、グループとして業務を行う信用格付業者が、金商業等府令第306条第5項に基づき、グループで共同して業務管理体制を整備する場合においては、各信用格付業者の取締役会等の適切な連携を確保する必要がある。

(注)この場合において、グループ内の格付会社であっても、無登録業者に業務管理体制の一部を担わせることはできないことに留意する。例えば、信用格付業者が、グループ内の無登録業者の策定した格付付与方針等(信用格付の付与に係る方針及び方法をいう。以下同じ。)をそのまま利用し、自らは見直しの権限を有しない場合には、当該信用格付業者は、格付付与方針等の妥当性及び実効性について検証を適正に行う機能を整備するための措置( III -2-1(5)マル4参照)を十分に講じているとは認められないおそれがあることに留意する。

さらに、法令の趣旨を踏まえた業務管理体制が確立されるためには、社内規則等が適切に整備されるとともに、その制定・改定・通知の発出にとどまらず、研修その他の方法により役職員への周知・徹底が確実に図られる態勢となっている必要がある。また、業務管理体制の実効性を確保するためには、内部監査等の内部牽制機能が十分発揮されるとともに、業務管理体制の妥当性及び実効性の検証を踏まえて、必要に応じ社内規則等の見直しが行われる態勢となっている必要がある。

こうした点を前提に、信用格付業者の業務管理体制の整備状況については、金商業等府令第306条第1項各号に規定する各項目ごとに、例えば以下の点に留意して検証することとする。

 
  • (1)格付担当者が連続して同一の格付関係者が利害を有する事項を対象とする信用格付の付与に係る過程に関与する場合に関する措置(ローテーション・ルール)

    • マル1金商業等府令第306条第1項第2号イの措置又は同号ロの措置のいずれを選択し、又は併用することとするか(併用する場合にあっては、各措置の適用基準)を、あらかじめ明確に定めているか。

      マル2金商業等府令第306条第1項第2号イの措置又は同号ロの措置を適切に遵守できるよう、主任格付アナリスト又は格付委員会(信用格付の付与に係る信用格付業者としての最終的な意思決定を行う合議体をいう。以下同じ。)の構成員が格付プロセスに関与した信用格付を適切に記録し、保存しているか。

  • (2)公正に信用格付行為を行うことについて重要な疑義がある者を採用しないための措置

    公正に信用格付行為を行うために必要な能力、経験及び求められる職業倫理を備えた者を採用できるよう、役職員の採用に関する方針を適切に定め、当該方針に従って適切に採用を行っているか。また、当該方針の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

  • (3)信用格付業者の業務の適正を確保するための措置(内部統制システム)

    • マル1取締役会等は、会社の業務の適正を確保するための内部管理態勢を整備することの重要性を認識し、自社の業務の特性・規模・複雑性等に応じた十分な内部統制システムを構築しているか。

      マル2構築された内部統制システムの妥当性及び実効性を定期的に検証し、必要に応じ見直しを行っているか。

  • (4)法令等遵守を確保するための措置

    • マル1法令等遵守に関する方針及び手続等に係る留意点

      • イ. 法令等遵守を経営の最重要課題の一つとして位置付け、その実践に係る基本方針、更に具体的な実践計画(コンプライアンス・プログラム)や行動規範(倫理規程、コンプライアンス・マニュアル)等を策定しているか。

      • ロ. 法令等遵守責任者の権限と責任を明確にし、その機能が十分に発揮される態勢となっているか。

      • ハ. 法令等遵守関連の情報が、信用格付行為を行う部門、法令等遵守部門/法令等遵守責任者等の担当者及び経営陣の間で、的確に連絡・報告される体制となっているか。

      • ニ. 法令等遵守に関する研修・教育体制を確立・充実し、役職員の法令等遵守意識の醸成・向上に努めているか。また、研修の評価及びフォローアップを適宜行い、内容の見直しを行うなど、実効性の確保に努めているか。

        • (注1)反社会的勢力との関係遮断に向けた取組みについては、総合指針「III-2-11 反社会的勢力による被害の防止」に準じて取り扱うものとする。

        • (注2)その他、信用格付業者及びその役職員の禁止行為に関する法令等遵守については、III-2-2に留意するものとする。

      マル2内部通報制度に係る留意点

      • イ. 内部通報制度の担当部署や処理手続を明確に定め、迅速かつ適切に処理・対応が行われる態勢となっているか。

      • ロ. 内部通報の内容について、必要かつ適切な範囲内で情報共有が図られる態勢となっているか。

      • ハ. 内部通報への対応状況について、適切にフォローアップが行われる態勢となっているか。

      • ニ. 内部通報の内容及びその調査結果は、正確かつ適切に記録・保存されるとともに、業務管理体制の改善、再発防止策の策定等に十分活用されているか。

      マル3金商法の適用対象となる信用格付を特定するための業務管理体制の整備

      外国法人である信用格付業者は、法令等遵守を確保するための業務管理体制を整備する観点から、自らが行う信用格付行為のうち、金商法の適用対象となるものを明確化した上で業務を行うことが重要であり、以下のような点に留意して検証するものとする。

