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平成12年10月9日
金融庁長官談話
- 千代田生命保険相互会社について -
1. 千代田生命保険相互会社(以下「千代田生命」という。)は、本日、東京地裁に会社更生手続開始の申立てを行った。
2. 千代田生命は、厳しい財務状況の中、財務基盤の強化のため金融機関への支援要請等種々の努力を行ってきたが、そうした取組が未だ具体的な成果をもたらさない中で、同社の経営は厳しさを増している。同社はこのような状況の中で、保険契約者等の保護を図りつつ、将来の会社更生を目指す観点から、本日の申立てを行ったものと承知している。
3. 今後、裁判所の監督の下で更生計画が策定されることとなり、それまでの間は、新規の契約に関する業務、解約に関する業務等は停止されるが、保険金の支払い、保険料の受領等の業務については、原則として、引き続き行われることとなる。
4. 現在契約されている保険契約の取扱いは、更生計画において定められることとなる。生命保険契約については、生命保険契約者保護機構による資金援助等のセーフティ・ネットが整備されており、更生手続においても、保険業法に基づく保険契約の移転等の場合と同じく、予定利率の変更等の契約条件の変更はありうるものの、少なくとも責任準備金(※)の90%までは確保されることとなる。また、平成13年3月末までの特例期間中に支払事由の生じた死亡保険金等については、その全額が支払われるなどの保護がなされることとなっている。
したがって、保険契約者におかれては、冷静な行動をとられることを強く希望する。
(※)責任準備金:将来における保険金等の支払いのために積み立てられているべき準備金
5. 当庁としては、保険業法の趣旨を踏まえつつ、更生計画の策定に協力してまいる所存であり、保険契約者等の保護に配慮した更生計画が早期に策定されることを期待している。
千代田生命保険相互会社の概要
1.沿革
明治37年4月 創業
2.本社所在地
東京都目黒区上目黒2丁目19番18号
3.社長
米山 令士
4.主要計数
(単位:億円)10年3月期 11年3月期 12年3月期 保有契約高 571,883 528,098 476,156 総資産 50,282 43,599 (注)35,019 収入保険料 7,801 5,983 4,842 経常利益 456 421 215 当期剰余 159 198 31 (注) 45社(第百生命及びカーディフ生命を除く。)中第12位。
・役員数(監査役含む) : 11名(12年8月現在) ・職員数 : 11,188名(うち内勤職員数 1,511名、営業職員数 9,677名、12年8月末現在) ・店舗数(営業所等) : 432(12年8月末現在) ・契約者数 : 約155万人(12年3月末現在) 5.ソルベンシー・マージン比率:
263.1%(12年3月期)