      • イ. 自らの業務内容を踏まえた上で、あらかじめ、金商法の適用対象となる信用格付の範囲を特定するための具体的手続を定めているか。また、当該手続に従い、自らが付与する信用格付のうち、金商法の適用対象となるものを適切に特定し、明確化しているか。

      • ロ. 特定された金商法の適用対象となる信用格付の範囲について、その妥当性を定期的に検証し、必要に応じ見直しを行っているか。

      • ハ. 自らが付与する信用格付のうち、金商法の適用対象となるものを格付方針等(信用格付を付与し、かつ提供し、又は閲覧に供するための方針及び方法をいう。以下同じ。)において明示しているか。

        (注) 外国法人が付与する信用格付に関する法令の基本的考え方

        信用格付業者に対する金商法の規制は、信用格付が、投資者が投資判断を行う際の信用リスク評価の参考として、金融・資本市場において広範に利用されていることに鑑み、我が国の資本市場の機能の十全な発揮や投資者保護を図るためのものである。こうした点に照らせば、外国法人である信用格付業者が付与する信用格付のうち、国外拠点で付与され、かつ、我が国に持ち込まれる可能性のないものについては、金商法の規制の対象外となる。

        例えば、外国法人である信用格付業者が国外拠点で付与する信用格付のうち、

        • i ) 国内の金融商品取引業者等が勧誘を行うことを前提とする金融商品の信用格付でないこと、

        • ii ) 格付関係者が国内に住所を有しないこと、

        • iii ) 資産証券化商品の場合には、主な原資産が国内に存在しないこと、

          のいずれの要件も満たす信用格付(以下「非日本関連格付」という。)に係る信用格付行為に対しては、金商法の規制は適用されないこととなる。

          他方、外国法人である信用格付業者が付与する信用格付であっても、国内の拠点で付与されるものについては、非日本関連格付に該当せず、金商法の規制が適用されることとなる。

  • (5)信用格付の付与に係る過程の品質の管理の方針の策定及びその実施に関する措置

    • マル1信用格付業の業務を適正かつ円滑に遂行し得る専門的知識及び技能を有する人員を十分に確保するための措置

      • イ. 格付アナリストの採用及び研修に関する方針

        信用格付業の業務を適切かつ円滑に遂行し得る専門的知識及び技能を有する者を十分に確保できるよう、格付アナリストの採用及び研修に関する方針を適切に定め、当該方針に従って適切に採用及び研修を行っているか。また、当該方針の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      • ロ. 格付アナリストの配置

        信用格付業の業務を適切かつ円滑に遂行するために必要な人数の格付アナリストを適切に配置しているか。

      • ハ. 格付委員会

        格付委員会の権限及び責任を明確にし、構成員の選任方法、格付委員会の意思決定の方法その他の運営に関する手続を適切に定めているか。また、格付委員会は、付与された権限を適切に行使するなど、有効に機能しているか。

      • ニ. 信用格付の付与に係る過程において格付アナリストを監督する責任を有する者

        信用格付の付与に係る過程において格付アナリストを監督する責任を有する者の権限及び責任を明確にし、その選任方法を適切に定めているか。また、格付アナリストを監督する責任を有する者は、付与された権限を適切に行使するなど、有効に機能しているか。

      マル2信用格付の付与のために用いられる情報について十分な品質を確保するための措置

      信用格付の付与のために格付関係者から提供を受ける情報について、その品質を確保するための方針及び手続を適切に定め、当該方針等に従って適切に検証を行っているか。また、当該方針等の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      マル3信用格付の付与のために専門的知識及び技能を有する人員を十分に確保できない場合又は信用格付の付与のために用いられる情報について十分な品質を確保できない場合には、当該信用格付を付与しないための措置

      信用格付の付与を行うに当たり、専門的知識及び技能を有する人員が十分に確保されていることや、信用格付の付与のために用いられる情報について十分な品質が確保されていることについて、適切に検証を行い、これらの確保が不十分な場合には信用格付を付与しない態勢となっているか。また、当該態勢の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      マル4格付付与方針等の妥当性及び実効性(資産証券化商品の原資産の信用状態の特性が変化した場合における当該資産証券化商品の格付付与方針等の妥当性及び実効性を含む。)について検証を適正に行う機能を整備するための措置

      • イ. 格付付与方針等の妥当性及び実効性についての検証に関する方針及び手続を適切に定め、当該方針等に従って適切に検証を行っているか。また、当該方針等の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      • ロ. どのような場合が「資産証券化商品の原資産の信用状態の特性が変化した場合」に該当するかの基準をあらかじめ明確にし、資産証券化商品の格付付与方針等の妥当性及び実効性についての検証を適切に行っているか。また、資産証券化商品の特性や市場の動向を踏まえ、当該基準の妥当性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      マル5格付付与方針等について重要な変更を行った場合において、当該格付付与方針等に基づき付与した信用格付の更新に関する措置

      • イ. どのような場合が「重要な変更」に該当するかの基準をあらかじめ明確にし、信用格付の更新の要否を適切に判断しているか。また、金融商品等の特性や市場の動向を踏まえ、当該基準の妥当性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      • ロ. 信用格付の更新に関する方針及び手続を適切に定め、当該方針等に従って適切に更新を行っているか。また、当該方針等の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      マル6過去に信用格付を付与した資産証券化商品の設計と著しく異なる資産証券化商品に係る信用格付を適正に付与することが可能であることを検証するための措置

      • イ. どのような場合が「過去に信用格付を付与した資産証券化商品の設計と著しく異なる場合」に該当するかの基準をあらかじめ明確にし、検証の要否を適切に判断しているか。また、当該基準の妥当性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      • ロ. 過去に信用格付を付与した資産証券化商品の設計と著しく異なる資産証券化商品の信用格付の付与を行う場合の方針及び手続を適切に定め、当該方針等に従って適切に検証を行っているか。また、当該方針等の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      マル7付与した信用格付に係る検証及び更新

      付与した信用格付に係る検証及び更新に係る方針及び手続を適切に定め、当該方針等に従って適切かつ継続的に検証及び更新を行っているか。また、当該方針等の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

  • (6)信用格付業に係る利益相反を防止するための措置

    • マル1利益相反又はそのおそれのある行為を特定するための態勢の整備

      • イ. あらかじめ、利益相反又はそのおそれのある行為(以下「特定行為」という。)を適切な方法により特定し、類型化しているか。

      • ロ. 特定行為の特定に当たり、当該信用格付業者の行う業務の特性・規模・複雑性等を適切に反映しているか。

      • ハ. 特定し、類型化した特定行為の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      マル2利益相反回避措置

      • イ. 特定し、類型化した特定行為の特性に応じて、利益相反回避措置を適切に定めているか。

      • ロ. 信用格付行為を行うに際し、利益相反又はそのおそれの有無について、必要な確認が図られる態勢となっているか。利益相反又はそのおそれがある場合には、適切な利益相反回避措置を講じているか。

      • ハ. 利益相反回避措置の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      • ニ. どのような場合が金商業等府令第306条第1項第7号イ(1)の「格付担当者が利益相反のおそれのある有価証券の売買その他の取引等」を行っている場合及び同号イ(2)の「役員又は使用人と格付関係者との間で利益相反のおそれのある場合」に該当するかの基準をあらかじめ明確にし、これらに該当する場合には、役職員が信用格付の付与に係る過程に関与しない態勢となっているか。また、当該基準の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      マル3特定行為の種類及び利益相反回避措置の概要を適切な方法により公表するための措置

      特定行為の種類及び利益相反回避措置の概要を、ホームページへの掲載等の方法により、適切に公表しているか。

  • (7)関連業務及びその他業務に係る行為が信用格付行為に不当な影響を及ぼさないための措置

    • マル1あらかじめ、自らが行う関連業務及びその他業務を明確化した上で、それらの業務に係る行為であって、信用格付行為に不当な影響を及ぼすおそれのあるものを適切な方法により特定し、類型化しているか。

      マル2特定し、類型化した行為の特性に応じ、例えば部門の分離による管理を行うなど、当該行為が信用格付行為に不当な影響を及ぼさないための措置を適切に講じているか。また、当該措置の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

  • (8)第三者が独立した立場において資産証券化商品に係る信用格付の妥当性について検証することができるための措置

    • マル1金商業等府令第306条第1項第9号イの「第三者が当該信用格付の妥当性を評価するために重要と認められる情報の項目」の公表に当たっては、第三者が資産証券化商品の内容やリスクを的確に把握できるようなものとしているか。また、当該項目の妥当性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ見直しを行っているか。

      マル2格付関係者に対する「第三者が当該信用格付の妥当性について検証することができるための措置」を講じることの働きかけ(金商業等府令第306条第1項第9号ロ)及びその内容・結果の公表(同号ハ)に関し、方針及び手続を明確に定めているか。また、働きかけの内容及びその結果に係る記録を適切に保存するとともに、当該記録に基づいて当該方針等の妥当性及び実効性について適時・適切に検証を行い、必要に応じ当該方針等の見直しを行っているか。

  • (9)役職員の報酬等の決定方針に関する措置

    役職員の報酬等の決定方針を適切に定め、適切に適用しているか。また、当該方針の内容によって、信用格付業の業務の公正かつ的確な実施に支障が及んでいないかどうかについて適時・適切に検証を行うとともに、必要に応じ見直しを行っているか。

  • (10)格付担当者が信用格付の手数料に関する交渉に参加することを防止するための措置

    格付担当者が信用格付の手数料に関する交渉に参加することを明確に禁止しているか。また、例えば、信用格付行為を行う部門と信用格付の手数料に関する交渉を行う部門とを分離するなど、適切な措置を講じているか。

  • (11)情報管理及び秘密保持を適切に行うための措置

    • マル1信用格付業の業務に関して知り得た情報及び秘密の取扱いについて、具体的な基準を定め、役職員に周知徹底を図っているか。特に、当該基準において、当該情報及び秘密について、信用格付業を公正かつ的確に遂行するために必要と認められる目的以外の目的に利用することを明確に禁止しているか。

    • マル2秘密の範囲及び業務上知り得る者を特定するとともに、秘密の管理のために、例えば、秘密へのアクセス管理、内部関係者による秘密の持ち出しの防止のための対策の策定、外部からの不正アクセスを防御するための情報管理システムの堅牢化などの方法により、秘密の漏えいの防止を図る態勢となっているか。また、当該情報及び秘密の管理状況を適時・適切に検証できる態勢となっているか。

      (注)その他、システムリスク管理態勢の整備に向けた取組みについては、総合指針「III-2-8 システムリスク管理態勢」等に準じて取り扱うものとする。

  • (12)苦情を適切かつ迅速に処理するための措置

    • マル1格付関係者、投資者その他信用格付の利用者からの苦情や問合せ等の担当部署及び処理手順を明確に定め、迅速かつ適切に処理・対応を行う態勢となっているか。経営に重大な影響を与え得る苦情等は経営陣への報告事項とするなど、適切な情報共有が図られる態勢となっているか。

      マル2苦情等を受けた場合には、十分な説明を行う態勢となっているか。苦情等の対応状況について、適切にフォローアップを行う態勢となっているか。

      マル3苦情等に関する情報を適切に蓄積・分析することによって、業務運営体制の改善や再発防止策の策定等に十分活用しているか。

  • (13)格付方針等に従い信用格付業の業務を遂行するための措置

    • マル1単に格付方針等の制定・改定・通知の発出にとどまらず、研修その他の方法により役職員に確実に周知・徹底を行う態勢となっているか。

      マル2格付方針等の遵守の実効性を確保するため、内部監査等の内部牽制機能が十分発揮される態勢となっているか。

      マル3格付方針等の遵守の実効性の検証を踏まえて、必要に応じ格付方針等の見直し等の対応を行っているか。

  • (14)金融商品又は法人の信用状態の評価の結果に関する一般的な性質に関して虚偽の表示等を行わないための措置

    例えば、金融商品又は法人の信用状態の評価の結果に関する一般的な性質に関して、虚偽の表示をし、又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示を行うことを明確に禁止するなど、必要な態勢を整備しているか。その際、禁止に抵触するおそれのある具体的事例を示すなどして、役職員への周知徹底・理解の促進を図っているか。

  • (15)関連業務に関する誤認防止措置

    関連業務に係る行為を行う場合にあっては、当該行為は信用格付業に係る行為ではないことを明確にする態勢となっているか。

  • (16)監督委員会の設置に関する措置

    • マル1監督委員会は、制度の趣旨に則り、独立性を確保しているか。

      マル2監督委員会の権限及び責任を明確にし、委員の選任方法、監督委員会の運営方針及び独立委員による定期的な意見の提出方法を適切に定めているか。

      マル3監督委員会は、付与された権限を適切に行使し、実効的な監督業務を行っているか。

      マル4監督委員会は、監督業務の過程において把握した重要な事項を、遅滞なく、経営陣に報告しているか。

      マル5監督委員会の指摘事項について、適切に改善が図られているか。また、監督委員会は、当該指摘事項に関する改善状況を適切に検証しているか。

III -2-2 禁止行為

  • (1)格付関係者と密接な関係を有する場合の信用格付の提供・閲覧の禁止等

    金商法第66条の35第1号においては、信用格付業者及びその役職員は、格付関係者と「密接な関係」を有する場合に、当該格付関係者が利害を有する事項を対象とする信用格付を提供し、又は閲覧に供する行為を行うことが禁止されている。

    これに関連して、信用格付業者は、金商業等府令第306条第1項第7号イにおいて、信用格付業に係る利益相反を防止するための業務管理体制の整備の一環として、格付担当者が利益相反のおそれのある有価証券の売買その他の取引等を行わないための措置等を講ずることが求められている( III -2-1(6)参照)。

    これらの点に関しては、以下の点に留意して検証するものとする。

    • マル1信用格付の付与を行うに当たっては、あらかじめ、信用格付業者及びその役職員と格付関係者との関係(格付関係者に関する有価証券の売買その他の取引等の有無を含む。)について、必要な確認を行う態勢となっているか。

      マル2信用格付業者及びその役職員と格付関係者との関係が「密接な関係」に該当する場合のみならず、金商業等府令第306条第1項第7号イ(1)の「格付担当者が利益相反のおそれのある有価証券の売買その他の取引等」を行っている場合及び同号イ(2)の「役員又は使用人と格付関係者との間で利益相反のおそれのある場合」についても、役職員が、信用格付の付与に係る過程に関与しないような態勢となっているか。

  • (2)コンサルティング行為の同時提供の禁止

    金商法第66条の35第2号においては、格付プロセスの公正性確保、信用格付業者の独立性確保・利益相反回避の観点から、信用格付業者及びその役職員が、格付関係者に対し当該格付関係者に係る信用格付に重要な影響を及ぼすべき事項に関して助言を行った場合において、当該信用格付を提供し、閲覧に供する行為を行うことが禁止されている。

    一方、信用格付業者と格付関係者との間の実務上の適切なコミュニケーションが阻害されることがないよう、金商業等府令第311条の規定により、格付関係者からの求めに応じ、当該格付関係者から提供された情報又は事実が信用格付の付与に与える影響について、格付付与方針等及びこれに関連する事項に基づき説明することは認められている。これらを踏まえ、信用格付業者においては、格付関係者との交渉の経過を的確に把握できる業務管理体制を確立することが重要であり、例えば以下の点に留意して検証を行うものとする。

    • マル1信用格付に重要な影響を及ぼす事項に関する助言の範囲

      社内規則等において、禁止の対象となる助言の範囲を明確化しているか。その際、禁止に抵触するおそれのある助言の具体的事例を示すなどして、役職員への周知徹底・理解の促進を図っているか。

      マル2格付関係者との交渉経過の把握

      • イ. 格付担当者と格付関係者との交渉の経過に係る記録について、社内規則等において記載項目を適切に定めるとともに、役職員に周知徹底しているか。

      • ロ. 法令等遵守部門又は内部監査部門においては、格付関係者との交渉経過の把握に努め、適切な交渉が行われているかなどについて検証を行うとともに、必要に応じ社内規則等の見直しを行うなど、その実効性を確保する態勢の構築に努めているか。

  • (3)名義貸しの禁止に係る留意点

    特にグループとして業務を行う信用格付業者においては、グループ内の無登録業者が付与した信用格付について、登録業者である自社が付与しているかのようにして、提供し、又は閲覧に供している場合には、金商法第66条の34において禁止される名義貸しに該当するおそれがあることに留意する。

    一方、グループ内の無登録業者が付与に関与する信用格付であっても、信用格付業者において、

    • 当該信用格付に関する業務遂行が、十分な業務管理体制の下で、当該信用格付業者の格付方針等に則って適正に行われているかを検証し、

      問題がないことを確認した上で、当該信用格付の付与について決裁し、又は格付委員会の議決を行う(問題があると認められる場合には、当該信用格付についての決裁又は議決は行わない)

    こととされている場合には、信用格付業者が決裁し、又は格付委員会の議決が行われた当該信用格付は、信用格付業者が付与したものと認められ、グループ内の無登録業者への名義貸しに該当しないことに留意する。

III -2-3 情報開示

  • (1)格付方針等の策定及び公表に係る留意点

    格付方針等の策定及び公表の適切性に関しては、以下の点に留意して検証するものとする。

    • マル1公表に当たっては、格付付与方針等と格付提供方針等(信用格付の提供又は閲覧に供する行為に係る方針及び方法をいう。以下同じ。)とに分類のうえ、投資者その他信用格付の利用者にとって適切かつ分かりやすい表示を行っているか。

      マル2格付方針等をインターネットのホームページに掲載する方法により公表する場合には、画面上の分かりやすい箇所に表示されるようになっているか。

      マル3グループとして業務を行う信用格付業者については、金商業等府令第314条第2項において、一定の条件の下で、共同して格付方針等を定め、公表することが認められているが、この場合においては、格付方針等の策定・公表を共同で行っている信用格付業者名を、分かりやすく表示しているか。

      マル4格付付与方針等は、当該信用格付業者の特性・規模・複雑性等に応じ、信用格付の対象となる事項の区分及びその細目ごとに分類して策定しているか。

      マル5格付付与方針等において、金商業等府令第313条第2項第4号の「付与した信用格付を提供し、又は閲覧に供する行為を行う前に、あらかじめ、当該信用格付の付与に当たり信用格付業者が利用した主要な情報に関し、格付関係者が事実の誤認の有無について確認することが可能となるための方針及び方法(当該格付関係者が意見を述べるために必要な合理的な時間を確保するための方針及び方法を含む。)」を明示するに当たっては、当該格付関係者が意見を述べるために必要な合理的な時間を確保するための方針及び方法のみならず、事実の誤認の有無についての確認に時間を要する場合の取扱いについても適切に明示しているか。

      マル6格付提供方針等において、金商業等府令第313条第3項第3号ル(2)の「付与した信用格付の対象となる事項が資産証券化商品の信用状態に関する評価であることを明示するための記号又は数字その他の表示」については、資産証券化商品以外の金融商品または法人の信用状態に関する評価に係る記号又は数字と異なる記号又は数字を用いることとしているか。ただし、格付符号に係る国際的整合性を確保する観点等から異なる記号又は数字を用いることが適当でないと認められる場合には、注記その他の方法により資産証券化商品の信用状態に関する評価である旨を明示することも可能であることに留意する。

  • (2)説明書類に係る留意点

    説明書類については、法令で規定する事項に、各信用格付業者の判断で、開示すべき事項を追加することは妨げないものとする。また、必要に応じ、各信用格付業者が説明書類を店舗に備え置いた日を確認するものとする。その他、以下の点に留意して検証することとする。

    • マル1説明書類は、常に、顧客の求めに応じて閲覧できる状態になっているか。また、ホームページへの掲載等の方法により、適切に公表されているか。

      マル2外国法人である信用格付業者にあっては、金商業等府令第318条第3号ハの「法令等遵守を確保するための措置」として、

      • 金商法の適用対象となる信用格付の範囲を特定するための具体的手続( III -2-1(4)マル3参照。)

      • 名義貸しの禁止に関し、個々の信用格付について、信用格付業者が当該信用格付を付与したと認められるために講じた措置の内容( III -2-2(3)参照。)

      • を記載しているか。

      マル3グループとして業務を行う信用格付業者については、金商業等府令第319条第2項において、一定の条件の下で、共同して説明書類を作成し、公表することが認められているが、この場合においては、説明書類の記載項目のうち、信用格付業者ごとに記載することが困難な事項(例えば、業務管理体制の整備の状況、格付方針等の概要等)を除き、信用格付業者ごとの記載を行っているか。

III -2-4 監督手法・対応

日常の監督業務においては、上記の着眼点に基づき、信用格付業者の役職員(外国法人である信用格付業者については、基本的に国内における代表者又は国内における営業所若しくは事務所に駐在する役職員)に対して定期的・継続的にヒアリング等を行い、これにより把握された信用格付業者の課題については、必要に応じ金商法第66条の45第1項の規定に基づく報告を求めることを通じて、信用格付業者における自主的な改善状況を把握することとする。また、公益又は投資者保護の観点から重大な問題があると認められる場合には、金商法第66条の41の規定に基づく業務改善命令を発出するなどの対応を行うものとする。

また、外国法人である信用格付業者については、当該信用格付業者の母国当局との適切な連携を図るものとする。

III -3 諸手続

III -3-1 登録

  • (1)国内における代表者及び国内における営業所又は事務所

    • マル1外国法人である信用格付業者の国内における代表者及び当該信用格付業者の国内における営業所又は事務所に駐在する役職員は、当該信用格付業者の業務の状況を的確に把握し、これを投資者、その他信用格付の利用者及び当局に適切に説明できる能力を有している必要があることに留意する。

      マル2外国法人である信用格付業者の国内における営業所又は事務所においては、当該営業所又は事務所に駐在する役職員等が、当該信用格付業者の業務管理体制の整備状況が確認できる資料(社内規則等)を確認可能な体制となっている必要があることに留意する。また、帳簿書類について、当該外国法人の国外拠点に保存されている場合であっても、当該国内における営業所又は事務所に駐在する役職員等が、当該帳簿書類を合理的期間内に確認可能な体制となっている必要があることに留意する。

  • (2)登録申請書の添付書類

    • マル1住民票の抄本には、次の項目が記載されているものを提出させるものとする。

      • イ. 住所

      • ロ. 氏名

      • ハ. 生年月日

      • ニ. 本籍

      マル2国内に居住しない外国人が提出した本国の住民票の写し又はこれに準ずる書面(英文等の場合には訳文を添付)は、金商業等府令第300条第1項第2号ロに規定する「これに代わる書面」に該当する。

  • (3)体制審査の項目

    金商法第66条の30第1項第5号に規定する信用格付業を公正かつ的確に遂行するための必要な体制が整備されていると認められない法人であるか否かの審査にあたっては、金商業等府令第303条を踏まえ、登録申請書、同添付書類及びヒアリングにより次の点を確認するものとする。

    • マル1登録申請者の業務管理体制は、その行う業務の特性・規模・複雑性等に応じた適切なものとなっているか。

      マル2暴力団(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第2号に規定する暴力団をいう。以下同じ。)又は暴力団員(同条第6号に規定する暴力団員をいう。以下同じ。)との関係その他の事情として、以下の事項を総合的に勘案した結果、役員又は使用人のうちに、業務運営に不適切な資質を有する者があることにより、信用格付業の信用を失墜させるおそれがあると認められることはないか。

      • イ. 本人が暴力団員であること(過去に暴力団員であった場合を含む。)。

      • ロ. 本人が暴力団と密接な関係を有すること。

      • ハ. 金商法等我が国の金融関連法令又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられたこと。

      • ニ. 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定(同法第32条の2第7項の規定を除く。)若しくはこれに相当する外国の法令の規定に違反し、又は刑法若しくは暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられたこと。

      • ホ. 禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられたこと(特に、刑法第246条から第250条まで(詐欺、電子計算機使用詐欺、背任、準詐欺、恐喝及びこれらの未遂)の罪に問われた場合に留意すること。)。

  • (4)登録番号の取扱い

    • マル1信用格付業者登録簿に記載する登録番号は次のとおりとする。

      • 例)金融庁長官(格付)第○○番

        なお、4、9、13、42、83、103、893は欠番とする。

      マル2登録がその効力を失った場合の登録番号は欠番とし、補充は行わないものとする。

      マル3登録番号の管理は、別紙様式 III -1の信用格付業者登録番号台帳により行うものとする。

  • (5)登録申請者への通知

    信用格付業者登録簿に登録した場合は、別紙様式 III -2による登録済通知書を登録申請者に交付するものとする。

  • (6)登録の拒否(総合指針「Ⅱ-5-6 行政手続法等との関係等」参照)

    • マル1登録を拒否する場合は、拒否の理由並びに金融庁長官に対する審査請求及び国を相手方とする処分の取消しの訴えを提起できる旨等を記載した別紙様式 III -3による登録拒否通知書を登録申請者に交付するものとする。

      マル2登録拒否通知書には、拒否の理由及び拒否の理由に該当する金商法第66条の30各項のうちの該当する項(同条第1項各号に該当する場合にあっては、該当する号)、又は登録申請書及び添付書類のうち重要な事項についての虚偽の記載のある箇所若しくは重要な事実の記載の欠けている箇所を具体的に明らかにするものとする。

  • (7)信用格付業者登録簿

    • マル1信用格付業者登録簿は、登録申請書の写しの第2面から第8面までにより作成するものとする。

      マル2登録申請書記載事項に係る変更届出書が提出された場合には、当該届出書に添付される登録申請書の変更面と信用格付業者登録簿の当該面を差し替えるものとする。

      マル3信用格付業者登録簿の縦覧日は、行政機関の休日に関する法律第1条に規定する行政機関の休日以外の日とし、縦覧時間は、金融庁長官が指定する時間内とする。ただし、信用格付業者登録簿の整理その他必要がある場合は、縦覧日又は縦覧時間を変更できるものとする。

      マル4信用格付業者登録簿の縦覧者には、別紙様式 III -4による信用格付業者登録簿縦覧表に所定の事項を記入させるものとする。

      マル5信用格付業者登録簿は、金融庁長官が指定する縦覧場所以外に持ち出してはならないものとする。

      マル6縦覧者が次に該当する場合は、縦覧を停止又は拒否することができるものとする。

      • イ. 上記マル3からマル5まで又は当局の指示に従わない者

      • ロ. 信用格付業者登録簿を汚損若しくは破損し、又はそのおそれがあると認められる者

      • ハ. 他の縦覧者等に迷惑を及ぼし、又はそのおそれがあると認められる者

III -3-2 届出

信用格付業者の廃業等の届出については、信用格付業者から金商法第66条の40第1項及び第4項に基づく届出書を受理する際、当該信用格付業者に対して必要に応じてヒアリングを行うなどにより、金商法第66条の42第1項の規定による登録取消しの事由の存しないことについて確認するものとする。

III -3-3 業務管理体制の適用除外に係る承認

金商業等府令第306条第6項においては、外国法人である信用格付業者は、業務管理体制の整備義務のうち次の各項目については、他の代替的措置を講じることにより公正かつ的確に業務を遂行することができると認められる場合であって、当該代替的措置を講じることにより公正かつ的確に業務を遂行することについて母国当局の適切な監督を受けていると認められるときには、金融庁長官の承認により、国内における営業所又は事業所に係るものを除き、適用除外を受けることができるとされている。この承認に当たっては、例えば、次の各項目の区分に応じ、それぞれ各項目に記載した点に留意するものとする。

なお、承認後において、代替的措置の実施状況に問題が認められた場合等には、金商業等府令第306条第8項に基づく承認の取消しも含め、必要な対応を検討するものとする。

 
  • (1)「格付担当者が連続して同一の格付関係者が利害を有する事項を対象とする信用格付の付与に係る過程に関与する場合に関する措置(ローテーション・ルール)」の適用除外

    格付プロセスの品質確保と格付関係者との間の癒着の牽制を図る観点から、格付委員会が実効的に機能するとともに、内部監査部門等による牽制を確保するなど、格付プロセスを適切に構築しているか。また、格付担当者の選任方法において、その固定化を防ぐための措置を適切に講じているか。

  • (2)「信用格付業者の業務の適正を確保するための措置(内部統制システム)」の適用除外

    当該外国法人の母国法令に従い、業務の適正を確保するための強固な内部管理態勢を構築しているか。

  • (3)「信用格付業に係る利益相反を防止するための措置」の適用除外

    • マル1「信用格付業者と格付関係者との間で利益相反のおそれのある一定の場合において、当該格付関係者が利害を有する事項を対象とする信用格付の付与において、投資者の利益を害しないことを確保するための措置」の適用除外

      当該外国法人の母国法令に従い、当該外国法人の信用格付業に係る利益相反を防止するための措置を適切に講じているか。

      マル2「格付担当者が格付関係者の役員等に就くことを目的として自ら働きかけを行うことを防止するための措置」の適用除外

      格付担当者が格付関係者の役員等に就こうとする場合等において、信用格付行為に不当な影響が及ばないようにするための措置を適切に講じているか。

      マル3「信用格付業者の役職員でなくなった格付アナリストが格付関係者の役員等に就いた場合において、当該格付アナリストが退職日前2年間に付与に係る過程に関与した当該格付関係者が利害を有する事項を対象とする信用格付の妥当性を検証するための措置」の適用除外

      格付アナリストが格付関係者の役員等に転職した場合において、当該格付アナリストの過去の作業結果を検証するための方針と手続を適切に定めているか。

  • (4)「第三者が独立した立場において資産証券化商品に係る信用格付の妥当性について検証することができるための措置」の適用除外

    当該外国法人の母国の法令に従って、資産証券化商品に関する信用格付の妥当性について、独立した第三者が検証することができるための措置を講じているか。

  • (5)「監督委員会の設置に関する措置」の適用除外

    社外取締役等の外部人材が含まれる合議体によって業務管理体制の適切性を検証するなどにより、業務の適正を確保するための強固なガバナンスを構築しているか。

III -3-4 帳簿書類

帳簿書類については、以下の点に留意するものとする。

 
  • (1)基本的留意事項

    • マル1社内規則等に、金商業等府令第315条に掲げる帳簿書類の作成及び保存の方法が具体的に定められているか。

      マル2一の帳簿書類が他の帳簿書類を兼ねたり、又はその一部を別帳とする場合には、業務の適切性の検証に支障の生じることのないよう、合理的な範囲にとどまっており、かつ、それぞれの帳簿書類の種類に応じた記載事項がすべて記載されているか。

  • (2)帳簿書類の電子媒体による保存

    帳簿書類を電子媒体により保存する場合には、以下の点が確保されているか。

    • マル1手書きにより作成された帳簿書類については、画像データとして保存すること。

      マル2保存に使用する電子媒体は金商業等府令第315条第2項に規定する保存期間の耐久性を有すること。

      マル3データ保存に使用する電子媒体の一つを「原本」として定め、その旨を明示すること(帳簿書類の保存状態の判定はこの「原本」に準拠して行うものとする。)。

      マル4上記マル3の「原本」のバックアップを作成し、これを「副本」として保存すること。

      マル5顧客の照会に対し、速やかに回答できるシステムとなっていること。

      マル6保存されているデータにつき合理的期間内にハードコピーによる帳簿の作成が可能なシステムとなっていること。

      マル7入力データの取消・修正を行った場合、その取消・修正記録がそのまま残されるシステムとなっていること。

      マル8内部監査に対応できるシステムとなっていること。

      マル9作成・保存に関する責任者をおき、当該作成・保存に関する社内規則が整備されていること。

      マル10電算システムにより作成した帳簿書類のハードコピーに手書きによる追記・補完等を行った場合は、当該ハードコピーを画像データとして保存することとし、画像データとして保存を行わないときは、当該ハードコピーを原本として保存すること。

サイトマップ

ページの先頭に戻る